落葉松亭・表紙へ / 2012年1月〜2月 / (ブログ日記)

落葉松亭日記(2012年3〜4月)
ニュース・評論のスクラップ、凡夫の日々雑感

4月29日(日) 初夏の比叡山

28日〜29日、大津に住む長男家族を訪問しました。
孫も一歳半、トコトコとよく歩くようになっていました。言葉はまだ意味不明です。
29日近所の比叡山へドライブ。山桜も散り、新緑を迎えていました。
 延暦寺にお参り

フランス絵画をイメージしたガーデンミュージアムへ






1980年代神戸の我が家に両親が来てくれたこと、1950年代半ば子供の頃、父方の祖父母が訪ねてきたことを思い出しました。祖母も祖父も当時着物姿でした。
25年で世代交代、確実に進んでいきますなぁ。

4月28日(土) 「北京の代理人」

石原東京都知事の「尖閣諸島購入」発言、産経、読売以外の新聞は批判的だったという。
自国の領土の持ち主がどう変わろうと管理をどうしようと外国がとやかく言う筋合いはない。
国防安全保障上、動かない国に業を煮やした国士都知事が決心したまでのこと。
尖閣を国有化 “北京の代理人”見極める絶好機  【40×40】 2012/04/27 12:21
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/558822/

 今度は尖閣諸島を国有化か。しかも都知事に後れをとってや。あかんあかん。現政権下で国有化したって、何もしよらん。現政権には北京の代表、中国の国会議員みたいなセンセイがゾロゾロおるんや。菅政権下の海賊船長、釈放したときのことをもう忘れたんか。

 自民党政権下もそうやで。不肖・宮嶋が西村真悟元衆院議員らとともに尖閣に上陸した際、時の自民党政権の首相は北京の顔色をうかがい、日本の国会議員が日本の領土である尖閣に立ったことを非難しよったのである。

 東京都が尖閣を買い取ったら直ちに警視庁の警察官常駐した要塞もとい交番をおく。灯台と緊急避難用の港の維持のための海保の巡視船も、石垣市(沖縄県)の行政下の出張所も希望があったらおく。不肖・宮嶋も東京都猟友会会員として島で増えすぎて固有種生物に悪影響を与えとるヤギの駆除に参加できる。

 その資材と人員運ぶための海上自衛隊の輸送艦に機動施設隊も緊急展開や。その後で国有化して、ちゃあんと国境の島らしく、自衛隊部隊常駐させるんやったら、国に払い下げたってもエエ。

 あっ、都の予算がもったいない、都知事のポケットマネーで買え、とほえとる都議会の“プロ議員”のセンセイ方、国に払い下げたとき、ふっかける必要はないが、十分元取れるんやで、都民の皆さま、ご安心ください。ワシも今まで住民税払い続けてきたかいがあったというものや。

 それでやっと完全な実効支配や。そうなったら中国もおしまいや。せやからそうなる前に中国はどんなに汚い手を使(つこ)うても妨害してくる。不幸にも国会にも都議会にもおる“北京の代理人”も使ってくる。

 見とってみぃ。やれ、福祉や災害対策を主張しながら、ヒステリックな反対を叫ぶやからがそうや。
 その時こそ、外国人の手先を見極める絶好のチャンスやで。(カメラマン 宮嶋茂樹)

マスコミ、議員、評論家、コメンテータ等々、この「北京の代理人」が多い。
よーく見極めたい。

4月21日(土) 行く春

ようやく満開になった階下の桜、はやくも散りはじめました。
室温も20度近くに上がり過ごしやすくなりました。






こんな曲が思い浮かび聴いてみました。
「Time to say goodbye」とありますが、本来は旅立ちの歌だそうです(コン・テ・パルティロ)。


4月17日(火) 尖閣・国が動かぬなら

東京都の石原知事「尖閣諸島を購入」 すでに地権者と交渉
2012.4.17 04:58 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120417/plc12041704580005-n1.htm

 【ワシントン=石元悠生】東京都の石原慎太郎知事は16日午後(日本時間未明)、ワシントン市内で講演し、「尖閣諸島を(東京都が)購入する」と明らかにした。すでに、地権者サイドとも交渉し、合意を得たもようだ。沖縄県石垣市とも協力する方針という。
 石原知事によると、昨年末に、交渉を開始。購入エリアは「尖閣諸島のほぼすべのエリアになるだろう。国のために買う」と言及した。今年度中に、都議会に諮り、東京都が尖閣諸島を所有する予定にしているという。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年4月17日(火曜日)弐通巻第3626号
http://melma.com/backnumber_45206/

<速報>
春の嵐か、竜巻か。永田町を揺らす「快挙」
尖閣諸島を東京都が購入。地権者と話し合いが決着


 訪米中の石原慎太郎都知事は「地権者との話し合いは最終段階。近く、尖閣諸島の殆どを東京都が購入する」と発言した。
 日本外交を揺らす快挙?
 政争に明け暮れる中国がどう出るか?
△△ ◇ ○○ ○◇ ○ □□
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◆BOOKREVIEW ◆書評 ◇しょひょう ◇ブックレビュー ★
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♪ 野田将晴『教育者は、聖職者である』(高木書房)
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 教師がバカなら教わる子供らはバカ以下になる。戦後教育が完全に間違っていたことは逐一例証する必要はないだろうけれど、若い、まともな教師達も多少は存在する。日本の救いがある。
 この本の著者は並外れた人生航路を航海してきた。警察官あがりで、青年海外協力隊ではマレーシアへ逮捕術の講義にも出かけていく。柔道六段。その後、熊本県議を経て、有志国際高等学校の校長先生。
 この学校の基本方針は単純明快にして次の五つ。

 親孝行する青少年たれ
 志ある人間たれ
 誇りある日本人たれ
 役に立つ国民たれ
 尊敬される国際人たれ

 これが本物の日本人を育てる教育だ、と日夜、試行錯誤を重ねての苦労談の記録からみえてくるのは、こういう教育がもっと日本中に拡大していく希望の光である。
 現在の教員は自分の権利を主張し、なおかつストライキ権利を有し、ろくな教育の子供たちには施せず、(つまり施さず、ではなく「せず」というのは、その能力がないことを示す)。人間としての資格さえ欠乏している程度の人間が、人生の模範を生徒の前で示せる筈もなく、親が聞いたら卒倒するようなセックス教育をしている。
 教育現場の荒廃から目を背けるべきではない。
         ○○○   ◇◇
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  読者の声 READER‘S OPINIONS どくしゃのこえ 読者之声
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  ♪
(読者の声1)「国防講演会 佐藤守元空将による国防論(主催:国防問題研究会、後援:三島由紀夫研究会)の御案内です。
       記
日時:  4月20日(金)18:30 (18:00開場)
会場:  中野サンプラザ8階研修室2
講師:  佐藤 守閣下(元航空自衛隊空将)
演題:  我が国を取り巻く2012年問題
会場費: 1,000円
講師プロフィール:昭和14年樺太生まれ、福岡県立修猷館高校卒、防大卒(第7期)、戦闘機 パイロットを経て空幕勤務、空自幹部学校教官、第三航空団(三沢)、第四航空団(松島)、南西航空混成団(沖縄)の司令など常にわが航空防衛の第一線で活躍された。空将。現在は軍事評論家として活躍中。『日本の空を誰が守るのか』(双葉社新書)など著書多数。
 どなたでも予約なしで参加できます。


4月12日(木) ねかはくは 花のしたにて・・・

十日夜、近所に住む、同じ勤め先の先輩Mさんが亡くなった。享年八十三。
十一日娘さんが電話で知らせてくれた。

以前から悪かった肝臓が、昨年半ばぐらいから症状がひどくなり、足や腹に水が溜まるようになった。
鬱血のため食道に静脈瘤もでき二度ほど大学病院で手術をされたこともある。
お訪ねしていろいろ話をしたいのだが、咳がひどくなり早々に退散しなければならず残念だった。
Mさんは、行けば苦しいながらも歓待してくれるのが、だんだんとお気の毒になり、三ヶ月前の初冬あたりから遠慮した。その間肺に溜まった水を抜きに入退院を繰り返しておられたという。
お宅では酸素吸入器も煩わしそうにして使われなかった。

薬も余り効かないと仰るので、インターネットで調べた漢方の情報など印刷して持っていってあげたりした。
「わからないことがあったら、もっと医者に何でも質問せんとあかんで」とアドバイスしたが、ご本人はもう諦めていたのかも知れない。

在職中は職場も別、鉄工課でハンマーを振っていた。
私は管理部門で、たまに現場に出たとき見かけたことがある程度だった。
昭和五十九年、北神戸の公団住宅に移り住んだとき、Mさんも近所の住宅街に新築をされていた。
高速神戸の地下の一杯飲み屋で顔を合わせたのが付き合いの始まりだった。
定年後はしばらく、高速道路料金所に勤めておられた。

結婚前、奥さんは戦前満洲にいた。親父さんがブリキ職人だったとか。敗戦後家族ともども引き上げてこられた。そんな苦労話も聞かせていただいた。
その奥さんはアルツハイマーでもう何もかも分からなくなって施設に入っている。
私が老母と同居しているころで、症状もよくにていたが、奥さんの方がより進行しているようであった。
高齢のMさんが介護するのは無理がある。

同じような境遇の長門裕之・洋子さん夫婦の話題がよくでた。
歩ける頃は、週一回ぐらいバスに乗って見舞いに行って、ご飯を食べさせてあげると云っておられた。
「車買ったからいつでも乗せていってあげるよ」と云っていたのだが、遠慮深いところがあってその機会はなかった。

昨夜は雨の通夜であったが、一転して今日は春らしい晴れの一日と成った。
Mさんの葬儀が十二時四十五分から葬儀会館で執り行われた。
OB会も退会されていたので、かつての仲間は私を含め三人だけであった。
故郷は岡山県英田郡、Mさんのお姉さん他、姪や甥たちが参列するこぢんまりした葬儀であった。
火葬場は鵯斎場、親族にまじり参列させていただいた。広大な山を開いた鵯斎場、桜が丁度満開を迎えていた。
花好きで温厚なMさんにふさわしいお膳立てであった。

庭は菊や皐などの鉢、草花、季節の花々が何時も咲いていた。
秋には咲き上がった菊の鉢をご近所の施設にも配っておられた。
私も頂いた皐や万両の鉢が今となっては形見になった。

ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ (山家集)

西行法師のこの和歌が思い出された。

一端会館に戻り、精進落としを頂いた。
お姉さんの話では、小さい頃から温和しい子で喧嘩一つしなかったという。
お姉さんは元気で九十歳前後だが今も曲がった腰で畑をなさっている。
折々に収穫された野菜が宅配便でMさん宅に届いた。
私がおすそわけをいただいたことを話すと、そうでしたか・・・とニコニコしている。
Mさんにとっては、姉でもあり母親のような存在だったのかも知れない。

十六時、火葬場に戻りお骨拾いをした。
骨の部位の説明を受けながら皆さんと骨壺に収めさせていただいた。
お骨は故郷のお墓に入るとのことであった。

神戸に移り住んで早二十八年、その頃からひとまわり以上も若い私にお付き合い下さった。
もうビールを片手に四方山話を聞くことはないんだなぁ・・という寂しさ。
亡父の時もそうだったが、「人はな、こうやって死んでいくんだよ」と示されたような有り難い気持ちもある。
ようやく病苦から解放されたお祝いを云ってあげたい気持ちもある。
心の中で御礼を云いながら、その折々を思い出しながら感無量だった。

またあの世でお会いしましょう。

4月11日(水) 凄まじいシナの権力闘争

重慶市副市長で公安局長の王立軍、米国領事館に駆け込み亡命を求めた事件は、その上司薄熙来(第17期中共中央政治局委員、重慶市委書記)の失脚に発展した。
彼等は江沢民とも繋がっている。江沢民は反日政策、法輪功弾圧にも精力を注いだ。囚人(中には生きたまま)から取り出した臓器移植の実体も明らかになってきている。
インターネットを利用する情報戦は、開示と隠蔽を繰り返し、官製報道を信じない民衆は独自のネットワークで情報をやりとりするとのこと。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年4月11日(水曜日)弐 通巻第3621号
http://www.melma.com/backnumber_45206/

薄き来は完全失脚。政治局員、中央委員を停職
一斉に飛び出したアングラ情報に驚き、桃の木! 薄の愛人は28名


 その夜、北京では緊急会議が招集された。政治局常務委員、政治局員の多くが参加したが、「これほど緊急かつ大規模なトップ集合は珍しい」と言う。
そして10日夜、新華社が報じた。「薄き来の政治局員、中央委員の職務を停止する」

 アングラ情報が一斉に飛び出したが、ほぼ事実に沿った確定的情報と思われるものを幾つか拾うと、

 ――薄の愛人は28名、なかには有名人が含まれる
 ――すでに夫人の谷開来は殺人容疑で逮捕されている
 ――英国人ヘイウッドの殺害は薄が直接命じ、秘書の張暁軍が実行した
 ――彼らはほかにも六人を謀殺している
 ――重慶市南岸区党委書記の夏徳良は副市長昇格をねがって薄に3000万元を贈った
 ――この夏によれば夫妻の賄賂は10億の収入、薄は「狂人」で「秦始皇帝、毛沢東、そして三番目は、このオレ様」と豪語していた
 ――王立軍は薄夫人のスキャンダル捜査を実施中、王チーム11名が拘束され、そのうちの弐名が撲殺、ひとりは自殺。周永康に捜査資料を渡したが握りつぶされ、薄の愛人との密会現場をおさめたヴィデオを持参して米国領事館へ駆け込んだ等々。

 権力の闇の奥の凄まじい実態。中国国民よ、反日なんて言っている場合か!

