武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/post_b591.html
超・ねじれ思考 児童の被ばくは多い方が良い??
郡山市は市長の決断で、市内の小学校の校庭の表土を除き、子供達がすこしでも被ばくしないようにと努力した。 その結果、表土を除く前には1時間あたり3マイクロシーベルトもあったのに、それが0.6マイクロシーベルトに減った.
子供達にとっては素晴らしいことだ.
これが小学校ばかりではなく福島県の全部に行き渡れば、 「汚れた福島」 から 「綺麗な福島」 への転換ができる。素晴らしいことだ。
・・・・・・・・・
でも、これに対して文科省の大臣が、 「3ミリシーベルトで安全なのだから、余計なことをするな」 と言った。
「汚れた福島のままで良い。30年はそのままでよい」という意味になる。
その理由は、「安全なものをさらに安全にしなくても良い」ということだが、超・ねじれ思考であると共に、法律違反である。
もともと文科省は、放射線を出す物質の法律を作り、厳しく管理をしていた。複数の法律があるが、その基本思想と規制値は、
1. 被ばくはできるだけ低い方が良い、
2. 子供の被ばくは大人より危険である、
3. 一般人の1年間の限度は1ミリシーベルトである、
4. 「クリアランス・レベル」(原子力関係の廃棄物を捨てる時の基準)は1年間10ミリシーベルト以下にしなければいけないし、それに反すると1年以下の懲役で犯罪である、
ということである。
今回の地震で臨時措置として、年間20ミリシーベルトとう限度を決めたが、これはあくまでも「望ましくないが臨時」であり、さらに「法律で決まっているのを、文科省の大臣が勝手に変更できない」という制限がある。
・・・・・・・・・
実質的に子供達の安全を守るという点でも、これまでの文科省の指導の思想から言っても、さらには具体的な法律から見ても、郡山市の行動とその結果は、「子供を育てるために存在する、文科省として喜ぶべきもの」であることは明らかだ.
私は福島原発事故以来、政府が自分たちのメンツにこだわって、 「どうにかして、国民や子供をより多く被ばくさせたい」 という行動を取ることに、実に不思議な感じがしていた。
「そんなことはないはずだ」と何回も自分に言い聞かせてきたが、政府が言ったり、行動したりするとすぐ、それは裏切られる.
原発事故では「最初に逃げて、後で戻ってくる」ことによって被曝量を減らすことができるのに、一番、多く放射性物質が出ている時に「安全だ」と言って、放射線が少なくなってから「危ない」と言い出したりしている。
私は小学校の基準として文科省が出した1時間3.8マイクロシーベルトという計算はまったくの間違いと思っているが、もしそれが正しくても、郡山市の小学校の汚染が下がるのは歓迎のはずだ。
すでに政治家やお役人が自分たちだけのことを考えて、国民は税金を納める道具ぐらいしか思っていないことは確かだが、こんなときにもそうか、と思うと情けない.
(注)文科省3.8マイクロの間違い
1. もともと子供は1年間1ミリシーベルトである、
2. 原子力安全委員会も、臨時措置でも子供は10ミリシーベルトが望ましいと言っている、
3. ノーベル医学賞を受賞した外国の学者も、子供の規制値を2から3分の1にすべきだと提言している、
4. 内部被ばくを計算していない(計算根拠を示さず、無視できるとしている)、
5. 校庭にいる時間以外は子供が屋内にいるとしていること、さらには屋内は屋外の2.5分の1だとしていること(現在の福島県の状態を無視している)。
子供をできるだけ多く被ばくさせたいという異常な心理で、子供を被ばくさせるな!
(平成23年4月29日 午前11時 執筆)武田邦彦
何かと云えば子供をダシにする民主党政権が子供の安全を蔑ろにする。
これも亡国政策?
小佐古官房参与が辞任=政府の原発対応批判(2011/04/29-22:19)時事
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011042900371
小佐古敏荘内閣官房参与(東大大学院教授)は29日夕、衆院議員会館で記者会見し、30日付で参与を辞任すると表明した。小佐古氏は「今回の原子力災害に対して(首相)官邸および行政機関はその場限りの対応を行い、事故収束を遅らせているように見える」と述べ、菅政権の福島第1原発事故への対応を辞任理由に挙げた。
小佐古氏は放射線安全学の専門家で、3月16日に起用された。菅直人首相は東日本大震災発生後、東京電力や内閣府の原子力安全委員会などへの不信感から、専門家6人を内閣官房参与として迎えた。その一人の小佐古氏が今回、政権の対応を公然と批判して辞任することは、首相にとって痛手だ。
小佐古氏は会見で、年間累積放射線量が20ミリシーベルトを上限に、学校の校庭利用を認めた政府の安全基準について「(同程度の被ばくは)原発の放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を乳児、幼児、小学生に求めるのは受け入れ難い」と見直しを求めた。
■東日本大震災:小佐古・内閣官房参与辞任 線量基準の決定過程批判 2011.04.30 毎日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110430ddm002040203000c.html
◇情報公開遅れも指摘 ・・・
今年は昭和86年にあたる。
ずいぶん昭和もふるくなったものです。このあいだ年号が変わったなと思った平成ですら23年。
昭和天皇は終戦直後全国を巡幸され、復興に勇気をお与えになった。
そのお姿はニュース映画などで拝見したものだった。
今上天皇両陛下も、お父上同様に東北大震災被災地をお見舞いに回られている。
気さくにお見舞いの言葉をおかけになられ、被災地の方々は大いに勇気を与えられている。
【主張】昭和の日 苦難学び心一つに再生を 2011.4.29 03:02 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110429/dst11042903020001-n1.htm
5回目の「昭和の日」を迎えた。この日は言うまでもなく昭和天皇の誕生日だった。平成になり「みどりの日」となっていたが、国民の強い願いもあり「昭和の日」と衣替えし「みどりの日」は5月4日に移された。
祝日法によると「昭和の日」は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日とされている。それだけに「敗戦以来の国難」と言われる東日本大震災から50日目にこの日を迎えた意義は大きい。
六十余年に及んだ昭和の時代は、あの大戦による国土の荒廃だけでなく、昭和8年の三陸大津波や23年の福井大地震、34年の伊勢湾台風など、数限りない天災に襲われた。昭和の大恐慌や石油ショックなど、経済危機にも幾度となく見舞われている。
だがその都度、危機を乗りこえ国の新たな発展につなげてきたのも昭和という時代だった。根底には長い歴史に培われた経済的底力もあったが、国民が一致団結して困難に立ち向かったことがそれを可能にしたと言っていい。
その強い力添えとなったのは、昭和天皇が国民と苦難を共にされたことだった。
特に日本中がほぼ焼け野原となった終戦直後には、全国を巡幸され国民を励まされた。巡幸中は旅館やホテルではなく、学校の教室に布団を敷き、カーテンをかけてお休みになることもあった。そうした昭和天皇のお姿を見て国民の多くは復興への決意を新たにしたのである。
今回の大震災でも、天皇、皇后両陛下は27日に宮城県の被災地を見舞われたほか、すでに4回にわたり被災地や避難所を訪れ、被災者を励まされた。今後も岩手県や福島県を訪問される予定だ。東京電力の計画停電に合わせ、自ら停電生活も経験された。
昭和のご巡幸同様、被災者だけでなく国民みんなをどれだけ勇気づけているか計り知れない。
大震災からの再建をはかるにあたり最も大切なことは、国民一人一人が「自分の生活さえ守れたらいい」という考え方を捨て、心を一つにすることである。そのためにも、昭和の時代を振り返り、苦難からどう立ち直っていったかを学ぶべきだ。
連休の始まりでもあるが、今年はとりわけ、そのことを確かめる「昭和の日」としたい。
■【正論】明治大学名誉教授・入江隆則 日本よ、「自分の足で」立とう 2011.4.29 02:58
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110429/dst11042903010000-n1.htm
≪陛下、茫然自失の国民を激励≫
■西村真悟「昭和の日に思う」
http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=626
ついつい何気なく過ごしてしまう日。
敗戦から7年目、昭和27年(1952年)の今日、対連合国平和条約が発効し、日本は被占領国から独立国になった。
【正論】 東京大学名誉教授・小堀桂一郎 「力」と決断の智略が国家なのだ 2011.4.28 03:21
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110428/dst11042803210004-n1.htm
◆4月28日を主権回復記念日に
昭和27年春に対連合国平和条約が効力を発生し、「被占領国日本(オキュパイド・ジャパン)」は漸(ようや)く晴れて独立国としての国家主権を回復する事(こと)を得た。
ところが、それ以来、半世紀を過ぎた昨今に到つても、我(わ)が国は、特に近隣諸国との国際関係に於(お)いて、未(いま)だに独立主権国家としてのその名に添ふべき実を備へるに至つてゐない。むしろ主権の尊嚴を維持する姿勢に次第に後退の気配が顕著になつてきた事を、最近の外交的事件のいくつかが示してゐる。
国家安全保障の見地からしても実に憂慮に堪へないこの事態に鑑(かんが)み、一部有志の者が、平和条約発効の日付である4月28日を以(もつ)て「主権回復記念日」なる国民の祝日とし、以て国家主権の尊嚴についての国民の認識を確立しようとの運動を開始したのが、平成9年4月のことである。
即(すなは)ちこの日に「主権回復記念日国民集会」を開催して広く国民に呼びかけ、この集会を過去14年間休みなく続けてきた事で、遅々たる歩みながらも運動の趣旨は漸く江湖(こうこ)の認知を獲得することができた様(やう)である。
本年は国会議員諸氏の間にも「4月28日を主権回復記念日にする議員連盟」が結成され、集会の壇上から、この日の祝日化のために議員立法といふ形をとつての祝日法の一部改正を呼びかけて下(くだ)さる、といふ段階にまで、立法準備は具体化した。
◆自然の猛威から国土、国民守る
ところが、3月11日の東日本大震災を惹起(じゃっき)した激震は東京都内にも少なからぬ被害を及ぼし、その一(ひとつ)として例年国民集会の会場としてゐた九段会館が天井崩落により使用不可能といふ事態になつた。已(や)むを得ず、集会は規模を縮小し、靖国神社境内の集会場を借りて何とか開催する事にしたのだが、恰(あたか)もこの大震災を機に、主権の尊嚴回復の思想は、又(また)新たに一の推進の動機を与へられた如(ごと)くに思はれる。
未曽有の大地震と巨大津波の災禍に呻吟(しんぎん)してゐる我が国を、親身に支援し被災者の救恤(きゅうじゅつ)に合力してくれる同盟国・友好国が存在すると同時に、国際社会には国の直面してゐる窮状を以て少しも容赦のたねとはしない険しい悪意も亦(また)、蠢動(しゅんどう)してゐる。即ち年来引き続いての、我が国固有の領土が近隣の国による領略の危機にさらされてゐるといふ脅威は依然として緩んでゐない。
国際関係からくる危険のみではない。自然災害の暴威に対しても亦、国家は畢竟(ひっきょう)、「力」と決断の智略を以て国土と国民を守るより他に究極的な安全保障の手段はないのだ、といふことを、此度(このたび)の大震災が又、国民全体に再認識せしめたのだと言へよう。
幸ひにして災害救助に出動した自衛隊3軍の士気は高く、機動力は優秀であり、それに何よりも先づ真先に災害に直面した地域の警察・消防・自治体当局でその部処にある人々の責任感と使命感の堅実さには実際頭の下る思ひを禁じ得なかつた。
伝へられてゐる如く、直接被災した人々の間に於(お)ける社会秩序遵守(じゅんしゅ)の平常心も立派であり、かつて関東大震災の惨害を現場で目撃し、人々の冷静と忍耐に感嘆した泰西の詩人の云ふ、日本人庶民の〈高貴〉の遺伝子は健在であると思はれた。
それに引替へ、これも亦(また)、既に言ひ尽された言説であつて筆者がここで更(さら)に付加へるまでもない注釈なのだが、現民主党政府の危機管理能力の劣悪さには、災害の猛威に対するのと同じくらゐに心胆の寒くなるのを覚えた。
◆災害や外寇に強い国構想せず
この政府の最大の欠陥は、本稿の文脈に引付けて指摘してみるならば、国家主権の尊嚴といふ思想を全く持合せてゐないことである。それが欠けてゐるといふよりも、むしろそれを敵視して育つてきた無法者が、偶々(たまたま)選挙といふ仕組(しくみ)の悪戯(いたずら)で政権の座に坐つてしまつた、その凶兆が表面化したまでの話なのだらう。
民主党の領袖達は、国民の義務を尊ぶ教育を受けることを喜ばずして、市民としての権利の主張を優先する教育を歓迎して育つた世代である。
彼等(ら)は主権の尊嚴を基軸として国家が「強い」といふ位相を嫌ひ、国が「弱い」事態の方に自分等の市民的権利の拡張が約束されてゐるといつた妄想を奉じて、その政治家生活を送つてきたものの如くである。
だから、彼等の想像力は災害や外寇に対して強い国の在り方を構想することができず、現実に災害が生じた時に、国土と民生の安全を守るために為政者は強くなくてはならないのだ、との道理をも理解することができなかつた。反国家的市民教育の信奉者には市民を守る力が具(そな)はらないことが、今回証明された形である。
災害からの復興には国民教育の再興が必須の前提である。その眼目の一に、強い国の再建を目指しての主権意識の育成がある。即ち記念日を制定した上での堅実な啓蒙(けいもう)を今後更に展開したい。(こぼり けいいちろう)
国際ヨットレースで「竹島」を独島とアピール。
参加者には、しっかりと刻み込まれる作戦だ。
日本政府、米紙に抗議 「独島」と表記の広告掲載 2011.4.27 11:15 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110427/plc11042711160005-n1.htm
26日付米紙ウォールストリート・ジャーナルに掲載された、韓国の国際ヨット大会の広告。右下の地図で、竹島を韓国名の「Dokdo(独島)」、日本海を「East Sea(東海)」と表記している(共同)
日本政府は26日、米紙ウォールストリート・ジャーナルが、日本、韓国の双方が領有権を主張する竹島を韓国名の「Dokdo(独島)」と表記した広告を掲載したのは「受け入れがたい」として、同紙を傘下に持つダウ・ジョーンズ社に抗議した。
同社は「対応を社内で検討したい」と答えたという。ニューヨークの日本総領事館が発表した。
26日付同紙に掲載された韓国の国際ヨット大会に関する1ページ広告には、竹島を「Dokdo」、日本海を「East Sea(東海)」と、いずれも韓国側の呼称を用いた地図が付いている。(共同)
■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2011年4月27日 NO.917号)より
http://melma.com/backnumber_133212_5169953/
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◎目良 浩一 【菅 不在で、韓 進出】
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4月26日の米国の新聞は、日本と韓国の外交技術の差を鮮明にした。ロスアンジェルス・タイムスには、日本の今回の災害に同情して韓国内で日本の災害救済のための募金活動が極めて活発に行われていたとし、韓国赤十字社はすでに4千万ドルを受け取り、朝鮮日報は一千万ドルを受領していた。慰安婦達さえも一万5千ドルを献金していた。これはこの二つの国の今までの関係からして、前代未聞のことである。しかし、このような二国間の協調的な動きは、日本政府の3月末の竹島を日本領として学校で教えることの声明と4月1日に公開された外務省の「2011外交白書」 に竹島が日本領であることが明記してあることで、韓国人の感情は、再び反日に戻ったと報道している。
もうひとつは、ウオールストリートジャーナルの総合部の裏面全体を覆う国際ヨットレース・コリア・カップの広告である。ヨットレースの広告をWSJの一面全体に出す必要は、通常ないと考えるのだが、そこには、明らかに政治的な狙いがあるのだ。「竹島{独島}」と「東海(日本海)」である。このレースは韓国の民間団体の主催で、5月26日に始まり6月6日に終了することになっているが、主なレースはポハン(浦項)から鬱陵島、そこから竹島、そして竹島からポハン(浦項)へという540キロの長距離のレースである。其の広告には、日本海の代わりにEast Sea と書かれ、竹島はDokdo と書かれていて、韓国がDokdo を領有し、日本海はなくなり、それが東海になったような印象を与えるのが主な目的であるように思える。それに関する情報はwww.ForTheNextGeneration.com というサイトで見られるが、そこでは日韓の領土問題や慰安婦問題が大きく取り上げられていて、全くの政治的な宣伝の道具である。
3月11日の東日本大震災の発生後、日本政府は災害被害者の救援や被害の復興、そして原発事故の終息に忙殺されていたのは事実であるが、政府の指導者が政府機関を十分に活動させることができずに、領土問題の政府発表が最悪の時期にされることになった。竹島領有に関する発表自体に異議があるわけではないが、其の時期は、調整することができたはずである。外交未経験・無思慮の首相・外務大臣を擁する国の悲劇である。
国際ヨットレースに関しては、彼らは、竹島の実効支配を最大限に利用しようとしている。彼らは、竹島領有と日本海の名称の問題をまず欧米の人々の理解を得ることで、世界の常識にしようとしている。
この態度は、日本一国だけですべてを片付けようとする日本の態度と対照的である。このことは、第二次世界大戦の時の中国と日本の政策の違いを思い起こさせる。日本は、日本独自の政策を作り、他の国の協力は、ほとんど問題にせずに、其の実行に邁進した。一方、中国は、特に米国の協力を得ることに努力した。具体的には、米国の報道機関に直接に情報を与え、米国の新聞・ラジオを通じて情報を流し、米国の指導者に接触して、援助を依頼するというものである。その結果は、米国をパートナーとして、戦争に引き込むことに成功し、後に戦勝国の一員となったのである。
単にヨットレースではないかと言うなかれ。日本の独善的な態度は、日本を世界の国々から引き離し、再び孤立した状態に導くかもしれない。それに対して、韓国の米国などに対する働きかけは、論理的な整合性は別として、共感を呼び、強力な味方になる可能性がある。日本は、過去の大戦の経験から国際関係の重要性を学ばなくてはならない。 日本政府は、ある国の行動に対して、反応することはあるが、新しく何かを作り上げることはほとんどない。特に、現在の総理大臣は、国民に方向性を示すことはない。「一生懸命にやる」という言葉は、よく聞くが、それは意味を成さない。日本が具体的な行動の指針を示さない間に、他の国は、その権益を追求して、はるか彼方に前進しているのである。
(米国在住)
世論調査「誰が首相にふさわしいか」で小沢氏がトップだそうだ。
ほんまに、日本国民が答えたんか。
脱税王鳩山と並んで不動産王小沢と呼ばれ、なお、これから被告席に座ろうかという人物に期待を寄せなければならんとは。
「あんさんの裏には目をつぶるから、ここはひとつ頼んますわ」なんてあまりにも情けないやおまへんか。
【世論調査】〝小沢首相〟が首位 剛腕期待か、人材難か… 本人ははしご酒で側近を鼓舞 2011.4.25 23:51
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110425/stt11042523530010-n2.htm
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が23、24両日に実施した世論調査で「今の首相にふさわしいのは誰か」との質問に、民主党の小沢一郎元代表が9・2%で首位に立った。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故をめぐる菅直人首相への批判の裏返しとして、首相の政敵「剛腕」に目が向いたようだが、小沢氏は党員資格停止中の身。代表選に立候補すらできないにもかかわらず首位になったことは、民主党の人材不足を象徴している。(坂井広志)
小沢氏は2月26、27両日の前回調査では7位(4・1%)だったが、今回5・1ポイントアップした。前回10・2%でトップだった前原誠司氏は外国人献金問題で外相を辞任し、4・6%で6位に。8・1%で2位だった岡田克也幹事長も5位に急落、小沢氏の存在感が相対的に増している。
当の本人は25日夜、都内の居酒屋で大久保潔重氏ら小沢系参院議員6人と日本酒を飲み交わした。
「未曽有の大災害だから与野党を超えてなすべきことをなさないと後世に説明がつかない。国家の危機だ。政治家は覚悟を持て」
小沢氏は決起を促すかのようにこう語り、側近たちを鼓舞。この後、小沢氏は樋高剛環境政務官ら小沢系政務三役約10人と日本料理店で膝をつき合わせた。 26日には小沢氏に近い山岡賢次副代表らが「総調和の会」を発足させる。趣意書には「民主党は一連の選挙に連戦連敗している。菅政権は国民の支持を失っている」と明記し、公明党との連携を軸にした連立政権を構築すると強調。公明党とのパイプがある小沢氏の「出番」を暗示した。
25日の参院予算委員会でも、福島県選出の民主党の増子輝彦氏は「有能な人材を使うことが危機管理では大事だ。小沢氏の力を活用する度量の深さが首相の評価を高める」と小沢氏の要職での起用を求めた。
だが、首相は「党としてまとまって対応する重要性は痛感している」としながらも「増子氏の言われたようなことを実現するために努力したい」と述べるだけ。小沢氏の名前が出ることはなかった。
統一地方選も幕を閉じ、勢いづく小沢グループを中心とした「反菅」勢力。世論調査で小沢氏がトップに立ったことをグループの議員は一斉に歓迎した。
「小沢さんが首相にふさわしいのは当然だ。安定感のある小沢さんへの期待感の表れではないか」
松木謙公前農水政務官は25日、産経新聞の取材にこう語った。小沢氏支持の衆院1年生でつくる「北辰会」の黒田雄代表世話人は「決断できる小沢一郎に期待する声は大きい。早く新しい体制を作るべきだ」と首相の早期退陣を促した。
これに対し民主党執行部の一人は危機感を強める。 「そんなことがあるのか? カネの問題を抱える小沢氏と鳩山由紀夫前首相が党を出ていくことが菅政権への最大の支援だ」
野党側も納得がいかない様子だ。総調和の会から秋波を送られた公明党幹部はこう皮肉った。
「悪名は無名に勝るということか…」
櫻井某の言葉を借りれば、これこそ「人としてどうなのか」でっしゃろ。
■【トンデモ史観】小沢一郎・韓国講演[桜H21/12/17]
http://www.youtube.com/watch?v=uX7xFMvCly8
■【快刀乱麻】天皇の政治利用[桜H21/12/14]
http://www.youtube.com/watch?v=jKdCKaXCWSk&feature=related
■小沢一郎 〜 闇の系譜 :秘書逮捕の真相/北朝鮮との黒い関係 高画質
http://www.youtube.com/watch?v=gdKVt_vKCHc&feature=related
等々
東電社長が国会に呼ばれ謝罪したとか。
本質はそうではなく、津波の想定が甘かったことを指摘しなかった官僚にある。(武田教授の見解)
武田教授のHPより
原発7不思議 なんで東電なの?!
