大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会

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大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会の活動

私たちは摂津市から声を上げ、多くのみなさんとつながりながら、問題の解決を求めて粘り強く活動していきたいと願っています。

摂津市長選挙予定候補者のPFOA汚染問題公開質問状への回答

202492   

摂津市長選挙予定候補者のPFOA汚染問題公開質問状への回答

大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会 (代表  清水 信行) 

摂津市香露園2628                        

連絡先  090-8880-3408    (事務局長  谷口 武)

 

 

 

(ホームページもご覧ください)

 

国の暫定目標値の420倍のPFOAが摂津市の地下水から検出され、全国一の高濃度だと環境省が今年3月に発表しました。有害な有機フッ素化合物であるPFOAは、発がん性があることが国際的に認められた他、様々な健康への影響が指摘される物質です。612日にNHK「クローズアップ現代」でも取り上げられ、市民に不安が広がっています。ダイキン工業(株)淀川製作所(以下ダイキンと略す)が「主たる汚染源」であることは大阪府も認めています。

私たち「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」は、PFOA汚染は摂津市にとって解決を求めて調査・対策をすべき重要な課題だと考え、922日投開票の摂津市長選挙に立候補を考えておられる方に質問状を出し、その回答を公開させていただきました。市民のみなさまのご参考になれば幸いです。

 

公開質問状への回答

あなたが市長に選ばれた場合、以下の課題への対応をお聞きします。

質問1

PFOA汚染問題は摂津市にとって重要な課題であり、早期に解決を図るよう積極的に調査・対策をすべきだと思いますか。

   思う      ②思わない     ③その他(   )

安藤清美さん

①思う

嶋野浩一朗さん

①思う

中川嘉彦さん

無回答

 

質問2

 市民の一番の不安は健康への影響です。岡山県の吉備中央町は今年行政初の住民への血液検査を実施します。摂津市でも行政として血液検査を実施し、高濃度の人には健康調査を行いますか。

     行う     ②行わない     ③その他(   )

安藤清美さん

①行う

嶋野浩一朗さん

③その他
(飲料水から高濃度の
汚染が見つかった吉備中央町とは
状況が違う。)

中川嘉彦さん

無回答

 

質問3

 ダイキンに対し敷地内PFOA濃度の公開と敷地外である周辺地域の汚染除去対策を求めますか。

   求める     ②求めない     ③その他(   )

安藤清美さん

①求める

嶋野浩一朗さん

③その他
(周辺への汚染除去については
将来的に協議を進めたいと思う。)

中川嘉彦さん

無回答

 

 

質問4

摂津市はダイキンと環境保全協定(別紙)を結んでいます。環境保全協定は「将来の動向も考慮し」「住民の健康及び財産に被害を与えたときは、その被害の補償を誠意をもって行う」「協定等に定めのない事項」も「新たに定める必要が生じたときは、市及び事業者が協議をする」としています。PFOAの「主たる汚染源」であるダイキンに環境保全協定に基づき、被害の補償を求めるための協議を行いますか。  

   行う      ②行わない     ③その他(   )

安藤清美さん

①行う
(環境保全協定第16条に基づいて新たに
PFOAの事項を設け、
協議を行いたい。)

嶋野浩一朗さん

③その他
(回答3とほぼ同趣旨。)
  
※原文まま

中川嘉彦さん

無回答

 

※別紙環境保全協定は「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」ホームページで公開しています。

 

PFOA汚染問題に関するあなたの見解をお書きください。

安藤清美さん

 市民のなかに、農作物・健康被害への
怒りや不安が広がっているが、
現在、府市がそれに十分応え得る
対応ができていると思えない。
世界の動向に比べて、
いまだ指針さえ決まっていない
国・府に対して規制強化、
汚染除去、血液検査、健康調査を
より強く求めるとともに、
市民の命と健康を守り
不安軽減をはかるため、
ダイキン工業と、
対決ではなく対話を密にして、
情報公開、汚染対策を働きかけたい。
同時に、国・府・ダイキン工業の対応待ちに
なることなく、市として土壌・
水質調査の実施や、
血液検査、健康影響調査と
フォローアップ体制の構築を進めたい。
摂津市の対応は日本で広がる
PFAS汚染の対策にも影響を与えるもので、
市民の立場に立った
地方自治体の役割を果たすことが
求められると考える。