参考記事
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年4月11日(水曜日)通巻第3620号<前日発行>
人民日報、解放軍報、環球時報など一斉に「ネット取り締まりに整合性を」
噂、流言、風説に躍らされる中国の情報空間の取り締まり強化へ

http://melma.com/backnumber_45206_5535420/

【新紀元連載】重慶亡命騒ぎ 王立軍が米領事館に駆込んだ全内幕 1前半
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/03/html/d66260.html

【新紀元連載】重慶亡命騒ぎ 王立軍が米領事館に駆込んだ全内幕 1後半
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/04/html/d83973.html

【新紀元連載】重慶亡命騒ぎ 王・薄 争いで暴露された驚きの黒幕 2
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/04/html/d28088.html

【新紀元連載】重慶亡命騒ぎ 指導部内部の対立が激化 中共崩壊の前兆 3
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/04/html/d69408.html

4月7日(土) 田久保氏『憲法と現実との「乖離」甚だしく』

保守派と呼ばれる評論家にも親米と反米があるらしい(世論が分散しもったいないと思うのだが)。
だが、この産経「正論」は、「立場が右であるか左であるかなど問題ではない。」と書き出しにあるように憲法と現実の乖離、国民の立ち位置もよくわかる。
杏林大学名誉教授・田久保忠衛 憲法と現実との「乖離」甚だしく 2012.4.6 03:06 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120406/plc12040603060006-n1.htm

 立場が右であるか左であるかなど問題ではない。日本の政治、経済、教育、防衛、外交全般に言い知れぬ不安を感じない日本人はいるだろうか。胸騒ぎの原因を政治家やマスメディアのせいにして憂さ晴らしをする時期は、もう過ぎてしまったと思う。戦後日本が内外に問題を抱えて身動きできなくなっているとしか考えられない。60年余にわたり国家の心棒である日本国憲法の耐用年数期限が来ていると痛切に感じるのである。

 ≪誇れるアイデンティティーを≫

 ごく最近、米議会関係者多数と会ってきた友人が、「彼らが一様に最も強く失笑と侮蔑を露(あら)わにしたのは、北朝鮮の金正恩でもイランの神権政治家に対してでもなく、『ハトヤマ』という名を口にするときであった。無定見・無責任・軽薄を極めた『ハトヤマ』的政治から日本が決別できねば、遠からず日本人全体が侮蔑と失笑の対象になるだろう」(国家基本問題研究所「今週の直言」)と書いている。むべなるかなと思う。

 もちろん、鳩山由紀夫内閣から2代の内閣が続いているのだが、米側の嘲笑は政治家個人と同時に日本という国に向けられている。カタカナ4文字の受け取り方は人によってまちまちだろう。が、東日本大震災の際に日本人が発揮した個人的美徳に酔っていてはいけない。国際社会で日本人が胸を張れるアイデンティティーは何かを静かに考える時期が来ている。
 戦後の一時期に吉田茂が考えた点だけを取り上げ、軽武装・経済大国の道を「吉田ドクトリン」などともっともらしく形容し、国民の少なからぬ人々がその神輿(みこし)を担いできたはずだ。経済大国日本は今、どこに消えてしまったのか。経済の低迷は冷戦終焉(しゅうえん)の直後から延々と続いている。ソ連崩壊後の「脅威」は日本経済、とばかり狙いを定めていた米国のパンチは空振りに終わった。すぐ隣に、「軽武装・経済大国」のなれの果てをせせら笑うかのように、「富国強兵」に邁進(まいしん)している国がある。与野党に今なお存在する「吉田ドクトリン」派の政治家はこの現実に正直に答えなければいけない。

 ≪米中関係に左右される国運≫

 軍事大国と経済大国を兼ねるようになった中国に日本がどう対応するかは、今世紀の大きな課題だろう。経済的にはますます相互依存性が強まる世界で、軍事力を背景に外交を推し進める中国に、口先だけで毅然(きぜん)としても効き目のあるはずがない。日本が頼りにしてきた米国は対中政策の基本に関与政策を置いている。それがうまく機能しない事態には保険政策でいこうというのが米国の考え方だろう。保険政策の内容は軍事力と同盟、友好国関係の強化だ。残念ながら、自立の努力を怠った日本にとり米中関係の動向が国運を左右する結果を招いてしまった。

 2005年に米側が「ステークホルダー」(利害共有者)になるよう呼びかけ、中国側は「平和的台頭」と応じたが、今、両国の呼吸は合っていない。国連など国際社会で中国は北朝鮮やイランなどの肩を持つ動きを示してきた。シリアのアサド大統領の反体制派弾圧にも正面切って反対しない。中国が海外に進出して影響力を増大させる動機を、資源獲得とか輸出市場拡大のためと見るのは誤りで民主、法治、人権といった普遍的価値観を共有する国際秩序が、一党独裁体制と相反することに気づいたがゆえの行動だとの分析が生まれている。憲法前文の「平和を愛する諸国民の公正と信義」を信頼していたら、日本はどうなるか護憲派の人々は答えてほしい。

 ≪大震災の有事にも対応できず≫

 日本国民は東日本大震災と原発事故の凄(すさ)まじさを経験した。国家としてどう対応したか。先の大戦で敗北し、占領された状態の憲法が現在まで続いているのだから、国家の緊急事態に直面しても指導者が最重要決断を下し、それに従って組織が危機管理に一斉に動く体制はない。国家緊急事態宣言を発する条項が憲法になくても、指導者は気にならないのか。現行災害対策基本法の災害緊急事態布告も、今回の災害には適用されなかった。有事か平時かは、国際的常識に従えば、有事に決まっているにもかかわらず、一部私権の制限を政治家は本能的に恐れて、深刻な惨事を招来してしまった。
 日本の内外で、憲法と現実が乖離(かいり)しすぎて辻(つじ)と褄(つま)が合わなくなっている事実を、日本人はお互いに認め合おうではないか。憲法の欺瞞(ぎまん)は国家の溶融を招く。あくまで報道ベースの話だが、沖縄県の財界、官界の有力者の中に、「沖縄にとって中国は親戚で日本は友人。親戚関係をもっと深めたい」とか、「次のステージは一国二制度だ」との発言も出ている。事実とすれば、国家は、遠心力が働いてとどまるところを知らず溶融するのではないか、と疑懼(ぎく)する。

 独特の歴史、伝統、文化を続けてきた日本の戦後に幼児心理が作用していたのだ、と後世の人々が一笑に付せるように、憲法を反省するのは今を措(お)いてない。国家の正常化を「日本の軍事大国化だ」などと心配する国が出てくるとすれば、これほどの滑稽はない。(たくぼ ただえ)

>沖縄県の財界、官界の有力者の中に、「沖縄にとって中国は親戚で日本は友人。親戚関係をもっと深めたい」とか、「次のステージは一国二制度だ」との発言も出ている。

 民主党も「一国二制度」論を掲げていたが、シナの精神侵略が進んでいるのではないか。

4月7日(土) 二元外交

民主党外交顧問鳩山氏がイランを訪問する。
政府は渡航中止を要請したが果たして・・・
「L・鳩山」とあだ名されようと、元日本国首相だ。
瓢箪から駒、石油・ガソリンが値下がりするてなこと、あるかなぁ。
鳩山氏のイラン訪問中止要請へ 自民・山本氏「羽交い締めにしてでも…」 2012.4.5 11:33 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120405/plc12040511340010-n1.htm

 野田佳彦首相は5日午前の参院予算委員会で、鳩山由紀夫元首相が6日からイランを訪問し、アフマディネジャド大統領との会談を予定していることについて「国際協調の立場と整合的でなくてはいけない」と懸念を示した。首相は「訪問は政府、民主党の要請ではない」と述べ、鳩山氏個人の活動であると強調。その上で「本人から直接話を聞くなど、意思疎通をはかる」とも語り、5日にも鳩山氏と接触して訪問中止を求める可能性に言及した。

 玄葉光一郎外相は鳩山氏の訪問中止を求めた自民党の山本一太氏の質問に対し「そういう思いもなくもない。働き掛けを全くしていないわけではない」と述べた。さらに「あたかも政府の代表であるかのように行って政府の方針と違う立場で臨む二元外交にならないよう慎重な対応を促したい」と語り、政府に事前の説明や相談がなかった鳩山氏に不快感を示した。

 鳩山氏は9日まで訪問予定。米軍普天間飛行場の移設問題で迷走した鳩山氏が元首相として外交に携わることには党内外から批判が出ている。山本氏は「絶対ろくなことにならない。日本の国益のために羽交い締めにしてでもやめさせてほしい」と訴えた。

鳩山、菅氏の処遇に「何かの悪い冗談かと思った」 自民・山本氏 2012.3.12 20:46 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120312/plc12031220590008-n1.htm

4月5日(木) 参院予算委員会質疑・「西田昌司」劇場

面白いと云えば不謹慎だろうか。

必見・政府閣僚の犯罪的疑惑を厳しく追及する西田昌司議員↓

http://www.youtube.com/watch?v=GNMDYcH07R4&feature=player_embedded

4月4日(水) 手を変え品を変え「人権擁護法案」

人権擁護法案が名前を変えてまた上程されようとしている。
法務省はかつて「人権事案について現行の制度で99%は解決してきたとしており、あえてこのような法を作る必然性はない」と云っていたにもかかわらず、またしてもこんどは「人権救済機関」の設置を目指している。
記事にあるように、日本国籍については不問であるところが、外国人参政権と同様ひとたび法律が制定されると「日本弱体化」を促進する可能性がある。
人権救済機関設置法案、20日閣議決定で調整 民主保守系反発、阻止へ 2012.4.3 01:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120403/plc12040301100001-n1.htm

 差別や虐待による人権侵害の是正を図るための人権救済機関「人権委員会」を法務省の外局として設置するための「人権救済機関設置法案」について、法務省が今月20日の閣議決定を目指し関係機関と調整していることが2日、分かった。同省は今国会での成立を目指すが、民主党保守系議員らは「人権侵害」の定義が曖昧で拡大解釈により憲法が保障する「言論・出版の自由」が侵害される恐れがあるうえ、消費税増税法案をめぐる党内の混乱に紛れて提出しようとしていると反発、閣議決定阻止に向けた動きを始めようとしている。

 産経新聞が入手した法案原案全文によると、人権委は国家行政組織法3条に基づく独立性の高い「三条委員会」と位置づけた。人権救済にあたる人権委員は衆参両院の同意人事とし首相が任命する。
 深刻な人権侵害がある事案については刑事告発できる強力な権限を与えた。当事者間の調停や仲裁を実施し、重大な人権侵害に勧告を行うことも盛り込んだ。
 人権擁護委員については日本国籍の有無については明確に触れておらず、かりに永住外国人に地方参政権が付与されれば、外国人も就任できるようになる余地を残している。

 民主党は、政務三役や「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム(PT)」で法案の策定作業を進めてきた。野田佳彦首相も昨年9月の内閣発足時、平岡秀夫法相(当時)に重要政策課題として「新たな人権救済機関の設置」を指示、法務省は昨年12月に法案の概要を発表した。
 ただ、政府内には法案の閣議決定に消極的な意見が少なくない。民主党内の保守系議員も「消費税増税法案をめぐって党内が二分しているどさくさに紛れて法案を出そうとしている」と批判。4月上旬に党の法務部門会議で法案が審議されるとみて、党内手続きの阻止に向けて賛同者を呼びかけることにしている。
 同法案をめぐっては、法務省が自民党政権時代に「人権擁護法案」を策定した。しかし、自民党内で反対論が出て、断念に追い込まれた経緯がある。

「定義」なき人権救済機関、新たな人権侵害の恐れも 2011.12.15 23:17
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111215/trl11121523170026-n1.htm

 15日公表した「人権救済機関設置法案」について、法務省は裁判所の令状なしで調査できるとした特別調査や報道に関する規定をなくし、「今までの人権救済機関とは性格が大きく異なる組織」と強調した。だが、識者からは「批判をかわし、とにかく組織を作ろうとの意図が見え隠れし、新たな人権侵害の恐れが依然払拭できない」との指摘があがった。

定義なき人権侵害

 法案の最大の問題は「人権侵害」の定義だ。強大な権限を持つ救済機関が私人間の出来事を調査して人権侵害と認定するにあたって、肝心の「何を『人権侵害』とするか」が依然として曖昧だからだ。
 法案の概要では「人権侵害」を「特定の者の、その有する人権を侵害する行為で司法手続きで違法と評価される行為」としたうえで、「憲法の人権規定に抵触する公権力などによる侵害行為のほか、私人間においては、刑法、民法その他の人権に関わる法令の規定に照らして違法とされる侵害行為」と説明した。
 法務省は「女性は…」「障害者は…」といった個人を特定できない表現では差別や人権侵害にはあたらず、原則誰を指すのかが特定できる場合のみを人権侵害にあたると説明した。

 人権救済機関の設置はこれまで何度も議論が繰り返されたが、そのたびに「人権侵害の定義が曖昧」などとして法制化が見送られてきた経緯がある。法務省も「人権侵害の例示は不可能」としており、百地章日本大学教授(憲法学)は「人権侵害とは『人権を侵害することだ』では定義していないに等しく、今までの議論から全く進んでいない。これでは公権力が恣意(しい)的に解釈する恐れは払拭できず、恐怖社会の到来が依然危惧される内容だ」と警鐘を鳴らす。

不透明な権限

 人権救済機関の持つ権限にも疑問が残る。法案の概要では機関は法務省の外局として設置。人権委員の任命を国会の同意人事とし、事務局に弁護士を充てる。機関の権限には、人権侵害の申し立てに対する調査のほか、「援助」「調整」、人権侵害が認められた場合には「説示」「勧告」「通告」「告発」「要請」などが可能とあるが、それぞれの詳しい説明はない。
 調査拒否時に過料などの制裁を科すことが可能な「特別調査に関連する規定は設けない」として調査は任意調査のみに一本化したが、委員長と委員の職権行使にあたっては「独立性を保証」とした。

 韓国では2001年に設置された国家人権委が、死刑廃止を勧告したり、03年のイラク戦争で米国支持の政府の判断に真っ向から反対姿勢を示すといった事態が起きている。機関自体が政治的に偏向した場合や恣意的に暴走した場合の歯止めはない。
 公務員による人権侵害が認められた場合には「勧告」「公表」「資料提供」などの権限が定めてあり、警察活動や捜査活動、教育現場での教師の指導などに足かせとなる恐れもある。

批判回避

 法案からは報道統制につながると批判が強かった「報道条項」は消えた。しかしメディアの言論が「差別助長行為」と認定されうる恐れは否定できない。
 差別助長行為について法務省は「被差別部落地などをまとめた出版などを指し、メディアの言論はあたらない」と強調したが、百地教授は「差別や人権侵害を助長・誘発する文書と認定するのはあくまで公権力で、言論規制につながる本質は変わらない。法務省は人権事案について現行の制度で99%は解決してきたとしており、あえてこのような法を作る必然性はない」と話す。