http://takedanet.com/2011/04/post_20b2.html
東京電力の社長が国会に呼ばれて「津波の想定が甘かった。申しわけない」と謝りました。
今度の福島原発の事故の一面を、はっきりと描画した「見事な瞬間」でした。それが判った新聞記者もおられたと思いますが、記事を書くことはできなかったようです。
・・・・・・・・・
「原子力は有用だが危ない」ので、電力会社が進める原発の安全性を「国民に代わってチェックする」ために、経産省に原子力安全・保安院というのを作って、院長を置き、高い人件費を私たちの税金から払い、チェックしているはずでした。
それなのに、国会には東京電力の社長が出ていって「津波の想定が甘かった」と謝っているのです。本当は、国会に行くは保安院長で、「東電の想定が甘かったのに、なぜ見過ごしたのか。なぜ国民に代わってチェックができなかったのか。職務怠慢で罰せられるのか、給料は返納するのか」ということを説明しなければいけなかったのです。
柏崎刈羽原発事故の時と同じように、日本社会は官僚の作戦にコロッと騙されようとしています。
もう少し時間がたつと、メディアも政府に脅されて報道を制限され、ネットは見せしめに誰かが逮捕され、わたくしたちがよほど民主主義に確信を持ってない限り、官僚は逃げ切ってしまうと思います。
・・・・・・・・・
一体、わたくしたちが税金を払い、雇っている原子力安全・保安院の院長及びそこで働いている高級官僚は何をしていたのでしょうか。
わたくしは一般の人よりやや原子力行政の近くにいてよくわかるのですが、実は私たちの雇用人は何もやっていません。
そして、何もやらない組織があるのは、その組織や官僚がいないより危ないのです。
保安院というところがなければ、国民は直接電力会社の作る原発の安全性を見ますから。まだある程度はチェックできるのですが、保安院が代わりにやると言っているので任せるとこのようなことになります。
この際、国に納める税金を半分ぐらいにして絶対に必要なところだけやるようにした方がわたくしはいいように思います。これだけ国が肥大化して東京に一極集中し、しかも多くの人が政府の補助金を目当てに仕事をするという社会では、原発のような巨大技術は進めるのが難しいのです。
原発が安全に動くためには、「誠心誠意国民のために働く立派な官僚」と「ワインは嫌いで、学問に忠実な東大教授」がいなければいけません。
国会議員を半分に減らし、税金を半分にするというぐらいの大胆な改良を、もし日本社会ができれば、また明るく希望の持てる未来が開けるでしょう。
(平成23年4月24日 午後5時 執筆)武田邦彦
地元ではざっと見たところ、無所属議員が上位を占めていた。
隠れ民主が多いのかも知れない。自民が民主を圧倒的に抑えているのは少ない。
【主張】衆院補選と統一選 民意はやはり首相交代 不戦敗は政権党の責任放棄だ 2011.4.25 03:25
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110425/stt11042503250002-n1.htm
衆院愛知6区補欠選挙は、自民党が勝利し、民主党の不戦敗に終わった。
今年初めての国政選挙に候補者さえ立てられなかったことは、民主党として国民に訴えるものがないことを意味していないか。
一方、統一地方選の後半戦では三重県津、大分の2つの県庁所在地の市長選で民主系が競り勝ったものの、その他の対決型首長選では相次いで敗れ、民主党の退潮傾向は今回も色濃く出た。
前半戦の惨敗で、菅直人首相はすでに有権者から厳しい審判を突き付けられている。
東日本大震災や福島原発事故に適切に対応できていないことも明らかになっている。国難を克服できる指導者には程遠いことが、さらに明確となった。
◆訴えるものがないとは
一連の選挙結果で、民意は首相交代を求めているといえる。
愛知6区補選は、当選した自民党元職の丹羽秀樹氏や地域政党「減税日本」の新人ら5人で争われた。大震災や原発事故への対応のほか、復興財源としての増税の是非などが問われた。民主党の岡田克也幹事長は擁立を見送った段階で「愛知県連から候補者があがってこなかった」と不戦敗の理由を述べていた。
未曽有の国難をどう乗り越えるかが問われる国政選挙なのに、選挙区事情のような次元で擁立を見送ることなど許されない。
国政選挙の敗北によって責任を問われることを回避するためだったのだとすれば、きわめて残念だ。政権与党としての責任放棄にほかならない。
「民主王国」とも呼ばれてきた地域だけに、不戦敗のダメージは大きく、責任はより重いというべきだろう。 候補者の「民主党離れ」や「民主党隠し」などの傾向が顕著に示されたのは、先の道府県議選だった。後半戦での首長選などでも、民主党を離党したうえで出馬する動きが少なくなかった。
統一地方選前半戦で惨敗した後、民主党執行部には後半戦に向けて政策的なスローガンを新たに作るよう求める意見もあった。
だが、「今さら何を訴えるのか」といった消極論が強かったために見送られた。
これまで重視してきたマニフェスト(政権公約)について、第1次補正予算の財源を捻出するために高速道路無料化の一部見直しなども行われた。何を訴えればよいか、候補者が混乱している。これでは、有権者の支持を得ることは困難といえる。
首相は大震災に遭遇したことを「宿命だと受け止めている」と語っている。だが、自らの失政を認めないままでは、延命のための開き直りにしか聞こえない。
首相の失態は数多い。福島第1原発の20キロ圏内の住民が暮らす避難所を訪れ、会場を後にしようとした際、無視された住民から強く抗議された。首相はあわてて謝ったが、国民の目には被災者の窮状を真剣に考えていないと映ったのではないか。
◆目を覆う首相の“失態”
統一地方選の終了を受け、民主党内では菅首相の退陣を求める動きが活発化することが予想されている。
そうした主張には、震災対応に関連して子ども手当の一部見直しのほか、ガソリン価格が高騰した場合の減税措置(トリガー条項)を一時凍結することへの反対意見もある。一部議員が本会議での法案採決で退席するなどの造反行為も見られた。
選挙の惨敗や不戦敗責任も取らないまま、首相がこうした党内の動きを抑え、説得することが可能なのだろうか。
自民党は首相からの大連立の呼びかけを拒否し、国民新党の亀井静香代表を通じた「復興実施本部」への参加にも応じない方針だ。菅首相の下で国難克服は困難だと判断しているためだ。
自民党は、大連立をいきなり電話で要請し、断ると責任の共有を押し付けようとした首相の姿勢は信頼できないとも受け止めている。今後は首相への退陣要求を強めていく構えだ。
一方、国難克服につながる政策実現をめぐる与野党協議は引き続き行われなければならない。首相がその座にとどまることが救国態勢づくりを阻害している。菅首相も与野党もその答えを出さねばならない。
河村名古屋市長の「減税日本」は伸び悩んだ。
政治思想がユニークで注目していたが、裏に小沢氏が見え隠れしており、有権者に見破られたきらいがある。
減税日本、全国勝率4割…東海3県だと33% 2011年4月25日(月)10:20(読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20110425-567-OYT1T00382.html
地域政党「減税日本」は今回、東京都の区長・区議選を含む11都道県の首長選や市区町村議選に計70人の公認・推薦候補を立てたが、戦績は振るわず、「減税勢力を全国に」という代表の河村たかし名古屋市長の思惑通りにはいかなかった。
25日午前3時までに開票終了した選挙の結果を読売新聞が集計したところ、同党から公認・推薦を受けた56人のうち、41%に当たる23人が当選した。
2月のトリプル投票などで圧勝した減税日本には統一地方選を前に、各地から公認・推薦を求める声が相次ぎ、河村市長は「住民税の10%減税を公約に掲げる」ことを条件に支援していた。
しかし、東海3県の7選挙に限っても、計9候補のうち当選は3人にとどまり、「河村旋風」も名古屋市外にまでは及ばなかった。
>小法廷は「原告側の上告理由は事実誤認や単なる法令違反の主張。民事訴訟で上告が許される場合に当たらない」として、判断を示さなかった。
事実誤認、名誉回復を主張しているのに、上告を許さず、逃げているように見える。
沖縄集団自決訴訟 大江健三郎さん側の勝訴確定 最高裁 2011.4.22 13:01
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/trl11042213010001-n1.htm
太平洋戦争末期の沖縄戦で旧日本軍が「集団自決」を命じたとするノーベル賞作家、大江健三郎さんの「沖縄ノート」などの記述をめぐり、旧日本軍の元戦隊長らが名誉を傷つけられたとして、岩波書店と大江さんに出版差し止めなどを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は元戦隊長らの上告を退ける決定をした。集団自決についての軍の関与を認め、名誉毀損を否定した大江さん側勝訴の1、2審判決が確定した。決定は21日付。
原告は元座間味島戦隊長で元少佐の梅沢裕さんと、元渡嘉敷島戦隊長の故赤松嘉次元大尉の弟の秀一さん。「沖縄ノート」と、歴史学者の故家永三郎さんの「太平洋戦争」の集団自決に関する記述をめぐり、「誤った記述で非道な人物と認識される」として提訴していた。
争点は軍や元戦隊長らによる住民への命令の有無だったが、同小法廷は「原告側の上告理由は事実誤認や単なる法令違反の主張。民事訴訟で上告が許される場合に当たらない」として、判断を示さなかった。
1審大阪地裁は「集団自決に軍が深く関与したのは認められる」と指摘して請求を棄却。2審もこれを支持し、控訴を棄却していた。
産経記者 阿比留瑠比氏ブログ(2008年3月29日)より
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/526561/
沖縄集団自決訴訟・昨年12月の照屋氏との一問一答 2008/03/29 09:56 iza」阿比留瑠比
前エントリでも書いたことですが、昨日は私にとって残念の判決が二つありました。一つは沖縄集団自決訴訟で作家の大江健三郎氏らが勝訴した件であり、もう一つはKSD事件をめぐる最高裁判決で、一時は参院のドンとまで呼ばれた村上正邦氏の実刑が確定したことです。今朝、村上氏に電話して「残念でした」と伝えたところ、さすがに気落ちした様子で「国家権力にはかなわん」と語っていました。
私は、よく耳にする「権力」とは、一体何であるのかとときどき考えます。特に、ジャーナリズムについては「反権力であるべきだ」という言い方がされ、確かにそれは一理はあるのですが、そもそもマスコミ自体が権力化している中で、ときに空しく響く言葉でもあります。新聞社のトップが、実質的に首相を誕生させたり、ときには大部数をかさに着て政治家を脅かしたりしているわけですから。また、メディアが自作自演する「空気」が、世の中の動きを方向付けていくこともあるのだし…。
それはともかく、昨日は、軍命令は集団自決した住民に援護法を適用するために創作されたと証言した照屋昇雄氏について、昨年書いた記事を紹介しました。そこで、本日は、昨年12月17日に照屋氏に対して取材した際の一問一答を掲載しようと思います。このインタビューは、主に「沖縄の言論」に対するもので、直接今回の裁判にかかわるものではなかったことと、テープはとっておらず、私がその場でメモをとった範囲なので全文とはいかないことをあらかじめお断りしておきます。
《
私 沖縄タイムスは照屋さんのことを「捏造」証言の元職員と書いたが、沖縄タイムスから取材はあったのか
照屋氏 とんでもない。私には聞きにきません。あの記事は、どこからか、「照屋さんの話は捏造だと書いた記事がある」と聞いた。その後、いろいろと分かったが、裁判で被告側が出してきた私の証言が捏造だとする証拠文書はどんなものか。職名がなく、伏せられているし、全部庶務係となっている。あんな書類の作り方はないんです。被告が出してきた書類の方が捏造ではないかとの疑問がある。
私 沖縄タイムスはその後、訂正やお詫びはしたのか
照屋氏 やりませんよ。新聞は記事でウソを言って頭からやりこめる。私は援護課、社会福祉事務所…と異動しましたが、当時そこに在籍した人に聞けば、私が分からない人なんていないでしょう。私は主任(旧軍人軍属資格審査員)をしていたのだから、知らない人はいない。逆に、沖縄タイムスが、私の話は捏造だという記事で出してきたKの証言が捏造です。彼は高校卒業後、謄写版刷りのアルバイトをしていました。それがね、私たちが極秘で行った問題(※集団自決を軍命令だったことにして援護法適用を申請すること)を耳にしていた、ということがおかしい。局長ほか数名しか知らんのに。
私 ちょっとその間の経緯を説明してもらえますか
照屋氏 確か、昭和26年に本土で特措法ができ、27年に南西諸島にもカネを出そうとなった。その処遇規定の中に、取り扱い要綱があり、22項目があった。戦死した者、スパイ嫌疑でやられた者、部隊から脱走したとされたが、実は脱走ではなくて突撃したもの、道案内…。その中で、集団自決という問題が出てきた。また、軍務に服せない16歳未満の取り扱いの問題と。
渡嘉敷、座間味の集団自決が問題になり、私らはこの人たちを法律の中に適用するかしないかが大変だった。適用範囲にはめ込むのに苦労した。適用するしないの調査が僕の仕事だった。最初は認められなかったが、次第次第に拡大され、責任ある上司の「命令」があれば適用できるとなった。それが問題でね。私も昭和29年か30年ごろ、一週間渡嘉敷に泊まって調査した。
戦時は島民は究極の人間の心理状態にあった。あんな小さな島を千数百隻の船が囲み、1万2、3000人の住民を3万人の米軍が包囲した。それは精神状態は異常になる。赤松隊長はそれを落ち着けようとして、敵の姿が見えないところに住民を誘導している。
私は調査で、住民一人ひとりから「(自決の件は)お父さんがやったのか、お母さんが死のうと言ったのか、隊長が命令したのか」といちいち聞いた。沖縄には死んだらお墓で一緒に、という文化があるしね。本当に隊長の命令があったのか尋ねたが、そう答えた人は一人もいない。これは断言するよ。
私 照屋さんは、赤松隊長は立派な人だと言っていますね
照屋氏 十字架を背負うというのは、彼の行為のことだと思うよ。実は渡嘉敷の村長は私の友人だった。彼とも話し合い、「隊長が命令したという一言があれば、8000人〜9000人の島民が全部、援護金をとれる」ということになった。だから、赤松隊長は神様なんだ。それで村長が赤松隊長から一筆もらった。昭和31年1月15日の閣議に出さないといけないから持ってこいと厚生省からは言われていた。間に合ってよかったねと、村長と二人でお祝いしたよ。
私 そうした照屋さんの経験を地元紙は取材し、話も聞きにこないと
照屋氏 (大江氏の沖縄ノートが引用した)沖縄タイムス刊の「鉄の暴風」は、本土に対する「沖縄をほったらかしにして…」という感情もあって、悪いやつらが流言飛語で流したことがもとになったんじゃないか。あの本の著者の一人はサイパン帰りで、サイパンで見た話とミックスしたのではないかと思う。その「鉄の暴風」を盗作して話を大きくした大江氏は、裁判でかけて罰するべきだと思うよ。沖縄タイムスは、自分たちの本(の正当性)を守るために、沖縄県民100万人以上に、今も誤解を与え続けているのだと思う。》
…直接関係はありませんが、最初に書いた村上氏が平成16年の年末に送ってきた挨拶文には、次のように書いてありました。
《今年から控訴審が始まりました。去る十月の公判では、KSD元理事長の古関忠男氏が「一審では不本意ながら、事実を曲げて、虚偽の証言を行いました。このままでは死んでも死にきれません。真実は一つです」と、検事調書と一審での証言を根底から覆す証言を致しました。ようやく真実の光が差し込んできたと感じております》
しかし、この古関氏の証言はなぜか裁判では重視されず、村上氏は検察が当初に描いた絵図通りに実刑に服することになりました。司法には司法の論理があるのでしょうが、あまりに分かりにくく、かつ納得がいかないことが多いとつくづく感じます。私は警視庁を担当していた時代、ある証券会社の顧問におさまっていた元検事に名刺を渡したところ、「産経のあの記事(証券会社の飛ばし事件を報道)はなんだ」と手ごと名刺をはたき落とされたことがありますが、その後、記事が正しかったことが証明されました。まあ、法の番人なんて、マスコミがろくでもないのと同じくらい、ろくでもないのかも知れませんが…
同じく
■沖縄公文書に見る渡嘉敷島集団自決の実相 2007/12/18 18:53 産経iza
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/426052/
1000年に一度とまで云われる巨大地震とはいえ、「想定外」で設計された原発。
その事故の代償はあまりにも大きい。
【放射能漏れ】賠償指針案判明 警戒区域内からの避難は全額賠償 営業損害は30キロ圏内まで 2011.4.22 01:30
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/dst11042201310009-n1.htm
東京電力福島第1原発の事故で、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が作成した原発から半径20キロ圏内の住民らに対する賠償指針案の概要が21日、判明した。避難費用や想定される営業損害を全額賠償するよう東電側に求めている。審査会は22日の第2回会合で指針案を示す方針。
文科省関係者によると、指針案では、20キロ圏内の住民が、避難先へ移動するための費用や家財道具の移動費用について、全額賠償するように求めている。避難先で滞在するホテルの宿泊費用も対象としている。
20キロ圏内以外でも、政府の指示で避難を余儀なくされた場合については、同様の賠償を求めるという。
営業損害については、避難がなかった場合に想定される収益を全額賠償とした。営業ができなくなった事業者については想定された利益を全額、企業などに通うサラリーマンについては支給が予想された給与などの全額賠償を求める。
また、避難の指示はないが、屋内待避区域となっている30キロ圏内の営業損害についても、20キロ圏内と同様の損失が生じているという理由から全額賠償対象となった。30キロ圏外でも政府の指示で出荷停止となった農水産物については、予想された売り上げを全額賠償対象としている。避難に伴う精神的苦痛についても、損害賠償額の算出方法を示す方針だ。
事故の影響は風評被害など広範囲に及んでいるが、政府の指示で生じた損害は、事故との因果関係がはっきりしているため、審査会では先行して賠償指針案を示すことにした。
22日の審査会で審議されたうえで、了承されれば、東電や被害者側に示される見通し。指針の全体像は7月までに示されることになっているが、難航も予想される。
原発事故の賠償交渉は、事業者の電力会社などと被害者側の住民らの間で行われ、賠償額の負担しきれない部分を国が支援する仕組み。審査会は、賠償交渉をスムーズに進めるため指針を定める組織で、今月11日に原子力損害賠償法に基づき、文科省に設置された。
経団連会長、「原発賠償は国の責任」 東電国有化論は一蹴 2011.4.11 19:01
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110411/biz11041119000023-n1.htm
日本経団連の米倉弘昌会長は11日の会見で、数兆円規模にのぼるとみられる福島第1原発の賠償責任について、「原子力損害賠償法には大規模な天災や内乱による事故は国が補償するとある。国が全面的に支援しなくてはいけないのは当然だ」と強調した。
米倉会長は原子力損賠法が想定した「大規模な天災」について「関東大震災の3倍規模」とした法律制定時の国会答弁を例示。そのうえで、「今回は30倍」であるとし、国の全面支援は当然との認識を示した。
東電の経営体制については、原子力の安定供給体制を維持するため「法律に基づき国は東電を民間事業者として全面支援すべきだ」と語り、政府内の一部で浮上している東京電力の国有化論を一蹴(いっしゅう)した。また、福島第1原発の損傷についても「原発は国によって安全基準が定められ、設計、建設されている」と指摘、国の安全基準が甘かったとの認識を示した。
一方、「政治家が国有化という言葉を使っただけで、どれだけ東電の株価が下落したか」と非難。海外にも広がっている放射能の風評被害についても、「もっと正しい情報を発信するとともに、場合によってはWTO(世界貿易機関)に提訴すべきだ」と語った。
我が国領土竹島を不法占拠している韓国は、「独島領土管理事業」なるものを立ち上げ既成事実化に熱心だ。
韓国の族議員が、竹島で国会開催を計画していたそうだ。
「嘘も百回言えば本当になる」を信じる人は特ア周辺国に結構いるもの。
竹島で韓国国会開催計画 「天候悪化」で延期 産経新聞 4月22日(金)9時59分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110422-00000516-san-pol
韓国の国会が22日に日本の竹島(韓国名・独島)で特別委員会の開催を計画していたことが同日、分かった。外務省が自民党外交部会で報告した。ただ、「天候悪化」を理由に開催は見送られたという。
外務省によると、韓国国会の「独島領土守護対策特別委員会」に所属する国会議員18人が22日、ヘリコプターや艦船で竹島を訪れ、全体会議の開催を計画していた。竹島の実効支配強化が目的で、鄭鐘煥国土海洋相と趙顕五警察庁長官も出席し、韓国政府が進める竹島の施設整備計画などについて協議する予定だった。関係者によると、韓国側は5月10日頃にも開催する方針という。
部会では「日本の領土で他国の国会が開催されるのはおかしい」との意見が噴出したが、外務省アジア大洋州局の石兼公博参事官は「われわれの立場は先方に伝えている」と述べるにとどまった。
■韓国、竹島不法占拠を強化へ「震災支援とは別」 2011/03/30 09:14
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/499878/
関連予算(約9億ウォン)をつぎ込んで「不法占拠」を「自国領土」に塗り固める・・・
仙谷、菅、小沢一郎、土肥隆一、ルーピー鳩山等々売国民主党は右から左まで様々な烏合の衆で成り立っている。自民党も同じようなものだが、まだマシといったところか。
中にはまともな党員もいるらしく「(菅は)人としてどうか」とまで人格批判するのがようやく現れた。
桜井財務副大臣が首相退陣論を正当化 「菅降ろし」が加速 2011.4.20 23:35
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110420/plc11042023350029-n1.htm
内閣の一員である民主党の桜井充財務副大臣が自らのメールマガジンで公然と菅直人首相の退陣を是認した問題は、「菅降ろし」が小沢一郎元代表のグループにとどまらず中間派にも拡大したことを意味する。桜井氏は20日も批判を展開したが、首相は部下の反乱への対応を野田佳彦財務相に“丸投げ”した。首相の求心力低下は止まりそうもない。(坂井広志)
「首相は野党の意見を聞く姿勢を示してほしい。(野党が)辞めろと言いたくなるのも当然だ。要するに人としてどうかだ」
19日配信のメルマガで首相を批判した桜井氏は20日も記者団に首相への不信感をあらわにした。桜井氏は被災地の宮城県選出ということもあり、首相への不満を募らせている。
18日の参院予算委員会で、複雑化した政府の指揮系統を批判した自民党の脇雅史参院国対委員長の質問について「感動した」と絶賛。心療内科の医師らしく「首相は過剰に反応し、自分の考え方でねじ伏せようとするところがある」と精神分析を披露してみせた。
「首相は辞めるべきか」と質問されると「来週の国会でどう答弁するか見させてもらう」と言い放った。
桜井氏の発言に民主党幹部も理解を示した。羽田雄一郎参院国対委員長は20日の記者会見で「いろいろな本部があり、どこが最終的に取りまとめをしているのか分かりにくいとの話は党内にもある」と述べた。
政権内部からの批判に対し、枝野幸男官房長官は20日の記者会見で「直接の上司である野田氏がしっかりと調査し、しかるべき対応をすると思う」と述べるにとどまった。
一方、小沢氏に近く、民主党会派離脱を表明した議員16人のグループは20日、都内で会合を開いた。
「来週あたりに何か動きがあるかもしれない」
筆頭格の渡辺浩一郎衆院議員は会合後、こう予言した。小沢グループ内では小沢氏が発信したとされる「ゴールデンウイーク前に動きがある」とのメッセージが広がっている。24日の統一地方選後半戦での敗北を見越し、両院議員総会で首相(民主党代表)を退陣に追い込むシナリオも浮上しているが、会合では「内閣不信任案で一気に決着をつけるべきだ」との強硬意見も出た。
首相批判を強めるのは小沢グループだけではない。民主党が19日に開いた部門会議では、ガソリン価格の高騰時に揮発油税を引き下げる「トリガー条項」の一時凍結を閣議決定したことへの抗議が相次いだ。
「ガソリン価格がどんどん上がったら被災者にどう申し開きするのか。あんたら血も涙もないのか」
旧民社系の吉田治衆院災害対策特別委員長は、五十嵐文彦財務副大臣らに罵声を浴びせた。約10人の議員がこれに同調した。
トリガー条項は、マニフェスト(政権公約)で揮発油税などの暫定税率の廃止を掲げた民主党の象徴的な政策。被災者向けの税の減免措置にどさくさ紛れで潜り込ませた「姑息(こそく)なやり方」(中堅)に党内では怒りが噴出しており、「菅降ろし」の引き金(トリガー)となる可能性がある。
■大震災の政府対応は「あんた、あほとちゃう」 櫻井よしこ氏、正論大賞受賞記念大阪講演要旨 2011.3.31 21:33
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110331/plc11033121370037-n1.htm
(一部引用)
・・・
思い余って官邸に電話したら、官僚の一人が「忙しすぎて開けない」と答えた。ここは大阪だから関西流でいえば「あんた、あほとちゃう」だ。こんな体たらくがあるだろうか。
一方で菅首相は、原発の専門家を次々と内閣参与に取り立てている。多くの意見や提案の中で対応を決めかね、後手後手に回っていることが心配だ。・・・
マニフェストで政治主導と云いながら官僚に頼らざるを得なかった未熟な民主党政権、自民党とて同じようなもの。
【正論】作家・堺屋太一 官が定めた安全基準の落とし穴 2011.4.20 03:32
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110420/plc11042003330005-n1.htm
≪官の虜となった民主に鉄槌≫
4月10日に行われた統一地方選で、与党の民主党が惨敗した。知事選では、独自の公認・推薦候補を1人も当選させられなかった。府県会議員選挙では、自民党と並ぶ「1000人規模の当選者」を目指すと豪語していたが、結果は346議席。選挙前より11人の微増にとどまった。
これに対し、大阪府の橋下徹知事が提唱する大阪府市合併の「大阪都構想」を推進する「大阪維新の会」は、大阪府議選で過半数を獲得、大阪市議選や堺市議選でも第一党になった。日本国民は民主党を嫌い、変革を求めている。
21世紀に入ってからの国政選挙を振り返ると、与党が勝利したのは、2005年の衆議院選挙における小泉自民党だけだ。この時、小泉純一郎・自民党総裁は改革を唱えて実行もした。官僚たちが嫌がった郵政や高速道路公団を改革し、財務官僚の望んだ消費税の引き上げを拒んだ。
ところが、小泉氏が引退したあと、07年の参議院選挙では自民党は後退、09年の衆議院選挙では歴史的な惨敗を喫した。安倍晋三、福田康夫、麻生太郎と総理総裁が代わる間に、自民党は改革の気概を失い、官僚言いなりの無気力政党になっていたからである。
これに対して、民主党は、「予算の無駄遣いをなくすことで7兆円の財源を搾り出せる」と豪語、子ども手当や高速道路の無料化、農家への戸別所得補償などの新政策を打ち出した。国民は半信半疑ながら、何がしか新しいことをしてくれると期待した。その結果が09年の衆議院選挙での308議席である。
しかし、国民は裏切られた。民主党政権は、たちまち官僚の虜(とりこ)となり、天下りや現職出向を盛大にやり、各大臣は官製原稿を喃々(なんなん)と読むばかりだ。予算仕分けをテレビ中継で見せたが、筋書きは財務省の制作だから既成予算を7000億円ほどしか削り込めなかった。これでは自民党時代の見直しと大差がない。
≪官主導脱せぬ自民も復活せず≫
「公務員給与総額を2割削る」などは全くの虚言だった。そのうえ、外交防衛分野では、沖縄の基地問題でも、尖閣諸島や北方領土の問題でも、無知と情報不足を露呈した。
結局、民主党政権は、官僚任せしかできないことが判明したのである。
その結果、民主党は、10年以降のほとんどの選挙で負け続けている。10年7月の参議院選挙では、選挙前の54議席に対して当選は44議席だ。同年10月の北海道の衆議院補選でも敗れたし、和歌山の知事選や福岡、金沢の市長選でも負けた。今年に入ってからの愛知県や名古屋市の地方選挙でも惨敗続きである。
それでは、自民党が大いに復活しているかといえば、必ずしもそうではない。41府県会議員の選挙で自民党が獲得した議席は1119、民主党の3倍とはいえ、前回当選数1140を下回った。議席を大幅に伸ばしたのは、前述の「大阪維新の会」や愛知の「減税日本」、それに公務員改革を提唱する「みんなの党」である。
小泉政権以来の選挙の流れから読み取れる国民の発するシグナルははっきりしている。改革、特に官僚主導からの脱却である。
福島第1原発の事故が収まらない。実は、ここにも官僚主義の欠陥が見える。
≪復興にこそ「民の声」生かそう≫
私はかねて、原発の必要性を認めながらも、日本のやり方を批判してきた。日本の考え方は基準主義、官僚が定めた安全基準を満たせば、「事故はあり得ない」とするものだ。日本やロシアはこの考えに立っている。
アメリカやフランスは確率主義だ。ここまでの安全対策を採れば事故の可能性は1億分の1か10億分の1になる。だが、ゼロでない限り、非常時対策は要る、とするものだ。
日本の発想は「官僚の無謬性(官僚は間違わない)」という前提に立っている。このことは原発に限ったことではない。建築や道路も同じである。
「日本の道路は国の基準に適(かな)って造ってあるから絶対に安全だ」といわれたが、阪神・淡路大震災では高架道路が横転した。
今もほとんどの地域で行われている義務教育の通学区規制もそれだ。官僚が定めた基準で校舎を造り、教科書を定め、国家試験に合格した教師が教えるのだから学校格差はないはず、「官僚が定めた学校に行け」というのである。
外国に比べて寄付の税制控除が制限されているのもそれ。世のためを思うのならまず納税をしろ。公共のために一番上手にお金を使うのは官僚だからまず税金を払え、となる。
21世紀に入ってからの数々の選挙で国民が叫び続けてきたのは、「官僚には任せられない」「官僚主導の政治を脱却してくれ」という叫びである。
大震災、大津波、原発事故の三重災害からの復興にこそ、民の声を生かそうではないか。(さかいや たいち)
■【櫻井よしこ 菅首相に申す】政権による政治的人災 2011.4.13 03:24
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110413/plc11041303240000-n1.htm
(一部引用)
・・・
菅首相のこのひと月間の言動は、このままでは首相には恐らく未来永劫(えいごう)、国民の期待に応えることはできないと思わせる。首相は野心満々の個人ではあっても、国家を動かす「知」を欠いているからだ。日本の近代国家建設に貢献した伊藤博文は「国に組織ありて而して後国始めて始動す」と書いた。国の組織は即(すなわ)ち制度である。「制度とは国に生命を与え、これを動かすもの」である(『伊藤博文-知の政治家』瀧井一博、中公新書)。
たしかに首相は大災害発生以降19もの新たな会議を作った。多すぎるが、それが日本国の制度の土台とつながっていれば、それなりに機能するのかもしれない。しかし、首相は自らの友人、知人を中心に組織を作り、日本最大のシンクタンクであり、国家制度の中核をなす官僚組織を組み込むことができないでいる。結果、首相の考えも指示も思いつきの次元にとどまり折角(せっかく)の新組織が機能しないのだ。・・・
今回の大震災で、世界各国の支援を受けた。
菅政権は支援に感謝する首相特使をシナのみに派遣した。
尖閣事件でも仙菅内閣は、シナ人船長を不起訴にして早々に帰国させた。
相変わらずの屈中姿勢。
菅マヌケ震災でも中国優遇…支援の裏で“スパイ”活動も 2011.04.19
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110419/plt1104191149000-n1.htm
昨年9月、沖縄・尖閣沖で起きた中国漁船衝突事件で、那覇検察審査会は18日、公務執行妨害容疑で逮捕され、那覇地検が起訴猶予処分(不起訴)とした中国人船長を起訴相当とする議決を下した。菅直人政権の「中国優遇」ぶりが取り沙汰された事件だが、東日本大震災でも、菅政権の中国“特別扱い”は問題視されている。
「外交関係のけじめをつけるためにも(起訴相当)を議決した」
検審は議決書にこう付言した。菅政権の外交姿勢への批判が感じられるが、菅首相に反省はなさそう。震災への支援に感謝するため、中国にだけ首相特使を派遣したのだ。
特使を務めたのは笹森清内閣特別顧問。今月10日に訪中し、11日に北京で戴秉国国務委員と会談。胡錦濤国家主席あての首相親書を渡すとともに、中国政府の支援に謝意を伝えたという。12日には、菅首相自身が中国の温家宝首相に電話し、感謝を述べている。
今回の震災で、中国は3月13日にレスキュー隊員15人を派遣。ガソリン1万トンやディーゼル油、テント、毛布などの支援物資を提供してくれた。日本人としては素直に感謝したいが、こうした支援をしてくれたのは中国だけではない。
外務省によると、諸外国・地域・国際機関からの救助チーム・専門家チームの受け入れは23。諸外国などからの物資支援は37にのぼる。特に、同盟国である米国は地震直後に空母「ロナルド・レーガン」などを被災地沿岸に急行。「トモダチ作戦」と名付け、大規模な支援作戦を展開した。菅首相は3月30日、オバマ大統領に電話で感謝を伝え、今月17日に来日したクリントン国務長官にも謝意を述べたが、特使を派遣した記録はない。
その一方で、菅政権は震災直後、世界各国から緊急救助隊が駆け付けるなか、中国と韓国の救助隊だけを外務副大臣が空港で出迎えている。自民党閣僚経験者は「民主党の『親中疎米』という本音がよく分かる」とあきれる。
ただ、中国は支援の裏で、したたかな動きも見せている。公安関係者は次のように語る。
「中国のレスキュー隊員15人は、岩手県大船渡市で活動した。救援活動も一生懸命やってくれたようだが、被災地の様子や自衛隊の活動状況などをカメラで数多く撮影していた。警察関係者の中には『まるで諜報活動だ』ともらす者もいた」
自衛隊が10万人規模の部隊を被災地に投入していた3月26日午後には、南西諸島西側の東シナ海の日中中間線付近で、中国の海洋調査船搭載ヘリコプター「Z9」が、警戒監視中の海上自衛隊の護衛艦「いそゆき」に急接近するという“事件”もあった。
外交安保が専門の日本政策研究センターの濱口和久研究員は「世界各国の支援を受けながら、1カ国にだけ首相特使を送るのはおかしい。特に、米国は内心おもしろくないはず。民主党外交には『中国に接近して米国を牽制する』というフシがある。中国はそんな民主党を試すように挑発している。民主党のこうした外交姿勢には、国民も不信感を持つのではないか」と語っている。
東京電力は17日、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた「行程表」を公表した。
原発安定に6〜9ヶ月要するものと見られている。
【放射能漏れ】東電、事故収束の行程表公表へ 勝俣会長が会見 2011.4.17 12:56
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110417/fks11041713080006-n1.htm
東京電力は17日、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた今後の見通しについて、同日午後3時から勝俣恒久会長が東京・内幸町の本店で会見し発表することを明らかにした。1〜3号機の原子炉の冷却や燃料棒の移送などの「行程表」について、どこまで具体策を示すかが注目される。
政府が、東電側に要請していた行程表については、枝野幸男官房長官が17日「今、最終的な詰めをしている。早ければ一両日中には示せるのではないか」との考えを、視察先の福島市内で記者団に答えている。
武田教授によれば、地震によって起きた原発事故は「予想通り」のもの。今後爆発の可能性は皆無ではないが、安定期に入り、直ちに事故処理に入れる段階になったとのこと。
そして、ヨウ素のような半減期の短いものは、やがてなくなるが、セシウムは半減期が30年に及ぶので、梅雨入り前にある程度とってしまうことが必要と、具体的に指摘されている。
原発 緊急情報(55) 3ステップ(その2)
http://takedanet.com/2011/04/55_8617.html
地震が発生した瞬間から福島原発が科学的には、極めて「予想通りに破壊されてきた」ということを前回、書きました。
ただこの表現(予想通り破壊)が被災した人のことを考えると、余りにも冷たい感じがして、今まではっきり書きにくかったのですが、やはり「事実を直視する」ということで今回から書くようにいたしました。
そして昨日の東京電力の将来予測は、これもまた極めて予想通りに展開するとされていました。
東京電力の予想が的確かどうかという議論が行われています。その中には、東京電力が示した「第1ステップ」が3ヶ月では終わらないのではないかというような議論に集中しています。
しかし、福島原発のことは東京電力には重要なことですが、付近住民と、やや遠くに住んでいる人たちにとっては自分たちの所にどのくらいの放射性物質が降ってくるか、野菜や魚がどの程度汚染しているのかということの方が重要です。
東京電力が示した対策の中には、
1) 原子炉だけに関係するもの、
2) 住民にも関係があるもの、
が混ざっていますので、ここではできるだけ原子炉だけに関係するものを除いて、将来像を示していきたいと思います。
つまり、原子炉が非常に不安定なときには、原子炉の状態をよく知っておく必要がありますが、このブログで何回か指摘しましたように爆発の可能性がないわけではありませんが、それを生活の中で考えていかなければならないというのは、3月16日の時点である程度、終わっています。
現在では、さらに爆発の可能性は少なくなっていると考えて行動計画を立てたほうが、実際的であると思います。
・・・・・・・・・
まず第1に、東京電力の計画が第1ステップ、第2ステップにわかれていても、その内容を詳細に見ると、わたくしたちにとっては「徐々に放射線量も減り、徐々に最終的な処理に入っていく」というように解釈できます。 従って、経産大臣は「東京電力の処理を待って地元のことを考えたい」と言っておられましたが、実は今日から直ちに事故処理に入れる段階になったと考えられます。
・・・・・・・・・
まず第1に、福島県東部、すなわち「中通り」及び「浜通り」の地域で放射線物質が多く降った場所を除洗することです。
放射線物質が多く降った地域も必ず住民はそこに帰り、生活をし、そして仕事をします。その時期は早い方がいいのは決まっています。
しかし現在、そこには「放射性物質のチリ」が積もっています。チリは物質ですから、火山の噴火の灰のようなもので、取り除けば綺麗になるのは当然です。
実際にも放射性ヨウ素は半減期が短いので、しばらくほっておけばなくなってしまいますが、セシウムは半減期が30年と長く、その性質は火山灰等にほとんど似ています。
しかし、このままにしておくと畑やグランドでは下の方の土に混ざってしまいますし、またアスファルトや家の壁等についたものはへばりついてなかなかとれないようになります。
特に、雨の多い梅雨になるまでにある程度、とってしまうことが必要です。
ひまわり等を植えると放射性物質が取れるという話もありますが、畑を耕すと、せっかく一番上に薄くのっている放射性物質を土の中の方に入れてしまいますから、望ましいわけではありません。
放射性物質というと何か特殊なように感じるので、そのまま近づかずにしておきたいと思うでしょうが、実際には身の回りにある火山灰と同じです。早いうちに取り除いてしまうことです。
一刻を争います。
政府はあまり当てになりませんから、ボランティアを中心に、まずは福島市、郡山市などを中心に、大規模に除洗し、同時に自衛隊やその他の部隊に依頼して、人が入れない地域も早く除洗することが必要です。
・・・・・・・・・
このままにしておくと放射性物質が福島市や郡山市の町の中に残ってそれが土の表面に近い所で強い放射線を出します。
わたくしのところには読者の方が測定した空間と土やアスファルトの近くの放射線のデータが多くメールしていただいていますが、地面の近くは驚くべき程、放射線量が高いのです。
たとえば、4月16日の測定で、東京のある場所ですが、大気は最小値が0.101μSv/h、最大値が0.173μSv/hですが、 車道際のコンクリートの上の測定では最小値が2.194μSv/h 最大値が2.579μSv/hと非常に高い数値になっています。
この測定値ばかりではなく、今、文科省や自治体が測定している空間の放射線に対して地面に近い所は約10倍になっています。
このことを日本政府は「空間の放射線が少しずつ下がっている」と言っていますが、実際には空間に漂っていた放射線物質が地面に落ちたに過ぎないとも考えられます。
・・・・・・・・・
福島県、茨城県、栃木県、宮城県は、県単位もしくは市町村単位でできるだけ早く除洗することです。これによって放射性物質の90%ぐらいを除くことができると考えられます。
将来とも放射線が10分の1の場所で生活できるのです!!