嶋野浩一朗さん

 自己水、企業団水ともに
安全に飲めるということを、
市民の皆様に周知することが
今は実に重要であると感じている。

中川嘉彦さん

無回答

 

以上       

 

「摂津市長選挙予定候補者のPFOA汚染問題公開質問状への回答」をダウンロードする(PDF形式)

摂津市長選挙へ立候補を考えておられる方への公開質問状

大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会として、摂津市長選予定候補者へ公開質問状を出しました。 現在出馬表明されているのは、嶋野浩一郎さんと安藤清美さんの2名です。 今後、新しく予定候補者となる方があればその方にも出す予定です。 公開質問状
「ダイキンとの環境保全協定書」をダウンロードする(PDF形式)


以下、摂津市長の立候補者へのお手紙の文面です。
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摂津市長選挙へ立候補を考えておられる方へ

 酷暑の続く中ではありますが、9月22日の摂津市長選挙を控え、立候補をお考えのみなさまには日々精力的に活動されていることと存じます。
私たちは「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」という市民団体です。摂津市でのPFOA汚染問題の解決を目指し、調査・対策を求めて活動を行ってきました。この度、摂津市長選挙にあたり、立候補をお考えのみなさまにPFOA汚染問題に対する公開質問状を出させていただきます。お忙しいことと思いますが、御回答いただきますようお願いいたします。

 回答期日  8月26日(必着)
 回答方法  郵送
 公開方法  「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」ホームページに掲載。チラシの配布等。
(回答がなかった場合は「無回答」として公開させていただきます。)

2024年8月13日    
   
大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会 (代表  清水 信行)  (事務局長  谷口 武)
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大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会 総会&学習会のお知らせ

今回の学習会のメイン講師は、原田浩二先生で「血液検査から見えてくる摂津市民の状況」 を語っていただきます。また、小泉先生からは「PFAS(ピーファス)問題にどう立ち向 かうのか?」についてもお話いただきます。ぜひ、ご参加ください。
PFOA総会と学習会のお知らせポスター

PFAS血液検査の結果報告と相談外来の案内について

「大阪PFAS汚染と健康を考える会」は、2023年9月から実施した血液検査の結果について、現在133人の受検者に郵送で通知しています。
PFAS血液濃度結果で4PFAS合計値が20ng/ml以上の場合には、PFAS相談外来を受診するよう案内もしています(要予約)。相談外来は今後も行われる計画で、日程等詳細はその都度発信します。
12月までの受検者は1000人を超えました。今後、133人以外の受検者にも、順次検査結果と相談外来の案内を郵送通知していきます。

[この件に関してのお問合せ先]
大阪PFAS汚染と健康を考える会
 事務局 大阪民主医療機関連合会事務局内 (長岡・近藤・松本)
     電話番号 06−6268−3970

大阪から 3000 のパブリックコメントを!(以下の署名は2024年3月7日に終了しました)

食品安全委員会は PFAS についてリスク評価を行い、「食品健康影響にかかる審議結果 (案)」として、パブリックコメントを募集しています。(2/7~3/7) リスク評価は「発がん性 は限定的」など、国際的知見に逆行し、今後の水の規制・目標値にも大きな影響を与えます。 パブリックコメント「1 万人の声」が提起されています。食品健康影響の再評価、さらに水 の規制強化を求めるため、大阪から 3000 のパブリックコメントを寄せましょう。


大阪から 3000 のパブリックコメントを!