人権救済機関設置法案の骨子 2011.12.15 23:17
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111215/plc11121523170018-n1.htm

 一、不当な差別、虐待その他の人権侵害、差別助長行為をしてはならない旨を規定する
 一、法務省の外局として「人権委員会」を設置。政府から独立した権限を持つ「三条委員会」とする
 一、人権侵害の調査を任意で実施。対象者が拒否した場合の罰則は設けない
 一、人権侵害が認められた場合、告発、要請などの措置ができる。公務員の場合、勧告、公表が可能
 一、人権委員会が委嘱する人権擁護委員に現行では外国人は就けない
 一、メディア規制条項は設けない

4月3日(火) 春の嵐

昨日の好天が一転して強風雨の一日。
「えらい今日は風がきついなぁ」TVがないと暢気なものだったが、気象庁サイトを見ると全国に強風注意報が出ていた。
窓にこびり付いていた黄砂が洗い流されたのはいいが、深刻な被害がなければいいのだが。
「爆弾」低気圧 日本海で発達 2012.4.3 21:30
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120403/dst12040321330036-n1.htm

JR各社の新幹線のダイヤが悪天候で乱れ、混雑するJR新大阪駅=3日午後5時18分  風速15メートル以上の範囲が直径約2千キロにまで及んだ「春の嵐」。日本海で急速に発達した低気圧が北日本に進んだことが原因となった。この時期の嵐は通常、太平洋の低気圧がもたらす場合が多いが、日本海で発達することは珍しいという。
 気象庁によると、日本付近では、寒気が大陸から入り込む一方、南から暖気が流入。寒気と暖気がぶつかり合って上昇気流が発生し、低気圧が発達した。
 ここ数日で、暖気の流入は強まっており、松江市上空(1500メートル)の気温は5・4度(2日夜)から10・8度(3日朝)に急上昇。低気圧はこれらの温度差をエネルギー源にして急速に発達した。
 さらに低気圧の西側には寒気を伴った上空の気圧の谷が接近、上昇気流を強める要因となった。今回、なぜ日本海で発達したかは「気象条件が重なったとしか言いようがない」(気象庁)。
 だが、日本海での低気圧発達は、昭和29年5月に漁船遭難などで北日本や近畿を中心に670人が死亡・行方不明となるなど大きな被害につながることもある。これが5月の嵐を意味する「メイストーム」の語源となったとされる。
 気象庁によると、4日の低気圧通過後には寒気が流入することで冬型の気圧配置となり、北日本を中心に寒さが戻るという。



4月2日(月) 「日本は自衛戦争」マッカーサー証言

マッカーサーGHQ司令官は大東亜戦争は「日本の自衛戦争だった」という証言を昭和26年米議会で行っていた。 平成15年から産経「正論」誌にこの記事が連載されたとき、米はいろいろ問題はあるが、こういう良心もあるのだなぁと感心したものだった。
敗戦後60年余、GHQ政策で自虐史観が蔓延し教育界にも及び、日本の近現代史は自虐史観にとらわれ、「侵略」したと刷り込まれてきた。
いまだに、一部の先生方が国旗国歌反対、九条を護る運動などを行っている。

近隣国はことあるごとに「歴史を鑑として」を持ち出して謝罪を求めてきた。
江沢民の反日政策はその最たるもので、宮中晩餐会(1998年)で過去の歴史について遠慮のない批判を行って帰った。

このほど、東京都立高校の歴史教材にこの証言が掲載され、正しい歴史認識の一助にしたという。
本当のことを教えない近隣国が今どういうことをやっているかを見ると、この東京都(石原都知事)の歴史教育は画期的なことではないだろうか。
「日本は自衛戦争」マッカーサー証言 都立高教材に掲載 贖罪史観に一石 2012.3.30 08:11[歴史問題・昭和史]
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120330/edc12033008120003-n1.htm

マッカーサー証言

 日本が対米戦争に踏み切った理由について、連合国軍総司令部(GHQ)最高司令官だったマッカーサーが1951(昭和26)年、「主に自衛(安全保障)のためだった」と述べた米議会での証言が、東京都立高校独自の地理歴史教材の平成24年度版に新たに掲載される。日本を侵略国家として裁いた東京裁判を、裁判の実質責任者だったマッカーサー自身が否定したものとして知られる同証言を、公教育の教材が取り上げるのは初めて。

 昭和の戦争での日本を「侵略国家だった」と断罪した東京裁判に沿う歴史観は、「日本国民は…政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」で始まる憲法前文にも反映され、「軍隊を持たず」という国際社会でも異質な国家体制の前提となってきた。歴史教育は「贖罪(しょくざい)史観」一辺倒となり、子供たちの愛国心を育んでこなかった。その歴史観が絶対ではないことを示すマッカーサー証言の公教育での教材化は、戦後日本の在り方に一石を投じそうだ。

 証言は、朝鮮戦争で国連軍やGHQの司令官職を解任されたマッカーサーが1951年5月3日、米上院軍事外交合同委員会の公聴会に出席し、朝鮮戦争に介入した中国への対処に関する質疑の中で言及。連合国側の経済封鎖で追い詰められた日本が、「主に自衛(安全保障)上の理由から、戦争に走った」と述べた。

 都の教材は、この部分の証言を英文のまま掲載し、《この戦争を日本が安全上の必要に迫られて起こしたととらえる意見もある》としている。
 教材は、江戸時代以降の日本の歴史を、東京の歩みとともに紹介する『江戸から東京へ』。都教委が都立高校の全生徒に平成23年度から配布している。都民の意見をもとに改訂した24年度版は、全新入生約4万3千人に配布する予定。

 『江戸から東京へ』に掲載されたマッカーサー証言については、月刊「正論」5月号(3月31日発売)が詳しく紹介している。

 渡部昇一・上智大学名誉教授の話「連合国から東京裁判の全権を委任されたマッカーサー自身が米議会で『日本の自衛戦だった』という趣旨の証言をしたことは、村山談話に象徴されるように東京裁判を背負ったままの日本にとって“超重大”であり、すべての日本人が知るべきことだ」

 ■村山談話 戦後50年の平成7年8月15日、当時の村山富市首相が発表。わが国が「遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与え」たとし、「痛切な反省の意」「心からのお詫(わ)びの気持ち」を表明。以後の内閣もこの見解を踏襲してきた。

村山談話、河野談話ともに白紙撤回されるべき。

関連記事
■東京都教材に掲載されるマッカーサー証言について 2012/03/30 09:11
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2640605/

■マッカーサー米議会証言録
http://www.sankei.co.jp/seiron/maca/2005/maca/mac-top.html

3月31日(土) 亀井氏・連立離脱

国民新党の亀井代表が消費税関連法案に反対し、民主党との連立を解消した。
「消費税アップはシロアリ退治をしてから」との公約を反故にし消費税法案に命をかける野田政権と潔く決別した。
公明党(創価学会カルト)に取り憑かれ壊死寸前の自民党よりははるかにマシのように思う。
国民新党の自見庄三郎郵政改革担当相や下地幹郎幹事長らは連立政権に留まる方針で、国民新党は分裂した。
亀井氏「連立残るはずがない」 消費増税法案反対を強調 2012.3.29 15:27 [国民新党]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120329/stt12032915280006-n1.htm

 国民新党の亀井静香代表は29日午後、消費税増税関連法案の対応についてについて「国民に対する約束を破ることはできない。破られて連立に残るはずがない」と述べ、30日の閣議決定に反対した上で連立政権から離脱するとの見通しを示した。都内で記者団に語った。
 亀井氏は民主、自民、公明3党による郵政民営化見直しの法案が30日に議員立法で提出されることを挙げ、「郵政法案にめどをつけることができた」と指摘。政権離脱の節目との認識を示した。党内に政権離脱に慎重な意見が多いことには「私が代表だ」と強調し、所属議員に同調を求めた。

消費税では「親友」石原氏と意見を異にするが、先日平沼氏が立ち上げた超党派「国家経営志士議員連盟」に合流し政界再編成に向かえばいいのではないか。
「知ったことではない」国民新党分裂で石原知事 2012.3.30 19:21 [国民新党]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120330/stt12033019260012-n1.htm

 東京都の石原慎太郎知事は30日の記者会見で、国民新党の亀井静香代表が連立離脱を表明し、同党が事実上分裂している問題について「政党のことだからしょうがない。私が知ったことではない」と述べ、論評を避けた。
 知事は「亀井君は隠し財源を吐き出させることが最初だと言っていたが、それで日本の財政が健全化されるものではない。高福祉低負担を維持しようと思ったら、消費税を上げざるを得ない」とあらためて増税の必要性を強調。
 石原新党結成を模索する亀井氏とは消費税の考え方に開きがあるが「(共闘できることは)消費税を除いたらいっぱいあるかもしれない」と語った。

3月29日(木) 無法教師

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成24(2012)年3月29日(木曜日)弐 通巻第3605号
http://www.melma.com/backnumber_45206/
にあった読者の投稿より
(読者の声2)本日、街中で尼崎市教職員組合が街頭で日の丸反対署名運動をしておりました。その際のチラシです。
http://photozou.jp/photo/show/2493438/128082310
これは明らかに地方公務員法第36条の政治的活動の制限に反した行為です。教員の給料は確か国から四割、地方から六割が支払われております。日の丸反対だが金はよこせなど恥知らずの面々に、腹に据えかねたので、きっちりと抗議してきました。

 抗議するとたちまち十人程が私を取り囲み体当たり。私の抗議を必死に阻止にきました。
名前を聞いてきたのでためらわず私のフルネームを告げ、反対に名前を聞くと向こうは名乗ることを拒否。公務員の政治活動の制限を指摘しましたら憲法の思想信条の自由を持ち出すので職業選択の自由をおしえてやり、日の丸は侵略戦争の旗印などとの世迷いごとには、当時の朝鮮は日本統治により人口は二倍、平均寿命は二倍になり、満州国に於いてはアジアで一番の工業国に成長した事の何処が侵略なのかと教えてやった。

それに対し、朝鮮は古来からの独立国で、日本が植民地にしたとのこと。これにも李氏朝鮮は清の属国であり、日清戦争での下関条約でようやく独立国となったと、それ以前は、迎恩門でサンキキュウコウトウしていたことをおしえてやりました。本当はもっと書きたいのですがこのへんで。本題に。

お手数ですがご協力をおねがいします。
上記のちらしを印刷し、地方公務員法36条違反と大書しFAXにて抗議してください。
私は、このような子供への害悪を排除し、違法行為をやめさせなければならないと切に願っております。そのためにも皆様のご協力をお願いいたします。
私一人の力は微力ですが、皆様のご協力を合わせ、今後の違法政治活動に歯止めをかけられるはずです。
(MJ生、兵庫県)

尼教組
www.h7.dion.ne.jp/~amakyoso/
TEL 06-6481-1133
fax 06-6481-9520
公務員さん、我々庶民よりは頭が良く勉強なさっておなりになったと思いますが、せめて法律は守らんとね。
HPを拝見しました。同僚の裁判で勝訴の記事が載っていましたが、これも法治国家であるからこそです。
公立校の教師が街頭や職場で国旗国歌に反対するのもおかしな話、辞めてから私塾なり本家の中共にでもいっておやりになったらいかがでしょうか。
参考:地方公務員法

3月28日(水) 宴の後

3月27日(火) 世は春休みらしい。
温泉銭湯でジャグジーに浸っていると、若者四人が飛び込んできた。
目を瞑って会話を聞いていると、どうやら受験も終わり、学部を決めるか、決まった段階だろうか。
寄宿舎をどうするかなど、「親父がなぁ・・・」という声も聞こえてきた。
我が家では数年前のことだった。

その夜、日もとっぷり暮れた階下の公園から嬌声が聞こえてきた。
見ると、男女若者7,8人、ミニバイクも乗りつけている。
冷え込んでくるし、そのうち解散するだろうと思っていたが、結局10時ごろまでキャーキャーと続いた。
寒さも何のその、会話は尽きない、青春の一コマ、まぁいいじゃないすかと思ったが。

今朝起きてみると、この有様。これはちょっといけません。


3月27日(火) 二刀流

朝の冷え込みは相変わらず、窓についた露の滴りを拭き取るのが日課だ。
だが、日中は風が冷たいものの日射しは春らしい。
トシのせいか一週間前、右肩が痛くて上がらなくなっていたが、銭湯や温泉へいってもみほぐし、ようやく肩の痛みはとれて自由に動くようになった。ありがたいなぁ。

それより一月ほど前、これまで山行きに連れていってくれたバイク(スズキST250)をどうするか悩んでいた。軽四があればもういらないのではないかと。
晩秋から寒い冬の間、四ヶ月ほど乗っていなかった。
とりあえず動くのかエンジンをかけてみた。しかし何度も試みたがかからなかった。
しまいにはバッテリーがあがってしまい諦めた。
心は、バイク屋さんに引き取ってもらうか、いや、暖かくなったらバイクに乗って郊外の田舎道や林道を走ってみたい、という二つがせめぎ合っていた。

とりあえず、動かなければ引き取ってもらても二束三文だろう。
プラグをイリジゥムプラグに交換し、キャブのガソリンを抜き、バッテリーを充電しておいた。

本日、日中の気温も上がり、頃はよし。
バイクにバッテリーを取り付け、祈るような気持ちでエンジンをかけてみた。
なんと、一発でかかった。「やったー」。
早速、バイク屋さんへ走り、オイル交換、チェーンの調整をやってもらった。
もう、処分する気持ちはどこかに飛んでしまった。

最近ガソリン価格が急騰しているおり、二刀流でいくことにする。

我が愛車ジムニー・ロシナンテ と スズキST250

3月25日(日) 大相撲大阪場所千秋楽

鶴竜初優勝成らず、終わってみれば白鵬でした。

■豪栄道12-3(寄り切り)鶴竜13-2
鶴竜、本割りで豪栄道に勝てば優勝でしたがプレッシャーでしょうか、地元寝屋川の豪栄道の気合いが勝ったのでしょう。


■白鵬13-2(寄り切り)把瑠都10-5
プレッシャーと云えば白鵬の方が大きいかもしれません。把瑠都を仕留めなければ決定戦もありません。
白鵬、把瑠都の両前ミツをとって寄り切りました。