しかも、早ければ早い程、表面から除去する土の量が少なくなりますので、それだけ労力も少なく、またその土地で長く住む子供たちの被ばくを減らすことになります。
・・・・・・・・・
放射性物質で汚れてしまったと諦めないでください。30年は放射線を出し続けるのですから、最初に除くことが大切です。自治体の最大でもっとも大切な仕事でしょう.
また、上に挙げた県以外の場所については、機会を見てブログに書きたいと思っています。
(平成23年4月18日 午後8時 執筆)武田邦彦
■原発 緊急情報(54) 3ステップ(その1)
http://takedanet.com/2011/04/54_57d1.html
難しいことは素人にはわからないが、「ラジウム温泉、ラドン温泉など、自然的な微量のものなら身体にいいかも知れない」という程度だ。
Wikipedia
ホルミシス効果(ホルミシスこうか、英: hormesis)は、生物に対して通常有害な作用を示すものが、微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用をいい、特に自然放射線の人体への健康効果を指す。放射線ホルミシス効果、また放射線ホルミシス学説ともいう[1]。ホルメシスとも表記される。
原発事故から発生する放射線汚染物質は避けた方がよいのは当然だろう。
飛散は数ヶ月と長引く。被爆は累積するので最初防ぐことが肝心と学習した。
武田教授の見解
http://takedanet.com/2011/04/post_ec43.html
原発と生活 強い人はその通り
放射線をご研究になっている先生方で「放射線は体に良い」と言われている方がおられます.
これについての私の見解を書きます.
・・・・・・・・・
生物の歴史は6億年前(単細胞なら37億年前)からですが、その歴史は「放射線との戦い」でした。
ですから生物は放射線に対して何重もの防御をしています。別の表現をすれば、「放射線に対する防御ができる生物だけが生き残り、その中で人間はもっとも放射線に強い生き物」と言えます.
私は生物の「自己修復」という機能を人工的な材料に適合しようという研究をしてきましたので、そのことはよく知っています.
だから、「放射線をあびると健康になる」というのも確かです.
しかし、問題は2つあります。
1) 統計的には、放射線の量が増えると「過剰発がん」が増える。
2) 幼児、妊婦、妊娠可能な女性などに障害者がでる。
という現実があります。つまり強いものは体が防御してくれるのですが、弱いものはやられてしまうということがあるからです.
これは人によって判断が分かれるのですが、私は「弱い人を中心にして、強い人は弱い人がやられなければ大丈夫」という考え方です.
1年に1ミリシーベルトで、過剰発がんは「たった」1億人に5000人ですから、集団としてはたいした事はないかも知れませんが、幼くしてガンになる人は「その人、一人」だから可哀想に思います.
それも、しばらく汚染された土地を離れたり、汚染された食材を売らなければ回避できるのですから、私はそちらの方が良いと思っています.
読者の方で「放射線は本当に危険か」と迷っておられる人が多いのですが、
1) 強い人は大丈夫、
2) 弱い人は危ない、
3) 確率で起こる、
ということを知って、後はご自分で判断してください。
その点で、政府の要人や知事(いずれも50才以上の男性)が放射線に汚染された食材を食べて「平気です」と言っているのを見ると、無性に怒りがこみ上げてきます.
違うだろう!
(平成23年4月17日 午後11時 執筆)武田邦彦
「カイワレ効果よもう一度」とパフォーマンスを行ったが・・・・魔力に期待?菅首相が風評被害のイチゴに舌鼓 2011年4月15日(金)19:34 (読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20110415-567-OYT1T00943.html
菅首相は15日、東京電力福島第一原子力発電所の事故で風評被害が出ている福島県の農産物を報道陣の前で食べ、安全性をアピールした。
首相が食べたのは同県産のイチゴとキュウリで、JA福島中央会の庄條徳一会長が首相官邸に持参した。庄條氏は「かつて首相は、カイワレ大根を食べて風評被害を飛ばした魔力を持っている」と、首相が厚相時代に病原性大腸菌O157による食中毒の広がりに対応した際のエピソードを持ち出してハッパをかけ、首相もおいしそうにイチゴをほおばった。
また、庄條氏は原発事故の早期収束を求め、首相は「農作物が市場に出せない事態になっていることは大変申し訳ない」と述べた。
武田教授のHP(4月16日)より
http://takedanet.com/2011/04/post_651c.html
原発短信 原発の近況など
国がデータを隠しているので、いろいろな憶測が乱れ飛んでいますが、私は今、次のように見ています.
1.福島原発は異常な状態ながら安定していて、徐々に放射性物質の漏洩も少なくなっていく.もう少し我慢する。
2.爆発の可能性はまだあるけれど、それほど危険ではない。しかし、今、被ばくを避けておけば、万が一の時にも「被ばくの貯金(事故が起こって少し被ばくしても、それまでの被曝量が少ないと余裕がある。)」で安心。
3.核爆発でも水蒸気、水素爆発でも、チェルノブイリの経験からはそれほど大きな違いはない.
4.メルトダウンを起こしたとしても、これまでと同じぐらいの放射性物質がでるに止まる.このブログにメルトダウンは解説してあります.
5.従って、原発から福島市までの帯状の地域、原発から茨城北端までの帯状の地域は待避する方が良い(子供は絶対に待避.郡山などでは、水、マスク、洋服を拭く、運動は止めるなど最大限の注意)、東京、仙台などは注意して生活し(水、雨に濡れる、食材)、青森、岩手、秋田、新潟、長野、山梨、静岡とその外側は普通通りの生活で大丈夫。
6.「半径何キロ以内」は無関係です.福島原発を目(光)で見ることができないところは福島原発からの直接の放射線は来ません。
7.東京、群馬、栃木、会津、山形、宮城、福島、茨城では、できるだけ早く家、玄関、道路の清掃(水を使う。拭く)が有効。絨毯や畳も可能なら頑張ってかなり湿ったぞうきんで丹念に拭く.3月に着ていた服は外でブラシをかける。連休までに怪しいものは洗濯などをしておく.特に子供のものは注意する.
8.運動場、スポーツ施設、ビルの屋上、学校の校庭、畑は可能な限り表土を薄く取り、どこかに積み上げてビニールをかぶせておく(放射性物質を拡散させない)。
9.お子さんも、1度や2度、雨に濡れても、水を飲んでも大丈夫(放射線障害は「被ばくの合計」だから、1)最初に待避、2)少しでも放射性物質に接しない、3)一時的に接したら、後は余計に注意する、4)余裕があれば汚染されていない場所に2,3日でも遊ばせる、などで大丈夫です.)
10.福島と茨城の野菜や酪農品を出荷しない.(もし、売られていたら、ヨウ素、セシウム、ストロンチウムの量を聞いてから買う)。
11.宮城、福島、茨城、千葉の海産物を出荷しない(どうしても買わなければならなければ、ヨウ素、セシウム、ストロンチウムの量を聞いて買う.大人は少しは良いが子供に与えない)。
12.海洋の汚染(特にストロンチウム)を測定しない間は、魚は、北海道、日本海、九州沖縄、四国のものに限定して買う.ほとんど測定されていないので、かなり危険。
13.連休明けまでだから、頑張る。
14.福島原発は連休明けに一段落して、その後、秋まで「原発の作業」が続く。しかし、庶民にはあまり影響はなくなる.秋になると本格的な「終焉作業」が始まる.
15.福島、茨城はできるだけ、除洗作業を進めた方が良い。もし除洗しないと本当に10年ぐらい畑が使えなくなるし、生活している人も長期に被ばくすることになるので、放射性物質がこびりつかない内に、洗い落とすのが福島の人にとってはとても大切。「放射線は健康に影響が無い」などということは今までの学問にまったく反対なので、それは今後の課題にした方が良い。
16.郷土を愛している人たちは「たいした事はない」と思いたいのは判るし、「福島が汚れていると言ってもらっては困る」という気持ちも分かるが、勇気を持って事実を直視することが、子供達のためになる。除洗を急いで欲しい。その方が福島の郷土を守ることになる!!まして、福島の人を避難しているのではない.福島の人は被害者だが、事実は事実だから東電に負けるな!!汚したのは東電だから、それで子供を被ばくさせないで欲しい。
17.原発は10年ぐらい経ったら解体が始まる。チェルノブイリは26年経ってもそのままだが、福島原発は解体が早いと考えられる.あまりコンクリートなどで固めない方がよいと私は思う。
放射線は目に見えません。また急性の病気は250ミリシーベルト以上の「急性白血球減少」ですが、それより低い被ばくでガンなどの症状がでることが知られています。
あまり「常識」や「大丈夫だよ.これぐらい」と考えずに、一生に一度しか起こらないので、後、数週間だけ頑張ってください。特に未来のある子供に注意。
(平成23年4月16日 午後10時 執筆)武田邦彦
【主張】復興税 まず「増税ありき」は疑問 2011.4.16 02:48
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110416/plc11041603020006-n1.htm
東日本大震災からの復興ビジョンを提言する政府の復興構想会議の初会合で、五百旗頭(いおきべ)真議長が復興財源を確保するために震災復興税の創設を提唱した。「まず増税ありき」の財源論議には、大いに疑問がある。
復興には巨額の費用が必要となる。財源確保の順序として、政府はまず民主党の進めてきた子ども手当などばらまき政策を撤回することから始めねばならない。さらには景気に与える影響も考慮し、復興国債の導入などを含めた幅広い視点で議論すべきだ。
今回の大震災の被害額は、インフラや建物など直接的なものだけで最大25兆円にのぼる。東北地方を支えてきた農業や漁業などの産業基盤も大きく毀損(きそん)した。復興会議は議論の基本方針に「全国民的な支援と負担が不可欠」と盛り込んだ。「国難」の乗り切りに国民が力を結集するのは当然だ。
しかし、五百旗頭議長の主張する復興税にはやはり唐突感が否めない。民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)を盛り込んだ予算を組み替えて、復興費用に充当するのが最初だろう。
それでもなお、財源不足に陥るのは間違いない。新たな財源を探る必要があるが、安易に増税へ走るのでは復興を阻害することにもつながりかねない。
復興税をめぐっては、与党内にも創設を求める声がある。消費税や所得税などに時限的に上乗せし、増収分を復興費用に充てる案だ。ただ、消費税は今後の社会保障と税制の一体改革での増税が検討課題にあがっている。所得税増税の場合は、国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費を冷え込ませる懸念が大きい。
日本経済は大震災と電力不足で先行き不透明感が強まっている。3月の関東の大手百貨店の売り上げは2割以上落ち込んだ。自動車や電機などの業界は、首都圏の夏の節電対策で輪番操業なども検討している。こうした中での増税論議は、景気に決定的な悪影響を及ぼしてしまうだろう。
復興財源としては、これまでの政府債務と切り離して管理する復興国債が有効だ。通常の国債よりも償還期限を短くして集中返済するなどの対策もある。
今の日本には財源論で立ち止まっている猶予はない。震災からの早期復興に何が必要かを議論し、決断しなければならない。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成23年(2011)3月28日(月曜日)
通巻第3285号
http://melma.com/backnumber_45206_5142296/
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米国議会に拡がる懸念は福島原発パニックより「日本は米国債を売るのでは?」
復興資金確保に米債売却も選択肢だが、海外債権を切り売りできる「債権大国」
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米国議会に拡がる不安は日本が復興資金調達のため保有する8860億ドルの米国債を市場で売却し始めるのではないか」という懸念に立脚する。
米国は福祉予算拡大など、現時点で14兆2000億ドルの連邦政府の赤字を抱えながらも、なお借金をつづけるために新規に赤字国債を発行せざるを得ない。ただし利息を支払っている。利払いだけで予算の15%を占める。
中国は世界最大の米国債保有国。外貨準備高2兆6000億ドルのうち、米国債は9000億ドルを突破しており、しばしば米国に対して売却をほのめかし、ワシントンを恐喝するかのように政治圧力の武器として活用している。
日本は一度も、この政治的武器を行使したことがない。橋本政権のときに橋本首相が「売りたくなる衝動に駆られることがある」と発言しただけで、米国は周章狼狽した。
「いま日本が米国債を売ることは考えにくいし、95年神戸震災のときですら売却はなかった。日本はそれでも豊かな国であり、心配なのは利上げである」とティモシー・ガイトナー財務長官は議会証言(3月24日)しているが、連邦議会に拡がる不安は「売らないにせよ、確実なことがある。日本はもう買わない、ということである」
そうだ。日本がもうこれ以上、米国債を買わないことだけは確実だろう。
さて、空気はすっかり変わった。
東日本大地震により、日本には再建のための資金が必要だが、いまのところ10兆円の復興債発行だけ。論壇では産経新聞の田村秀男・編集委員が100兆円国債発行を主張しているのが、現時点での最高額(ついでに言えば小生と西村真悟氏が200兆円)。
別な視点からこの問題を考えてみよう。
日本の対外債権は266兆2230億円。ちなみに二位は中国で167兆7333億円。ドイツが118兆8596億円。
ところが米国は対外債務(借金)が314兆8299億円(いずれも09年統計)。
第一に日本は対外援助を中断、もしくは縮小できるレジティマシーを得た。国内復興のために海外援助を控えると世界に宣言するべきであろう。
第二に裕福となった中国には、有利子借款を早期に返却するように求めるべきである。チャイナスクールはこの期に及んでも中国への援助を続行すると言っているが、日本よりGDPが多くなった国に、なぜ援助が必要か?
第三に国連への分担金は、日本は相対比較でも高額すぎる。国連ほか国際機関への分担金を減額してもらう口実もできた。
第四に対外債権を切り売り、転売して資金を確保し、日本へ環流させよ。国内需要は復興のための建設、道路整備ほかに必要となり、同時に戦後最悪の失業率5・1%、334万人の失業者の雇用創出に繋がるからである。
これまでの日本は資金がだぶつき、使うあてがなく(需要が20兆円不足)、国民はひたすら貯金に励んできた。国民金融資産は1400兆円強である。
▼赤字国債200兆円増刷はメリットだらけ
個人消費、設備投資、政府支出、貿易黒字という四つのGDP構成要素のうち、消費と設備投資が縮小気味で、しかもデフレ、政府は緊縮財政という愚かな政策に陥没し、かろうじて貿易黒字がGDP拡大に貢献してきた。 経済理論に照らしても、こうした状況からはい上がるには政府支出の劇的な拡大しか手段はないのである。
こうなると貯金は投資にまわらず銀行は貸付先がないから国債を買うしかない。生保、農協バンクなどはわが国債ばかりか、米国債を買い増しするしかない。だから筆者らは政府支出を拡大せよ、そのために200兆円の赤字国債をおそれることはない、と主張するのである。
200兆円の国債発行は次のメリットがある。
第一に東日本大地震復興資金(およそ20兆円から25兆円)のみならず、これは日本全体の経済復興のために使える。
▼円安こそ、日本経済を救う
第二に資金のメドが経てば、復興五カ年計画が立案できる。長期的ビジョンのもと、既存の高速道路、トンネル補強工事など、日本全体を再度普請の槌音を響かせるための構想はある。防衛力の拡充、全国の周波数統一による電力供給網の整備も可能となり、総合的な国力拡充がみこめる。
第三に国際的反応である。200兆ともなれば、円は間違いなく円安にぶれる。一ドル=100円から120円前後に円安となれば、輸出競争力をふたたび回復でき、日本企業がいたずらに工場を海外移転して、国内雇用へ減らすという自暴自棄の姿勢を改めることができる絶好の機会にもなりうる。
「円安」こそは国を救う(筆者は為替レートも固定相場制復帰論だが、この論考は別の機会に譲る)。
第四に、国債増発は自動的に、日本が意図するか否かに拘わらず世界が争っている通貨安戦争に打って出ることができる。G7はすでに日本の円安介入を認めている。このチャンスを120%活用するには、通貨を安くすることが前提条件である。
第五に利上げ傾向が確実となり、不健全な金融システムが是正される。金融業が逆ざやでは、産業の血脈はいずれ動脈硬化、心不全と起こす状況から抜け出せるのである。
原発は安全なエネルギーか、少資源国日本では悩ましい問題だ。
日本の原発は今回のような大地震には、耐えられないのがはっきりした。
どこでそういうふうになったのか、武田教授が「安全委員会速記録」を公表された。
そこには「大きい地震は想定外」という驚愕の指針があった。
武田教授は厳しい質問で食い下がったにもかかわらず、安全委員会は再考しなかったと慚愧の念をまじえて仰っている。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/1_d08f.html
原発深層流002 危険な原発? 安全委員会速記録(1)
(原発を抱えている日本の親の責任として知っておかなければならないことでもあります。)
日本には、原発の「安全」を守るために「原子力安全委員会」という組織があります。
その安全委員会が数年前(平成18年の9月ですが)に、いかめしい書類「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」というのを出しています。
簡単に言うと「原発は地震でどうなるのか、どうしたら良いのか」を解説しているのです.
そこに、驚くべきことが書かれています.
1) 大きい地震が起こったら「想定外」として良い。
2) 想定外の地震が起こると「大量の放射性物質」が放散される。
3) 公衆に対して放射線被ばくが起こる。
4) 地震で極めてまれに津波が発生する.
・・・・・・・・・
私もこの説明を専門委員会で受けて、ひっくり返るほど驚いたものです。そして冒頭に次のように質問しています(第2回専門部会速記録から).
「この地震指針は、
1. 原子炉を守るためですか?
2. 運転を継続するためですか?
3. 付近住民を守るためですか?
なにが目的ですか」
バカらしい質問と言えば、バカらしいとも言えます.地震や津波から原子炉を守るのですから、原子炉や運転を守ることができれば同時に付近住民を守ることにもなるからです。
しかし、私の目の前にある書類には、「原子炉は守るけれど、原発全体は守らないし、付近住民など視野に入っていない」という内容だったのです。
たとえば、「原子炉の耐震性はよくよく考えるけれど、冷却するために必要な電源などどうでもよい」という感じでした。
今回の大震災の余震の時に、「震度4」で東通原発の電源がすべて(通常、予備、非常ディーゼル)壊滅してしまいました。また2007年の中越沖地震では東電の柏崎刈葉原発で変電所が高い黒煙をあげて燃えました。
原発が「震度4」で全部の電源を失うということは到底、日本人の常識に反するのですが、「原子炉だけは守るけれど、後は知らない」という内容だったのです.
この私の質問に対して、内閣府の課長はピントの外れた答え(わざとですが)を延々としました。
そこで、仕方なく、
(クリックで拡大)
と聞きました(ダブルクリックすると大きくなると思います)。つまり、理屈は通っていても、地震が来ると付近住民が1万人死んでも関係がないということではないか?との質問でした。
これに対しても、ノラリクラリとやられたので、
(クリックで拡大)
と3回目の質問をしました。会議では多くの委員が均等に発言するために、一人が3回も連続して発言するのはややルール違反ですが、このままでは「地震で倒れる原発ができる」と思った私は食い下がったのです.
全ての質問は交わされ、議長は他の委員を指名しました。
ここで「電力会社が間違えて原発を作ると、その結果、何が起こるか判らない」という「地震指針」が通ってしまったのです.
悔やんでも悔やみきれない瞬間でした。
今になってみると、その時に机の上に駆け上がって「反対だっ!」と叫んだら良かったのか、そんなことをしたら守衛につまみ出されるだけだったか、そうはいってもあのときに追求の手をゆるめたのが今度の事故になったと思うと残念でたまりません。
(平成23年4月16日 午前9時 執筆)武田邦彦
私のような素人には原発用語が難しい。
生半可な知識によって、福島県人差別が起きているらしい。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/post_173f.html
「福島県人差別」の原因を作っている人たち
福島県人の「差別」が進んでいます。福島県人が避難してくるのをいやがったり、酷い例では福島県人の診療を拒否する病院すらあります。
言うまでもありませんが、福島県の人は他の都道府県の日本人とまったく同じで、クリーンです.
でも、これほどバカらしいことが「科学技術立国」の日本で起こるのは、それを仕掛けている人がいるからです.
・・・・・・・・・
1) 日本政府が「福島県人から放射線がでている」と言ったから
ある時、テレビを見ていましたら、福島原発の近くの人たちが「被ばくしているかどうか」ということで、「体の外側から放射線の測定器をあてて」、「被ばくを測定する」という映像が何回か流れました。
そして、「体から放射線が出ていない人は、被ばくしていません」と言っていました。
これを見た素直は人なら、次のように受け取るでしょう.
「へえー! 被ばくしているかどうか外から判るの!?
なら、その人から放射線がでているのね! 福島県の人は被ばくしているから、近づくとこっちが被ばくするのね!」
福島県人が「被ばくしていない」ということを宣伝するために、このようなトリックを日本政府がやったのですが、それは「福島県人から放射線がでている」と言ったも同然であることに気がついていません.
それに対して私は、
「体の外から測っても、その人の被曝量は測ることができません。あれは「洋服についているチリ」を測っているだけです。被ばくはDNAを観測しなければ判りません.」
と言いましたが、なにせ個人の力なので、多くの人は政府の言ったことを信用しています。
また、精神的にも打撃を受けている福島のお役所に悪いのですが、もっと積極的にこのような非科学的な報道について是正を求めるべきです。
2) 日本政府が放射線と放射性物質の区別をごまかしたから、
原発事故で大切なのは、「被ばくは「原発からの放射線」ではなく、「放射性物質からの被ばく」である」ことを理解する事です.
これが間違っていると、誤解が生じるので、そのうちに「福島県の人は・・・」という事になります。すべてが正しくないと差別が生まれます.
まず、距離の2乗に反比例する「放射線」が問題ではないので、「原発からの距離」で規制するのを止めることです.
それなのに、日本政府も福島県も「原発からの距離」を言っているので、他県の人は「距離が近い福島県の人は危ない」と思ってしまうのです.
「距離」ではなく「風向き」ですから、それも福島県自体がハッキリしないと誤解は解けないと思います.
また、「放射性物質」からの被ばくですから、福島県人は「放射性物質」ではないので、被ばくの原因にはならないと科学的に説明しなければなりません。
3) 福島県知事や川崎市長が原因を作る
福島県知事は「福島産の野菜は安全だ」と言いましたが、「福島産の野菜」となると放射性物質が含まれているものがあることは間違いなく、正しくは「福島産の野菜で放射性物質を含んでいないものもあるので、区別して欲しい」というのは科学的です.
福島産の野菜がすべてOKということではないので、「放射性物質が含まれていない野菜だけを出荷します」と知事が言えば、科学的に合理的なので、他県の人は納得します。
また、川崎市長が「福島の瓦礫を川崎に受け入れる」と表明しました。「福島の瓦礫」でも「放射性物質がついているもの」と「いないもの」がありますので、これも不信感を増大させました。
福島の方は東電の「被害者」ですが、当然、郷土に対する強い愛情がありますから、時として「福島は汚染されていない」というような発信があるのですが、哀しいことに「福島の一部は汚染されている」のは確かです.
それを福島県の人が認めることも、これから子供達も含めて差別が起こらないもっとも肝心なことと思います. つまり、「福島県人が差別される」というのは「非科学的なこと」であってはいけないのですが、もし「政府や福島県の人が非科学的なことを言う」と、どうしても非科学的な差別が生まれるでしょう.
福島県の人が、勇気を持って事実を見つめ、郷土を守る強い決意を持っていただければと希望します.