 
 
大阪から 3000 のパブリックコメントを!署名用紙

PFAS検査報告学習会を開催しました

「大阪PFAS汚染と健康を考える会」主催でPFAS検査報告学習会を開催します。講師は血液の分析をした京都大学原田准教授です。zoomでも参加できます。
PFAS検査報告学習会ポスター

 

2023年までの活動

署名提出

はじめに
今、全国的に有機フッ素化合物(PFAS)による河川・地下水の汚染が社会的問題となっています。そして、私たちが住んでいる摂津市では、目に見えない危険物質“PFOA”によって、淀川の支流を流れる水が汚染され、市民の健康や生活が脅かされるという事態が起きています。しかし、汚染源と見られるダイキン工業をはじめ、国や自治体に対策を訴えていますが、対応していただけません。私たち市民の健康を守るために、何とかして汚染の調査や対策を講じてもらいたいと思い、2022年1月に「PFOA汚染問題を考える会」を結成して、「汚染調査などを求める要望署名」運動にとりくみ、4月に1,565筆、6月に145筆を摂津市長に提出しました。さらに、2022年12月よりChange.orgの協力を得てオンライン署名にとりくみました。署名は短期間に2万人を超えて全国に大きく広がり、23年の2月から3月にかけて、大阪府・摂津市・環境省・ダイキン工業にそれぞれ提出しました。記者会見も行い、新聞各紙やテレビはその様子を報じました。
23年4月10日、NHK「クローズアップ現代」は、「追跡“PFAS汚染”暮らしに迫る化学物質」で、全国の実態を紹介する最初に、摂津市の「PFOA汚染」を取り上げました。大阪府の調査で国の暫定目標値の420倍が検出されたこと、大手空調メーカーとして有名なダイキン工業淀川製作所が主な汚染源と考えられることも報道しました。

(1) 国際条約で廃絶が決まった危険物質「PFOA」。摂津市民の血液から高濃度で検出
日本では20年来PFAS汚染を調査・研究を続けてきた京都大学名誉教授の小泉昭夫氏らによって全国各地で環境汚染がすすんでいることが明らかになっています。中でも長年PFOAを製造してきたダイキン工業淀川製作所(摂津市)周辺の高濃度をはじめ大阪府下のほぼ全域で河川・地下水が、2020年に環境庁が定めた暫定目標値(50ng/l)を大きく超える汚染が広がっています。2022年6月、小泉名誉教授や原田准教授らの研究チームが、長年ダイキン周辺
に住む住民11人に大阪府摂津市民の血液検査を実施したところ、そのうち7人から高濃度のPFOAが検出されました。さらに23年9月から12月に「大阪PFAS汚染と健康を考える会」が実施した血液検査でも、摂津市民80人の血液濃度は平均1ml中10.8ngと他市住民より高濃度のPFOAが検出されています。

(2)国も大阪府も摂津市も動いてくれません。ダイキン工業の責任は重大です。
大阪府も国も、摂津市のPFOA汚染の主たる原因がダイキン工業の淀川製作所であるとの見解を示しています。ところがダイキンは、PFOAの使用は認めつつ、自身が主たる汚染源であることを認めず、汚染された地域のPFOA除去も拒んでいます。
また、健康影響についても「PFOAに起因する健康被害は認識していない」とまで言い、地域住民の健康調査にも後ろ向きです。情報を公開し、敷地外にも責任を持ち、住民の健康被害に対しても調査・対策を行うことこそ大企業の社会的責任ではないでしょうか。
アメリカでは調査に基づき健康上のリスクが示され、企業責任を伴う新たな厳しい基準が設けられようとしています。しかし日本政府は、独自の血液検査や健康調査すら行おうとしません。23年4月の国会の参議院環境委員会では、ダイキンへの手紙を書いたお母さんをはじめ、地域住民の不安の声が紹介されましたが、環境省は「世界的に知見が十分でない中で、血液検査をすれば、いたずらに不安をあおる」という驚くべき答弁をしています。