■優勝決定戦 白鵬(上手投げ)鶴竜


白鵬、鶴竜を追い詰めるも寄り切れず。うっちゃりが出ればなぁ。


鶴竜は残したものの余力を使い果たしたように、土俵に沈む。白鵬も土俵下に倒れ込む。



■琴奨菊9-6(押し出し)稀勢の里9-6
稀勢の里、ライバルに敗れ十勝成らず。


■日馬富士11-4(上手投げ)琴欧洲8-7
日馬富士小柄ながら勝機を掴んでいくところはさすが。
こうして見ると投げている腰がピタッと止まっているのが分かります。


優勝
 白鵬13-2 二十二回目 二場所ぶり

三賞
殊勲賞 鶴竜13-2 二回目
敢闘賞 豪栄道12-3 三回目
技能賞 鶴竜13-2 七回目  豊ノ島11-4 四回目

画像はgoo大相撲配信動画より

3月24日(土) 大相撲大阪場所14日目

久しぶりに幕の内全取り組みをgoo大相撲のストリーム配信で観戦しました。
画面に取組表もあわせて表示しておくと、便利でした。
画質は大型TVのようにはいきませんが、充分楽しめます。
若の里、雅山も健在でした。
チェコ出身の隆の山、ブルガリア出身の碧山など新しい顔も見えました。

■鶴竜(下手投げ)琴欧洲
手の長い琴欧洲にどう対処するのか興味ありましたが、上手を取らせず、頭をつけて終始攻めていました。 これで大関昇進確実、明日豪栄道に勝って幕内初優勝といきたいところです。

配信動画より

■稀勢の里(寄り切り)把瑠都
身長差は10cmありますが、稀勢の里はさほど小さくは見えませんでした。
明日も勝って10勝にのせたい。

3月24日(土) 超党派「国家経営志士議員連盟」

石原新党への布石か、立ち上がれ日本の平沼代表が超党派の議員連盟を発足させる。
平沼氏ら、超党派議連 29日発足、石原新党への布石 産経新聞 3月24日(土)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120324-00000079-san-pol

 たちあがれ日本の平沼赳夫代表が超党派の「国家経営志士議員連盟」を発足させることが23日、分かった。海江田万里元経済産業相ら民主、自民、みんなの党などの首都圏選出議員らが設立呼びかけ人に名を連ね、29日に国会内で設立総会を開く。平沼氏が東京都の石原慎太郎知事とともに進める新党構想への布石とみられ、消費税増税にからむ野田佳彦政権の迷走を受け、与野党を巻き込んで動きが加速する公算が大きい。
                   ◇
 設立趣意書では、「戦後日本社会で伝統文化は軽んじられ、領土問題、拉致問題等の国家的課題を解決する気概が失われつつある。このままでは日本人の美徳は失われ、戦後追求してきた経済発展も水泡に帰す」と国難を強調。「国家をより強く機能的に経営する」を理念に掲げ、憲法、歴史、教育問題への果敢な取り組みに加え、統治機構改革や財政・経済再建を訴えている。

 設立呼びかけ人は代表発起人の平沼氏を含め計17人で、民主党から海江田氏、長島昭久首相補佐官ら6人、自民党から下村博文元官房副長官、馳浩国対副委員長ら4人が名を連ねる。たちあがれ日本やみんなの党、国民新党の衆参議員も参画する。
 議連代表は平沼氏が務め、事務局は民主党の鷲尾英一郎衆院議員が務める見通し。28日にも都内で役員会を開き、当面の運営方針を固める方針。
 29日の設立総会では、役員の選任や規約の採択を行った上で、岡崎久彦元駐タイ大使が記念講演を行う予定だ。

 すでに活動方針案もまとめており、憲法、歴史、教育問題で見解をまとめるほか、選挙制度見直しや通年国会実現、公務員制度改革などの統治機構改革、国家会計への複式簿記導入による財政再建、経済成長戦略などもテーマに掲げる。
                   ◇
 国家経営志士議連設立呼びかけ人(敬称略)
【民主党】海江田万里、長島昭久、笠浩史、北神圭朗、鷲尾英一郎、金子洋一
【自民党】下村博文、馳浩、加藤勝信、長島忠美
【みんなの党】柿沢未途、桜内文城
【国民新党】森田高
【たちあがれ日本】平沼赳夫、園田博之、藤井孝男
【無所属】城内実

最終更新:3月24日(土)7時55分

石原都知事「この国はタイタニックと同じになる」 政治再構築の必要説く 2012.3.11 20:58
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120311/stt12031120590002-n1.htm

 石原慎太郎東京都知事は11日、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた式典「日本人の原点『祈りの日』」で講演し、日本の既成政党に対し「自民党は大嫌いだし、民主党は話にならない。応援団長をしているたちあがれ日本も、ちっとも立ち上がれない」と不満を示した。その上で「年を取りすぎて愚痴ばかりになっているが、本気でこの国を考えないとダメだ。この国は下手してタイタニック号と同じになる」と述べ、新たな政治の枠組みが必要との考えを示した。

 また、「今年は日本だけでなく世界中が厄介な問題を抱える」として、地球温暖化や欧州経済危機、イランの核開発をはじめとする中東情勢などの問題が日本にも波及すると指摘した。


3月22日(木) 依然として深刻な原発事故

東北大震災・原発事故から一年たった。
独ZDFテレビ制作のドキュメント「フクシマの嘘」がyoutubeに流れている。
今までの経過から、政・官・経・学の原発利権が想像されたが改めて提示されるとショッキングであった。
汚染水の処理も杜撰。四号炉には沢山の燃料棒が残り、建物も崩壊寸前、更に揺れるようなことがあれば悲惨な結果になるという。
ビデオ最後に記者の質問に答える東電関係者の答えがなんとも不吉、現状を象徴している。

記者 Q
原発を日本で稼働させるだけの心構えが東電にできているとお考えですか?
東電 A
それは答えるのが難しいですね。

『フクシマの嘘』 独ZDFテレビ フルバージョン
http://www.youtube.com/watch?v=4Z38NR0mn_M&feature=related


3月20日(火) 北・ミサイル発射予告

北のドンが死んでから早くも4ヶ月。三代目金正恩はミサイル発射恫喝で米に食糧を要求した。
米はイラン問題があるので、了承したらしい。
が、それも束の間、今回の予告となった。米は舐められたものだ。
米の安保の傘の下にある日本など眼中にないらしい。
ミサイル着地点は沖縄南西諸島を越えフィリピン沖となっている。
日本政府は、迎撃態勢をかためるという。日本陸海軍がんばれ(自衛隊などと呼んでは失礼に当たる)。
ここまではっきりと予告されているのだ、「飛翔体」等と報道しないだろうね。
「衛星」発射 日本領空、通過の可能性 北、IMOに通報 2012年3月20日(火)08:15(産経新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20120320086.html?link_id=k_kanren_news_body

 ■4月12〜16日午前7時〜正午

 北朝鮮が長距離弾道ミサイル発射実験とみられる「衛星」打ち上げを予告した問題で、政府は19日夜、国際海事機関(IMO)から「北朝鮮当局が4月12〜16日の午前7時から正午まで韓国南部・全羅道西方沖合とフィリピン・ルソン島東方沖合に落下海域を設定した」との通報を受けたことを公表した。政府はこれを受け、自衛隊法に基づく弾道ミサイルなどの破壊措置命令の発令に向け、本格的な検討に入った。
 IMOからの通報によると、北朝鮮は4月15日の「金日成生誕100周年記念」を目的として、北朝鮮北西部の平安北道鉄山郡にある「西海衛星発射場」から発射すると予告。名称は「光明星3号」。1段目は韓国の西方沖、2段目は発射地点から約3千キロ南方のフィリピン・ルソン島の東方沖に落下するとしている。IMOは19日夜、日本を含む加盟国に正式に通報した。通報通りだと、飛来物が日本の領空を通過する可能性がある。玄葉光一郎外相も19日の参院予算委で「沖縄などの南西諸島上空を通過する可能性は排除されない」との見方を示した。

 政府は日本領域に飛来物が落下する可能性が高まった場合、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)などで迎撃する方針。田中直紀防衛相は同委で「自衛隊法に基づき首相の承認を得た上、弾道ミサイルなどの破壊措置を命ずることを考えている」と明言。藤村修官房長官も記者会見で破壊措置命令を検討していることを明らかにした。
 一方、韓国政府は19日、外交・安全保障関係閣僚会議を開き、北朝鮮による「衛星打ち上げ」を「重大な挑発」と位置付けることを確認。国防省報道官は記者会見で、発射後の航跡や落下物の行方を探知するため、黄海にイージス艦を投入して米軍と合同の監視態勢を取る方針を表明した。

【用語解説】破壊措置命令

 自衛隊法82条で規定。弾道ミサイルなど飛来物の破壊措置として、(1)日本に飛来する恐れがある場合、閣議決定して防衛相が自衛隊に命令(2)飛来する恐れがあるか不明の場合でも、緊急対処要領に従ってあらかじめ防衛相が命令-の2通りの対応を定めている。平成21年に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、ミサイル防衛(MD)システムで迎撃するため、初めて発令した。

図解(同記事から)

沖縄にPAC3部隊…北ミサイル落下に備え 2012年3月20日(火)07:23
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20120320-567-OYT1T00167.html

 政府は19日、北朝鮮が「人工衛星」と称して打ち上げを予告したミサイルについて、一部が日本に落下することに備えて、4月上旬にも自衛隊に破壊措置命令を発令する検討に入った。
 ミサイル防衛(MD)システムで迎撃するため上空に飛来する恐れがある沖縄県などに地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)を配備し、東シナ海と太平洋にイージス艦を展開する方向で調整している。

 これに関連し政府は19日夜、国際海事機関(IMO)から入った連絡として、北朝鮮の「人工衛星」打ち上げは4月12日〜16日の午前7時〜正午の時間帯に予定されていると明らかにした。
 これに先立ち田中防衛相は19日の参院予算委員会で、日本の対応について、「自衛隊法第82条の3第1項に基づき、首相の承認を得た上、破壊措置を命ずることを考えている」と表明した

3月19日(月) 快調・鶴竜

大相撲大阪場所9日目。鶴竜(寄り切り)白鵬。
白鵬・鶴竜戦、TVがないので銭湯へ観に行った。
半年ぶりに見る鶴竜は、身体も大きくなった。
攻防はあったが、終始鶴竜が攻めていたように思う。
控えに座っている両者の顔、白鵬は先場所鶴竜に負けた相撲が頭の中に去来していたのではないか。
鶴竜は、集中にこれ努めている風情だった。快調な人は顔もいい。
昨日鶴竜に勝った稀勢の里はあっけなく、なすすべなく琴欧洲に寄り切られた。
安定するには何かが足りないんだよな。
一敗:白鵬、把瑠都、鶴竜
鶴竜、大関昇進をぐっと引き寄せたのではないだろうか。

3月18日(日) 縄文土器は世界最古級

日本文明は中国・韓国から渡来し発生したというのが、当方のような年代の習った歴史観だった。
発見された縄文土器の古さなど、近年の研究成果ではそうではなく、世界四大文明発祥の地よりも古いもののようである。
小さな島国日本、しかしその歴史の古さは人類史上最古級となれば、ちょっと嬉しい気がする。

青森県太平山元(おおだいやまもと)遺跡土器 1万6,500年前
ロシア沿海州 1万5,000年前
中国長江(揚子江)中流域の南部 1万8,000年〜2万年前
南アジア、西アジア、アフリカでの最古 約9,000年前
ヨーロッパ 約8,500年前

にもかかわらず、中学校歴史教科書各社の表現には開きがあり、依然として中国・韓国の下流歴史観に基づくものが多いらしい。
■■ Japan On the Globe(740) ■■ 国際派日本人養成講座 ■■H24.03.18
国柄探訪: 歴史教科書読み比べ(2)〜 かけ離れた縄文人の自画像
 二つの教科書に描かれた縄文人の姿は、こんなにかけ離れている。

http://blog.jog-net.jp/
■遅まきながらツイッターを始めました。
==> ise_masaomi  https://twitter.com/#!/ise_masaomi

■1.「世界最古の土器」

 我が国の源流とも言うべき縄文時代で、扶桑社と東京書籍の歴史教科書を比べてみると、前者には明記されているのに、後者には書かれていない重大ポイントがある。
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(扶桑社) 今から1万数千年前、人々は、食物を煮炊きしたり保存したりするために土器をつくり始めました。これらの土器は、その表面に縄目の模様(文様、もんよう)がつけられることが多かったため、のちに縄文土器とよばれることになります。
これは世界で最古の土器で、縄文土器が使用されていた1万数千年前から紀元前4世紀ごろまでを縄文時代とよび、このころの文化を縄文文化といいます。[1,20]
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(東京書籍) 今から約1万年前、氷河期が終わり、海水面が上昇したため、それまで大陸の一部であったところが島となり、日本列島ができました。
 そのころ、人々は土器をつくり始めましたが、その土器は、表面に縄目のような文様がつけられていることが多いので、縄文土器と呼ばれています。このため、このころの文化を縄文文化、この時代を縄文時代と呼びます。[2,p18]
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 扶桑社版によれば、「日本の縄文時代は1万数千年前に始まり、世界で最古の土器を作り出した」のに対し、東京書籍版では「約1万年に始まった」とし、「世界最古」という記述はない。

■2.日本の土器は世界最古?