(平成23年4月15日 午後2時 いそいで執筆)武田邦彦
■放射線測定バッジ「個人配布を」=福島県と国に提言-国立がんセンター
http://203.183.152.33/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2011041400725&j4
国立がん研究センター(東京都中央区)の嘉山孝正理事長らは14日、同センターで記者会見し、医療従事者が放射線を取り扱う業務の際に使う放射線測定器具「フィルムバッジ」を、福島県の住民に配布することを県と国に提言すると発表した。
嘉山理事長によると、測定器具は外部被ばく線量を測定するため、国内で約44万人の医療従事者が胸などに着けて使用。1カ月間といった一定期間ごとに線量を測定する機関に送る。費用は1人1回3000円程度で、送付後約2週間で結果が返ってくるという。
同センターは約2万人分のフィルムバッジが入手可能といい、嘉山理事長は「福島県の方々が安心して生活できるように最大限の協力をしたい」と話した。(時事 2011/04/14-18:50)
昔あった「大本営発表」というのが・・・
政府は嘘を言って、国民を守らない、誰のための政府なのか。
単なる無能政府か、日本を亡国にしたい某国傀儡政府か。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/post_0a1f.html
原発深層流001 信用できる人、できない人 その1
福島原発の事故から1ヶ月が経ちました.
放射性物質は「半減期」というのがありますから、原発の西北や南の近い場所を除いて、これまでなら普通の生活に戻れるところですが、事故後の処理に手間取っているので、連休明けに向けて準備をする期間です.
とりあえず、汚染された身の回りのものや部屋を綺麗にしておくことで、念のため洋服なども外でブラシをかけておくなどの後始末をすることが有効です.
また、連休明けからの水や食材の選択などは来週ぐらいから書きはじめますが、これからの準備の一環として、少し深く理解をしておきたいと思います。
その参考にしていただくために「原発事故の深層」を覗いてみます.
・・・・・・・・・
原発について「日本政府」はまったく信用できません.
福島の教育委員会は「政府が安全と言っているから、児童生徒を被曝させても良い」などと言っていますが、困ったものです。
政府が信用できないのは、主として次の2つの事実です.
第一・・・・・・・・・
3月20日には判っていたのに、4月10日頃になって「福島原発の事故はレベル7」と発表したこと、
第二・・・・・・・・・
原発の傍の海から規制値の3355倍の放射性ヨウ素が検出されたのに「健康に影響が無い」と言ったこと、 の2つです。
福島原発のことについて、政府、原子力安全委員会、保安院の言ったことはすべて信用できません.もっとも良いのはテレビなどでの彼らの会見を聞かないことです。
人間は、ウソと判っていても繰り返し聞くと、ついつい信用してしまいます.また、ウソの中でも「自分が納得するもの」を「本当のこと」と思ってしまうことがあります。
・・・・・・・・・
原発事故にはレベルをつけることで、直感的な整理や判断をするようになっています。一つ一つの事故をよくよく考えることができれば、レベルなどを設定しなくても良いかも知れないのですが、多くの人が関係する世界的なことはレベルを決めて分類したり、整理したりすることが大切だからです。
そして、人はそのレベルを見て、「どのぐらいの事故だ」と判断し、自らの行動に活かすのです。
仮に政府が国民のことを考えていれば、3月20日に「レベル7」を宣言したでしょう.そうしたら、多くの人がより早く遠くに移動して被曝を避けられたかも知れません。
また近くの小学校などでも開校を遅らせたりする根拠が得られますから、子供達の健康を守ることができたかも知れないのです。
しかし、現実的には日本政府は20日も隠していました。その理由として官房長官は「(日本人が被曝することより、)パニックが怖かった」という趣旨の事を会見で言っていました。
もし、自分の子供が原発の近くにいて、自分の手元に「大量の放射線がでた」という報告が来たら、奥さんに電話するでしょう。つまり、日本政府は日本人を守ろうとはしていないのです。
・・・・・・・・・
原発の近くの海から基準値の3355倍の放射性ヨウ素が検出されたとき、保安院は記者会見で「健康に影響がない」と言いました。
このような「真っ赤なウソ」が白昼堂々とテレビで放映され、ニュースで流れるという現状を「信用しろ」と言っても無理です.
規制値や基準値と言われるものは若干の安全性を含んでいます.
それは、社会には赤ちゃんや妊婦、それも病気で治療や検査のために放射線をあびたばかりという方もおられます.だから、「やや安全サイド」で数値が決まっていますが、極端に安全側ではありません。
たとえば、一般の人の被曝線量の限界は1年間に1ミリシーベルトになっていますが、その3355倍というと、3シーベルトを越え、50%の人が即死(急性疾患で死亡)するような放射線量になります。
基準値の10倍ぐらいまでなら、短期間に被曝しても回復することができますが、さすが3355倍ではどうにもなりません。会見で「健康に影響ない」と発言した人は、まず自分のお孫さんをその海に入れてください。
私は普通はこのようなことを言いません。どこの親でも自分の子供や孫は大切で、万が一のことを考えるからです.でも、今回ばかりはどうしても言いたいのです.
怒りがこみ上げてきます.
保安院の審議官は、日本国民を人間と思っていないのです。ただ、自らの保身のために「自分の言ったこと(3355倍は安全だ)を信じて、赤ちゃんを海水浴させて死んでも良いです」と言っているのです.
保安院が解散されないのが実に不思議ですし、あのときの会見は「表現の自由」に基づくものではなく、「国家権力を使った騙し」ですから、検察は直ちに逮捕しなければならないでしょう。
・・・・・・・・・
政府の発表は空間線量も含めてまったく信用できません。
空間線量はできるだけ計測器を持っている人がネットで発表し、それを使いたいと思います.1時間で0.6マイクロシーベルトより高いところには近づかず、1時間で0.11マイクロシーベルト以下のところは安心して生活するという「ケジメ」をハッキリつけたいと思います.
若い女性も放射線の感度が高いのですが、それでも「スーパーに行けば自分で安全なものを選ぶことができる」のですが、子供は一切、できません。
教育委員会のように「政府を信じたのだから、子供が病気になっても責任はない」などという無責任なことにならないように、「信用できない政府」を「信用しないこと」が大切でしょう.
・・・・・・・・・
(政府の小さなウソの一例・・政府の発表を信じていると、奇妙なことになって困っている人が多いから)
1)自然放射線は年間1.4ミリシーベルトなのに、2.4ミリシーベルトと言った(多く見せるウソ)。
2)東京―ニューヨーク間の航空機の被曝は普通は100マイクロシーベルトなのに、特殊例で200マイクロシーベルトと言った(多く見せるウソ)。
3)1年間100ミリシーベルトは職業人の被曝限界なのに、一般人(赤ちゃんを含め)に「健康に影響がない」と言った(法律違反).
4)CTスキャンなどは医療行為でやむを得ず被曝する(それだけの危険を冒す必要性を医師が判断した場合に限る)のに、一般人が被曝する量をCTスキャンと比較した(違うものを比較).
5)炉心が破壊されていないとでない核種が検出されているのに、「炉心は破壊されていない」と言い続けた。
6)魚に蓄積するもっとも危険なストロンチウムを測定せずに、「魚は安全だ」と言った。
7)放射性物質で汚染された土地の作物は汚染されているのに、官庁の食堂で出したり、販売を促進したりした。
8)福島第一の1号機、3号機、4号機の爆発の映像の発表を、(おそらく)NHKはじめマスコミが報道しないように圧力をかけた(国民が原発の状態を知るもっとも大切な映像をメディアは流さなかった。ネットで見ることができるが)
9)その他、数え切れない.
(平成23年4月15日 午前11時 執筆)武田邦彦
チェルノブイリのその後は石棺で覆われ、今なお放射線を放っており、ゴーストタウンと化し、被爆した住民に多くの癌が発生したというイメージだ。
福島原発事故は最悪「レベル7」と政府は「自己」評価した。チェルノブイリ原発事故に相当するが、海外の評価はそこまでいかないとするのが多い。レベル7とした政府の意図はよくわからない。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/04/post_074a.html
原発と生活 08 「クリーン福島」・大作戦
放射性物質がついた福島の瓦れきを川崎に運搬することは、放射性物質をさらに飛散させるという意味で良くない方向であることをブログに書きました。
福島の人は原子炉の事故で大きな打撃を受けましたが、それは福島だけではありません。程度は違いますが東京も川崎も同じように放射線で汚染されたのです。
その責任は主に保安院にありますが、それはまた別の問題で、わたくしたちはわたくしたちの範囲で汚染を拡大することを防がなければならないと思います。
・・・・・・・・・
福島原発からの放射性物質の漏れも次第におさまっているので、特別な爆発でもない限り連休開けにはかなり安全な状態になると思います。
次にわたくしたちがしなければならない事は、「放射性物質で汚染された福島の地域をできるだけ早くクリーンにする」ことです。
放射性ヨウ素は半減期が8日ですから、しばらくするとほとんどなくなりますが、それに続くセシウムとストロンチウムは半減期が30年ですから、そのままにしておくと30年間、福島は汚染したままになります。
放射性物質の半減期は物理的に決まっていますから、それは変える事ができませんが、人間の手でクリーンな福島を取り戻すことはできます。
できるだけ早く手をつけてもらいたいとわたくしは希望しています。今、福島の人はとても気持ちが追い込まれて「放射線は健康に影響がない」と信じたい気持ちでしょうが、被曝はできるだけ少ない方がいいのです。
・・・・・・・・・
わたくしは川崎の瓦れきの処理で書きましたように、早く福島に放射性物質をとることができる焼却炉とプールと蒸留設備を作ることと考えています。
今度の原発事故というのは、放射性物質という意味で言えば、「福島原発の中に閉じ込められていた放射性物質」が「福島県の東部や茨城県の北部、さらに東京、仙台まで広く拡散した」ことを意味しています。
今度はそれを「人間の手で再び福島県発の敷地内に戻す」ことによって、「クリーンな福島」を取り戻すことです。
そのためには、福島原発の敷地もしくは近郊に「焼却炉とプール、蒸留設備」を作り、そこに汚染されたものを集めます。
まず、燃えるものはどんどん焼却炉で燃やして、煙の中の放射性物質をフィルターでとります。また燃えないものは、プールの横で水で洗浄し、その水をいったんプールにためます。
プールにたまった水は蒸留装置で蒸発させ、放射性物質を集めます。政府と福島県が決意をして今からすぐやれば、放射性物質で汚染された福島はどんどんクリーンになっていくでしょう.
技術はすでにありますし、設備については全ての費用を合計しても200億円から400億円ぐらいで済むでしょう。だから国と福島県がやる気になれば直ちに取り掛かれると思います。
・・・・・・・・・
福島の人はまた別の考えがあるでしょうが、わたくしは、今の福島の人の考え方・・・放射線の被曝は健康に影響がない。そして我慢しよう・・・というよりも、むしろ積極的に放射性物質を除いてしまった方がいいと思います。福島の人、子供の被曝量は少ない方が良いからです。
また、今回の原発事故は、日本の国内ばかりでなく世界の国から日本の大地が汚れているという印象を植えつけました。
その点では、まず福島が日本の先頭に立って放射性物質を除いてクリーンになることです。学校の校庭も、校舎もどんどん「除洗」していけば、子供の被曝量も減り、田畑も再び使えるようになります。
菅首相は「福島の土地は数10年使えない」と言ったそうですが、そのように後ろ向きになることなく、前向きに放射性物質を直ちに取る作業を開始することを勧めます。
(平成23年4月14日 午前8時 執筆)武田邦彦
■【主張】福島レベル7 「最悪」評価はおかしい チェルノブイリとは全く違う 2011.4.13 03:14
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041303140003-n1.htm
福島原発事故は、国際基準では最悪のレベル7になった。
原発から半径20K圏外にも「計画的避難区域」なるものも指定することとなった。
今後原発事故はどのように変わっていくのか。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/post_9695.html
原発 原発事故はどのように変わっていくか?
浅草で「空間の放射線」は0.1マイクロ(シーベルト)ぐらいなのに、地面は2マイクロと20倍も高い値がでて、不安に感じている人がおられます.
そこで、「原発が破壊すると、その影響はどのように進むか」について整理をします.進み方は単純なので、「ああ、そうか!(粒の飛び方が目に見えるようになる)」と判ると一つ一つのことが、やや予想しやすくなります。
・・・・・・・・・
原発から激しく放射性物質がでると(水素爆発など)、風に乗って「小さな粒」が飛んでいきます.目には見えませんが、ちょうど「黄砂」のようなものと思ってください。
1.まず、「粒」は空間を飛んできますので、空間の放射線が上がります。
2.次に、その粒が地面に落ちます。雨で落ちることもあります。「雨に濡れない方が良い」というのは、原発から放射性物質がでている間(まだ少しでている)が大切です.
3.次第に、空間の放射線の粒が減って、地面の粒が増えます、私が「余り高いところの放射線だけを測っていると、子供の被曝量を間違える」と書いていたのはこのことがあるからです。
4.放射線の粒は、畑に降り、川に落ちるので、ホウレンソウなどの葉物野菜や水道に最初の汚染がでます。
5.少し経つと、家の中の方が外より放射線が高いこともでてきます。つまり、黄砂の激しいときには窓を閉めると良いのですが、しばらくすると家の中に入り込んだ黄砂が床にたまっているというように考えてください。
6.この時期(今)は、窓を閉めるより床や壁を拭くのが、放射線量を減らすのに有効です。
7.次第に海や遠くの方に少しずつ放射性物質が拡散します(今回の場合は、海に直接、流れた放射性物質がありますが)。
8.海に流れた放射性物質は、海流に流れ、おそらく千葉沖まで南下、そこで拡散すると考えられます.
9.プランクトンが放射性物質を取り込み、それがすぐ小魚に移ります。特に、小魚の骨にたまるストロンチウムが問題ですので.汚染の可能性のある魚は、骨ごと食べないようにします。
10.放射性物質は小魚から中型の魚、そして大型の魚に移りますが、大型の魚に移るまで6ヶ月かかるので、今年の秋には大型の魚で放射性物質が検出されるでしょう。
11.土壌は、ジワジワとしみこんで徐々に深くなります.しかし、根菜類への移動は少ないと思います。
12.汚染された場所から、もの、ゴミなどについて少しずつ他の場所に移動していきます.その点では、できるだけ少ないようにする必要があります。川崎に移動するゴミはできれば(申し訳ないけれど)福島の東海岸、原発の近くで処理したいものです。
13.原発から危険な量の放射線の漏れが止まるのは、普通に考えると連休明けです。漏れるのが止まると放射性ヨウ素の危険性が下がるので、子供は安全になります(今回の原発事故の特徴です)。
14.原発の放射線が下がり、作業がやりやすくなるのは、9月頃でしょう。
15.それから原発に処置をして10年ぐらい、寝せておくことになります。半減期は30年ですが、防護服をきて少しずつ作業することができるので、少し短いと思います.
今のところ、原発が不意に爆発しなければ、このような順序で進みますので、警戒し、恐れず、生活とのバランスを考えていくのが良いと思います.
(平成23年4月12日 午前7時 執筆)武田邦彦
■BS朝日の「ニュースの深層」に出演、福島原発の状態について解説↓
http://g2o.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-9a5a.html
■【正論】現代史家・秦郁彦 原発処理、もう米国に頼みたい 2011.4.12 03:04
≪ノモンハンに似る福島の戦い≫ ≪頑張る一線、無能な司令塔≫ ≪プロの知見生かす指揮系統を≫↓
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110412/dst11041203040004-n1.htm
「直ちに健康に影響するものでない」「安全だ」などと政府は云ってきたが・・・
【放射能漏れ】福島原発事故、最悪「レベル7」に引き上げ チェルノブイリ並み 2011.4.12 09:20
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110412/dst11041208550011-n1.htm
東京電力の福島第1原子力発電所の事故で、政府は12日、広い範囲で人の健康や環境に影響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、国際的な基準に基づく事故の評価を、最悪の「レベル7」に引き上げることを決めた。「レベル7」は、旧ソビエトで25年前の1986年に起きたチェルノブイリ原発事故と同じ評価。原子力安全・保安院が同日、原子力安全委員会とともに記者会見し、評価の内容を公表する。
原子力施設で起きた事故は、原子力安全・保安院が、原発事故の深刻度を示す「国際評価尺度(INES)」に基づいて、レベル0から7までの8段階で評価している。
原子力安全委員会はこれまでに、福島第1原発からは最大で1時間当たり1万テラベクレル(1テラベクレル=1兆ベクレル)の放射性物質が、数時間にわたり放出されたと試算していた。安全委では、現在は同1テラベクレル以下になったとしているが、INESの評価では、放射性のヨウ素131換算で、外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合はレベル7に当たるとしている。
原子力安全・保安院は、福島第一原発の1号機から3号機について、先月18日、32年前の1979年にアメリカで起きた、スリーマイル島原発での事故と同じレベル5になると暫定的に評価していた。ただ、これまでに放出された放射性物質の量がレベル7の基準に至ったため、評価を見直すことにした。
【放射能漏れ】「レベル7」となった福島原発 国際評価尺度とは… 2011.4.12 09:28
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110412/trd11041209290006-n1.htm
【国際評価尺度(INES)】 原発などで発生した原子力トラブルの規模や深刻度を示す世界共通の物差し。国際原子力機関(IAEA)などが設定した。レベル0(尺度以下)からレベル7(深刻な事故)まで8段階に分類され、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)は最悪のレベル7。政府は3月18日に福島第1原発1〜3号機について、米スリーマイルアイランド事故(79年)と同じレベル5(所外へのリスクを伴う事故)と暫定評価していた。
予想通り、統一地方選挙は民主党の完敗に終わった。
東京都知事選では、石原氏が4選を果たした。【主張】民主党敗北 菅首相不信任は明白だ 国難克服に政権を託せない 2011.4.11 03:57
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110411/elc11041103570040-n1.htm
統一地方選前半戦の特徴は、民主党が全国的に総崩れになったことだ。自民党は復調した。
東日本大震災への対応で失政を続け、国難克服に指導力を発揮できない菅直人政権に国民が不信任を突きつけたといえる。首相の責任は極めて重大かつ明白だ。信任されていないことが明確になった以上、首相は自らの進退を決断すべきだろう。
与野党対決の構図となった3つの知事選で民主党は惨敗した。東京では自民党などが支援した石原慎太郎氏が4選を果たし、北海道では自民などが推す現職が民主の推薦候補を破った。岡田克也幹事長の地元、三重県でも民主の推す候補が敗れた。
≪石原氏の教育改革期待≫
とくに、首都決戦で候補を擁立できなかったことが民主党の退潮を象徴する。告示段階で新人候補への支援を都議会民主党で決めたが、中途半端な対応では支持を広げることはできなかった。
東京都は首相が選挙区を置くおひざ元でもある。「不戦敗」は民主党が政権与党の機能を果たし得ないことを認めたに等しい。
民主党は昨年末まで、「日本で最も大きな自治体で、民主党の候補者が出ないのは考えられない」(岡田幹事長)として、候補擁立を当然視していただけに、なおさらである。
民主党は12都道県知事選のうち、10の知事選で独自候補を立てなかった。党公認や推薦辞退も相次いだ。41道府県議選では、民主党が改選時勢力(415議席)を大きく下回った。
政権交代への失望が民主党への拒絶反応につながり、「民主党の看板」では戦えない状況が全国に蔓延(まんえん)していることを証明している。党の溶解といってよい。
原因は明らかだ。ばらまき政策を並べたマニフェスト(政権公約)の見直し一つとっても異論がくすぶり、党内がまとまっていない。首相は意見集約に動くこともなく、問題を棚上げしている。
震災対応でも、「政権延命を優先させている」と自民党に判断されたために、党派を超えた協力関係をいまだに構築できない。首相の失態ははっきりしている。
岡田幹事長は前半戦の結果を受けた自らの進退について「辞任は全く考えていない」と語ったが、菅氏も含めた党執行部の責任に知らん顔をするのだろうか。
一方、菅首相が在日韓国人の男性から104万円の献金を受け取っていた問題で、首相は3月14日に男性に全額を返還したというが、何ら説明をしていない。
政治資金規正法は外国人からの献金を禁じている。前原誠司氏はこの問題で外相を辞任した。違法性や政治的・道義的責任が厳しく問われる局面である。
4選された石原氏は、選挙期間中も公務を優先させ、東京を起点とした復興支援活動の陣頭指揮をとってきた。
≪自民は信頼回復めざせ≫
震災被害の緊急対策事業として1千億円の財源を確保し、都内の建築物の耐震化、高潮対策、震災時の帰宅困難者対策などを強化する方針を打ち出した。
現職の強みとはいえ、大震災に対する対応が「頼れる強力なリーダー」を求めた有権者に評価されたとみられる。
その首都・東京が大災害やテロに襲われた場合に備え、都民の安全と首都機能をいかに守るかの危機管理・防災対策が、4期目の石原都政の最大の課題である。
都市機能の集中による壊滅的な打撃を避けるために、一部の機能を東京から移すことなども、都と国で検討が必要になろう。
3期12年の間に行われた都立高の学区全廃、道徳教育の充実、国旗・国歌の指導徹底などの教育改革はさらに進めてほしい。石原氏の強い指導力を期待したい。
注目された地域政党では、橋下徹大阪府知事率いる大阪維新の会が大きく議席を伸ばし、府議会、大阪市議会ともに第一党に躍進した。市議会では過半数に達せず、府市を再編する「大阪都構想」の実現にはなおハードルがあるが、弾みがついたといえる。
自民党は公明党の協力などを生かし、知事選などで勝利を重ねたものの、政権交代の受け皿として国民の信頼を完全に回復したわけではない。
国家の危機を乗り切ることができる責任政党としての存在感を、いかに示すかが試されている。
民主敗北、未熟な人の集まりだから…石原知事 2011年4月11日(月)14:34 (読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20110411-567-OYT1T00537.html
東京都知事選で260万票余りを獲得し、4選を果たした石原慎太郎知事(78)は、当選から一夜明けた11日、選挙期間中と同じ防災服姿で登庁し、引き続き東日本大震災の被災地支援などにあたる姿勢を示した。
午前10時過ぎ、敬礼しながら都庁に入ってきた石原知事は、「政府は着替えちゃったけど、まだそんな心境じゃない。原発のらちもあかないのに、よく背広とネクタイしてられるね」と民主党政権にチクリ。
統一地方選前半戦での同党の敗北について、「しょうがないでしょうね。未熟な人たちの集まりだから」と続けた。「パチンコなんてあんまり高尚な遊びと思わないが、電力を消費しているのは滑稽。社会全体で反省したほうがいいんじゃないか」と前夜と同じ「石原節」も繰り広げた。
次点の前宮崎県知事の東国原英夫氏(53)に90万票以上の差をつけたことを尋ねられると、「こっちは選挙もできなかったから。票数なんてどうでもいい」とかわした。
東北大震災で延命した菅政権。大震災の対応も評判芳しくない。
未曾有の大災害を前にして大変な状況だが、「ほんまかいな」と思うような首相の周章狼狽ぶりが紙面からうかがえる。
統一地方選投票日を迎えたが、政府に対する選挙民の信頼感が地方選挙にどのように反映するか見ものだ。
■【大震災特別連載】官邸機能せず(上)「開かずの扉」のその奥は…2011.4.10 00:29
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110410/stt11041000390000-n1.htm
■花岡信昭メールマガジン922号【2011・4・10】
http://melma.com/backnumber_142868_5153645/
『「菅おろし」本格化か』『役者がいなくなった政界 失われる政治のダイナミズム』
【放射能漏れ】日本に十分な説明求める 中国紙「さらなる行動も」 2011.4.9 18:02
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110409/chn11040918040000-n1.htm
9日付の中国共産党機関紙、人民日報は「日本は独断専行してはいけない」と題した署名論説を掲載、福島第1原発からの放射性物質を含む汚染水放出問題で関係国への十分な説明を日本に求めるとともに、中国は事態の推移次第で「さらなる行動を取る権利がある」との立場を示した。
汚染水放出をめぐっては中国政府が8日、日本に「海洋環境を保護する適切な措置」を取るよう求める外務省報道官談話を出しており、人民日報論説は韓国などの対応を見ながら、新たな要求を出す可能性があることを示唆したといえる。
論説は今回の汚染水放出が国際法違反かどうかは判断が難しいとする一方、日本は少なくとも関係国の「知る権利」に十分応えなければならないと強調。さらに日本の最も基本的な義務として、原発事故への対応状況と周辺海域への影響を各国に適時通報し、関係国と対応を協議すべきだと指摘している。(共同)
■中国、汚染水放出に懸念「国際法に従い行動を」 2011.4.8 17:39
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110408/chn11040817430005-n1.htm
■中国ほぼ全土で放射性物質 各種野菜からヨウ素 2011.4.8 23:29
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110408/chn11040823310010-n1.htm
中国紙「さらなる行動も」・・・とは、はったりか脅しか。
シナは核実験で放射能汚染物質をまき散らした。ロシアもチェルノブイリ、核実験で放射能汚染物質を拡散させたり、原子力潜水艦事故も起こしている。
福島原発事故は、まだ他国に深刻な被害を与えたわけではない。安易な謝罪は国際社会では莫大な補償を伴う。領土問題を絡めた外交カードに使われる事もありかも。なにしろ彼の国は「水に落ちた犬は叩け」の国々だ。
原発事故から早一月。事故修復は一進一退を続け、長引くと思われる。
残念ながら、放射能汚染物質の飛散は続き、気象庁HPにも状況が表示されるようになった。
「大したことはない」と許容値をいじくってみたところで、刻々と汚染が続いている現実が好転するわけでない。
一刻も早い事故の終息と、農水畜産業者のこれからの生活再建と補償を充分に行い、消費者には安全な食品を提供されることが最重要だ。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/
原発 小さい疑問 なぜ、原発近くの野菜は買ってはいけないのか?
http://takedanet.com/2011/04/post_b463.html
農業の人には悪いのですが、農業の人も「消費者に安心して食べてもらう食材」の生産に励んでおられたと思います.それが前提です.
・・・・・・
ホウレンソウが汚染されていたとします.普段なら「ホウレンソウだけが放射線で汚染されている」という事なので、「そのホウレンソウが基準値を超えていなければ食べて良い」のです。
しかし、現在のように空気(外部線量)、それを吸い込んでの内部被曝、野菜、魚、水、土壌など全てが汚れていると、ホウレンソウも他の被曝に足さなければなりません.
たとえば、次のようなことです。
【普通の時】
空気 0
水 0
内部 0
ホウレンソウ 10
小松菜 0
大根 0
牛乳 0
こうなご 0
合計 10
となりますから、ホウレンソウは規制値以下なら大丈夫です.
ところが、「環境が汚染されているとき」(時期は1年ぐらい)は、状態が違います.
【汚染時】
空気 10
水 2
内部 10
ホウレンソウ 10
小松菜 3
大根 1
牛乳 5
こうなご 10
合計 51
となります。つまり一つ一つは「規制値内」でも「足し算」をしなければなりません。
少し前に「かけ算のできない東大教授」と書きましたが、先日の東電の魚汚染の発表は「足し算のできない東電」ということです。
むやみに怖がる必要はありませんが、ここ半年ぐらいは、「基準値以下でも、できるだけ被曝を避ける生活」が大切です.
個人の事情、体力などに合わせて、できる範囲で被曝を減らすこと、これが放射線防御の基本です.
(農業、漁業の方の考え方はまた別の機会にします)
(平成23年4月9日 午前9時 執筆)武田邦彦
原発 大地は泣いている・・・
http://takedanet.com/2011/04/post_7445.html
大気と大地と海・・・言うまでもなく人間の母である。
そこからの恵みによって、私たちは命を授かり、愛する人と出会い、苦楽を共にし、そしてやがて終わりを迎える.
これまで数万年、私たちの祖先は日本列島の大気と大地、そして海を頼りにしてきたが、それは汚れてしまった。
今、そこに働く人たち、大地と海の恵みを私たちに代わってもたらしてくれる人たち・・・農業と漁業・・・は汚れを前にして呆然としている。
でも、それは現実なのだ。かつて、B29の爆撃を受けて焦土と化したように、大地は焦土になった。
・・・・・・・・・
今、私たちは何をするべきだろう?
そこから何も採ってはいけない。昨日まで凍えるてで藁を綯え、朝の暗闇に出帆していたとしても、今日は何もしてはいけない。明日もしてはいけない。
そこからとれるものは、たとえ「規制値以下」であっても、もはやそれは「自然の恵み」ではない。
流通はキャンペーンなどやってはいけない、自治体は地産地消を唱えてはいけない、知事は規制値を上げてはいけない・・・すでに大気と大地と海は汚れてしまったのだ。
・・・・・・・・・
「俺たちの生活を判っているのか!」と怒鳴られるのは判っている。でも、大地と海から採れるものは神聖である.でも、汚れたものは神聖ではなく、災厄をもたらすものだ.
振り返ってみれば、これまで日本の農業も漁業も「食べる人に喜ばれるものを」と頑張ってきた。日本の流通も「消費者を裏切らない」ことを第一にしてきた。
それを、今、数ヶ月のことで無にするのはいかにも残念だ。放射性物質の量を明示しないで「放射性物質を食べても大丈夫」などと言って売る人がいる。
大地と海に恵みを受ける人の誇りを取り戻して欲しい.