(3)国連人権作業部会の調査団が「汚染者負担の原則に基づき、事業者が責任を」
 国連の「ビジネスと人権」部会の調査団が23年7月に来日し、私たちの「会」や科学者へのヒアリングを行いました。来日した調査団は、作業部会の議長であるダミロラ・オラウーイ氏らで、「会」の代表者らはスピーチで、ダイキンによるPFOA汚染の実態や、政府や行政の対応の不十分さを訴えました。議長の「PFAS問題は重要だと認識しています。解決のために何が必要だと思いますか」との問いに対して、「会」の代表は「現在は水の基準しかないが、土や食物、人の健康に関する基準や調査が必要です。企業などPFAS排出者に対して責任を取らせることは大事だと思います」と答えました。
 8月には日本記者クラブで記者会見が開かれ、調査団は「汚染者負担の原則に従い、この問題に取り組む責任が事業者にあることを強調したい」と述べました。
今回の調査結果は、24年の6月の国連人権員会で報告される予定です。

(4)「大阪PFAS汚染と健康を考える会」の発足と千人を超える血液検査
23年11月11日に、「大阪・摂津市PFOA汚染問題を考える会」、「大阪から公害をなくす会」、大阪民医連等が中心となり、「大阪PFAS汚染と健康を考える会」及び専門委員会を発足させました。23年9月から12月にかけて、京都大学の協力のもと、大阪府下の民医連病院・診療所等で1,193人の血液検査が行われ、摂津市でも4会場で約201人が検査を受けました。
私たちは、その結果をもって、国や大阪府に広範囲の実態調査を求め、健康への影響などの相談に応じ、高濃度の方にはフォローアップ外来の準備がすすめられています。

(5)PFOAが発がん性最高ランク1に!国際がん研究機関(IARC)が評価結果を公表
世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、PFASの人体への危険性について、PFOAの発がん性を「可能性がある」から2段階引き上げ、最高ランクの「発がん性がある(ランク1)に認定したと発表しました。これに対して環境省は、「方針は従来通り」とし、規制強化には消極的です。私たちは、レベル1の「発がん性がある」と定めたことは重要な意味があり、日本政府は、これ以上言い逃れできない新たなステージに入ったと思っています。今後「会」として、検査を通じて明らかになった住民の健康管理を求めて、国・自治体・企業に対する要求をまとめ、交渉・運動をすすめていきます。

【「PFOA汚染問題を考える会」の動き】
2022年
1月30日
 「PFOA汚染問題を考える会」の結成集会
2月11日
 PFOA汚染問題学習会が開かれる
 ※(日本共産党主催、 講師 小泉昭夫京大名誉教授)
2月∼3月
 「PFOA汚染の調査を求める要望書」の署名に取り組む
4月4日
 上記署名を摂津市長に提出、第1次分1565筆、安藤・増永市議が同席
6月5日
 血液検査の実施 平均 PFOA 8.20ng/ml<非汚染地域の2.7倍>
(18年以上ダイキン周辺に住み野菜作りなどはしていない住民)
6月23日
 摂津市への「会」の要望署名2次分  145筆提出
12月末から
 オンライン署名の取り組み開始(Change.orgの協力を得る)
 約2か月間で2万3千筆の賛同署名が全国に広がる

2023年
2月24日
 オンライン署名 16,317筆の署名『ダイキン工業は汚染の調査と対策を行ってください』を吉村大阪府知事宛に提出、メディアが取材
 ※午後、大阪府庁で 者会見、メディアが取材、テレビで放映
 ※京都大学の小泉昭夫名誉教授・原田浩二准教授が同席
3月2日
 森山一正 摂津市長に、オンライン署名 16,483筆を提出
3月8日
 西村明宏 環境大臣に、オンライン署名 23,88筆を提出
 ※環境省から職員3名が対応、(Change.orgの協力を得る)
 ※京都大学の小泉昭夫名誉教授・原田浩二准教授が同席
 ※宮本たけし議員(日本共産党)奥下剛光議員(日本維新の会)が同席※その後記者会見(多数のメディアが取材)
3月24日
 ダイキン工業にオンライン署名 24,498筆を提出同時13項目の質問状を提出し回答を求める、別府コミュニティセンターで記者会見
 ※質問状については、4月に回答がありましたがいずれも不誠実な内容
11月11日
 「大阪PFAS汚染と健康を考える会」結成総会に参加
9月~12月
 別府コミュニティセンターなど摂津市の4会場で「大阪PFAS汚染と健康を考える会」とともに血液検査を実施し、201名が検査を受ける。