 土器は、文明度を計る重要な目安である。旧石器時代には、人類は移動生活を送りながら、狩りや木の実の採取などで暮らしていた。道具と言えば石を砕いて作った石器ぐらいしかなかった。
 そこに土器が発明されると、煮炊きが可能となって様々な動植物を食料とすることができ、さらに食料の保存もできるようになる。それによって、人類は定住生活を営めるようになった。
 また土器は土をこねて作るので、模様をつけたり、火焔の形を作ったりと、芸術表現も可能となる。こうした生活の一大進歩を象徴しているのが、土器の登場なのである。
 その土器を世界で最も古い時代に作り出したということは、当時の世界でも日本列島は文明的には最先端にいた、ということになる。

 日本の土器が「最古」というのは、本当なのだろうか? 現在、世界最古と考えられている土器の一つが、青森県大平山元(おおだいやまもと)遺跡から出土したもので、約1万6500年前。これは模様のない無文土器だが、約1万4500年前ごろには、粘土ひもをはりつけた「隆線文土器」が生まれ、全国に広がっている。

 世界の他の地域では、南アジア、西アジア、アフリカでの最古は約9千年前、ヨーロッパが約8500年前で、これらに比べると、飛び抜けて古い。

 岡村道雄・元文化庁主任文化財調査官は、日本列島の土器は「質量ともに世界の他の時代や地域のものとくらべても際立っている」と述べている。[3,p55])

■3.「森の民」が、いちはやく土器づくりを開始した

 ただ日本海の対岸であるロシア・アムール川流域(沿海州)では約1万5千年前の土器が出土している[4]。さらに、近年の中国考古学の発展によって、2万〜1万8千年前の土器が長江(揚子江)中流域の南部で見つかっている。
 したがって厳密には「世界最古」と言うより、中国南部や沿海州と並んで、「世界最古級」の土器、というべきであろう。
 これらの地域で先進的な土器作りが始まった理由を、環境考古学の国際日本文化研究センター教授・安田喜憲教授は、こう述べている。

__________
 最終氷期の東アジアには、北と内陸部の草原地帯、南と海岸部(JOG注: 日本海の両岸、すなわち日本列島と沿海州)の森林地帯という異質な2つの生態地域が明白なコントラストをもって分布していた。・・・
 最終氷期最盛期が終末に近づいた頃、「森の民」が、いちはやく土器づくりを開始し、世界にさきがけて定住生活に入ったということができるだろう。氷期から後氷期の気候変動のなかで、いち早く森林環境が拡大した中国南部において、土器は2万〜1万8000年前の最終氷期最盛期後半に出現し、1万6500年前には日本列島北部から沿海州において土器づくりが始まった。[5]
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 この研究成果からすれば、定住生活と土器作りにおいては、中国南部から沿海州、日本列島にかけての地域は、世界の最先端を走っていた、ということができよう。

■4.「森の民」としての自画像

 ここで注意すべきは、この長江流域の「森の民」とは、1万年以上も後に草原地帯である黄河流域で中国文明を興した畑作牧畜の漢民族とは異なる、という点である。
 安田教授は、6300年前に長江流域で、巨大文明が誕生していたことを発掘調査で明らかにした。それは長江を利用して稲を栽培し魚を捕る稲作漁撈民であり、漢民族による黄河文明よりも、千年も早い。この長江文明の祖先が、長江流域で世界にさきがけて定住生活に入った「森の民」だろう。

 弊誌402号「日本のルーツ? 長江文明」では、この長江文明の民が、4200年前の気候の寒冷化で黄河流域から南下してきた漢民族に敗れ、一部は中国南部の少数民族となり、他の一部は台湾や日本に渡った、という安田教授の仮説を紹介した。[a]
 前節で紹介した安田教授の研究は、さらに遡って、我が国が縄文時代から、長江流域の「森の民」と密接な関係にあったという仮説を示している。
 縄文時代の日本列島が、長江流域や沿海州とともに、世界に先駆けて定住生活に入り、先端的な土器作りを始めた、という点は、日本人の自画像を描く上で、大切なポイントである。

■5.縄文人たちの高度な技術と文化

 縄文文明の先進性を物語っているのが青森県の三内丸山遺跡である。育鵬社版では口絵の見開き2ページで、イラスト、写真を使って説明している。説明文にはこうある。[1,p16]
__________
 これは、今から約5500〜4500年前に青森県で栄えていた縄文時代の集落跡・三内丸山遺跡です。縄文人たちは、私たちが想像する以上に高度な技術と文化をもち、豊かな共同生活を営んでいました。
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 そこには、長さ32m、幅9mの大型竪穴住居や、高さ14.7mの櫓(やぐら)状の建物の復元写真、さらには北海道や長野、新潟から運ばれたひすいや黒曜石の飾り石などを写真で紹介している。
 縄文時代の人々が、毛皮をまとい、狩りをしたり、貝や木の実を採集して原始生活を営んでいた、というイメージはすでに過去のものとなっているのである。

■6.中国文明の後で、日本列島の原始生活イラスト

 一方、東京書籍版が描く縄文時代は、この過去のイメージから脱却していない。「2 文明の発生と東アジア世界」では、世界の文明の進展状況を以下の順で記述している。

・「新石器時代」 今から1年ほど前、土器や磨製石器を使うようになった。
・「文明の発生」 アジア、アフリカの大河のほとりで、国ができた。いわゆる中国、インダス、メソポタミア、エジプトのいわゆる四大文明。
・「中国の古代帝国」 殷の甲骨文字(3600年前)、秦の始皇帝陵の兵馬俑(へいばよう)(2200年前)、儒学、シルクロード経由の仏教。(なぜか、「紀元前後に朝鮮北部には高句麗が興る」と、とってつけたような記述もある)

 こうして中国文明の先進ぶりを詳しく紹介した後で、「3 縄文文化と弥生文化」の章で、ようやく日本列島が登場する。最初のイラストは、小さな竪穴式住居の周辺で毛皮をまとった人々が、土器を作ったり、小舟で魚取りをしている集落の様子だ。

■6.毛皮を着た原始人がどうして高さ15mの建物を建てられたのか?

 せいぜい3600年前から2千年前の中国文明を記述した後で、いきなり1万年前の日本列島の様子を、しかも原始生活の想像図で描く、という構成では、中国では文字を発明したり、儒学を興したりしていた時代に、日本列島では毛皮を着た原始生活をしていた、という誤解を中学生たちに与えかねない。
 前述のように、最新の研究成果によれば、日本列島は長江流域に続いて1万6500年前には定住生活に入り、土器を作り出していた。黄河流域で漢民族による中国文明が興るのは、その1万年以上も後の全く別時代のことである。
 さすがに三内丸山遺跡に関しては、1ページのコラムで紹介しているが、縄文時代の本文とは離れて、弥生時代の記述の後に出てくるのみで、しかも原始生活のイラストや記述との関連性はまるで語られていない。
 イラストに描かれた原始生活と、高さ15mもの建物が同じ縄文時代だと気がついて、毛皮を着た原始人が、どうしてこんな巨大な建物を建てられたのか、と疑問に思う中学生はごく少数だろう。

 逆に、この三内丸山遺跡のコラムは、本文の「弥生文化の成立」で、「大陸(おもに朝鮮半島)から渡来した人々によって」稲作や金属器が伝えられた、と述べたページの直後に置かれているので、これも中国・朝鮮から伝わった技術かと、勘違いする中学生も出てくるだろう。
 こんな不自然な記述順序では、先進的な中国文明が朝鮮を通じて、原始生活を送っていた日本列島に入ってきた、という誤った先入観を植え付けかねない。

 一方、育鵬社版は、年代順に「2 豊かな自然と縄文文化」で、縄文土器や三内丸山遺跡を述べた後に、「3 文明のおこりと中国の古代文明」に入っていく。これが自然な構成である。

■7.縄文人の後進性を強調する東京書籍版

 縄文人の生活に関しても、両者の記述ぶりは大きく異なる。東京書籍版はこう述べている。
__________
 縄文時代には、植物の栽培が始まりましたが、木の実やけものや鳥、魚や貝などが豊富にあったため、農耕や牧畜は、あまり発達しませんでした。人々は集団をつくり、たて穴住居に分かれて住みました。海岸や水辺には、食べ物の残りかすなどを捨てた貝塚ができました。[2,p18]
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 自然の食べ物が豊富にあったので、「農耕や牧畜は、あまり発達しませんでした」と否定的な表現をしている。この点は、時代を逆転させて、この前に「アフリカやアジアの大河のほとりでは、農耕や牧畜が発達し」と述べていたのと対比した記述であり、縄文人の後進性をことさらに強調している。

■8.縄文人の生活を生き生きと描く育鵬社版

 これに対して、育鵬社の教科書は、当時の人々の生活の有様を生き生きと描いている。土偶の写真とともに、以下のように述べる。
__________
 また、この時代の遺跡からは、神殿や、女性をかたどった土偶とよばれる人形(ひとがた)が見つかっています。土偶は、豊かな自然のめぐみや子孫繁栄などを祈るためにつくられたと考えられています。[1,p21]
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 縄文人の食生活についても、具体的に記述されている。
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 縄文時代の人々の生活は、魚介類をとったり、狩猟や採集を中心とするものでしたが、クリやクルミ、あわやひえなども栽培しており、原始的な稲作も始まっていました。また、干物や塩漬けなどの保存食や、木の実を原料とした酒をつくる技術をもっていました。こうした食料をたくわえる技術の進歩が、人々の定住化をうながしました。
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 さらに、季節ごとに、夏はイワシやカツオなどの漁労、冬はイノシシ、シカ、ウサギなどの狩猟、春や秋はゼンマイやクリなどの採集をしていた図を示し、「縄文人は、季節ごとの自然のめぐみに合わせて、規則的な生活を送っていた」と紹介している。

 このような記述のあとで、育鵬社版は、こう結論づけている。

__________
 人々が豊かな自然と調和して暮らし、約1万年間続いた縄文時代は、その後の日本文化の基盤を作りました。[1,p20]
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 東京書籍版が、縄文人を単に文明の遅れた原始人として、突き放して記述しているだけなのに対し、育鵬社版は、最新の研究成果に基づいて、高度な技術と文化を持ちながら、豊かな自然の中で調和して暮らしていた我が祖先の姿を、生き生きと描き出している。

 多感な中学生時代に、どちらの教科書で自画像を学ぶかによって、人格形成上でも、大きな違いが出てくるだろう。

(文責:伊勢雅臣)
■リンク■
a. JOG(304) 日本のルーツ? 長江文明
 漢民族の黄河文明より千年以上も前に栄えていた長江文明こそ、日本人のルーツかも知れない。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h15/jog304.html

b. JOG(134) 共生と循環の縄文文化
 約5500年前から1500年間栄 えた青森県の巨大集落跡、三内丸山遺跡の発掘は、原日本人のイメージに衝撃を与えた
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h12/jog134.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。
1. 伊藤隆他『新しい日本の歴史─こんな教科書で学びたい』★★★、育鵬社、H23
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4594064019/japanontheg01-22/br>
2. 五味文彦他『新編 新しい社会 歴史』、東京書籍、H17検定済み

3. 岡村道雄『日本の歴史01 縄文の生活誌』★★、講談社学術文庫、H20
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/406291901X/japanontheg01-22/

4. asahi.com、H21.10.03「日本の土器、世界最古なの?」
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200910030143.html

5. 安田喜憲「長江流域における世界最古の稲作農業」、『ARDEC』、H16.3
http://www.jiid.or.jp/files/04public/02ardec/ardec29/key_note3.htm


3月15日(木) 温家宝の爆弾

中共全人代最終日後、温家宝首相が「最後」の記者会見を行った。
「人民主義者、庶民的、温爺さん」と親しまれている温家宝首相だが、その内容は守旧派にとっては攻撃的であったという。
氏の民主化行程は広東省の「鳥炊村の民主選挙がモデル」と述べたそうだ。
中共政府の独裁が如何に強いものであっても、人民の改革意識が強ければいつか民主化は成るものと思う。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成24(2012)年 3月15日(木曜日)
通巻第3586号 
http://www.melma.com/backnumber_45206/

 政治改革に失敗すれば、中国はふたたび文革の悲劇に直面する
 温家宝首相、最後の記者会見で党内の守旧派をあからさまに攻撃


 凄まじい内容の記者会見なのである。
 ところが日本のメディアを読む限り、その空気はまるで伝わらない。産経は解説面でくわしく権力闘争の闇を照射したが、日経は小さく温首相会見の要点をまとめているだけ。
読売と朝日が薄重慶市党書記批判と同市副市長だった王立軍の取り調べ厳格化に言及した温首相会見を報じているが、大きな見出しでもない。

 対照的に英誌フィナンシャルタイムズ、米紙ヘラルドトリビューンは一面トップ記事。とくにFT紙は、「温首相、守旧派を攻撃(attack)」という語彙を用いている。

 何があったか?
 全人代最終日(3月14日)に記者会見に応じた温家宝首相の「独演」と「「毒舌」は三時間以上も続いた。  会場には内外記者団がぎっしりとなたtなった。
「政治改革が進まなければ中国は文革の悲劇に再度、見舞われるだろう」と彼は警告した。「とくに党と国家の制度改革」と曖昧な表現が示唆するのは「民主化」のことである。胡耀邦の名前をださなかったが、温の心中には胡耀邦がある。

「四人組を排除し、改革開放に努力してきたと雖も、依然として封建的制度が残存しており、このまま改革を加速しなければ、あの文革の悲劇がやってくる」
 この温の発言が意味するところは党幹部の腐敗、汚職、そして貧富の差の拡大が民衆に共産党への怨念を植え付け、やがては鋭角的対立から社会騒擾へ発展する危険性を指摘したのだが、一種の予言とも取れる。

▼しかし「改革」を獅子吼しても党内は失笑するだけ

そして重慶書記が繰り広げた「毛沢東万歳」「革命かを唱え」というアナクロな政治キャンペーンを温家宝首相は明瞭に非難した。「生産と分配が不公平であり、誠意と信頼を欠いており、経済改革はいくぶん進捗したかも知れないが、汚職と腐敗はなくならず、このため政治改革が遅れている」。
 「王立軍事件は厳格に取り調べる」とも発言した。
これも薄き来への牽制という解説が多いが、じつは薄き来の失脚があきらかな状況なのに、全人代に薄書記が登壇し、にこにこ笑い、そのうえ会期中に記者会見に応じて「悪い部下を使った」などと責任を転嫁した。
人民大会堂の壇上では徐才厚(上将。軍事委員会副主任。江沢民派)と意図的な握手をして、まだ党内高層部では薄を庇護する勢力があることを見せつけた。
そのことへの牽制球を温発言には含まれた。
 「民主化はは、どういう行程か?」との問いに「鳥炊村の民主選挙がモデル」と賞賛し、暗に広東省書記の王洋を擁護したが、具体的な党改革のプログラムや、リーダーシップ改革の内容には触れず、「いずれ歴史が結論を出すだろう」と温家宝は記者会見を結んだ。