(平成23年4月9日 12時 執筆)武田邦彦
森、古賀、谷垣、野中、中曽根(老)、ナベツネ、等の各氏は、よくよく吟味されたし。
と云っても、彼らは別の意図を持っているフシがあり、柳に風かも。
【正論】弁護士 衆院議員 稲田朋美 解散総選挙で「真の救国政権」を 2011.4.8 02:37
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110408/plc11040802380006-n1.htm
東日本大震災を契機として、国難を乗り切るために大連立をすべきだという声が、政党内外にある。しかし、民主党との安易な大連立は自民党の存在意義を失わしめ、政治のあるべき姿をゆがめるだけである。
震災復興だけを考えれば、連立しなくとも政府に聞く耳があるなら、自民党は協力できる。だが、それ以外の問題をめぐる連立政権内の不一致をどうするのか。一に復興、二に復興、三に復興と、その他は復興が終わるまで棚上げ、というわけにもいくまい。外交、防衛上の問題が起きたとき、国家観を異にする政党との連立は国を危うくする危険がある。
第一、震災、原発事故への対応でも明らかに統治能力を欠く、菅直人政権と連立を組めば、かえって復興の妨げとなろう。
≪“国家観なき野合”のそしり≫
そればかりか、自民党が野党でいることに我慢ができなくなり、閣僚ポストと予算ほしさに連立したと受け取られかねない。与謝野馨経済財政担当相を批判してきたこととも整合性が取れなくなってしまうのではないか。“国家観なき野合”と批判され、将来に禍根を残すことは自明である。
連立すれば、民主党のこれまでの数々の失政の責任が追及できなくなり、うやむやになる。自民党が民主党政治を追認したかのごとく見なされ、連帯責任を負うことになる。復興対策などで救国のために協力するとの大義名分の下、自民党が主張してきた民主党との国家観の根本的な違いを捨て去ることにもなりかねない。
震災後、自民党は、4K(子ども手当、戸別補償、高速道路無料化、高校授業料無償化)の予算を復興支援に回すよう再三、申し入れてきたが、民主党政権はばらまきをやめなかった。
そして、節電啓発担当相や災害ボランティア担当首相補佐官の新設など有害無益なパフォーマンス人事、自衛隊を「暴力装置」呼ばわりし問責を受けて閣僚から外した前官房長官の再登板という問題人事を重ねてきた。
そんな党と信頼関係を築けるはずはなく、そんな不信を基礎に、国難は克服できない。むしろ、連立が新たな国難になる可能性すらある。
今後、震災復興政策や、社会保障と税の改革、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などをめぐって完全に一蓮托生となれば、次期選挙の争点はほぼ皆無となる。300小選挙区すべてが、与謝野氏VS海江田万里・経済産業相の東京1区と同じ構図になってしまうのである。
≪失政を免罪し民主主義を阻害≫
大連立は、民主党の失政の免罪符ともなって、わが国の民主主義政治の進歩をも止める。
本来なら、次の総選挙で、マニフェスト(政権公約)のウソや不実行の責めを負うべき民主党議員たちが生き残って、遠からず、個々の政策は間違っていなかったなどとテレビで発言しだすのではないか。
そして、あえて反省すべきは、米軍普天間飛行場の問題で迷走した鳩山由紀夫氏、「10%」消費税増税とマニフェストにないことを口走った菅氏、政治とカネで説明責任を果たせなかった小沢一郎氏など古株のトロイカであって、大多数の議員に問題はなかった、といった責任逃れをするであろう。内政外交数々の失政に追従したにもかかわらず、である。
それを、政権交代を支持した一部マスコミも黙認し、有権者も惑わされる。
有権者が、「一度やらせてみよう」などと安易に民主党(政権交代)を選んだのが誤りであったことを認識する機会を逸し、偽りの公約や失政の責任を選挙で問うことができず、日本の民主主義政治の発展を阻害する。
≪綱領なき政党とは大連立成らず≫
大義なき連立は、野党転落後、自民党が主張し続けたことは一体、何だったのか、ということにもなる。
しかも、大連立が党内議論や、次の選挙への出馬を目指す元議員らを含む党員の意向確認もないまま密室で断行されれば、自民党の自壊のみならず、日本の保守政治の終わりにもつながるであろう。
そもそも、綱領なき政党との政策協議は成り立たない。民主党内がまとまらない状態、体質であることに鑑みれば、政策協議に入った時点で頓挫するのは明らかである。政党の体を成していない党との連立、国家観のない政党との連立ということ自体、自民党の立党の精神に反しており、野合と批判されてもしかたがない。
「救国内閣」とするなら、菅内閣総辞職は不可欠である。
そのうえで、各党で緊急避難的な「危機管理・選挙管理内閣」をつくる。そして震災復興と、最高裁で違憲判決が出た選挙制度の改革に集中し、新しい選挙制度も決め、衆議院の解散総選挙に目途をつける。ここまで各党の合意が必要である。
そして、解散総選挙の後に初めて、「真の救国政権」が誕生するであろう。
(いなだ ともみ)
昨年の尖閣海域侵入事件を忘れたかのよう。
敵国を呼び入れ、人口侵略に加担する菅政権。大連立を画策するよりも退陣を。
政府の「規制改革方針」、中国人へのビザ発給緩和を明記へ 与党内にも「拙速」の声 2011.4.8 01:12
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110408/stt11040801130000-n1.htm
政府が8日に閣議決定する「規制・制度改革の基本方針」の中に中国の個人観光客に対し、有効期間内なら何度でも日本に入国できる数次査証(マルチビザ)を発給する緩和策が盛り込まれていることが7日、分かった。中国人向けのビザは昨年、発給要件を緩和したばかりで、中国人の不法就労者増加などが懸念されており、与党内からも「拙速だ」との声が上がっている。
今回の緩和策は、購買力の高い中国人観光客のリピーターを増やすのが狙い。観光庁は平成25年までに外国人観光客を1500万人に拡大する目標を掲げており、特に経済発展を続ける中国人の観光客増加に力を入れている。
中国人個人観光客に対する査証の発給について政府は昨年7月、富裕層だけでなく中間所得層にも拡大。発給要件を年収25万元(約310万円)以上から年収6万元(約70万円)以上のクレジットカードのゴールドカード所有者とした。
ただ、発給されるのは期限内に一度だけ入国できる一次査証(シングルビザ)のため、さらなる緩和策について政府の行政刷新会議(議長・菅直人首相)の分科会で議論してきた。
個人観光客は、日本での身元保証人の申し出が不要なうえ、団体旅行客と違い日本国内で自由に行動できるため、ビザの有効期限が切れても不法滞在したり、不法就労したりする中国人が後を絶たず問題となっている。
緩和について、国民新党幹部は民主党幹部に「功罪を検証してからだ」と要請したが、8日の閣議決定方針は変わらなかったという。国民新党幹部は「東日本大震災で、規制緩和の大部分は軒並み先送りになったのに、問題のあるビザ緩和だけが残るのは不自然だ。震災のドサクサに紛れて押し通そうという思惑が透けている」と不信感を募らせている。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/5020_035a.html
原発 緊急情報(50) 規制値が20ミリになると・・・
「枝野幸男官房長官は6日午前の記者会見で、福島第1原発の放射能漏れ事故を受け、年間1ミリ(シーベルト、以下省略)としている住民の被ばく限度量について、引き上げを検討していることを明らかにした。」
というニュースが流れ、その理由として記者は、
「屋内退避指示が出ている第1原発から20から30キロ圏の外側でも、大気中の放射線量の積算値が10ミリを超えた地域がある。このため、原発事故の長期化を前提に、健康に影響が及ばない範囲で被ばく限度の基準を緩める必要があると判断した。」
と解説しました。
・・・・・・・・・
この政府の変化について、私たち被曝する身になると、次のことを知っておかなければなりませ。(記者が書いているようなこと・・「健康に影響が及ばない範囲で基準をゆるめる」・・・ことはできないのは当然だから)
1) 福島原発の事故が起こったから(という理由で)、私たちの放射線に対する防御の能力が上がったのか(事故があったからという理由で、放射線が20倍も安全になったのか)?
2) 規制値をゆるめる理由となるICRP(国際放射線防護委員会)の勧告にはどのように記載されているのか? ICRPの真なる意図はなにか?
3) かつて「100ミリまで健康に影響がない」と言い続けていた日本政府は、なぜ、今になって「年間1ミリ」が住民の被曝限度と言い出したのか?
その上で、私たちはどのように放射線から防御しなければならないかを考えたいと思います.
・・・・・・・・・
【1の答え:人間は急に放射線に強くなるのか?】
事故が起こったから人間が放射線に強くなるということはありません。やはり「安全な放射線」は1年間1ミリで変わらないのです。つまり1ミリから20ミリになると、病気の危険性は20倍に上がります。
具体的には、今まで放射線が増えることで1億人(日本人全体)に対して500人が(放射線で)ガンになると予想されていますが、その20倍の1万人になります。つまり、20ミリあびると、交通事故と同じぐらいの危険があることを意味しています.
なぜ、そんなことをするのかというと、ICRPは「事故の時には総合的に考えて、仕方のない範囲で我慢する」ということだからです。たとえば事故処理に当たる作業の人も限度が上がるが、その場合は「志願者」だけに限るなどのことをしていて、非常時を強く意識しています。
その意味で、繰り返しますが、記者が言っているような「健康に影響がない範囲」などというのは被曝ではありません。
【2の答え:ICRPの勧告の意味】
非常時のICRPの考え方は、まず、第一に「全体のために少し我慢してくれ」という思想に基づいていること、
第二に「短期間に限る」ということで、たとえば屋内待避(2日間)、一時的な避難(1週間)、食糧制限(10ミリ)などのように「臨時措置」であること(防護措置のあるもの)、
しかし、さらに国が「総合的な施策」を打つことができれば、状況に応じて20ミリまでOKというものです。無条件で、1ミリが20ミリになるわけではありません。
簡単に言うと「短期的で、国が十分なケアーをする場合に限り」ということです。
【重要な前提】
ICRPが使っている「放射線量」は、(外部被曝+内部被曝)の合計で、それに対して日本政府のものは(発表がないので定かには判らないが)外部被曝だけと思われます.
その点では、今、1時間に1マイクロと発表されているところは、2倍して2マイクロ(呼吸によって体内に入る量)、それに食品や水からの1マイクロ(水道が特に汚れていない地域)を加えて、「3倍」にして3マイクロで計算してください。
(例)
1×3×365(日)×24(時間)=26ミリ
私たちは、家族の健康には、1年20ミリは臨時のこととして、これまで通り、1年1ミリを基準に考えることです。
・・・・・・・・・
このように当然のことですが、事故が起こったから突然、人間が放射線に強くなる訳ではないので、「1年1ミリなら安全」というのは変わりません。
また、ICRPの勧告を「よくよく読んで」、「なんとか日本人により多く被曝させたい」という意図を持って重箱の隅をつつく(法の網の目をくぐる)ようにすれば、若干の余裕もあります。
本来、国民を守るためにあるお役人や専門家は、もしかすると「放射線の害を少なく見せたい」という欲求から、網の目をくぐるような言い方をしてくる可能性があります。
でも、私たちは「より多く被曝したい」のではなく「より安全に」ということで、ICRPも「事故の時にはやむをえず20ミリまでよいが、できれば1ミリ」という考えは変わってはいません。
・・・・・・・・・
ところで、日本政府は最初「100ミリまで健康に影響がない」と言って、それにのった専門家は、たとえば私のことを「1年に1ミリなどと言って、危険を煽る学者がいる」などと言ってきましたが、今回、見通しがついたら「1ミリが限度」と公式に認めました。
それは前進です.
しかし、放射線被曝は「最初が肝心」なので、このような変化は「国民の為を考えているのではなく、政府の保身」から出発しているのでしょう。最初に1ミリといって避難させるべきなのです。
また、国民を守る最後の砦である、原子力安全委員会も、地方自治体も、20ミリになって「仕事は楽になる。国民は被曝が増える」という二つのことのうち、「仕事が楽になるなら歓迎だ」という態度にでると予想されますので、注意を要します.
(平成23年4月7日 午前9時 執筆)武田邦彦
WikiPedia:ICRP(国際放射線防護委員会)
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/51_93ed.html
原発 緊急情報(51) 窒素を入れた理由と影響
4月7日に、東電が福島原発の格納容器に「窒素を入れる」と発表され、事実、窒素を入れ始めたようです。この意味は、
1) 格納容器に水素と酸素があって、爆発する可能性がある、
2) 窒素を入れた分だけ、強い放射線をもつガスが放出される、
ということです。そして私たち「被曝側」としては、
1) 窒素が入れば爆発はしない、
2) まだ不安定なので、貯金通帳など身につけておいた方がよい(福島、茨城北部など)、
ということです。
・・・・・・・・・
原子炉の爆発には、核爆発、水素爆発、水蒸気爆発があります。そして爆発する場所としては、建屋、格納容器、圧力容器の3つがあります。
もっとも危険なのは、「圧力容器内の核爆発」で、これを止めるには「ホウ素の投入」が必要です。ですから、「ホウ素」という文字が出てきたら、逃げる準備が必要です.
次に、今回の格納容器の水素爆発などの大量の放射性物質がでる場合で、政府やメディアは「大量の」とか「きわめて憂慮すべき」とは言いますが、具体的にどのぐらい「大量なのか」は言いません。
もし、格納容器が水素爆発したら、現在の10倍から100倍の放射性物質がでますから、福島県東部、茨城県北部は直ちに避難してください。
放射線のレベルは1時間に100マイクロ(シーベルト、省略)ぐらいになるでしょう。つまり、10時間で1ミリ、4日で10ミリになりますので、直ちに避難が必要です.
しかし、爆発の可能性は低いと思います.
しばらくテレビはつけておいて、窒素投入が成功するか、何気なく監視しておくというのが良いでしょう.
・・・・・・・・・
ただ、東電発表にやや矛盾があります。
水素が発生するのは、破損した燃料棒のジルコニウムと水の反応、高い放射線による水の分解ですが、
1) ジルコニウムと水の反応では水素しかでない、
2) 放射線による水の分解では、水素が2モルで酸素が1モルの比率ででる、
3) 水素の爆発下限は水素4%、酸素5%だから、上記の反応では爆発限界に入るのにはなにか別のことがあるのではないか、
4) 格納容器の水素濃度は測定してないと考えられるので、なぜこのような推定をしたか、
などです。
情報が断片的なので、判断が難しく、現在では危険側で考えなければならないのが現状です。
・・・・・・・・・
ところで、先日、放射性物質を含んだ汚染水を海に流した時、漁業組合が「俺たちの海を汚すのに、断りがない」と言い、それに対して東電が謝りました。
今回は、私たちの番です.「私たちが呼吸する空気を汚す窒素投入に対して、自治体に了解を取ったか?」と聞かなければなりません。
東電は私企業ですから、勝手に(能動的行為で)空気を汚すことはできないからです。
(平成23年4月7日 午前10時 執筆)武田邦彦
台湾の震災義援金は100億円を突破したという。
国連(米英仏露中・戦勝国連合組合)が未承認とはいえ、独立国であるその台湾に日本政府はシナに阿るあまり非礼を働いている。台湾の篤い友情に反し、あまりに稚拙、情けない外交姿勢。
2011年4月7日メルマガ版「台湾は日本の生命線!」 より
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1470.html
被災地で台湾救援隊に「帰れ!」と毒突いた中国救援隊
ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1470.html
東日本大震災発生から三日目の三月十四日に成田空港に着いた台湾の救援隊は、十五日払暁に仙台市に入り、十六日から宮城・岩沼市で捜索活動を展開して、十九日に帰国した。
まさに日本にとってはありがたい恩人であるが、ここで日本国民が知っておかなくてはならないのは、この恩人が「台湾から来た」というだけの理由で、不条理な仕打ちを受けなければならなかったことだ。
李登輝元総統が四月三日、救援隊メンバーを食事に招いた際に明らかにしたところによると、台湾隊は十六日夜に行われた各国隊との会合の場で、中国隊から制服に付けていた台湾国旗を指さされ、「これは(中国の)台湾地区の標識だ」と侮辱された。
さらに中国隊は台湾隊がやってきたと聞いただけで、「帰れ!ここに来る必要はない」と罵ったのだという。
反日感情で知られる中国人だが、それを上回るともされる反台感情を目の当たりにする思いだ。これが中国との「統一」に応じようとしない台湾人への憎悪というものなのだ。しかし台湾人からすれば迷惑至極の話だろう。
なぜなら「統一」に応じなければならない理由など、台湾側にはまったくないからである。
岩手・大船渡市で作業に当たった中国隊は、捜索に出かけたと思ったらすぐに引き上げてくるなど、現地では「何しに来たのか」と訝しがられたと聞くが、本当に「あなたたちは日本にいったい何しに来たのか」と問いたい。
台湾隊に対する不条理な仕打ちはまだある。
李登輝氏によると、「交流協会(日本の対台湾窓口)は最初の段階で台湾の救援隊に対し、日本側はまだ外国の救援隊を受け入れる準備が整っていないと告げた」という。
つまり台湾政府は震災発生から一時間以内に救援隊の派遣を日本側に申し出たのだが、日本政府からは「暫く待て」と言われ、十三日午後に中国隊が日本入りを果たしたのちの同日夜になり、初めて台湾隊の受け入れを決めたことを指して言っているのだ。
李登輝氏はこう語る。
「外来救援を必要とする日本に救援隊が向かおうとしているのに、政治処理に遭った。つまり中国が原因だ。台湾の救援隊の参与が直ちに許されることはなかった」
「もし日本の被災者がこれを知ったなら、どう思うだろう。政治やイデオロギーで人道救援の判断がなされてはならない。苦しめるのは被災者なのだ」
被災地が大変な状況であるときに、もし台湾隊が中国隊よりも先に現地に駆けつけ、「台湾」の存在アピールをされたくないなどの理由で、中国が日本側に圧力をかけたというのなら、そのようなことは断じて許されるものではない。
また同時に日本がその圧力に屈し、あるいは圧力を予想して自己規制を行ったというなら、これもまたそれとまったく同罪ではないか。
李登輝氏の話は続く。救援隊の日本への出動を妨げたものがもう一つあるというのだ。それは台湾政府自身であるらしい。
「三月十一日、救援隊は外交部(外務省)国際事務委員会に日本への出動を申請したが、『暫く待機』との通知を受けた。十二日に中華航空のチケットを手配しようとしたが、同社からは外交部は不同意との理由で発給しなかった」
「救援は早ければ早いほうがいいので、私と救援隊は焦った。救援隊は台湾で待つより東京で待った方がいいと考え、長栄航空に掛け合った。同社は無料搭乗に同意した」
本当に台湾政府は救援隊の妨害をしたのだろうか。食事会が終わり、マスコミが救援隊の呂正宗隊長にそれを聞くと、「私からは言えない」と答えている。
それは「救援隊が日本に入った後、政府は『日本が台湾の救援を受け容れた』と言い出した」ことを仄めかすものだった、と中央通信は伝えている。
台湾の救援隊に「暫く待て」と最初に言ったのは日本側だが、台湾政府はそれを受け「暫く待て」と命じたのだろうが、やはり中国への配慮で、救援隊派遣に消極的になったということか。
「震災日本を救え」が合言葉になっている台湾の人々と、それに励まされ、感謝する日本の人々。だがその一方で台湾の「友情」の象徴といえるこの救援隊に「帰れ」と罵ったのが中国救援隊だ。そして「来るな」と言ったのが日本政府で、「行くな」と言ったのが台湾政府。もちろんその背景には台湾を併呑し、東アジアに覇権を打ちたてようと目論む中共の影響があるのである。
誰が味方で誰が敵か。日台両国民は今回の一件を通じ、それをはっきりと見定めるべきだろう。
【参考】ありがとう!台湾救援隊が被災地入りー二度と許されない日本政府の非礼 03/16
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1451.html
福島では学校が放射能管理区域に入っているところが多いそうだ。
新学期を迎え、安全かどうか悩ましいことだ。
ことは、将来ある児童の健康に関わる。
日本ではかつてなかった事故だ。
まさか教育関係者が「赤信号みんなで渡れば怖くない」式になるとは思えないが、武田先生は危惧されている。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/49_1754.html
原発 緊急情報(49) 新学期・・・人間ができる限度
全国各地で新学期が始まろうとしています。そして放射線の強いところも新学期に入る学校がほとんどのようです。それは、教育委員会が国の判断をそのまま取り入れて「安全だ」としているからです。
でもこの問題は「安全かどうか」ではないのです。
これについてのわたくしの見解をぜひ述べたいと思っています。
・・・・・・・・・
日本の法律では、1時間に0.6マイクロシーベルト(外部被曝と内部被曝の合計)を越えたら、そこを「管理区域」に設定して、掲示をし、一般の場所と違う取り扱いをします。
つまり、幼稚園、小学校、中学校で1時間の放射線が0.6マイクロシーベルトを超えている場合は、次の標識を学校の門に張ってください。
驚くべきことに学校が管理区域に入っているところが多いのです。
この場合、「安全かどうか」ということは議論するべきではないのです。
法律的にある放射線を越えたら、管理区域にする必要があり、「学校に立ち入るには、本人の同意はもちろん必要ですし、みだりに人を立ち入らせてはいけない」のです。
学者の中には、放射線は害にならないとか、放射線を浴びた方がむしろ健康になるとか、プルトニウムを食べても食塩より完全だという先生がおられるのは事実ですが、それは学説です.学問の自由ですから、何を言ってもかまいません。
しかし、次のことはハッキリしています.
1) 安全かどうかは別にして、1時間に外部被曝と内部被曝の合計が0.6マイクロシーベルトを越えたら、標識をつける、
2) 学校にみだりに児童、生徒を立ち入らせてはいけない(もちろん、幼稚園、保育園、高等学校、大学も)、
3) 教育委員会は政府と独立であり、それでこそ児童生徒を守ることができる。
・・・・・・・・・
もう一つの問題を指摘します.
人間は「自分で選択できるもの」はある程度危険なことも許されます。しかし「強制的に全員が行うもの」については、一人残らず、全員が危険を冒すことについて同意する必要があります。
学校では、児童、生徒は先生の命令のままに行動しなければなりません。従って、教育委員会も先生も、管理区域に入るところでは、児童、生徒を強制的に校舎に入れることはできないのです.権限はないのです.
保護者の方も、ご自分でご判断できることではありません。お子さんの健康はお子さんのものであり、お子さんを勝手に管理区域に入れることは保護者でもできないと私は思います。
一体、誰のための教育なのでしょうか。教育は児童、生徒のためであって、教育委員会のためではありません。 人間には、命令できることの限度があります。児童、生徒は「物」でしょうか?
