味園について(1)出会い
マスターのまさひろです。
味園との出会いはおよそ10年前。
それより十数年前の学生時代、味園5階の宴会場で打ち上げやコンパをやったことはありましたが、バブル真っ最中の頃、学生には高そうな味園2階のスナック・ラウンジ街には行く金も興味もありませんでした。
そう言えば、サンテレビなど大阪ローカルのテレビ局で味園のCMを放送していたのもこの頃で、関西出身者の皆さんなら見覚えがあると思います。
参考までに当時のCMです。
その頃からは十数年たち、私も30代後半。馴染みの店も何軒かでき週末などミナミを中心によく飲み歩いていました。
最近でこそ、バーや居酒屋など終夜営業の店が増えましたが、当時は風俗営業法改正強化の影響もあり、朝までやってる店は数えるほど。そんな店を開拓しようとたどり着いたのが味園の2階でした。
外から見ると、学生時代にあった2階のスナック・ラウンジ街の店名看板がそのままで「まだ店があるのかな?」というのがそのときの感想。実は、看板があってもほとんどの店は営業してなかったのですが、建物南西のスロープをダメモトで上がってみました。
時間は深夜2時頃。中は薄暗く、廊下の照明も今より暗かったと思います。そこに、店名看板である行燈がいくつか浮かび上がっていました。多くの人がそうでしょうが、初めての飲み場に行くとまずは入りやすそうな外観の店を探します。そこで、何となく安心できそうだったのが今はもうなくなりましたが「ZIP」というお店でした。人の良さそうなマスターが一人でやっていて居心地のいい店でした。その後、この店へは月イチくらいのペースで通うようになります。
当時、味園の2階は「ZIP」の斜め向かいにマッサージ屋さんが入っていたり、マイナーレーベルの事務所があったりと今より混沌としていた気がします。やがて南側通路には、音楽系を中心にサブカル的なお店が増え、少し明るくにぎやかになっていきました。
1、2年たった頃、北側の通路にもお店ができはじめます。南側の通路だけだった時は北側の通路には廊下の照明もついておらず、深夜に覗くと、霊的なものはいっさい感じず暗闇をあまり怖いと思わない私ですが、ニューヨークの裏通り的とでも言うか、身の危険を感じるようなとても不気味な空間でした。
その北側通路にも馴染みの店ができ、その店で知り合った常連さんたちが、今度は味園内に別の店を開店していきました。5~7年くらい前の話です。このとき知り合ったマスター・ママたちとは今でも良いつきあいをさせていただいています。
FFmフィメール・フィメール・メールも、そんなマスターの一人がやっていた店の後に2009年、開店することになります。