 とはいえ、党内で温家宝首相の立場は孤立しており、あるいは喧しい「カイカクヤ」と疎んじられ、「いつも五月蠅(うるさ)いことをほざくジィさん」としか認識されていない。これも悲劇である。だから悲劇は倍加する。

全人代閉幕 温首相が“最後”の会見 政治体制改革に改めて意欲 2012.3.14 21:32
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120314/chn12031421330003-n1.htm

 中国の第11期全国人民代表大会(全人代=国会)第5回会議は14日、北京の人民大会堂で刑事訴訟法改正案などを採択して閉幕した。来年3月で退任する温家宝首相は閉幕後の“最後”の記者会見で、改めて政治体制改革に強い意欲を示した。
 温首相は「永遠に人民とともに歩む」と宣言し、任期中に発生した経済や社会の問題の責任は自分にあるとの考えを示した。その上で、「成し遂げていない仕事がある」と述べ、志した改革の停滞に遺憾の意を示した。
 経済発展に伴い、中国国内では汚職や貧富の格差、党・政府に対する不満が膨らんでいる。現状では経済的成果を失うとの危機感を持つ温首相は「文化大革命の誤りや封建的な影響は完全には払拭されていない」などと述べ、政治改革の必要性を強調した。
 さらに、次世代指導者の一人と目されてきた薄煕来氏が党委書記を務める重慶市の王立軍副市長が米総領事館に駆け込んだ事件について、「真剣に事件の教訓をくみ取らなければならない」と述べ、薄氏を牽(けん)制(せい)した。
 全人代では来年度予算案や最高人民法院(最高裁)、最高人民検察院(最高検)の活動報告も承認されたが、腐敗問題が改善されていない現状を受け、いずれも反対や棄権などの批判票が20%前後に上った。(北京 川越一)

腐敗と汚職、持ち逃げ
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成24(2012)年 3月14日(水曜日)
通巻第3584号 <3月13日発行>
http://www.melma.com/backnumber_45206/

 どんなことにも驚いたりはしませんが。しかし、これは驚愕の事実!
 中国国会議員の57%は外国籍パスポートを所有、財界人は77%です


 博訊新聞網(3月12日付け)が次の衝撃の報道をしている。
 全人代委員のうち、57・47%が外国パスポートを所有している。政治協商会議のメンバーは76・77%だという。
 博訊新聞は、この数字さえ『控えめ』であり、党高官のうち、局長以上の85%が外国パスポートを保有していると伝えた。
 江沢民の『三個代表論』以後、ブルジョアジー、実業家、財界人にも党籍を認め始めた中国共産党は、党の高官が海外に不動産、預金を持つことはいまや常識、子供を欧米へ留学させている。
党高官のうち3000名は既に逃亡し、公式発表で1000億ドルが海外へ持ち出された。公式発表の三倍が常識の中国であるからに、およそ3000億ドル以上が外貨準備から消えているという推測がなりたつ。
同紙は2010年推計で、海外へ逃亡したカネは2378億人民元(およそ3兆円)と推計した。
   冒頭の数字は中国共産党紀律委員会のデータとされ、また全人代議員のポストは、1500万人民元(およそ二億円)で『買える』(中国では高官のポストを買うのは常識)。
政協メンバーは交際費(買収を含め)が2500万元(3億3000万円)が相場なそうな。


3月12日(月) どこまで沈むのか

春分まであと一週間、今日は雪が舞い寒い一日。
石原さんは「この国はタイタニックと同じになる」とハッパをかける。
船腹に大きな穴があいて冷たい海水が入ってきているのに、閣僚は「へらへら笑っている」らしい。
石原都知事「この国はタイタニックと同じになる」 政治再構築の必要説く 2012.3.11 20:58
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120311/stt12031120590002-n1.htm

 石原慎太郎東京都知事は11日、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた式典「日本人の原点『祈りの日』」で講演し、日本の既成政党に対し「自民党は大嫌いだし、民主党は話にならない。応援団長をしているたちあがれ日本も、ちっとも立ち上がれない」と不満を示した。その上で「年を取りすぎて愚痴ばかりになっているが、本気でこの国を考えないとダメだ。この国は下手してタイタニック号と同じになる」と述べ、新たな政治の枠組みが必要との考えを示した。

 また、「今年は日本だけでなく世界中が厄介な問題を抱える」として、地球温暖化や欧州経済危機、イランの核開発をはじめとする中東情勢などの問題が日本にも波及すると指摘した。

石原、亀井両氏が会談 「民主みたいな口先だけとは違う」 2012.3.11 20:16
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120311/stt12031120170001-n1.htm

 東京都の石原慎太郎知事と国民新党の亀井静香代表は11日夕、都内のホテルで会談した。新党構想で意見交換したとみられる。
 亀井氏は会談後、記者団に対し「(石原氏は)『行動しなければ意味がない』とさかんに言っていた。彼とは同志だ。民主党みたいに口先だけで何もやらないのとは違う」と強調した。

閣僚たちは「へらへら笑うな!」と一喝された由
ヤンキー先生、緊張感ない首相・閣僚を一喝「へらへら笑うな!」 2012.3.9 22:29
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120309/plc12030922330016-n1.htm

 「あまりにも態度が悪すぎる! 何を笑っているのか!」-。「ヤンキー先生」こと自民党の義家弘介氏が9日の参院決算委員会で、野田佳彦首相や閣僚を一喝する場面があった。
 義家氏は同僚議員が質問している間の閣僚の態度を問題視。「真剣な質問にへらへら笑ったり、隣の閣僚と話したり。日本の現状はそんなに甘くはない!」と訴えた。
 「そうだ!」「決算をやれよ!」との怒号が飛び交う中、注意された閣僚はシュンとした様子だった。


wikipedia より

3月8日(木) 歯止めなし対中支出

中国ハルバ嶺の遺棄化学兵器処理事業はあの河野談話の主・河野洋平氏が深く関わった。
これらの化学兵器は遺棄したものではなく、日本軍が武装解除されたとき中国軍やソ連軍に「引き渡された」もの。「兵器引継書」「引渡兵器目録」も国内の山形県シベリア資料館や防衛省に保存されている。

政府は『引き渡したことを明確に証明する書類は依然、見つかっていない』と言い続け、延々とこれからも事業を続けるという。
これまで、この事業が縮小、建設見送りされた時期があったにもかかわらず復活し、依然として続くのはなぜだろうか。
すでに861億円…際限なき対中支出に歯止めを 2012/03/03 09:55
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/547962/

 【土・日曜日に書く】
 ◆処理事業を10年再延長
 旧日本軍が中国に遺棄したとされる化学兵器の処理事業で、日中両政府は先月16日、化学兵器禁止機関(OPCW、本部=オランダ・ハーグ)に対し、処理期限を10年後の平成34(2022)年まで再延長することを申請し、受理された。

遺棄化学兵器処理、10年間再延長
【産経抄】2月18日
 この事業は化学兵器禁止条約(CWC)に基づき、12年9月から始まった。当初は発効から10年の19年が完了期限だったが、5年間延長され、それでも完了の見通しが立たないための再延長だ。
 これまでに4万8千発の遺棄化学兵器を発掘し、3万6千発の廃棄を終えた。しかし、大量に遺棄されたとされる吉林省ハルバ嶺には、まだ30万〜40万発が残っているといわれる。
 今回の日中間の合意には、ハルバ嶺での廃棄計画を3年以内に作成することも含まれているが、このペースだと、事業がいつ完了するかのメドは全く立っていない。日本はすでにこの事業に861億円を投じ、24年度予算案にも208億円を計上している。際限のない中国への税金の支出が延々と続くことが懸念される。

 ◆河野洋平氏が深く関与

 この遺棄化学兵器の問題には、宮沢喜一内閣の官房長官で村山富市内閣の外相を務めた河野洋平氏が深くかかわっている。
 化学兵器禁止条約は、イペリット、ホスゲンなどのいわゆる“毒ガス”兵器の開発、製造、貯蔵、使用の禁止を目指したものだが、中国の強い希望で「廃棄条項」(第1条3項)が盛り込まれた。世界で化学兵器の遺棄を認めている国はなく、事実上の「日本専用条項」ともいわれた。
 終戦時、旧日本軍はほとんどの化学兵器を中国軍や旧ソ連軍に引き渡しているはずで、「遺棄」には当たらないとの見方が政府内にあった。しかし、河野氏は旧日本軍が引き渡したことを証明する書類がないとして、中国に有利な処理策を推し進めた。

 日本は宮沢内閣の5年1月、この条約に署名し、村山内閣の7年9月に批准した。さらに、小渕恵三内閣の11年7月に締結された遺棄化学兵器処理に関する日中覚書は、日本が処理費用をすべて負担し、将来の事故も日本が補償するという内容だった。

 ◆引き渡した文書を発見

 だが、その後、旧日本軍が中国軍や旧ソ連軍に化学兵器を引き渡したことを証明する資料が、月刊誌「正論」編集部やジャーナリストの取材で次々と見つかった。
 山形県のシベリア資料館に、中国で日本軍が武装解除された際に引き渡した化学兵器を含む武器・弾薬類を詳細に記した「兵器引継書」が600冊残っていた。
 防衛省の防衛研究所には、日中両政府が化学兵器の「あか筒」や「みどり筒」を台湾で中国軍に引き渡したことを記した「引渡兵器目録」が保管されていた。
 終戦後、中国大陸で旧日本軍が化学兵器を引き渡したことを示す「支那方面艦隊引渡目録」など3点の文書が防衛研究所に保管されていることも明らかになった。

 化学兵器をめぐる訴訟でも、化学兵器が旧日本軍製でないとする証拠が示された。


 1974、82、95年に中国・黒竜江省で起きた遺棄化学兵器による3件の事故をめぐる訴訟で、1審・東京地裁は国に1億9千万円の支払いを命じた。国側は、うち1件の事故原因となったイペリット入りのドラム缶が旧日本軍のものより一回り大きく、旧日本軍製にはないアルファベット文字の表記があることを突き止め、平成16年4月の控訴審第1回口頭弁論で、「旧日本軍の兵器とする証拠は十分ではない」とする控訴趣意書を提出した。

 ほかにも同種の訴訟が継続しているが、この訴訟は中国人原告の敗訴が確定している。
 18年2月の衆院内閣委員会で、当時の内閣府遺棄化学兵器処理担当室長は「正式に中国やソ連に化学兵器が引き渡されたという文書が発見されれば、基本的な枠組みが変わってくる」と答弁した。

 しかし、政府は今も、「引き渡したことを明確に証明する書類は依然、見つかっていない」と言い続けている。
 遺棄化学兵器処理事業で日本が中国に払い続けなければならない費用は、償還が前提の円借款と異なり、無償援助に近い。しかも、総額は皆目、見当がつかない。
 処理事業が予想以上に困難であることが分かり始めた17年ごろ、「処理事業が長期化すれば、1兆円規模の巨大プロジェクトになる」「第2のODA(政府開発援助)になるのではないか」との指摘もあった。その懸念が現実のものとなりつつある。際限のない中国への支出に歯止めをかけるため、事業の見直しが急務である。(論説委員・石川水穂)

3月5日(月) 批判すると「お呼び」がない

原発事故で政府を批判してきた武田教授。
アキ菅から原子力関係専門委員の辞令(2012年9月まで)を貰っていたそうだが、昨年も今年も一向にお呼びがないという。
「政府の委員会に出ている人は御用学者だけ」ということの証明?
(不謹慎ではあるが)オモロイことになってまんなぁ。
武田教授のホームページより
http://takedanet.com/2012/03/post_30dc.html

御用学者の生き証人

日本は体裁上は「民主主義」ということになっているし、すべての手続きは「民主的」に行われていると考えられています。そもそも、自由民主党という自由と民主を掲げた党が長い間、政権を担い、さらに2年余前にはついに「民主主義」だけを標榜した民主党という政権ができました。

もっとも、北朝鮮と一般的に言われる国は「朝鮮民主主義人民共和国」というのがたかし正式名称ですが、国会議員の選挙も主席を決めるのも「人民」がそれほど関与せず、3代にわたって世襲が行われています。
北朝鮮は情報が制限されていて、民主的国家ではないと批判する人もいますが、日本も似たような国家になったのではないかとも思います。特に原発関係の情報の操作はかなり露骨でしたし、今でも「1年1ミリなんて、法律にあるの?」などと環境省が言っている始末です。

民主党は、「消費税の増税はやらない、沖縄基地は県外に移転する、高速道路料金や高校無料化などの公約」をかざして選挙に圧勝しましたが、公約のほとんどすべてを実施せずに政権の座に着いているのですから、「2009年の総選挙はなかった」と考えた方がよい状態です。

主たる公約の他にも尖閣諸島事件では情報を公開しなかったし、原発事故に至っては恐怖政治とでも言える状態が続いています。岩手県の児童の尿の検査では、給食をとっていた児童の方が給食を食べなかった児童よりかなり尿中のセシウムが多かったようです。
さらに、アメリカから原発前後の会話記録が大量に公表されても、日本では「事故直後の議事録はとっていなかった」ということになるなど、民主的手続きとはまったく言えない状態が続いています。

でも、どうも日本国民は「それでよい。民主主義でなくてもよい」と思っているような感じもするのが残念です。いわゆる有識者やマスコミの論調は「1年1ミリという被曝限度はもともと低すぎた。もっと被曝しても良いのだから、規則を破っても良いし、騒ぐ方が問題だ」ということに終始していますし、政府の言う「助け合う」、「風評被害」などの言葉をそのまま使っています。

有識者の方の本当の心の中は推し量れません。これまでレントゲン一つとるのにも警戒させていた医学関係者は福島の児童が1年20ミリ(胸のレントゲン400回分)になっても「適切」という判断をしていますし、従業員の被曝を平均1年1ミリに自主規制していた電力会社関係者も声を上げません。

私は実に奇妙な日本になったものだと思いますが、現実にそれを多くの知識人が支持しているというのはどういう理由でしょうか? 選挙公約を破っても問題ない、情報秘匿があっても民主主義だ、国の基本施策(被曝を避ける)は状況によって変えることができる・・・本当に多くの人がそう思っているのでしょうか?
・・・・・・・・・
日本は「民主主義」ではなく「官僚主義」ではないだろうかと疑います? かつて王様が支配しているように見えて、実は去勢された特殊な人たち「宦官」が宮廷の実験を握り、国を支配していた時代と似ているように感じます。