(平成23年4月6日 午後6時 執筆)武田邦彦
持って行き場のない放射能汚染水、海への流出が止まったのは行く手に光明が見えてきたよう。
このまま確実にとまれば、一歩前進。漁業関係者もほっとしておられるだろう。
【放射能漏れ】福島原発、高濃度汚染水の流出止まる 薬剤注入で、きょう早朝 2011.4.6 07:02
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110406/dst11040607030010-n1.htm
福島第1原発2号機の取水口付近の亀裂から高濃度の放射性物質で汚染された水が海に流出していた問題で、東京電力は6日、地中の石の隙間を埋めるための「水ガラス」と呼ばれる特殊な薬剤を注入した結果、同日午前5時38分ごろ、汚染水の流出が止まったことを確認したと発表した。
2日の流出確認から5日目。東電は、ほかに流出が新たに発生していないか確認をしている。
汚染水は取水口付近の作業用の穴(ピット)の近くにある長さ20センチの亀裂から流出していて、ピット周辺の地下の石を敷き詰めた「砕石層」を通って海に流れ出ていたことが判明していた。
東電は砕石層に向けて計8本の穴を掘り、薬剤を1万2千リットル近く投入して止水にこぎつけた。
汚染水は燃料が損傷した2号機の原子炉由来の水とみられ、取水口付近で2日に採取した海水からは、法令の濃度限度の750万倍に上る1立方センチ当たり30万ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されていた。2号機ではほかに、タービン建屋の地下や付近の立て坑に高濃度の汚染水がたまっている。
採取のコウナゴ、放射能物質の基準値超検出 北茨城市沖 2011.4.5 16:50
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040516530039-n1.htm
茨城県の漁協は5日、北茨城市の近海で4日に採取したコウナゴ(イカナゴの稚魚)から、暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを上回る526ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを明らかにした。魚介類が基準値を超えたのは初めて。
ほかに1700ベクレルの放射性ヨウ素も検出された。漁協は、県全域でのコウナゴ漁を自粛すると発表した。
北茨城市沖では、1日に採取したコウナゴから4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されている。ヨウ素は魚介類についての暫定基準値がなく、厚生労働省は近く定める方針。
ほころび始めた近所の桜
自民党の谷垣禎一総裁は副総理兼震災復興担当相として入閣を打診され断わり、大連立構想はしぼんだかに見えた。しかし、他にも別ルートがあるようだ。大島ー仙谷、老害中曽根など。あの安倍元首相も全面否定ではない。
震災復興政策数十兆円という人参に食らいついて、空き缶首相の下で埋没していくのだろうか。
戦後レジュームからの脱却、改憲など夢のまた夢になりそうな気配。【主張】閣僚増員 連立の前に国づくり語れ 2011.4.5 03:05
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110405/stt11040503050003-n1.htm
大震災や原発事故を受けた民主、自民両党の「大連立」構想が再燃している。菅直人首相が復興について与野党で協議したい考えを示したほか、岡田克也幹事長も「すべての政党の力を借りてやればいい」と述べている。
4日には民主党の安住淳国対委員長が、閣僚3増員に必要な内閣法改正への協力を各党に呼びかけた。増員で浮いた閣僚枠を自民党などに提供する考えのようだ。自民党内にも容認論が少なくない。
国難を与野党で乗り切る態勢を話し合うことは必要だ。だが、協力の前に国家ビジョンをどうするのか。その論議がさっぱり聞こえてこない。政策論議と合意を抜きにしての「大連立」は国民から理解されまい。
自民党は3月19日に首相から谷垣禎一総裁に対し、副総理兼震災復興担当相として入閣要請があった際には拒んだ。復興の動きが本格化する中で、大規模プロジェクトに乗り遅れまいと態度を変えたようにも映る。
民主、自民両党が語るべきは、大震災に強い日本をどうつくるかである。国家像が問われていることを忘れてはならない。
原発を含む今後のエネルギー政策も大きな課題だ。
今回の事故で原発の安全性への信頼は大きく損なわれた。原発に対する国民の理解を政府がどう確保できるかが問われている。
枝野幸男官房長官は福島第1原発について、十分に復旧可能と考えられる5、6号機も含めて廃炉にすべきだとの見解を示した。原発に否定的なこうした姿勢を自民党はどう評価するかだ。
だが、3月末に作成した政策パンフレットで、自民党は原子力政策への言及を避けた。谷垣氏は立場を明確にすべきである。
閣僚増員は大震災や原発対応を強化するためだが、首相は近く創設する復興構想会議と閣僚を増員する内閣との関係をどう位置付けたいのか。自民党との協力も含め今後の復興方針に党内の支持を取り付けることが前提だろう。 民主党は3月22日に岡田幹事長の下に「地震災害復旧・復興検討委員会」を設けたが、「復興ビジョン検討チーム」(直嶋正行座長)はまだ会合も開いていない。政権与党としてどのような復興の青写真を描くのか、徹底した論議をまず早急に行うべきである。
■大連立「二段階構想」着々と 前のめりの自民 慌てる民主 2011.4.4 21:41
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110404/stt11040421440006-n1.htm
■【政論】「無能な味方は敵より恐ろしい」 危機だからこそ首相退陣 2011.4.4 21:02
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110404/plc11040421040017-n1.htm
【放射能漏れ】海外分析 政府発表より緻密 2011.4.4 06:52*:厳に戒める
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110404/dst11040406590003-n1.htm
危機の程度
いまだに危機的状況から抜け出せないでいる東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故。国民は政府や東電の発表、説明を注視しているが、今一つ実態や危機の程度が分からず、もどかしい思いをしている。一方、今回の事故には欧米を中心に海外の専門家、メディアも注目しており、その分析は日本より踏み込んだものが多い。鮮明な事故現場の写真が世界中に配信され、その画像を元に、原発先進国の研究機関が独自に開発したシステムを活用して事故の状況をコンピューターでシミュレート(模擬実験)し、積極的に情報開示しているためだ。
ノーベル物理学賞を受賞した原子物理学者でもある米エネルギー省のスティーブン・チュー長官(63)は1日、米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューに答え、「詳密なモデリング(仮説実験)の結果、(福島第1原発の)ひとつの原子炉(圧力容器)は70%損傷しており、別の原子炉の核燃料棒は33%が溶融していることが分かった」と言い切った。(SANKEI EXPRESS)
具体的な数字
日本の経済産業省原子力安全・保安院のこれまでの発表では、「3号機の圧力容器が一部で破損しているとみられる」「1、3号機の核燃料棒は、一部溶融している可能性がある」としていたのと比べると、チュー長官の発言は具体的に数字が示され、分析の深さがうかがえる。 米国、フランスの2大原発先進国では、1979年の米スリーマイルアイランド原発事故(大規模な炉心溶融)と86年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故(原子炉爆発)を経て、事故時にわずかな映像や断片的情報から原子炉で起きていることを探るためのシミュレーションシステムを開発してきた。マサチューセッツ工科大(MIT)のマイケル・ゴレイ教授(原子力工学)は「システムの精度は近年格段に上がっている。しかも今回は精度の高い写真が多数撮影されているので、かなり詳しく実態が把握できているはずだ。情報を開示するかどうかは別の話だが」とニューヨーク・タイムズに語っている。
米スタンフォード大学は3月21日、今回の福島第1原発事故と原子力発電の将来について考えるパネルディスカッションを開いたが、席上、フランスの世界最大の原子力産業複合企業アレヴァの関連企業のアラン・ハンセン副社長は「(福島原発で)一部溶融した核燃料棒の温度は、最高時には摂氏2700度に達していた」と発言した。これは専門家が聞けば、愕然とする内容だった。
核心情報
燃料棒は核燃料を焼き固めたペレットをジルコニウム合金で棒状に覆っている。ジルコニウム合金は約1100度で溶け出し、燃料本体が原子炉圧力容器の底に落ちた場合、圧力容器の鋼鉄の耐熱温度は2800度とされているためだ。さらに過熱され圧力容器の底を破って格納容器の中に燃料が入り込めば、原子炉建屋が崩壊している現状下では大規模な炉心溶融を起こしたスリーマイルアイランド原発事故を上回る事故となるところだった。
事故の当事国では、核心情報の持つ重み、国民への影響力が第3国とは格段に異なる。とはいえ、政府は「隠す」「うそ」「過小評価」だけは現*に戒めなくてはならない。
チュー長官は「時間はまだかかるが、方向は確実に収束に向かっている」とも言った。この言葉を信じたい。
【放射能漏れ】「福島に必要なのは石棺ではない」チェルノブイリ汚染除去責任者 2011.4.1 20:33
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110401/erp11040120350010-n1.htm
【ロンドン=木村正人】旧ソ連・チェルノブイリ原発事故が起きた1986年から5年間、汚染除去作業の責任者を務めたユーリ・アンドレエフ氏(ロシア)が産経新聞の電話インタビューに対し、「福島第1原発事故に必要なのはチェルノブイリ原発を覆った石棺ではなく、東京電力から独立した技術者の特別チームだ」と指摘した。一問一答は次の通り。
--福島の事故の状況は
「2号機は炉心や原子炉圧力容器が溶融している疑いがある。国際原子力事象評価尺度でチェルノブイリは最悪の7だった。福島の事故は日本がいう5ではなく、最初から6であることは明らかだ。今は6と7の間と判断している」
--状況はなぜ悪化しているのか
「東電の情報が不正確で不足しているからだ。(企業というものは)会社の利益を優先して行動するので作業から外す必要がある。幅広い知識を持つ経験豊富な技術者を日本中から集めて特別チームを編成し、作業に当たらせるべきだ」
--チェルノブイリで得た教訓は
「ヘリから放水したり原子炉の下に穴を掘ったり無意味な作業に追われた。原子炉内に核燃料があるのかを知りたかったが、実際はすでに溶け出して残っていなかった。ソ連当局は事故の原因と規模を隠し、状況を悪化させた。日本では原子力政策と安全規制を同じ経産省が担当している。世界的にみても安全規制当局は原子力産業界に依存しており、独立した委員会を作る必要がある」
--福島でもチェルノブイリと同じ石棺が必要か
「チェルノブイリで事故炉を石棺で覆ったのは放射線の放出を防ぐためではなく、残った原子炉の運転を続けるためだった。福島で石棺が必要とは思わない」
--放射能汚染の除去にどれぐらいかかるか
「チェルノブイリでは原発の汚染除去に2年かかった。30キロ圏内の除去は実際上、不可能なので行われなかった。福島の場合、放射線量が明らかでないので答えるのは難しいが、1〜2年かかる可能性がある」
--「フクシマ50」と報じられた現場の作業員について助言はあるか
「50人は少なすぎる。5千人以上を投入すべきだ。特別な防護服を着用してもガンマ線を浴びたり、プルトニウムを吸引したりする危険性がある。確かに彼らはサムライだが、ロボットも導入すべきだ」
原発周辺の農地に放射能汚染物質が降り注いでいることは、天下に知れ渡っている。
消費者は安全なものを食べたい。いくら基準値以下でも消費者は産地をチェックするだろう。
先日生産農家の方が悲観して自殺された。
農家の移転も含めた生活補償が急がれる。
【放射能漏れ】福島知事、保安院担当者に「検査遅い」と激怒 農産物測定で 2011.4.3 12:30
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110403/dst11040312310019-n1.htm
福島県の佐藤雄平知事は3日の県災害対策本部の会議で、経済産業省原子力安全・保安院の担当者に対し、県産農作物の放射性物質測定の結果が出るのが遅いとして「検査人員を増やせないのか。農家の人は生活がかかっている。明日生きられるかどうかの話だ。しっかりやってほしい」と怒りをぶつけた。
知事は「検査結果に2、3日かかっている。1日ぐらいで出ないのか。規制はするが、解除は遅い」と批判。「緊迫感が政府、霞が関に伝わっているのか疑問だ。歯がゆい」と語気を強めた。同席した保安院の担当者は「分かりました」と答えるのがやっとだった。
福島県の農作物は、政府が3月23日にホウレンソウやブロッコリーなど一部の出荷停止を指示。政府は現在、検査で3回連続で基準値を下回った場合に解除する方向で検討に入っている。保安院の担当者は会議後に「県内に検査機器が足りず、県外の3機関に分析を手伝ってもらっている」と話した。
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/46_e65d.html
原発 緊急情報(46) 「風評被害」を学ぶ
NHKは2006年4月16日(日) 午後9時から9時49分に総合テレビで「汚された大地で〜チェルノブイリ 20年後の真実〜」という放送をし、今でもNHK ONLINEで見ることができます。
そこでNHKは、
「史上最悪の原発事故からこの4月で20年、人々の苦しみは続いている。というよりむしろ悪化している。ウクライナにある、放射線を浴びた人々が集まって暮らすアパートでは、がんなどの重病患者が増加、毎週のように死者が出ている。さらに大量の放射性物質がまき散らされたベラルーシでは、ヒロシマ・ナガサキでは否定された「遺伝的影響」が報告された。
(中略)
「いまだわからないことばかり」とも言われる放射線の人体への影響。広島の医師や研究者も加わって、暗中模索の事実解明、因果関係の究明が続けられている。」
(本来は著作権がありますのでNHKに断って載せなければなりませんが、日本人の命に関わる事ですから、ご勘弁ください.)
・・・・・・・・・
一方、福島原発の事故が起こった後、 NHK は「このくらいの放射線なら大丈夫だ」という放送を繰り返してきました。
それも政府コメントの紹介に止まらず、アナウンサーが自ら比較的大きな声で「安全です」を繰り返してきたのです。
昔から NHK は受信料を強制的に取る国民的放送ですから、多くの日本人は自分が受信料を払っている NHK のアナウンサーは自分の味方で本当のことをいうというように思っています。それを利用した行動でした。
さらに、福島原発の近くの海から規制値の3355倍の放射性要素が、それたときに、「健康に影響はありません」という保安院のコメントだけを紹介し、このような高濃度の放射性要素が健康に影響を及ぼすという考えの人のコメントは出しませんでした。
つまり NHK は片方では「チェルノブイリの放射性障害が考えていたよりもはるかに大きい」という放送をし、片方で「福島原発の放射性障害はほとんどない」と言ったのです。
しかし、海外の多くの報告が示すように、今回の福島原発の事故はチェルノブイリとほとんど匹敵するような放射性物質を出していることがわかっています。
もう一つ問題なのは、 NHK 自体がチェルノブイリについては「放射線による人体への影響はまだわからないことばかり」と放送したのに、福島原発が起こると「安全です」という確定的なことを言うという違いは極めて大きいこと感じます。
・・・・・・・・・
わたくしは、数年前、風評被害を専門とする社会学者に教えを受けたことがあります。その人は若い人でしたが、非常に専門的で立派な学者でした。彼の話はとても複雑でしたが、簡単に言うと、 「風評被害というのは、正しい情報を伝えないことによって起こる」 ということでした。
そしてその理由は、 「人間は自分の身を守ろうと考えるので情報が不完全な時は、余計に不安になって慎重な行動になる」 ということでした。豊富な例を示していただき、わたくしはそのことを強く覚えています。
つまり「風評被害」というのは「悪いことでも異常なこともなく」、情報が不足した時に起こる「正常な人間の社会活動」ということです。
だから、風評被害をなくすには、一にも二人も人間が自分を守りたいという本能に適した「正確な情報を提供する」ということなのです。
・・・・・・・・・
2011年4月3日(日曜日)の朝、わたくしは NHK のニュースを見て、福島県の農家の人が本当にかわいそうになりました。
放送では、福島県の野菜を何とかして売りたいと思っている農家の人が、トラックに新鮮な野菜を積んで東京に運び、そこで2割引で野菜を売っているのです。
農家も NHK も「この野菜は安全です」というの強調していました。それを見て、わたくしは本当に福島県の農家の人がかわいそうになりました。
というのはこのようなNHKの放送こそが、福島県の野菜に対する風評を強くして、野菜が決定的に売れなくなってしまうからです。
・・・・・・・・・
人間はバカではありません。そして現在のようにある程度の情報が提供されていればそれに基づいて自分の身や自分の子供の事を守ろうと考えるのは当然のことです。
福島原発から出た放射性物質が、空中にあたかも花粉や黄砂のように飛び、それが地上に落ちます。
地上に落ちたり、壁についた放射性物質からわたくしたちの体が被爆します。その値はNHKで毎日報告されていて、福島県ではおよそ数マイクロシーベルに及びます。
ということは、会津地方は別かもしれませんが、福島県全体としては放射性物質が常に降っているわけです。このことはほとんどの日本人が知っていると思います。
つまり福島県の農家には大変に申しわけないのですが、野菜には放射性物質が付着していると考えるのが「常識」なのです。そうなると、規制値と比べてどのぐらい低いのかということが、大切で消費者の知りたいことです。
例えば、規制値が300ベクレルの時に、野菜についている放射性物質が200ベクレルなら、多くの消費者は買わないでしょう。20ベクレルなら買うかも知れません。数値がなければ判断できません。
また、普通の時ならば、周りに放射性物質がないので、あるいは規制値以下であれば野菜を購入する人もいるかもしれません。しかし現在では、空間からの放射線、自分が吸い込んだ放射性物質、水食品等の汚染があるのですから、よけいに慎重になります。
このような時に自分や自分の家族を守ろうとしたら、「放射性物質がついている野菜よりも、放射性物質がついてないものを買いたい」と思うのはごく自然のことです。
もし、福島県の農家の人が福島産の野菜を売ろうとするなら、「この野菜は規制値の何分の1の放射性物質がついています。もしもそれで良いなら買ってください」とお願いするのが良いと思います。
つまり野菜を売るということは、人の口に入るのですから、十分に情報を出して信頼を得て、野菜を売らなければなりません。
そうしないと風評被害はさらに拡大すると思います。
わたくしは息を詰めて放送を見ていました。しかし NHK は最後まで「安全な野菜だ」というのを繰り返し、「福島県の農家を応援したい」という人を紹介していましたが、野菜がどのくらい汚染されているかということは全く触れませんでした。
・・・・・・・・・
それに福島県の農家に打撃を与えたことがあります。
1) 政府が「野菜の放射線を測定するときには、「出荷のまま」ではなく、良く「流水」で洗ってから測定しろ」という通達を出したことです。
これによって消費者は「表示されている放射線量はインチキだ」と確信しました。
消費者は販売されている状態の野菜についている放射性物質の量を知りたいのに、測定する野菜だけを綺麗に洗ったら判らなくなるからです。しかも政府の通達ではご丁寧に、かならず「流水」で洗うように指導しています.
こうなると消費者は「数字は当てにならない」ので、「産地で判断する」ことになります。政府が作り出した風評です.
2) 茨城県知事や福島県知事が「野菜の出荷基準を高くしてくれ。そうしないと農家が困る」と陳情しました。
「高い放射線の野菜を出荷しないと農家が困る」という理由ですが、つまりはこれを消費者から見ると、「茨城県や福島県の野菜を買うと、余計に被曝する」ということを意味します。
もしこれが農家の要望を知事が受けたのだとすると、茨城県と福島県の農家は自分の収入を得るために消費者に、今のように被曝に神経質になっているときに、これまでの基準値以上の放射性物質がついた野菜を食べさせることになりますから、不信感は決定的でしょう.
福島県の農家は被害者です. でも、放射性物質が空から降って来るのは事実で、それを日本人は知っています.だから、方針を転換する必要があります。
政府やNHKの言っている「風評」の宣伝にのったら、農家の人は本当に困ることになるでしょう。
「風評」は情報操作などによって発生する正しい社会の反応なのです.
(平成23年4月3日 午前9時 執筆)武田邦彦
武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/post_2f0b.html
教育関係者に訴える! 今すぐ、立ち上がってください!!
福島県及び近県の教育関係者に御願いします。
現在、福島県及び近県の空間放射線量は1時間あたり約2マイクロシーベルトで、呼吸による体内被曝と水や食糧から入る放射線量もほぼ同じ量ですから、約6ミリシーベルトになります。
一方、福島原発の処理は長期化が予想され、児童生徒の被曝量は「考慮しなければならないレベル」になります。
1年間の被曝が予想され、その場合、6×365×24=53ミリシーベルトになり、児童生徒の放射線障害は100人に0.5人を越える段階にまで達しています.
・・・・・・・・・
教育者の先生方、児童生徒は先生方の命令のもとに行動することを求められます. 自分たちでは自分の健康を守ることができません。
言うまでもありませんが、教育は政府と独立しており、子供達の命と健康を守ることが教育者のもっとも大切な役割です.
政府の指示や勧告は教育委員会とは独立です.そのための教育委員会です.
学校の開始日を5月の連休明けにしてください。そして屋外の運動はしばらく中止してください。御願いします!!
放射線の量と健康障害については様々な学説がありますが、50年にわたる研究の結果が、ICRP(国際放射線防護委員会)および放射線障害防止の法律と規則(国内)で決まっていて、年間1ミリシーベルトです.
それを越えているのですから、学校はそれに対して真剣に取り組み、将来、児童生徒に放射線障害を万が一でも出さないように、情熱のある行動を求めます.
半減期のある放射性物質は時間が経てば減っていきます. だから最初が大切なのです!
「おそらく大丈夫だろう」とか「政府が言っているから」では教育者としての信条に反します. 「万が一にも児童生徒の健康に害が亡いこと」を第一にしてください。
政府は、原発の近傍の海で規制値の3355倍でも「健康に影響がない」と言っています. その海で児童生徒を海水浴はさせないと思います.
ご自分でご判断しないでください。あくまでも「基準以上は危険。基準以上で児童生徒の登校をさせない」と決意してください。
学校の先生は教育上の全権があります。いろいろな事情があるでしょうが、ここで教育者としての責務を貫いてください。
これまでの、世界の被曝の経験では、ICRPのデータにもあるように、すでに数100名の児童生徒が20年以内にガンになる可能性のレベルまで来ています.
「危険を承知で知らない顔をする」ことこそ「風評」であり、事実を直視することは「風評」ではありません。事実を見るには勇気が要りますが、将来の子供のために先生方が勇気をもって事実を見て、具体的な行動をとっていただく事を切望します.
(平成23年4月2日 午後9時 執筆) 武田邦彦
これも「直ちに健康に影響するものではない」という云い方とよく似ている。
原発から半径20〜30キロ圏内は屋内待避となっており、「自主的避難」を呼びかけている。
なぜ避難指示ではないのか。風評被害を気にするあまり、後悔することにならないか。
【放射能漏れ】避難指示20キロ圏内に依然、29人の住民 防衛省が報告 2011.4.1 14:06
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110401/dst11040114080048-n1.htm
防衛省は1日の東日本大震災に関する各府省事務次官の連絡会議で、福島第1原発事故で政府が避難指示を出した半径20キロ圏内に依然として住民29人が残っていることを報告した。滝野欣弥官房副長官が会議後、記者団に明らかにした。政府は引き続き避難を呼び掛ける。
屋内退避地区の20〜30キロ圏内には、自力で避難できない人が324人残っているという。政府はこの地域について、生活物資の不足などを理由に「自主的避難」を呼び掛けており、今後も移動の手助けや生活物資の支給などを行う方針だ。
■【放射能漏れ】「いっそ避難指示に…」20〜30キロ圏内 医師まで退避、機能停止 2011.3.22 16:45
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110322/trd11032216470012-n1.htm
福島第1原発は放射能汚染物質の飛散が続いている。
チェルノブイリほどの規模ではないと云われているが、長く続けば深刻な状況になる。
当時NHKで放送されていた番組がYouTubeにアップされていた。
■チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染 1/4
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=rCX1A3yJLqI#at=175
■チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染 2/4
http://www.youtube.com/watch?v=gFOxGGdzfn8&feature=related
■チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染 3/4
http://www.youtube.com/watch?v=oHg23DkfZDA&feature=related
■チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染 4/4
http://www.youtube.com/watch?v=tsE0CqvuifE&feature=related
中部大学・武田教授HPより
http://takedanet.com/2011/03/43_d4f8.html
原発 緊急報告(43) 「水」の行方
福島原発から「大量の汚染水」があることが報告されています. 施設の中の水の放射線は1シーベルト程度と極端に高く、取水口から300メートルでも、放射線ヨウ素が規制値の3000倍以上と、これも高い値が報告されています.
これからどうなるでしょうか?
1) 発電所の中の水をかなり除去しないと、放射線が強いので、作業ができず、それが原発の処理に時間がかかることになります.私の個人的見通しでは2ヶ月というところです。
2) それは放射線が強いと一気に作業をすることができず、「今日はこれ」という具合に一つ一つになるからです.
3) 水は少しずつ海を汚染していきます. 幸い、黒潮が福島県で太平洋の真ん中に折れるので、 三陸、釧路沖などには大きな打撃を与えることはないでしょう。
4) 近くの海水浴、釣り、ダイビング、ボートなどは控えた方が良いでしょう。また漁船も付近には行かない方が良いと思います。
5) 魚は徐々に汚染されていきます。しばらく経つと汚染された魚が報告されるでしょう. どのぐらい汚染が拡がるかはまだ余談を許しません。
6) 原子炉内の水の問題は、報道されるでしょうが、一般の人にはあまり関係がないことです。
私たちには、新聞やテレビが問題にしている「原発の水をどうするか」ということより、「海は汚れるのか」、「いつごろ終わるのか」が問題ですから、あまり原発の内部のことに気をとられないことが大切と思います.
・・・・・・・・・技術編・・・・・・
この汚染水の発生原因、その持つ意味、そして今後のことを説明しておきたいと思います.
【その1】
原発の冷却系が破壊され、原発の冷却ができなくなり、東電や国は必死に海水を投入し続けた。この水の量は4000トンと言われている.
一方、 その水は空から建物の中に直接、入れたので建屋の床にたまり、徐々に海の方に流れた。
【その2】
原発には復水器、用水タンクなどがあるので、そこに4000トン水を入れることができるが、あまり余裕はない。そして今後も1万トン以上の水を注入する事になる。
【その3】
つまり、冷却系が動くまでは冷却水を入れては汚染されるという自体が続く. 水を蒸発させて減容(容量を減らす)という設備を発電所の横に作るのが正解だが、なかなか踏み切らないだろう.
【その4】
発電所はウラン235の核分裂の熱を100とすると、70は海に捨てて、30を発電するという熱収支である。従って、現在の「崩壊熱」は発電時の発熱と比較すると数%には下がっていると思われるので、復水器の冷却能力で十分だ。
その点で、国は「復水器は壊れているのか、いないのか」を明らかにすると、国民は直ちに復旧できるかどうか、どのぐらいかかるかを判断することができる。
仮に国の説明通り、「津波で破壊された」ということが本当で、「爆発前は建屋外壁は機密性を保っていた」、「原子炉建屋が移動していない」なら、復水器は破損していないはずだ。
もし国の説明が間違っていて、地震で破壊されたのなら、復水器も破損している可能性があり、その場合は発電所のもつ冷却装置を使えない。
本日のテレビで、北海道大学の先生が「空冷式の新しい冷却装置をつけろ」と言っておられたことを考えると、復水器は地震で破壊されているのかも知れない。
どうやら国の主要な人は内部の状態を知っているようだ。
(平成23年3月31日 午後3時 執筆)武田邦彦
■武田教授に寄せられた質問・回答集
http://takedanet.com/2011/03/post_ac85.html
■緊急情報(44) 4月1日から3日の汚染図(海を中心に)
http://takedanet.com/2011/04/post_643a.html
中共政府が隠密裏に行う国際核兵器取引。こんな国にまだODAを行うバカな国もある。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成23年(2011)3月31日(木曜日)通巻第3290号
http://melma.com/backnumber_45206_5144809/
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イランのナタンズ原子炉は明らかに核兵器を製造中
国際的制裁の網をかいくぐって機材や材料を密輸する中国
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パキスタンの「核の父」といわれたカーン博士は、リビア、イラン、そして北朝鮮の核武装を手助けしていた。
パキスタンはカーンの「罪」を許し、海外渡航は禁じられているが、国内をカーンは自由に動き回っている(アジアタイムズ、3月30日)。
しかもカーン・コネクションは残存している。
イランは核武装のための秘密のコネクションを世界各地に広げているが、欧米ならびに国連はイランに経済制裁を科しており、とりわけ核開発にかかわる設備機材、材料などの輸出に目を光らせている。
だが、イランの核開発は進捗し、ナタンズの原子炉ではウラン濃縮が進んでいる。
だとすれば、誰がイランの核武装を手助けしているのか?
それは言うまでもない、かの国である。
国連制裁に従う振りをしながら、中国がイランとともに発明した手法とは、第三国を経由して第三者が介在するという方式、舞台はドバイである。
中国政府の関与はきれいさっぱり痕跡がない。そればかりか中国系企業が関与した形跡さえ巧妙に消されている。捜査しても表にでてくるのは香港、台湾、あるいはスイスや米国にある貿易会社などだ。
抜け穴はドバイだった。
ドバイにはイラン人が45万人住んでいる。大半は原理主義宗教過激派が支配するイランから逃れてきた事実上の亡命者だが、なかにはエージェント、スパイ、秘密工作要員が混じっている。
ドバイには4650社のイラン系企業が存在し、工業開発区への投資も巨額にのぼる。このドバイのイラン系企業には香港、台湾などから物資が運ばれ、核物質原料や、ウラン濃縮に必要なバルブ、機材一式、なかには「カーボン・ファイバーが含まれ、追跡した結果、これらは中国から輸出されていたことが分かった」(ワシントンポスト、2010年10月18日)。
懲りない面々の暗躍、きょうもドバイで。
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読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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♪ (読者の声1)メルマガ「戦う保守」に以下の文章がありました。転載して拡散をお願いします。
(引用開始)「どう考えてみても偽善的なACのCMにうんざりしていたが、今度はテレビで節電を訴えている。もはや犯罪的な偽善である。メールや通話を控えろと偉そうに御託を並べる前に、テレビを消せと訴えるべきだろうし、そもそも、こういう非常時にくだらないバラエティー番組など一掃してしまえばよいだけの話だろう。何が悲しくて芸能人の下品な顔を眺めなくてはならないのか。我が国の偽善も病膏肓に入る観がある。
ところで、 ナチス政権下のゲッペルスを思わせる枝野の詐言には注意しなくてはなるまい。
革マル派から資金提供を受けていることで有名なこの男に誠意を期待する方が間違いである。国民の一部には「何があっても動じない」と枝野評価する向きもあるようだが、とんでもない誤解である。そもそも日本や日本人に興味がない、無関心なだけだろう。こうした男が官房長官を務め、何の危機感も抱かずに辺りを怒鳴り散らす男が総理を務め、アリーナに着くやいなや「ここには何でもアリーナ」などと面白くもない冗談をいう男が幹事長を務めているところに日本の悲劇がある。
いまさら民主党の批判をしても仕方がないと思われるかもしれないが、枝野の犯罪的な詐言にだけは注意を喚起しておきたい。
彼は何があっても「直ちに影響はない」という。しかし、その当日に病が発症せずに3年後に病が発症したらどうなるのだ?枝野は嘘は言っていないと強弁するだろう。確かに「直ちに」病に冒されたわけではない。しかしながら、肝心なのはそうした病に冒されるか否かであって、今日明日の話を聞きたいわけではない。
「人体に直ちに影響を及ぼさない、(が、そのうち人体に及ぼす)」というのであれば、これは大問題だろう。 もう一つ気にかかるのが、「冷静な対応を求める」という言葉である。「人体に直ちに影響を及ぼさない」という言葉を、「人体に直ちに影響を及ぼさない、(が、そのうち人体に及ぼす)」という意味で使用したうえで、「冷静な対応」を求めているとするならば、枝野は「直ちに避難することこそが『冷静な対応』だ」と主張していることになる。
いずれにせよこうしたプロパガンディストたちには全く信用が置けない。彼らの発言は全て嘘であるとの信念を大切にしていきたいものだ。 (ACえだの)
(宮崎正弘のコメント)次の選挙で閣僚全員が落選という津波もおこるのでは?
□◇ ◎◎ ▽◇
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◎毎日一行● 冗談かと思いきや、「大連立構想」は水面下で本格化している様相。
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武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/03/42_20e0.html
原発 緊急の緊急(42) 海の汚染
ほとんどの日本人が、もう政府の発表を信じていないでしょうから、大丈夫と思いますが、老婆心まで。
昨日、福島原発の取水口の沖合でとった海水から基準値の3000倍を超える放射性ヨウ素が検出されたと発表されました。まさか、この値自体ははウソではないと思います.
その後、保安院も国の放射線医療の専門家も「健康に影響のない値」と言いました。
でも、基準値の3000倍を超える放射性ヨウ素のある海で、スキューバダイビングをしたり、波打ち際で子供が遊んでいたら、すぐ逃げるように言ってください。
おそらく日本人全員が国を信じていないので、「健康に影響がない」と思っている人はいないと思いますが、万が一.
繰り返しますが「健康に影響がない値」という政府の発表や専門家の説明は全くの間違いです. 哀しいことですが、政府や専門家を信じないでください。
福島原発の横の海岸で遊ぶ人はいないと思いますが、「健康に影響が無い」なら、水泳やお子さんの水遊びはOKということになります。
保安院の人は自分のお子さんかお孫さんをお連れになって、福島原発の横の海で遊ばせてください。(やめてください。絶対に危険です私が保安院に注意するのもなんですが・・・).
どこで何があったか知りませんが、メディアも「健康に影響がありません」という人だけを出すのではなく、「規制値の3000倍ですから危険です」という人も登場させて欲しかったと思います. メディアは何のためにあるのでしょうか?
・・・・・・・・・類似の話・・・・・・
福島原発が事故を起こした後、テレビでは東大教授が「このぐらいの放射線なら安全だ」と繰り返していました。 当時の福島市と東京では放射線の強さは、約200倍でした。
ところが、事故直後、東大の中では文書が回り、「換気を止めること、ドラフト(化学実験などで使う空気が漏れない装置で、これを使うと外気が研究室に入る)」を停止するよう命令があったことを昨日、確認しました。
テレビでは「レントゲンが600マイクロシーベルトだから、福島市の20マイクロシーベルト(毎時)は30分の1だから心配ない」と発言した、当の東大教授が、その200分の1のところで生活をしている自分の大学では「換気扇を止めろ」と指示したのです.
私は教育者ですが、教育しても人間の品性が高まらないことにがっかりしていますが、またそれを感じる今日この頃です.
(平成23年3月31日 午後2時 執筆)武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/41_8b29.html
原発 緊急情報(41改) 千葉の水道汚染と発表
3月30日、千葉県八千代市の睦浄水場の入り口手前で22日に採取した飲用水から幼児の暫定基準(1キログラム当たり放射性ヨウ素100ベクレル)を越える370ベクレルが検出されていたという報道があり、ことが「水道」なのでできるだけ早く情報を伝える必要があり、昨日、ブログに書いた.
北千葉浄水場でも336ベクレルだった。
・・・・・・・・・
その後の調査で、この事実の発表は30日ではなく、すでに23日か24日に水道局のホームページで市民に知らされている(通知の日付を確認できなかった)ことが判った。
その後、放射性ヨウ素は減少している. 従って、幼児の場合、22日に暫定基準の4倍の放射性ヨウ素を摂取したことになるので、その後、最低でも3日は放射性ヨウ素を含まない水を飲まなければならない。
なお、十分なデータがないので、次の点が不明である。
1) 22日の370ベクレルの水道水が現実に八千代市の住宅に供給されたのか?
2) 23日以後の放射性ヨウ素の濃度はどのぐらいだったのか?
3) 現実に、この水道を使っている幼児のいる家庭では、何日になると「平均して」幼児の暫定基準を下回るのか?
を計算して、何らかの情報を提供したいのだが、いずれも公表されているデータが少なく、正確な計算ができないので、八千代市の幼児は当面、ペットボトルを飲ませることをお勧めする.
(説明)
放射性物質の基準は、「平均して」だから、一日だけ370ベクレルの水道水を幼児が飲んだ場合で、その次の日が100,次が60、次が40と少しずつ減っていった場合、
(370+100+60+40)/4=143
だから、4日後でも、まだ幼児の暫定基準を下回らない。
つまり幼児の立場から言えば、22日に基準を超える放射性ヨウ素が体に入り、その後も、薄まっているものの放射性ヨウ素がゼロにはならないので、1週間ぐらいは注意が必要である.
(千葉県の発表が「誠意があったか?」を考えてみたい)
・・・・・・・・・
この事件は「名古屋市民を原発事故からどのように守るか」ということをこれから取り組もうとしている私に採ってはよい参考になった.
1) 浄水場で「放射性物質」を測るためにサンプルを採り、その結果が出るまで1日とすると、浄水場は「民家に水道水を供給してしまってから、「供給するべきではなかった」ことが判るのか?」。そうすると「市民に安全な水を供給する」ということが原理的にできないことになる。
2) 浄水場の上流水源を監視しているのか、もしくは監視できるのか? 上流水源を監視できれば、「供給してしまってから、供給するべきではないことが判る」という奇妙なことは防ぐことができるが可能なのか。
3) 汚染された水道水を飲んだ家庭を特定できるのか?
4) ネットやテレビなどを通じて、個別の地域に対して、いつまで経ったら幼児の基準を下回るのかの情報を提供できるのか?
この1)から4)まで、今回の千葉県の事故からは判らなかった。また
5) 水道局は「いついつの時点で、何ベクレルだった」という結果を発表するだけで行政サービスは完結するのか(しないように思う)、それとも、どのぐらいの汚染水を供給したか地域ごとに示し、各家庭が自分で計算できるようにして初めてサービスといえるのか?
も考えてみたい。
いずれにしても、汚染水道水を飲んでしまった幼児がおられたとしたら、今回はおそらく大丈夫と思うが、今後のことも考えて、対策を練っておいた方が良いだろう.
私も情報が入り次第、また水道水のことを書きたい。
また「地震で倒れない」と言っていた原発は実は「震度6で倒れる」という事だったと同じように、「安全な水道水を供給する」というのは実は「供給してから安全かどうか判る」ということなのかも調べて見たい.
(平成23年3月31日 午前8時 執筆) 武田邦彦
東電会長はようやく福島第1原発の廃炉を決めたようだ。
これによって、放射能飛散が終息に向かえば云うことないが、それはそれで「なぜ早く決心しなかった」かと非難されるだろう。
今や電力の1/3を原子力で賄っているそうだ。これを今すぐやめるわけにもゆかず、騙し騙し縮小し、代替エネルギー政策を進めていかなければならない事態になった。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_b6d1.html
なぜ、今日も原発が運転されているのか?
今日も日本の原発が運転されている. すでに地震で柏崎刈葉、それに福島が破壊したのに。
地震はいつでも来る. そして柏崎刈葉も、福島も「震度6」で破壊したのだ。福島は津波というけれど、地震に津波はつきものだし、最初の地震で配管系は破壊している.
・・・・・・・・・
福島付近で被曝した人には申し訳ないが、それでも「西風」だったから日本は九死に一生を得た。もしこれが日本海側だったらとゾッとする.
原発は地震で壊れる。今回の破壊は、設計が悪ければ保安院、施工が悪ければ建設会社や電気会社、運転が悪ければ東電に責任がある。
おそらく設計だ。それでも保安院院長は謝らない.
国民にかわって原発の安全を守ると言ってきたのに、それでも反省の色はない.
今、自治体が全国の原発の安全性を見直すという。でもそれは官房長官(政府)の役割・・・むしろ原子力安全委員会の役割だ。
自治体は「原発は爆発するものとして、住民の安全を守る」方法を早急に検討しなければならない。
福島原発付近で避難対象地域になっていた人が次のように言っていた。
「・・・町の防災放送で『原発から放射線が来るから自動車で逃げろ』と指示があったが、自分は車は持っていないので、家にいた。食糧が尽きたので徒歩できた」
いったい、この国には住民を守る役所はないのだろうか? 考えられないが、町役場の人は防災無線を流して、自分は自動車で逃げたのではないか?
原発が爆発すれば放射線が漏れるだけではない.水道が汚染されるのは当然だ。それなのに自治体は「水が使えなくなったらどうするか」も検討していない.
何もしていないのだ。
それなら、日本の原発は運転を続けてもよいのか。電力会社は自治体から要求されてからではなく、原発が爆発する心配があるのだから、行動をとってもらいたい。
「もんじゅ」に異常があるという。国は積極的に自らトラブルを発表して、国民側(奇妙な表現だが)に立って欲しい.私たちが政府を「雇用」しているのは、私たちの命を守ってくれるからなのだ。
また2度と「想定外」とか「地震に津波があるとはしらなかった」 等と言って欲しくない。今の日本は、「電力会社やお役所の失敗を、庶民の被曝という形で贖う」という奇妙な国なのだ。
名古屋は検討を開始する.浜岡、敦賀の発電所が破壊しても名古屋市民を守るため、水道の取水口、市民の避難、全てを準備する計画をスタートする。できれば緊急時の計画ができるまで原発は止めて欲しいものだ。
・・・・・・・・・
東京には今、アメリカ人もヨーロッパ人もいない。ホテルはがらがらで外人専用のホテルは一部、閉鎖になっている。
外資系の会社は大阪に仕事を移している. 外国人の命が高く、日本人は安いという現状は到底、我慢できない。
そして、日本人だから日本の国土を愛している.だから国も自治体も、電力会社もそれが判って欲しい。電力会社が自ら原発を止めて、市民の安全を守って欲しい。あなたも私たちの同胞なのだ。
(平成23年3月30日 午後4時 執筆)武田邦彦
関連参考記事
【正論】評論家・西尾幹二 最悪の中の最悪を考えなかった 2011.3.30 03:15
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110330/dst11033003150005-n1.htm
≪許されぬ「想定外」の言い訳≫
原発事故下にあえぐ福島県の地域住民の方々、ならびに、原発の現場で日夜を問わず国の破綻を防いでくれている多くの勇敢な方々に、まず、心からの同情と感謝を申し述べたい。これから後は、いよいよ指導者たちが政治的勇気を見せる番ではないかと考える。・・・・・
かつては「生活第一、安全安心」を標榜した現政権、自治体も国民を忘れたのだろうか。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/41_19d9.html
原発 緊急情報(41) 驚くべき千葉県
3月30日、驚くべきニュースが流れた。
「千葉県八千代市の睦浄水場の入り口手前で22日に採取した飲用水から、大人の飲用基準(1キログラム当たり300ベクレル)を超える放射性ヨウ素131、370ベクレルが検出されていたことが30日、分かった。北千葉浄水場でも336ベクレル。
28日に採取した水から放射性ヨウ素は検出されておらず、県は現在、飲用を控える呼び掛けはしていない。」
えっ!と驚くニュースである.28日の水が大丈夫なのが30日に発表されている.つまり、1日後に汚染が判るのだから、22日の汚染が判ったのは23日なのだ。
その発表を抑えていた。そして28日に汚染がなくなったのを見て、30日に発表している.
発表を遅らせたのは、東電でも政府でもない。私たちの味方、自治体なのだ。私たちの最後の頼りは自治体が命を守ってくれることだ。
でも、現実はその間に、水道水を飲んだ市民は被曝した。千葉県民は県税は払わなくても良いだろう。 千葉県!!しっかりしてください。 自治体が住民を守らなければ誰が守るのですか! 千葉県の人は、発表された時にはすでに飲んでいる.
おそらくは東京の浄水所のことで、政府から圧力がかかったのだろう.その場合は、千葉県は「政府からの圧力の内容」を公表すべきであり、県民に汚染水道を隠す方向に行ってはいけない。何のための自治体なのだ。
このことで各地の水道の発表はまったく信用できなくなった。自治体は福島原発の責任を持っているわけではない。せめて、正しい情報を早めに報道して欲しい。
「水道は大丈夫だ」と言っているが、大丈夫ならなぜすぐ発表しないのか.私たち住民は飲んだものをはき出すことはできない。大丈夫なら隠す必要がない。大丈夫でないから隠す.
私たちは自分たちで警戒しよう. それは将来のある子供ための親の責任だ。負けるか!
(平成23年3月30日 午後5時 執筆) 武田邦彦
息も絶える寸前だった民主党政権は、東北大震災で延命した。
この国難に、政権批判も遠慮しなければと思っていたが、その反日ぶりは収まっておらず、どさくさに紛れてコソ泥のように反日国会決議を画策している。
今日只今、チベット、ウイグル、南シナ海、ひいては尖閣にまで侵略行為が及ぶシナには迎合屈従する病的民主党だ。
【日本政策研究センター】3月30日 メールマガジンより
http://www.seisaku-center.net/modules/wordpress/index.php?p=745
【日本政策研究センター】3月30日 メルマガ
☆☆民主党、震災のなかで「侵略行為」国会決議を画策☆☆
大震災の戦いが続いているなか、民主党は日独交流150年(今年)にあたっ ての友好増進を国会で決議し、そのなかに「侵略行為」という文言を盛り込むよ う画策していることが分かりました。問題となっているのは決議案のなかの次の 一節です。
「(日独)両国は第一次世界大戦で敵対したものの、先の大戦においては、一 九四○年に日独伊三国同盟を結び、同盟国となった。しかし両国は、その侵略行 為により、近隣諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えることとなった」。
先の大戦を巡って、日本が「侵略行為」を行ったとの歴史認識は、平成17年 の戦後60年国会決議でも採用されていません。それが何故、日独交流150年 で「侵略行為」が決議されねばならないのか、まったく理解できません。
また、日本だけでなくドイツの行為をも「侵略行為」と勝手に断罪する権限が 日本の国会にあるとも思えません。大震災のどさくさのなかで、こんな決議を画 策する民主党に怒りを覚えます。
早ければ明日3月31日(金)にも、衆議院で採択されるとのことです。民主 党には断固反対の声を、また自民党には「侵略行為」への反対を表明するよう要 請をお願いします。
【民主党】には「『侵略行為』歴史認識を含んだ日独友好150年決議に断固反対す る」
TEL03−3595−9988 FAX03−3595−9961
【自民党】へは「日独友好150年決議の『侵略行為』歴史認識への反対を要請する」
TEL03−3581−6211 FAX 03−5511−8855
○メールは、各党HPのご意見フォームからお願いします。
たまり水除去遅れ 復旧進まず 3月29日 19時3分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110329/k10014976371000.html
深刻な事態が続いている福島第一原子力発電所では、1号機から3号機で見つかった高い濃度の放射性物質を含む水の除去が遅れており、冷却機能の本格的な回復に向けた作業は思うように進んでいません。・・・
大震災と津波で壊滅した原発。
原子力は一度コントロールを失うと、復帰が非常に難しいエネルギーであることが我々一般人にも知らされた。
放射能汚染物質の飛散も話しに聞いてはいたが、目には見えるものでもなく、空気、雨、土、家畜、海洋、と区別なく広がっていく。
これからどうなっていくのだろうか。政府や電力会社のこれからの確たる見通しはまだない。
なんといっても未曾有のことだから・・・
以下は武田先生の見解。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/41_70dc.html
原発 緊急情報(41) これからの福島原発と被曝
政府発表やマスメディアの報道は「すでに起こったこと」に限定されているので、それでは不安です。
そこで、このブログでは「多くの人が生活の中で判断しなければならないことをお父さんの代わりに言う」というスタンスで来ました。お父さんとは「家族を守る、やや慎重、将来も見る、生活もある、絶対に間違ってはいけないということではなく、大胆に」という意味です。
今も「将来」に心配されている方が多いので、少しまとめもかねて整理をしておきます。
またこのブログでは常に「近い将来」を考えて書いていましたから、その点は大丈夫です。
・・・・・・
福島原発事故直後は、大変に危険な状態でした。というのは、東電は「放射線を外に出したら大変だ」ということで、原子炉の圧力が上がっていたからです。
この時期、私は、「今の状態の25倍まである」と書いていました。これはNHKが「大量の放射線が漏れる可能性がある」と報道していたので、その「大量の」というのがどのぐらいか、私の判断で25倍としました。
でも、13日の週の中盤になると、放射線が一気に漏れたので、東電はある意味で気楽になったので、事故処理が正常にできるようになったのです。
そこで、私は危険度を「今の2倍まである、またプルトニウムが関係すると2.5倍」と絞り込んだのです。
それから後は、原発の状態より「いかにして被曝をさけるか」とか「どの地域が危ないか」に中心を移していきました。すでに、風の方向では危険な状態に入りつつあったのです。いわば「第2段階」でした。
・・・・・・
このときに、政府やメディアは「地域の放射線量」を発表していましたが、すでに汚染されているところは「放射線をもった粒子」が飛んでいるのですから、川や地面にも落下しているので、水道や野菜の汚染は予想されていました。
また、ウシも人間も呼吸しますから体内被曝があり、牛乳やお乳が汚染されてきます(母乳の危険性は福島東部に限定されると思いますが、データがまったく提供されません)。
これが第3段階でした。
・・・・・・
そして、少し前から第4段階・・・つまり、原発を見直すことができるようになると、原発の中の異常な放射線や、プルトニウムの問題が浮上します。それが現在です。
この時期は、やがて放射線が落ち着くまで、「頑張る」という時期です。つまり、最初の時期に放射線が高いので、その時期に、いやがる子供にマスクをさせたり、できるだけ外国か3月11日以前の食材を買い求めるなどの工夫をする時期で、お母さんのがんばり時なのです。
放射線の汚染は「最初からの合計」ですから、最初の時期に何とか凌いでおけば、健康にも良いし、後で行動が自由になるからです。
政府やメディアは「もっとも汚染をあびない方が良い時期」に「安全だ」を繰り返したので、「直ちに健康に」という呼びかけはまったく、まずいと思います。
・・・・・・
そしてやがて第5段階に入ります(これから)。
普通に「お父さん」として考えると、万が一には原発が爆発することもありますが、その可能性が低いので、そうなったら必死になって風上に逃げるしかありません。今、それを考える時期ではないと思いますが、風の向きなどを見ておいて、どちらに行けばよいかを考えておく必要があります。
今のところ、福島原発の汚染は「福島市方向」と「いわき市方向」に限定されています。
ただ、原発の中は作業するには放射線が強いので、遅々として進まないでしょう。ですから、まずは事故から1ヶ月(4月中旬)までを目処として、「いざと言うときの対策」、「これからの事」を考える小康状態であると思っています。
もし、経済的に、もしくは親戚などの関係で福島とその近県にお住まいの方で、特にお子さんはなんとか遠くにいて欲しいし、もしどうしても離れられない場合は、できるだけ被曝しないように注意してもらうということです。
東京は小康状態ですから、今、色々な準備をするチャンスと思います。
・・・・・・
4月中旬になると、原発の作業は難航しても、徐々におさまり、土壌や海などの汚染が注目されるようになると思います。今のところ心配のないプルトニウム漏れの測定も進むでしょう。また継続してヨウ素がでなければ、半減期の関係で甲状腺の疾病の可能性が減ってきます。
しかし、原発からの放射性物質は半減期30年のものが多いので、なかなか線量が下がらなくなります。今、メディアで「徐々に下がっている」というのは当然で、初期の低下ですから、これは計算済みです。
福島の人の被曝は長期間になります。また土壌が汚れるので、作物は作れないと思います(残念ですが、仕方がありません)。海からの魚から放射線が検出されるようになり、生活は広い注意がいるようになります。
つまり、一部分の汚染が、次第に薄くなり、拡がるという時期に入ります。
このときに、それまで注意をしていた人は「被曝した総量」が少ないので、やや行動に自由がでるでしょう。
・・・・・・・・・
福島原発がどうなるかはあまり今のところ関係がありません。むしろ、近々、取り上げますが、他の原発の方が危険です。 そちらの方にも関心が向くと思います。
できれば早い段階で専門家が、これまでの理性を取り戻して「規制で危険となっている数値は危険」という時期が来ればと願っています。
(平成23年3月29日 午前11時 執筆)武田邦彦
放射能汚染物質は目に見えないが、そのふるまいは花粉や黄砂ににている。
武田教授サイトより
http://takedanet.com/2011/03/41_1463.html
原発 緊急情報(39) 有用なデータが提供されました
「できれば待避した方が良い」と言われても、生活もあり、学校もあり、なかなか思うようにならない人が多いと思います.
そこで、私の大学(中部大学)の卒業生がとても有用なデータをメールで提供してくれました。
・・・結論・・・
1) 被曝を防ぐには「花粉」、「黄砂」を防ぐのと同じ、
2) 「蔭」を作り「表」を避ける事、
3) 「家の中」はあまり防護にならない、
4) マスク、衣服を丁寧に拭くなど「花粉を飛ばさない」のと同じ、
です。放射性物質は目に見えませんが、「花粉と黄砂」の経験を活かしましょう。
・・・・・・データ・・・・・・
私にデータを提供してくれた中部大学の卒業生は車で茨城県北部の友人のところに3月26日に行き、手元の測定器で放射線(ガンマ線)を測定してくれました。そのデータです.
彼は工学部出身なので、現実にメールでいただいた記録は、測定器のメーカーなど詳細に渡っていますが、要部をご紹介します.
(すべて1時間あたりのマイクロシーベルト)
埼玉茨城県北部(高速) 0.2
茨城県北部いわき市(高速) 1〜2
いわき市一般国道 2〜3
いわき市友人宅 3〜4
常磐道トンネル内 0.2
・・・・・・解釈・・・・・・・・
1) 埼玉からいわき市まで福島原発に近づくと確実に値が上がってくる(特に福島原発の南には風が吹いているから。(教訓)近づかない)
2) トンネルの中は「蔭」になるので放射性物質の粒子も入りにくい(教訓:蔭を作る)
3) 家の中は防護にならない(換気をするから)
と言うことになります。
また、一般国道より高速道路の方がわずかに少なく、これが意味があるかどうかは判りませんが、「低いところに放射性物質がたまりがち」であり「埃が舞い上がるところは放射性物質が多い」のも、花粉や黄砂と同じですので、有意差があるかも知れません。
放射性物質は目に見えませんが、花粉や黄砂は私たちが経験があるので、それを思い出して少しでも放射線をあびないようにできます。
子供の屋外での体操、野球やサッカーの練習はしばらく控えた方が良いでしょう。
「直ちに健康に影響はない」という政府の発表は「子供が屋外でスポーツをして良い」と言っている訳ではないからです.
(平成23年3月29日 午後9時 執筆)武田邦彦
【放射能漏れ】土壌からプルトニウム検出 「人体に問題はない」福島原発 2011.3.28 23:58
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110328/biz11032823580029-n1.htm
東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は28日深夜、原発敷地内の土壌5カ所からプルトニウムを検出したと発表した。今回の事故で核燃料から放出された可能性があるとしている。
濃度は過去に行われた核実験の際に、日本で検出されたのと同レベル。「通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題になるものではない」としている。
今後、敷地内と周辺の環境モニタリングを強化する。
◇
プルトニウム 水より約20倍重い金属で、体内に取り込まれると、がんの原因になる。本来、天然にはほとんど存在しなかったが、原子炉でウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239に変化することで人工的に作られる。239の半減期は約2万4000年と極めて長い。酸化物の粉塵は吸入すると肺に沈着しやすく極めて有害。原子爆弾の材料にも用いられる。
武田教授のサイトから
http://takedanet.com/2011/03/38_38a5.html
原発 緊急の緊急(38) プルトニウム・・規制値を守れるか?
プルトニウムが福島原発の付近で検出された。
すでにプルトニウムの毒性についてはブログで2回、書いているのが、それに加えて、自衛するのは、
1) 国がプルトニウムの規制値(キログラムあたり1ベクレル)を守れるか(ヨウ素は200ベクレルなので、その200分の1)。
規制値を変えると危険度が判らなくなる。すでに東電は規制値を言わずに「原水爆実験の時に日本を汚染したプルトニウムと比較すると」などと言っているが、まだ「規制値無視」が続いている.
また、農作物でも規制値をゆるめる検討が進んでいる.事故が起こったからといって規制値をゆるめると、何が何だか判らなくなる.
私たちは、「プルトニウムはヨウ素の200倍。ヨウ素は200ベクレル(換算方法は下記)」と覚えておきたい、
2) すぐには拡散しないが、測定方法が少なく、情報が遅くなる(簡単な方法では測定できないので、もし測定側に誠意があっても1週間程度かかる)、
3) 汚染が拡がったときのためにインフルエンザのマスク(N95)を用意しておく、
4) プルトニウムが原発から離れたところで測定されたら、その方面の人はすぐマスクをつける(プルトニウムは直ちに風に乗って移動しない(酸化プルトニウムは飛びにくい)ので、少し様子を見る)、
5) 原子炉からプルトニウムがでるのは当たり前(3号炉以外でもプラン235が核分裂するとでる。3号炉はさらに多い(約6,7倍))だから、特別な事が起こっている訳ではない、 ということである。
・・・・・・・・・
ちなみに、ヨウ素、セシウムなどは、
「ベクレルを1000分の1にして2をかける」
とマイクロシーベルトになる。ヨウ素では、200ベクレルというのをシーベルトに直す場合には、1000でわるから0.2になり、それを2倍するから0.4マイクロシーベルトになる。
ただ、普通は、シーベルトは時間あたり、ベクレルはキログラムあたりになるので、それも含めた換算方法はまた時間がとれるときにできるだけ早く書きたい。
(平成23年3月29日 朝 執筆) 武田邦彦
関連記事
■【放射能漏れ】東電、仏に緊急SOS…支援要請は初めて 2011.3.29 06:18
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110329/dst11032906200005-n1.htm
東京電力が福島第1原発の事故で、フランス電力(EDF)や核燃料会社アレバ、原子力庁などフランスの原子力関連企業・機関に支援を要請したことが分かった。ベッソン産業・エネルギー・デジタル経済担当相が28日、ラジオ番組で明らかにした。・・・
仙谷元官房長は「自衛隊は暴力装置」と宣ったが、災害が起きると大活躍するのは自衛隊だ。
日本では、事実上軍隊でありながら、ともすれば日陰の身になるが、28日の産経朝刊は自衛隊員の活躍を一面で報じていた。
【東日本大震災】写真とメールが物語る、黙して語らぬ自衛隊員の姿 2011.3.27 20:43
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110327/plc11032720480012-n1.htm
東日本大震災での自衛隊による被災者支援活動は「最後の砦(とりで)」である。隊員はその重みを感じながら黙々と働くが、肉体的、精神的疲労は日ごとに増す。身内に犠牲が出てもわが身を顧みず、被災地にとどまる隊員も多い。実績を声高に誇ることもなく、黙して語らぬ隊員の思いと労苦を隊員同士のメールや写真から検証した。(半沢尚久、《》はメールの文面、写真は陸上自衛隊提供)
■車座で痛みを共有
《海には数メートルおきにご遺体が浮いている》《幼い亡骸(なきがら)を目にすると、わが子とダブってたまらない》
地震に津波の被害が重なった大震災。遺体収容も自衛隊の重要な任務のひとつで27日までに4150体を収容した。写真は宮城県山元町で冷たい水に膝までつかりながら遺体を囲み手を合わせる隊員を写し出す。
日常的に遺体を扱う警察官と違い、慣れているわけではない。とりわけ、海に流された遺体と対面するのはつらい作業だという。
《流木にはさまれ、両手をあげていた。最後まで救助を信じていたように…》
凄惨(せいさん)な現場は、隊員の心を消耗させ、無力感さえ抱かせかねない。そのために陸上自衛隊はメンタルヘルスを重視し、夜ごと隊員を10人ほどの班に分け、車座になって一日を振り返る時間をつくった。陸自隊員は「仲間と苦しみ、痛みを共有できれば気力がわいてくる」と打ち明ける。
■被災者支援が第一
《自宅が全壊、家族も行方不明という隊員が普通に働いている。かけてあげる言葉がみつからない》
身内に被害が出た隊員も被災者支援を続ける。
《被災地に来て12日目。風呂はまだ1回しか入れていない》《毎日、乾パンや缶メシと水だけ》
炊き出しで温かい汁ものの食事を被災者に提供しても隊員が口にするのは冷たいものばかりだ。写真は岩手県山田町でわずかな休憩時間に狭いトラックの中で膝詰めになり、冷えたままの缶詰の食料を口に運ぶ隊員を写す。
22カ所で入浴支援も行っているが、汗と泥にまみれた隊員は入浴もままならない。「わが身は顧みず、何ごとも被災者第一」の方針を貫く。
兵たんや偵察といった自衛隊ならではのノウハウを生かし、役割も増している。集積所によっては滞りがちだった物資輸送の効率化に向け、自治体や運送会社を束ねるシステムを立ち上げた。孤立地域のニーズをきめ細かく把握する「御用聞き任務」も始めた。
《被災者の心細さを考えたら…。がんばる》
■米軍支援も引き出す
宮城県多賀城市の多賀城駐屯地では整然と並んだ陸自車両のタイヤが水に埋まった。車体には「災害派遣」の垂れ幕。地震発生を受け、出動しようと矢先を津波にのまれたのだ。いかに迅速に出動態勢をとるか。そんな訓練が徹底されている証しでもある。
大規模支援を買って出た米軍を鼓舞させたのも、そんな自衛隊員の姿だった。
《米軍は初めは様子見だったが、自衛隊が命をかけて任務を遂行するさまを見て本気になった》
東京電力福島第1原子力発電所では被曝(ひばく)の恐怖に臆することもない。17日からの放水活動の口火を切ったのも自衛隊だった。直後に米軍が放射能被害管理などを専門とする部隊約450人の派遣準備に入ったと表明したのは、米側が自衛隊の「本気度」を確信したからだといわれる。
ある隊員からこんなメールが届いた。
《自衛隊にしかできないなら、危険を冒してでも黙々とやる》《国民を守る最後の砦。それが、われわれの思いだ》
きょうも自衛隊員は被災者のそばにいる。
■「加瀬英明のコラム」メールマガジンより
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
送信日 : 2011/03/28 (Mon)
題 名 : あらためて、日本を誇りたい
巨大地震による犠牲者を悼むとともに、被災者を救援するために、できるだけ努めたい。
今回の天災は国家的な試練であるが、日本国民の精神性がきわめて高いことを、世界へ向って示した。
未曽有の天災であったのにもかかわらず、日本国民がいささかも規律や礼節を失なうことなく、沈着に行動していることに、中国や、韓国も含めて驚嘆し、称賛している。
他国であれば、人々が平常心を失って、商店を襲って略奪が頻発するなど、治安が大きく乱れるものである。
私は今回の巨大地震によって、日本人が古来から受け継いできた、和の精神を失うことなく、保ち続けていることに、そのような精神文化をつくってくれた先祖に、あらためて感謝した。
この和の心は、独特なものだ。そこから規律が発し、自制心、克己心、利他心、同胞愛が生まれる。和の心は世界のなかで、日本人だけが持っている。
日本人の高貴な精神は、先人たちの贈物である。日本国民は六十六年前に敗戦による廃墟から雄々しく立ち上がって、短期間で復興を成し遂げて、世界第二位の大国の地位を獲得した。私は今回も天災を乗り越えて、この国を見事に再建することを、確信している。
私は今回の巨大な震災が、日本に対する天の鞭ではないかと思った。
あのような巨大な地震に遭遇した時には、人は自分しか頼れない。日本国民の大多数が公共のサービスや、福祉や、公的なさまざまな援助に依存してきた。国民が国に対して過剰な依頼心を、もつようになっていた。
そのなかで、日本国民の依存症がもっとも目に余るのは、国防をアメリカに委ねていることだ。一国の運命を、外国人に預けてはならない。日本は自立心を欠いた擬似国家だ。
菅首相ははじめ五万人の自衛隊員を投入することを決めたが、十万人に増した。自民党政権時代から防衛予算と自衛隊の定員を削減してきたから、今日では陸海空自衛隊を合わせて、実質二十四万人しかいない。自衛隊の本来の任務は、国防に任じることにある。十万人も災害派遣に投じたら、国防が成り立たない。
巨大地震によって目を奪われているが、中国の脅威が減じることはない。羅災地の復興に必要な資金を投じるのとともに、防衛予算を大幅に増額するべきだ。
■自衛隊の支援実績(27日午前9時現在)産経新聞
派遣部隊数:10万6400人(陸自7万人 海自1万5100人 空自2万1300人)
人命救助:1万9200人
遺体収容:4150体 遺体搬送:486体
物資輸送:3150トン 炊き出し:98万食(約32万人分)
給水:1万1000トン 燃料:400キロリットル
入浴支援:22個所 6万1000人
医官診療:8870人
道路復旧建設:166キロ
原発派遣:約500人 放水、除染、温度測定、撮影、患者輸送
原発からの放射能汚染物質の飛散は、懸命の作業にもかかわらず止んでおらず、先の見通しもない。
それならば周辺住民や大勢の住民がいる都心に対して被爆を防御できるよう、わかりやすい花粉情報のように知らせることは出来ないのだろうか。・・・と17日に書いたが、武田先生も同様に仰っている。
被爆データは文科省、気象は国土交通省といった区分が邪魔しているのだろうか。
武田教授のサイトによれば、ドイツ、ノールウェイが図解して発表しているとのこと。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/372930_7c21.html
原発 緊急情報(37) 明日(29日)と明後日(30日)の被曝予想
福島原発から漏洩している放射性物質の飛散について、ノルウェーとドイツの被曝予想を示します.