実は私は森首相の時代から原子力関係の専門委員の辞令をずっともらってきました。そして2012年9月14日まで菅首相直々の辞令をいただいています。これまで毎年、少なくとも6回ぐらいは委員会にでて意見を述べていました。
でも、2011年3月12日に福島第一原発の事故が起こり、私が政府の対応に批判を始めるから、すでに1年を経とうとしていますが、原子力委員会からはお呼びは来ません。原発があのような状態になったのだから、これまで批判的な発言があった私のような委員を呼んでその意見を聞くのが適当と思いますがお呼びはないのです。
実は私が菅首相からいただいた辞令について官僚は、「ああ、あれ。武田さんの辞令は形式的に首相の任命になっているだけで、地位は低いのだからいちいち首相にお伺いを立てることなどしませんよ.事務方で処理するだけです。」と言うでしょう。

実は昨年は委員会にまったく呼ばれませんでした。私は「政府を批判したのだから委員会からは呼ばれないのは当然だ」と思っていましたが、これこそは「武田が御用学者ではない証拠」でもあり、「政府を批判すると委員会から呼ばれない」という実例であり、「政府の委員会に出ている人は御用学者だけ」ということの証明でもあるのでしょう。
{政府の委員会は官僚の都合の良い人だけが選ばれる}ということになると、これは民主主義とは言えません。民主党の議員も当選したら国民との公約を破り、官僚側についているのですから、「日本人総官僚の下僕」となっているのは明らかです。

でも、もっと重要なことは、日本の有識者が「それでよい」と考えていることです。つまりこれまで「選挙に行きましょう」と呼びかけている人は悲憤慷慨しているはずなのですが、それはうわべだけのことだったようです。
(平成24年3月3日)武田邦彦

3月5日(月) 「中国人が南京大虐殺をどう歪曲しているのか」

冷静な中国人ジャーナリストもいる。
中国のブログに掲載された記事とのこと、中共当局の検閲にあわなかったのだろうか。
◎中国人が南京大虐殺をどう歪曲しているのか、とくと見てみよう―
2012年03月03日13時18分 提供:Record China
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=59266&type=

2012年3月2日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏は「中国人が南京大虐殺をどのように歪曲しているのか、とくと見てみよう」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその内容。

河村たかし名古屋市長が堂々と「南京事件はなかったのではないか」と発言し、中国各界から怒りと抗議が噴出している。だが、実は中国人自らが南京大虐殺を歪曲していることは、ずっと見過ごされてきた。まずはこうしたやり方を直さなければ、われわれが日本人を責め立てることはできない。

新中国成立後、最初に南京に建てられたのは、蒋介石に処刑された20万人の共産党員を祀る「雨花台烈士記念館」だ。南京大虐殺記念館が建てられるのは、その30年後になる。
いわゆる「文化大革命」の時代には国民党に虐殺された革命烈士への追悼がブームだった。


当時、中国人は広島の原爆犠牲者に祈りを捧げに行ったが、誰も南京大虐殺の犠牲者を弔おうとはしなかった。
紅衛兵は「南京大虐殺は『国民党を殺した』もの」だと言い、遺跡を破壊し尽くした。
学術界でも、南京大虐殺の研究はタブーだった。
そんな中、立ち上がったのが南京大学歴史学部の高興祖(ガオ・シンズー)教授だ。

1972年、鈴木明氏が「『南京大虐殺』のまぼろし」などの文章を発表。
1982年6月、文部省が教科書の記述を改めさせる。
これに刺激を受け、中国の学者たちがようやく南京大虐殺研究を正式に申し出た。
1983年、南京大虐殺記念館の建設案が浮上、1985年に完成。

だが、初期の研究は民族感情が入り込み過ぎていて、とても研究と呼べるものではなく、「民衆に偏った歴史観を植え付けることになる」と警鐘を鳴らす学者もいた。
2007年、台湾の教科書から「南京大虐殺」の文字が消える。

中国人は、侵略行為を否定する日本に対し、常に感情論で反撃してきた。
例えば、日本人が犠牲者の数を30万ではなく20万ではないかと問えば、「30万より少なければ、虐殺がなかったというのか?」「1人でも殺していれば殺人だ」などと巧妙に回答をはぐらかす。

だが、戦後間もないころ、日本の戦犯の公判でレイプされた女性が出廷した時には傍聴席から笑い声さえ聞こえてきた。南京大虐殺をテーマにした映画を放映した時には観客から「看護士がレイプされるシーンが短すぎる、肌の露出も少ない」と苦情が上がったほどだ。

1985年〜1997年、南京大虐殺記念館の参観者は延べ580万人、日本人は延べ18万人に上った。
なので、日本人が南京大虐殺を全く知らないという言い方は誤りである。
2002年、筆者が記念館に向かう途中に乗ったタクシーで、地元の運転手は「あの時30万人殺してもらってよかった。そうでなければ、今の南京はもっと人が多かった」と言っていた。

日本の旧軍人や中高生が記念館でひざまずいて大泣きする姿をしばしば見かけるが、中国人がそうしているのをあまり見たことがない。泣けないのであれば、せめて笑うべきではないと思うのだが、中国人の参観者が笑っているのを見たのは1度だけではない。

広島には「被爆者白書」があり、犠牲者の数も25万3008人と正確な数字が出ているが、南京大虐殺で名前が分かっている犠牲者は3000人ほどしかいない。
広島は1946年から毎年8月6日に追悼式典を行っているが、南京で追悼式典が始まったのは1985年。
広島には毎年首相が出席しているが、南京では市長さえも毎年来るか来ないかといった感じだ。

2001年12月13日、筆者は南京の追悼式典に出席したが、他の参列者はまるで縁日にでも来ているかのようにガヤガヤとうるさく、悲しみなど微塵も感じなかった。そこにいる全員が涙を流す必要もないが、せめて静粛にできなかったのか。筆者はその後、2度と記念館には行っていない。行くなら雨花台と決めている。

無数の血や涙が流れた南京にも平和が戻ってきた。そして、彼らは日本語を学び、日本資本を受け入れ、世界に向かって突き進んでいる。(翻訳・編集/NN)

●王錦思(ワン・ジンスー
) 吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。11年3月に日本で「中国『反日』活動家の証言」を出版。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

参考
■鈴木明著「『南京大虐殺』のまぼろし」
http://www.ne.jp/asahi/unko/tamezou/nankin/mabolosi/index.html

3月4日(日) 歴史の嘘

「私は嘘をついたことは御座いません」「それが嘘じゃないか」という笑い話がある。
近現代史では、証言や証拠が少なからず存在するにもかかわらずそれに反する嘘がまかり通る場合がある。
「嘘も100回云えば真実になる」とばかりに繰り返して「まことしやか」になったものがあるのかも知れない。中共の抗日記念館や先日の河村市長発言にあった「南京大虐殺」や韓国の「従軍慰安婦」もその一つだろう。
近隣国が嘘を云うのは「日本を貶め外交カードにして優位に立ち、何らかの利得とする」「政府の無能力から人民の目をそらす」などの目的がある。

「南京大虐殺」などのウソを見破る二つの方法。 2012/03/04
Japan On the Globe(739) 国際派日本人養成講座 メルマガより
http://blog.jog-net.jp/
■1.河村たかし名古屋市長の「南京大虐殺」否定発言

 名古屋市の河村たかし市長が2月20日、同市役所を表敬訪問した中国共産党南京市委員会の劉志偉常務委員らとの会談で、旧日本軍による「南京大虐殺」について「通常の戦闘行為はあったが、南京事件はなかったと思っている」と発言した。
 その根拠として、河村市長は、終戦時に父親が南京市にいたことを挙げて「事件から8年しかたってないのに、南京の人は父に優しくしていただいた」と指摘した。「南京で歴史に関する討論会をしてもいい。互いに言うべきことを言って仲良くしていきたい」とも述べた。

 これに対し、中国南京市は「河村市長は南京大虐殺の史実を否定、南京人民の感情を著しく傷つけた」として、名古屋市との交流を当面中止すると発表した。
 両者の姿勢は対照的である。河村市長は父親の体験を根拠として、「南京事件」はなかった、と主張しているのに対し、南京市の方は根拠も示さずに「史実」と決めつけている。
 さらに河村市長は「互いに言うべきことを言って仲良くしていきたい」とオープンな議論を前提とした友好を望んでいるのに対し、南京市の方は河村市長の主張自体が「感情を著しく傷つけた」として、議論そのものを拒否している。
 そもそも相手の主張に対して、自分の「感情が傷つけられた」などと非難するのは、単に議論を拒否して、自分の言うとおりにしろ、と言うのと同じである。中国の方が根拠も挙げずに「南京大虐殺」を主張して、日本国民の「感情を著しく傷つけた」ことはお構いなしだ。こういう姿勢から、真の友好が生まれるはずがない。

■2.中韓の自己正当化のための歴史

 近年、我が国は中国の「南京大虐殺」や韓国の「慰安婦問題」など、近隣諸国の歴史攻撃にさらされてきたが、「言いたいことがあっても我慢して、心から謝れば、許してくれる」という日本的な美徳が通用しない相手である事は、誰の目にも明らかになりつつある。
 やはり、相手の非難に対して、歴史事実がどうであったかを徹底的に反論する必要がある。その意味で、河村市長の「南京で歴史に関する討論会をしてもいい。互いに言うべきことを言って仲良くしていきたい」という発言は、国際常識に則った姿勢である。

 歴史のウソを政治宣伝に使うという手段は、古今東西を問わず、広く行われてきた。特に中国の歴代王朝は自らを正当化するために、前王朝の歴史を悪し様に書くことを伝統としてきた。
 現在の共産党政権も「日本軍の侵略から中国人民を解放した」ことを、正当性の根拠としており、そのためにも「南京大虐殺」のように日本軍の悪逆非道ぶりを言い立てる必要がある。

 中国文明の伝統を濃厚に受け継いでいる韓国も同様で、日本帝国主義から国民を解放したことを正当性の根拠としている以上、日本統治が立派であったなどとは、口が割けても言えない。政権末期になると、かならず「慰安婦問題」や「日帝(日本帝国主義)36年の搾取」を言い立てて、国民の不平不満を反日の方向にそらし、支持率を維持しようとする。

 中韓とも、歴史とは自政権の正当性を主張するためのカードであるから、彼らの歴史とは、史実を追究することを目指す近代的な歴史学などとは、似て否なるものである。[a]
 したがって、いくら学問的に論破しようとしても、相手が聞き入れるはずもない。しかし、まずは日本国民自身が彼らの主張の荒唐無稽さを十分に理解して、彼らの歴史攻撃をはねかえすだけの世論を持つ必要がある。本稿では、そのためのノウハウを二つ紹介したい。

■3.「脳裏再現性の原則」

 長浜浩明氏は『文系ウソ社会の研究』で、戦後左翼が語ってきた様々なウソを列挙し、そうしたウソの見破り方として、イザヤ・ベンダサンが『日本教について』で説いた原則を紹介している。その第一が「脳裏再現性の原則」である。ベンダサンによれば、
__________
「事実」を述べる場合は、語られた言葉のどこかに「明確な写生的表現」が含まれているのが当然で、それがないのは異常だと言うことは確かに言えます。[1,p239]

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 人間が外部から得る情報の80%以上は、視覚を通じてだという。したがって、本当に本人が見聞したことなら、それを視覚的な光景として表現できるはずである。逆に脳裏に再現できない光景というのは、ウソである可能性が高いということになる。
 長浜氏は、この原則を「南京大虐殺」で自らも悪逆の限りを尽くしたと主張する自称「元陸軍一等兵」東史郎が『わが南京プラトーン-一召集兵の体験した南京大虐殺』に記述した内容に適用している。それは次のような一節である。

__________
 日本軍の分隊長が支那人を郵便袋に入れ、ガソリンをかけて火をつけ、冷やしてやると言って手榴弾を結わえて沼に放り込み爆死させた。[1,p236]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 この分隊長・橋本光治氏が登場して、東を名誉毀損で訴えたことで裁判となり、この記述が法廷で吟味されることとなった。裁判の結果、「本に記載されている虐殺行為を裏づける客観的証拠も、描写を真実として信ずる理由もない」として、法廷は東らに罰金50万円の支払いを命じた。

■4.「彼は袋の中で暴れ、泣き、怒鳴った」

 東は裁判の途中でも、TVに登場して、こう語った。[b]
__________
(ナレーションが東の日記を読み上げる)
 どこからか、一人の支那人(放送ママ)が引っ張られてきた。彼を袋の中に入れ自動車のガソリンをかけ火をつけようというのである。彼は袋の中で暴れ、泣き、怒鳴った。

(東) ガソリンぶっかけて、ガソリンというのをね、たった一リッターかけても、ブワッと広がるんです。
ボーッと飛び上がりおった。飛び上がって、転がるわけね。・・・
「おい、そんなに熱ければ、冷たくしてやろうか」と言うと、手りゅう弾を2発、袋の紐に結びつけて沼の中へほうりこんだ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 東の証言で、その状況が脳裏に再現できるか、という観点から、長浜氏はこう述べる。
__________
 先ず郵便物を人に押込んでガソリンで火をつけた後、どの様にして手榴弾を結びつけたのか。結びつけてから安全装置を外したのか、燃えさかる中でそんなことができる筈がない。
 この郵便袋を池に投げ込んだというが、燃えさかり、手榴弾を結びつけられ、人の入った郵便袋を素手で投げ込んだのか、想像すらできない。[3,p241]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 長浜氏の主張をヒントに、もう少し想像してみよう。郵便袋にガソリンをかけて火をつけたら、炎が「ブワッと広が」って、近づくことすら危険だろう。その中の人間が「飛び上がって、転がる」。それを押さえ込み、手榴弾を結びつけるだけで、大やけどしてしまうはずだ。
 また人間なら少なくとも50キロはあろう。水中とは言え、手榴弾を爆発させるなら、危ないから少なくとも10メートルほどには遠くに投げなければならない。スーパーマンならいざ知らず、普通の人間がどうやったら、50キロもの人間入りの袋を、しかも燃えさかっている状態で、何メートルも投げることができるのか。
 そもそも、この分隊長は、自分が大やけどをしたり、手榴弾の爆発で大けがをする危険を冒してまで、なぜこんな手の込んだ遊びをしなければならないのか。
 どうにも脳裏で再現することが不可能な光景である。判決で「描写を真実として信ずる理由もない」というより、「描写をウソとして信ずる理由ばかり」と言うべきだろう。

■5.「機銃掃射し、銃剣で刺し、石油をかけて殺し」

 もう一つの例を取り上げてみよう。東京裁判では「南京大虐殺」で26万人以上が虐殺されたと判決を下したが、その根拠の一つが次の証言だった。[c]

__________
 敵(日本)軍入城後、まさに退却せんとする国軍、および難民男女老若合計5万7048人を幕府山付近の四、五ヶ村に閉じ込め、飲食を断絶す。凍餓し死亡する者すこぶる多し。
 1937年12月16日の夜間に至り、生き残れる者は鉄線をもって二人を一つに縛り四列に並ばしめ、下関・草鞋峡に追いやる。しかる後、機銃をもってことごとく掃射し、さらにまた、銃剣にて乱刺し、最後には石油をかけて焼けり。焼却後の残屍はことごとく揚子江中に投入せり。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 機銃掃射し、銃剣で刺し、石油をかけて殺し、さらにその屍を揚子江に投入するなどという手間のかかることを、なぜ日本軍はしなければならないのか。
 そもそもこの証言者は、こういう虐殺シーンに立ち会いながら、どういう風に生き延びたのか? 日本兵に見えない透明人間として現場を見ていたというなら、分かるが。
 これも前節の例と同じで、脳裏に思い浮かべることのできない光景である。

■6.「数字補強の原則」

 もう一つのウソを見破る方法として、ベンダサンが挙げているのが「数字補強の原則」である。脳裏に情景が浮かばないのに、日時・時間・距離・金額その他の数字が異常に正確なものは、数字によって信憑性を補強しようとしており、その数字を子細に検討すれば、「必ず数字に矛盾が出てくる」とベンダサンは言う。[3,p240]
 この証言でも「5万7048人」という数字が出てくるが、「四、五ヶ村」もの広域に閉じ込められた人数を、しかも「凍餓し死亡する者すこぶる多し」という危機的な状況の中で、どうしてこんなに正確に数えられるのか? それも、村の数ですら「四、五ヶ村」としか、数えない人間が。

 この証言書は書面として提出されただけで、証言者に対して弁護 側が反対尋問する機会は与えられなかった。アメリカ人弁護士は、 「本人を出廷せしめて、直接反対尋問することは、(英語を話す国 民においては)常識である」と批判している。
それが出来なければ 「見たこともない、聞いたこともない、またどこにいるかも分から ない人間の証言を使って審理することになる」という。

 東京裁判で26万余名の虐殺があったとする判決の根拠の一つが、この「見たこともない、聞いたこともない、またどこにいるかも分からない人間」の証言した「5万7048人」なのである。

■7.遺体埋葬数の不思議

 もう一つ、26万余の犠牲者があったとする根拠のうち、大きなものは、南京市崇善堂という慈善団体が犠牲者112,266体の埋葬を行ったという資料である。
 その詳細数値が期間毎に出ており、これを一日平均埋葬数として算出すると、以下のようになる。

   ・1912年12月   506体/日
   ・1913年 1月    49
   ・    2月    87
   ・    3月    77
   ・    4月 8,060

 事件直後の1912年12月こそ、一日あたり506体もの遺体を埋葬しているが、その後、49体、87体、77体と減少している。3月までの記録では、埋葬場所も記録されており、合計で7,548体であり、ここまでは理解できる。ただ戦闘での死者もありうるから、当然のことながら、埋葬数=虐殺数ではない。
 それが事件後、5ヶ月目にして、一挙に日当たり8,060体と百倍にも急増している。場所は城外というだけで、記載がない。弁護側は、日本軍が清掃した後で、5ヶ月も経ってから、合計10万4718体もの死体が残っているはずがない、と主張している。
 この記録も、証人を喚問して、弁護側が反対尋問をかけたら、すぐにウソがばれたはずだ。「南京大虐殺30万人」とは、こんな数字から出てきているのである。

■8.中国に「南京大虐殺」カードを捨てさせるには

 中国の言う「南京大虐殺の犠牲者30万人」の根拠とは、この程度の子供騙しなのである。そして、中国政府はそれを知りつつも、今後も「南京大虐殺」という外交カードが有効である限り、それを使うことをやめないであろう。

 この外交カードを無効にするためには、まずは日本国民の中で、中国の言う「南京大虐殺」がどれほどいい加減で、根拠のないものであるかをよく認識する必要がある。そして河村市長のような発言が出た場合に、広範な国民的世論でしっかり支持をし、中国側が友好行事の中止などと揺さぶりをかけても、「どうぞご勝手に」と無視する姿勢が必要である。
 逆に、日本の政治家や外交官が、目先の「日中友好」を求めて、「南京大虐殺」を史実として認め、すぐに謝ってしまおうとしたら、それに対する轟々たる世論の非難を浴びせかけなければならない。政治家や官僚が、国家国民の名誉よりも、自己の保身や功業を優先すれば、当然、その報いを受けなければならない、というのが、民主政治の正道である。
 日本国民がこのような確固たる世論を確立して、中国が「南京大虐殺」は外交カードとして効力を失った、使っても損をするだけだ、と悟った時、彼らはその使用をあきらめるであろう。要は日本国民の自覚の問題なのである。
(文責:伊勢雅臣)

■リンク■ a. JOG(445) 「反日」は中・朝・韓の屋台骨
 中国・北朝鮮・韓国が「反日」を必要とする3つの理由とは。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h18/jog445.html

b. JOG(587) TBSの懲りない面々
 なぜ偏向報道・捏造報道が繰り返されるのか?
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h21/jog587.html

c. JOG(015) 先入観を打破する定量的検証を  南京事件犠牲者数の定量データを分析すれば、中学生でも嘘が見破れる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h9/jog015.htm

3月2日(金) 抜け殻

河村市長の「南京事件は無かった」発言に批判が出ている。

「1998年11月、江沢民は中国の国家元首として初めて日本を訪れた。この訪日で江は「日本政府による歴史教育が不十分だから、(国民の)不幸な歴史に対する知識が極めて乏しい」と発言して、日本の歴史教育を激しく非難した。」(WikiPedia)
日中友好を唱えながら反日教育を行っている中共、日本の各界に浸透した結果だろう。
他国の干渉で自国の歴史を教科書に明記できない日本。英霊を祀る神社に議員が堂々とお参りできない日本。

「歴史は一国の魂である。いまの日本は魂を失って、抜け殻のような国となっている。」
■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

建国記念日は国の基 2012/03/01 (Thu)

 この冬は、26年振りの厳冬だという。
 豪雪に見舞われている方々を、心からお見舞したい。
 東日本や、北陸、北海道と較べて、東京は常春のようなものだ。米沢市の山のなかで雪によって閉ざされている、旅館の若女将から、年賀状を貰ったので、「東京に住んでいると、『雪もよ(が降るなか)に鴛鴦(おし)(おしどり)の浮寝』といった『源氏物語』のロマンチックな連想しかなく、申し訳ありません」と返事を投函して、詫びた。
 東京で生活をしているのに、私は知り合いに出会うたびに、「寒いですね」とついこぼしてしまう。

 もっとも、日本では挨拶がわりに天気について話題にするが、イギリス人に似ているのかもしれない。イギリス人は会うと、すぐに天気の話をする。はにかみ屋だから会話に取りかかるのに、ふさわしい話題がないので、まるで不文律のようにかならず天気から入ってゆく。社交の挨拶となっているが、日本人によく似ている。
 それでも、私は「寒いですね」というたびに、忸怩(じくじ)とする。
 幼い時から両親から「寒い」とか、「暑い」とこぼしてはならないと、教えられてきた。何についても、ちょっとでも不平を唱えると、叱られた。また何が美味しいとか、不味いとかいってはならないと、厳しく躾けられた。

 だが、腹が立つ。この原稿を書いている時点で、もう3日も4日も続けて、NHK総合テレビがチョコレートを取り上げて、2月14日の“バレンタイン・デー”とかへ向けて、チョコレート熱を煽っている。
 今朝の7時の総合テレビのニュースでも、記者とカメラマンを地球の向こう側のいくつかのチョコレートの産出国まで派遣して撮った興味本位の映像を、長が長がと垂れ流していた。
 それだったら、明日は日本が誕生した紀元節――「建国記念の日」だ。高千穂の霊峰や、御供田や、神宮や神社で神職や、巫女が紀元祭の準備にいそしんでいる姿を放映すべきなのに、そうすることがまったくない。

 「建国記念の日」は、国会が制定した祝日である。それを無視するのでは、公共放送の資格がない。
 戦争に敗れて日本全国が焼土と化した時に、アメリカ兵が疾走するジープのうえから、あとを追う日本の子供たちに、チューインガムやキャンディや、チョコレートを、面白がってばら撒いたものだった。
 それをきっかけにして、「ギブ・ミー・チョコレート」が、新しい日本の建国神話になったのだろうか。
 今日の日本で、チョコレートをこれ以上貪ることを煽り立てるのは、筋違いである。精神的健康にも悪い。それよりも建国記念の日にちなんで、消費が落ち込んでいる米や、日本酒を盛り立てたほうが、農民や酒造りに精をだしている同胞を、励ますことになろう。

 私はNHKを地上波の教育放送以外は解体して、民間に払い下げるべきだと思う。深刻な財政難に陥っている時に、日本放送協会を“仕分け”の対象にして、競売にかけて売却すれば、不相応な厖大な資産をかかえているから、国益にそうことになる。

 NHKの存在感とは

 娯楽が過剰な時代に、どうして国民から視聴料を徴収して、巨費を投入して“大河ドラマ”や、“紅白歌合戦”や、韓流ドラマをはじめとする娯楽を提供する必要があるのだろうか。浪費としかいえない。
 NHKのNは、日本の頭文字であるはずだが、日本の名にまったく値しない。
 なぜ、NHKを存続させて、高額な視聴料を半ば強制的に取り立てるのか。NHKを廃止して、その分を財源が枯渇している高齢者福祉に回すべきだと思う。
 放送大学を民営化して有料にするか、栄光ゼミナールや、くもん、ベネッセなどの豊かな巨大な学習塾がいくつもあるから、喜んで放送大学を買うのではないか。
 NHKはNHKエンタープライズや、NHK出版をはじめとする無数の下請企業を抱えているが、みな伏魔殿となっている。NHKのKは、日本の国富の「寄生虫」のKではないか。
 私はこの28年にわたって、ボランティアとして全国盲人写真展の会長をつとめてきた。10数年も前のことになるが、フィルムメーカーが協賛してくれたことがあった。
 すると、NHKエンタープライズから、協賛企業がNHKエンタープライズに要求額を支払えば、「NHKが写真展を取材、放映して、“さりげなく”協賛企業の名前を大映しにする」と申し入れてきた。私はその時から、NHKの視聴料金を納めることを拒んで、いまに至っている。

 NHKが「昭和天皇戦犯裁判」や、日本の台湾統治が残虐なものだったという、良識ある新聞や、雑誌だったら取り上げることがない、奇矯か、病的としかいえない偏向した番組を、しばしば放映してきたことはよく知られている。
 暴力団が「反社会勢力」と、呼ばれるようになっている。NHKも日本社会を蝕む、巨大な反社会勢力である。善男善女が視聴料を納めることによって、反社会勢力を幇助しているのだからおぞましい。

 日本の神話は比類のない独特なものだ

 建国記念の日に戻れば、初代の天皇の即位を祝う日である。天皇が日本国民の精神的安定を支えていることに異を唱える者は、少ないはずだ。
 天皇がいない日本は、和を失って、中国や朝鮮と変わらなくなってしまおう。
 日本神話は、世界の諸民族の神話と較べて、比類のない独特なものだ。
 他の神話の最高神は絶対権力を握って独裁しているが、天照大御神は天の岩屋戸の物語をとっても、最高の権威であっても、権力を振うことがない。日本の神々はいつも額を集めて、相談している。これは、日本の国柄を現わしている。
 天上から天津神(あまつかみ)が降りてくると、それまで日本列島に住んでいた国津神(くにつかみ)と、共生する。仏教が渡来すると、神道と互いに排斥することなく習合した。

 7世紀に聖徳太子が『17条憲法』を公布したが、第10条は「自分だけが賢いと思ってはならない。人にはそれぞれの思いと、考えがある」と、諭している。
 「独り治むるべからず。民の扶けを待つ」
 その41年後に大化改新が行われると、皇極天皇が詔勅を発して、「独り治むるべからず。民の扶けを待つ」と述べている。日本は、和の民なのだ。
 日本を束ね、その国柄の中核として、皇室が存続してきた。天皇が日本国民の絆をしっかりと支えていることが、昨年の東日本大震災によっても明らかになった。

 今上天皇は125代目に当たるが、125人の天皇のなかで、1人として贅に耽った天皇が存在しないのも、他国ならまったく考えられないことである。
 日本は世界に誇れる独自の文化と、歴史を持っている。それが、日本の力となってきた。それなのに、先の大戦に敗れてから、あの敗戦の日以前の歴史を捨ててしまった。
 多くの日本国民がアメリカは230年あまりの歴史しかなく、歴史が浅い国だといって軽蔑する。だが、日本は67年以前の歴史を捨ててしまったから、世界のなかでもっとも歴史が浅い国となっている。日本は根のない国となっている。

 歴史は一国の魂である。いまの日本は魂を失って、抜け殻のような国となっている。

 独立国は自国の歴史と文化を、誇りにしなければならない。占領下でチョコレートと魂を交換してしまったのでは、この国を守り盛り立ててきた先人たちに対して、申し訳ない。
 人も国も自尊心を失っては、立ち行かない。

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加瀬英明事務所
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何もかも悲観的になる必要はないと思うが、やはりどこか気になる三島さんの言葉。
作家三島由紀夫氏「決別宣言」(1970年7月産経新聞)
「私はこれからの日本に大して希望をつなぐことが出来ない。このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかと感を日増しに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、ある経済大国が極東の一角に残るであろう。それでいいと思っている人たちと、私は口をきく気にもなれなくなっているのである。」