これはドイツから発信されている予想で、3月29日正午(ちょうど、今から1日後)の福島原発からの放射性物質の流れです. 幸い西風ですが、やや北に向かっています。また太平洋ではある程度、拡がっています.
このことから、明日は、仙台地方は警戒、茨城方向はやや安心というところです。また太平洋を回って、日本の南の方に少し飛散していますから、東海から沖縄に書けて微量ですが、放射線が検出される可能性があります。
30日まではドイツもノルウェーもほぼ同じ推定を出していますが、30日は風が停滞するので、東北南部から関東の北、仙台まで放射性物質が拡散するようです。特に風が弱い場合は、東の太平洋に流れず、日本列島の中に入り汚染が進むと予想されます.
ドイツの予想はここに示しませんが、ノルウェーの予想よりさらに仙台の方の汚染が予測されています.三陸の方まで汚染が拡がる可能性も否定できません.
31日の予想はまだノルウェーの予測だけしかでていませんが、今度はやや南に放射性物質が飛ぶようです.茨城から千葉方面は警戒してください。
原発に近いところは、原発からの直接的な放射線を浴びることになりますが、10キロ以上のところは放射性物質の拡散ですから風下に行きます。
また、現在のところ福島原発は爆発していませんので、煙は低く、従って近いところから複雑に流れることになります。つまり、上空が西風でもしばらくは、地上の風で拡散します。
気象庁は、今でも「花粉の飛び方」などを予報していますが、早く、放射性物質の動きを発表してもらいたいものです。
ただ、天気予報で風向きは出していますので、風向きに注意して行動をしたら良いと思います.
(この記事は一部、読者の方のご協力を得ました。ありがとうございました。)
(平成23年3月28日 正午 執筆)武田邦彦
武田邦彦教授サイトより
http://takedanet.com/2011/03/36_9d9f.html
原発 緊急情報(36) 3号炉(プルトニウム)の問題(その2)
(「知識」が自分の身や家族を救うこと、原子力の知識は見かけが難しそうに見えるだけで内容的にはそれほど難しくないので、できるだけわかりやすく書きますので、理解を深めてください。また専門的な知識の必要な方もおられますので、ブログの後半にはやや専門的な内容を盛り込むことにしました。)
今までの原子炉は、ウラン235を核分裂させるのがほとんどでしたが、最近ではプルトニウムを核分裂させるものも出てきました。 それが福島原発の3号機です。3号機が水蒸気爆発等をしますと、プルトニウムが空気中に放出されます。これについてすでに1度、このブログで説明をしましたが、追加して説明をします。
・・・・・・・・・
簡単な説明
3号機が爆発して燃料として使っていたプルトニウムが空気中に飛散しますと、小さい微粒子になって風に乗って飛んできます。
それが、野菜等について食品と一緒に口の中に入る場合には、そのまますぐ排泄されてしまいますので、あまり害はないということを書きました。
しかし、プルトニウムの微粒子が風に乗って飛んできた場合、呼吸とともに口から入り、75%ぐらいは消化器系の壁について胃のほうに行きますから良いのですが、25%、つまり4分の1ぐらいは肺に行きます。
肺に行くと肺の奥の方に詰まってそのまま出てこなくなります。そうなると、プルトニウムは周辺の細胞をいためますので、それが心配されています。
・・・・・・・・・
防御方法
空気中を飛んでくるプルトニウムの粒子は、0.3ミクロン程度の非常に小さな微粒子です。
しかしインフルエンザウイルス(0.1ミクロン程度)よりも大きいので、インフルエンザウイルス用のマスクを用意しておけば、おそらく95%ぐらいは被曝を防ぐことができると思ます。
機会のある内に、インフルエンザ用のマスクを買って置いておきましょう。
放射性物質の量が多い福島県の人等は比較的頻繁にマスクを変えた方がいいと思ますが、東京や仙台などでは今のところ洗って繰り返し使えると思ます。
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(やや専門的)
わたくしがウラン濃縮の仕事をしているときに勉強したプルトニウムの知識は少し古いので、今回、西暦2000年までの事故例などを調べてみました。
やはり最も注目すべき事故例は、1965年のアメリカで起こった事故で、その時には25名の人が酸化プルトニウムの微粒子を吸い込んでいます。
吸い込んだ量は、放射線の作業をする人として認められている許容値のさらに10倍程度であり、かなりの量を被曝しています。
この時の酸化プルトニウムの粒径は0.21ミクロンから0.37ミクロンです。0.21ミクロンとは21ナノメートルですから、所謂“ナノ粒子”の領域です。微粒子としてもかなり小さい方に属します。
当時、プルトニウムは非常に毒性が強いと言われていたので、この25人は直ちに肺癌になると予想されていました。しかし、事故後20年たった1985年の健康診断でも健康上の被害は認められていません。
このほかに事故例は10ぐらいありますが、いずれも軽度の被曝で重篤な症状は見られていません。
・・・
原理的に言えば、酸化プルトニウムの微粒子が呼気とともに肺に入ると、沈着しα線をだして周囲の細胞を痛めると考えられます.また半減期が長く、水に溶解しないので、一旦、肺に入った酸化プルトニウムは除去ができないと考えられます。
しかし、それは机上の考えであり、事故例を見ますと、酸化プルトニウムの化学的、生理学的なダメージは小さく、α線による放射線障害が主でしょう.
一方、インフルエンザウイルスの大きさは、0.1ミクロン程度ですので、幸いインフルエンザ用マスクでかなりの部分は、防ぐことができると思います。
・・・
プルトニウムの毒性が極めて強いのではないかという危惧があるのはわかりますが、あくまでも、わたくしたちは「正しい科学的な知識」によって行動を決めなければいけません。
その点では、根拠なくプルトニウムの毒性について述べてもいけませんし、また逆に3号炉はプルトニウムを燃料としているのですから、東京電力や国はもう少し誠意を持って3号炉の状態や、プルトニウムが飛散した時の防御を発表するべきだと思ます。
(平成23年3月28日 午前9時 執筆)武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/33_4343.html
原発 緊急情報(33) なぜ、雨の後、放射線が下がらないのか?
(簡単ですがご質問が多いので、解説をしておきます。春休みも終わりに近づき、今後、お子さんをどうしたらよいかとお考えの方も、このことは直接的ではありませんが、大きな参考になりますので、お読みいただければと思います。)
20日前後に降った雨の後、各地の放射線の濃度が大きく上がりました。その後、放射線の濃度が下がらないのでご心配になっている人が多くおられます。
まず原理原則を話します。
福島原発から出る放射線物質は、核爆発で起こったものですから、多くの放射性物質を含みます。その中にはヨウ素のように半減期の短いものと、ストロンチュームなどの放射性物質のように半減期が30年のものとがあります。
半減期の短いものは最初の段階でどんどんなくなっていきますし、半減期の長いものはずっと放射線の強さは変わりません。
原子炉から近い福島県で降るものは、放射線の濃度は高いのですが、まだ半減期が短いものが多いので、放射線は減少していきます。
これに対して、東京などの遠いところは、福島原発から出た後、かなり時間がたって東京に流れてきて、しかも東京の上空にしばらく滞留してから雨で落ちてきますので、半減期の短いものはすでにあまりないのです。
核爆発でできる放射性物質の多くは半減期が30年ぐらいありますから、一旦雨で地表に落ちるとそのあと急速に減少するということはありません。
ただ、東京の場合にはコンクリートやアスファルトで覆われていますので、激しい雨が降ればあらい流されるかもしれません。雨が降らなければ、原則的には道路や壁等に放射性物質がついていますので、なかなか放射線が減らないということになります。
このようなことに多くの方が疑問に持つのは、 NHK 等で「福島の放射線の減少だけを説明している」ということにもあります。
現在、東京など福島原発からやや遠いところは、放射線は規制値より少し低いところにあります。しかし、急速には減っていかないでしょう。
(平成23年3月27日 午前9時 執筆)武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/32_f654.html
原発 緊急情報(32) プルトニウムの毒性
(メールのご質問に十分にお答えできず誠に申しわけありません。今のところは全数を読んでおりますので、順次ブログでお答えしていきたいと思います。ここではご質問も多かったプルトニウムについて解説をしたいと思います)
今回の福島原発では、1号機、2号機、4号機が通常のウラン燃料を使っています。ウラン燃料というのはウラン235を核爆発させるもので、多くの原子炉で使われているものです。
これに対して3号炉は、プルトニウムという元素を燃料に使っています。これはウラン235を核爆発させますとプルトニウムはできますので、それを回収して再度、燃料として使うのです。
つまり、普通のウラン235の燃料の時には4.5%程度のウラン235の純度で燃料として使うのですが、プルトニウムは9%程度で使用します。
また少しややこしいのですが、ウラン235燃やすとプルトニウムができます。お役目が終わって燃料を取り出すときにはある程度のプルトニウムを含んでいます。
・・・・・・・・・
ところで、プルトニウムがなぜ問題かというと、
一つにはプルトニウムというのは自然界にはない元素でウラン235の核爆発で作られます。第2番目はプルトニウムには非常に強い毒性があるという考えられていることです。
大震災と福島原発の事故の後なので、これまで話を控えていましたが、広島の原爆がウラン235、長崎の原爆がプルトニウムでした。
そこで今回、万が一、3号炉が水素爆発したときに、プルトニウムの飛散が予想されますので、それに対して事前に準備をしておくべきかどうかを中心に話をしたいと思います。
・・・・・・・・・
プルトニウムの毒性は次の三つです。
1. 放射線が強い、
2. 放射線の中でも体の表面や内臓の表面を損傷する、
3. 人体へ特別強い毒性を持っていると言われている。
わたくしがウラン濃縮の研究をしている当時、プルトニウムの毒性を知ることが大切だったので、かなりの量のアメリカの文献を読んだことがあります。
ウランが核爆発をする条件とか、プルトニウムの毒性の基礎的な研究は、第2次世界大戦時代のアメリカに最も多く、特に初期の研究では研究者の死につながるような事故等も伴いながら研究をしています。従って、その時代の文献はとても大切です。
また長崎原爆、チェルノブイリ等、関係する資料も比較的整理されています。
それらによると、プルトニウムの特性は次のように考えられます。
1. 放射線は強いのですが、放射線の量を常に測定して管理しておけば、他の放射性物質と同じと考えられる、
2. 放射線の中でも体の表面や内臓の表面を損傷する特徴があるが、これもプルトニウムばかりでなく他の放射性物質でもその程度は同じ、
3. プルトニウムだからといって人体に特別な毒性はない。
1.や2.はすぐ理解できると思います。まず外から来る放射線は人間にとって「どの放射性物質から出ている放射線か」かということをわかりません。放射線の種類やエネルギーによって人体に対する影響が決まるだけです。
プルトニウムか体内に入った場合ですが、ほとんどは口から入ったら、胃や腸を通って比較的早い時期に排泄されます。その時に、消化器官の表面に放射線があたりますが、これもプルトニウム以外の放射性物質と同じです。
このようなことから、プルトニウムだから毒物だということ(*は)ないというのがわたくしの判断です。(*:引用者補足)
・・・・・・・・・
このようなわたくしの判断は今までも機会のあるときに、話してきましたが、それに対して、主に原発反対派の人から強い反論があります。
それはプルトニウムの毒性は特別で「角砂糖5ヶで日本人が全滅する」と言われます .
わたくしは責任ある立場でしたから、事実を調べるために、随分文献を読んでみましたが、このような毒性を見つけることはできませんでした。
科学的事実に賛成派も反対派もないのですが、この件についてはわたくしは「推進派」と同じ考えです。繰り返しますが、科学的事実には推進派も反対派もありません。ただ国民の健康だけを考えて判断する必要があります。
それなのに、「プルトニウムの毒性」という問題を、科学ではなく思想の問題に置き換えてしまうことが、これまでこの問題がハッキリしなかった原因です .
おそらくこのブログでも、ここで「プルトニウムの毒性は特別なものではない」と書きましたので、「武田はけしからん」という反論もあると思いますが、プルトニウムの毒性は科学的事実ですから微量のプルトニウムによって、大きな損傷を受けたという医学的事実が必要なのです。
・・・・・・
ところで、「プルトニウムの毒性は特別である」という考えに対して、2006年に電気事業連合会が反論を出しています。
ただ、電気事業連合会の普通の説明と同じで、「プルトニウムを燃料に使うことは安全である」ということを繰り返しているだけで、厳しく言えば答えになっていないという面があります。
少なくともプルトニウムの毒性に対して心配している人がいるのですから、形式的な答えではなく、実質的に踏み込んだ答えをしていればプルトニウムに対する不安感はかなり弱まったと考えられるからです。
わたくしはこのブログで常に国際放射線防護委員会 (ICRP)の勧告に基づいて作られた日本の法律の考え方と数値を使っていますが、それによると、プルトニウムはごく普通の放射性元素として分類されています。
わたくしがウラン濃縮研究をしているときに、ウランとプルトニウムの人体内での振る舞いがかなり似ていることを知りました。
ウランもプルトニウムも、
1) 比較的、消化器表面を損傷する放射線を出すこと、
2) 人間にとってウランもプルトニウムも必要のない元素なので口から入ったら比較的短時間で排泄されること、
3) ウランやプルトニウムは腎臓に行きますが、それは排泄のためであり、だから早期に排泄されること、 4) ウランを間違って飲んだ例では、障害がでていないこと、
等です。
生物関係の方面ではよく知られているように、「人間は必要なものは取り込み、不必要なものを排泄する」という機能を持っています。
例えば人間の血液に必要な「鉄」を考えますと、鉄の放射性同位体が体の中に入ると、人間の身体は「放射性かどうか」を見分けることができないので、その鉄を体に取り込んでしまいます。
体に取り組むとそのあとずーっと放射線を浴びることになります。
逆に、ウランが入ってきてもどこに使っていいかわからないので、すぐ排泄してしまうのです。
このように、ウランやプルトニウムが人間に対して強い毒性を持たないのは、人間が使う元素ではないということが決定的な理由だとわたくしは考えています。
・・・・・・・・・
従って福島原発からプルトニウムか飛散しても、これまで通り放射線の強さに注意していれば大丈夫ということになります。
プルトニウムを燃料に使う3号炉について、わたくしはこれまで、危険度を他の号機に対して2.5倍にしていました。この理由は、第1にプルトニウムの特性をもう一度調べてみようと思ったこと、第二に燃料の中の放射性物質の状態がウラン燃料と違い、やや危険側にあるということで、2.5倍をかけていました。
現在でも3号炉については、やはり2.5倍程度の数字は必要と思います。これはプルトニウムを燃料とする軽水炉の大事故が初めてであるということです。
・・・・・・・・・
3号炉に関する最終的な結論は、「注意しておかなければいけないが、決定的にわたくしたちの健康に影響を及ぼすものではない」ということです。
(平成23年3月27日 午前8時 執筆) 武田邦彦
TVやメディアで原発の放射線漏れについてどういう思惑が働いているのか「安全」という専門家やジャーナリストが多い。
国際的な勧告や放射線障害防止に関する法律がどのようにして決められてきたかが、忘れられているのではないだろうか。放射線被曝は乳幼児や妊婦には、一般人よりもリスクが高いようだ。
ことここに至っては健康や人命に関わるのだから、危険予防、フェイルセーフで運用されるべきではないだろうか。
武田邦彦・中部大学教授ブログより
http://takedanet.com/2011/03/post_aea1.html
放射線の専門家に自重を求める
テレビ出られて福島原発の放射線について「安全だ」と言っておられる専門家の方に自重を求めたいと思います。
わたくしたち原子力の専門家は、原子力や放射線の正しい利用を進めるために、国際的な勧告や放射線障害防止に関する法律を厳しく守ることを進めてきました。
決してレントゲンや CT スキャン等だけを参考にして安全性を議論してきたのではありません。また、1年間の被曝量で規制値を決めても、それは1年間ずっと続く場合だけではなく、規制値を超える場合には、危険があると考えて良いということだったのです。
委員会では、半減期はもとより、元素の種類による身体への影響等極めて詳細で厳密な議論を経て決めてきたのです。
確かに国際的な基準になっている空間の線量率が1年に1マイクロシーベルトという数値、WHO が定める食品の放射性物質の量など、日本の委員会では厳しすぎるという意見があったことは確かです。
しかしわたくしたちはそのような議論を経て、現在の基準を作ってきたのです。
特に私が問題だと思うのは、3ヶ月に1.3ミリシーベルトを超える場所は「管理区域」として設定し、そこでは放射線で被爆する量を管理したり、健康診断をしたりするということをわたくしたちは厳密に守ってきました。
福島市においては瞬間的な線量率が1時間に20マイクロシーベルと程度まであがり、現在でも毎時10マイクロシーベルトのレベルにあります。この線量率は、文科省の測定方法を見ると外部被爆だけであって、規則に定める外部被曝と内部被曝の合計ではないと考えられます。
今後、内部被曝などを考えると、毎時数マイクロシーベルトの状態が2、3年は継続すると考えられます。
・・・・・・・・・
一方、福島市には、幼児や妊婦も生活しておられます。また、1時間だけの被曝量を言っても、その人たちは24時間ずっと生活をしているのです。たとえ屋内にいても換気をすればあまり差はありません。
放射線障害防止規則による妊婦の被曝量の限界は毎時約0.5マイクロシーベルトですから、私達専門家は福島県の東部の多くの市町村において、妊婦等の避難を勧告する立場にあるのではないでしょうか。
現在ではむしろ政府より放射線の専門家の方が「安全だ」ということを強調しているように見えますが、むしろ放射線の専門家は国際勧告や法律に基づいて、管理区域に設定すべきところは管理区域に設定すべきといい、妊婦の基準を超えるところでは移動を勧めるのが筋ではないかと思います。
その上で、政府や自治体がどのように判断するかというのは放射線の専門家の考えるところではないとわたくしは思います。
政治家やメディアでは「国民を安心させなければいけない」と言っていますが、現実に法律で定められた規制値を超えている状態を安全といい、それで安心していいというよりもむしろ、現実をそのまま伝えて判断を社会に任せるべきと思います。
・・・・・・・・・
また我々は学問的立場で考えていますので、各々の専門家に各々の考え方があることは十分に知っています。
わたくし自身が国際勧告のレベルは少し厳しいと考えている人間ですが、しかし、放射線防護に関する日本の法律も50年を経ています。その間、十分に検討を尽くされてきたのです。わたくしたちは原発問題とか社会問題とは切り離して、厳密に放射線と人体への影響を考えて発言していかなければいけないと思います。
特に核分裂生成物に汚染された土地は、長寿命半減期の元素によって線量率は直ちに下がらないと考えられます。このような場所に長く生活しなければならない子供たちのことも考えて発言をお願いしたいと思います。
・・・・・・・・・
むしろわたくしたちは、福島原発の事故がもたらす新しいこと、例えば東京のようなコンクリートとアスファルトで固まったところにどのくらいの残留放射線が残るかとか、福島第一、3号機のようにプルトニウムを燃料として用いている原子炉の放射性物質の影響等を至急検討する必要があると考えています。
・・・・・・・・・
2011年3月26日のあるテレビの番組を見ていましたら、今まで「安全だ」と断言していた人が「私の言っている「安全」というのは東京だけだ」と最後にご発言になったのに強い違和感を覚えました。
東京が人口も多く、重要なことはわかりますが、最も危険なのは福島県とその周辺であり、安全だと発言されるには福島県の人のことを考えなければならないと思うからです。
わたくしの経験では、原子力や放射線を扱っている方々は決して不誠実な人ではありませんでした。むしろ会議等を行っている時にわたくしは、皆さんが十分に考え放射線の身体に対する影響を少しでも減らそうと努力されていると思っていました。
その我々の専門家の雰囲気をぜひ思い出していただきたいと思っています。
(平成23年3月26日 午前9時 執筆) 武田邦彦
武田邦彦・中部大学教授ブログより
http://takedanet.com/2011/03/29_512f.html
原発 緊急情報(30) 被曝を少なくする方法(その2)
(その1)に続いて、具体的な方法を書きます. 申し訳ありませんが、誤字脱字はご容赦ください。
・・・第二 シーベルトとかベクレルなどは忘れても・・・
シーベルトをやっと覚えたと思ったら、グレイとかベクレルなどと次々と出てきて、理解するのも計算するのも難しくなりました。でもなにしろ自分や子供の事ですから、正しく知らなければなりません。
そこで、(その2)ではシーベルトは仕方がないにしても、その他のものはすっかり忘れてもおおよそ被曝はわかるという方法まず書きます。
前の緊急情報に、原子炉から出てくる放射性物質は「ホワッーした小さい粒子で、それが風に飛んで流れてくる」と言いました。
その通りですから、ガスならマスクでは止まりませんが、小さい粒子ですから、ある程度マスクで止まるのです。
風に乗ってきますから少しずつ落ちてきますし、雨が降るとまとめて落ちてきます。浮かんでいるところや落ちるところは全く区別なくどこでも同じです。
政府からは、浮かんでいる粒子や壁に着いた粒子などからあびる放射線の値が発表されています。
チェルノブイリの例を見ますと、このように「外から被曝する量」と「粒子を口から吸って体内で被爆する量」はほとんど同じでした。
そこでもしも、政府から発表される放射線の量が1.0とすると、それと同じ量1.0をまず足します
. ・・・
次に、野菜とか牛乳等の食品からの被曝あります。これも一つ一つの汚染の値を覚える必要はありません。極端に高いものは当然のように避けるとして、あとの食品はどうしてもある程度は食べなければいけません。
そこで原理原則を覚えておきます .
「放射線を持った粒」はどこでもかしこでも同じように降ってくるということを利用して推定することができます。
つまり、自分が被曝する量だけをほうれん草とか牛も被爆してるわけです。従って、だいたい自分が被爆した量と同じぐらいが食品から入ってくると考えていいのです。
発表値がもし1.0なら、{1+1(体内)+1(食品)=3}という事になります。
・・・
次に水ですが、基本的には水道水は、あまり放射線が高くならないはずです。これも同じ原理で考えます。 「放射線を持った粒」は、空気中にも土にも、川にも同じように降り注ぎます。ところが、「川の面積は土の面積よりもかなり小さい」ので、それを集めても小さめの値になるはずです。
ただ、水は大量に使うということもあり、無制限に水道水を飲んでいいうような場合には、やはり同じような被曝の可能性があると考えて良いでしょう。
現在のところ、このように4つの被曝の原因があります。今後、土壌とか海からのものを接種するようになれば、その分はまたプラスすることになります。
・・・
1) 簡単な計算方法(基礎)
政府の発表する「場所と放射線の量」の数値を4倍すると、自分の被曝量が判る。
・・・
次に、防御をします .
まず、食品は放射線をあびていないものを買います。自分の住んでいる近くからとれた場合は先ほど書きましたように、自分の被曝と同じ量をプラスしなければなりませんが、日本の南、北海道、外国なら放射性物質は含まれていません。
また、3月11日に地震があり、その後、原発が壊れて放射性物質がでましたから、3月11日(厳密に言えば漏れた日にちと場所)以前のものを食べることです。産地も同じです .
たとえば、主食系なら、コメ(昨年とれた)、アメリカからのトウモロコシ、パン(多くは外国からの小麦)、サツマイモ、ジャガイモ(多くは北海道)が良いでしょう .
野菜は日本の南、北海道、外国のものを食べるようにします。缶詰の野菜も売っていますし、今なら冷凍物は製造年月日が古いと思います .
肉は北海道、青森、三重、岐阜、宮崎、鹿児島など汚染と関係の無い地域からの肉や、オーストラリアの牛肉などがお勧めです。
加工食品も3月11日以前の製造年月日のものを少し確保しておくと良いでしょう。赤ちゃんのいるご家庭では、今の内に粉ミルクなどを買っておけば製造年月日が3月11日以前のものを買えると思います。
・・・
水は、飲み水をペットボトルにして、お茶でもなんでも工夫します。どうしても水道水を使わなければならない場合は、軽い被曝を覚悟します. でも水の汚れはあまり進まないと思います .
井戸は水道より安全ですが、放射線を測定できないという決定的な弱点があります。だからあまりお勧めできません .
・・・
2) すべて地元のものを使う人 発表値の4倍
3) マスクを掛け、食材も水も上記の注意ができる人 発表値のまま
ということになります。
もし、注意ができなければ、福島市が1時間40マイクロシーベルト、福島県東部、茨城県北部、栃木の一部、宮城の一部は10マイクロシーベルトぐらい。東京は0.5マイクロシーベルトのレベルになり、福島とその近郊はやはり危険でしょう. 東京はギリギリ大丈夫 .
もし、注意ができれば、福島市が10マイクロシーベルト、その近くが2から3マイクロシーベルト、東京が0.1から0.2マイクロシーベルトぐらいになり、福島市はダメ、近くは大人は大丈夫、東京は幼児でも大丈夫になります。
これでだいたいの見当はついたと思います .
「国内で放射性物質の無いところ=おおよそ500キロ離れているところ」、「外国の食材」、「古い物」を捜してください。
また、追記ですが、これまでホウレンソウの放射線を測るとき、実際には出荷するホウレンソウをそのまま測定していました。ところがこの事件が起こってから、「ホウレンソウを流水でよく洗ってから測ること」という通達が政府からでて、小さめのデータがでるはずです。
このようなこともありますので、あまり細かいことを考えずに、「原理原則」で身を守った方が良いと思います .
(平成23年3月25日 午後9時 執筆)武田邦彦
原発 緊急情報(31) 結局、子供はどのぐらい被曝するか?
http://takedanet.com/2011/03/31_03f9.html
核爆発でできた放射性物質がどのくらいの時間でなくなっていくかということには一つの目安があります。
1) できた瞬間から4日目までに1000分の1になる、
2) 4日前から4ヶ月の間に、さらに10分の1になる、
3) 4ヶ月から後はあまり変わらない。
最初に1000分の1になる理由は、短い時間にどんどん壊れていく放射性物質があるからです。ただ福島原発事故の場合には核爆発(臨界、運転)を止めて3日程度たってから水素爆発で外部に出て、それから、さらに1日くらいの後の放射線の量を測定していますから、測定値は第1段階をすでに終わっているものです。
第2段階では今、盛んに言われている「放射性ヨウ素」等のように、数日から数十日で壊れる元素の影響で10分の1ぐらいになるのです。
それから後は、半減期が30年ぐらいの元素が少しずつ分解していきますので、放射線はほとんど変わらないと考えてもいいのです。
福島原発が水素爆発をして大量の放射性物質が放出された後、量は減りましたが、今でも福島原発から少しずつ新しく放射線物質が放出されています。
しかし、核爆発はすでに10日程前に終わっていますので、今出ている放射性物質はあまり早く分解しないものが多いと考えられます。
・・・・・・・・・
このようなことから、わたくしが今までどのような考えで、このブログを書いてきたかということを示したいと思います(量は福島市を中心にします) .
福島原発が水素爆発を起こした後、福島市の放射線は20マイクロシーベルト程度になりました。
福島原発の大規模な爆発が続かず、少しずつ漏れる程度になれば、放射線は徐々に下がって行き10マイクロシーベルトぐらいで一段落するでしょう .
しかし、徐々に新しい放射性物質も降ってきますから、それを考えておおよそ1ヶ月後には、3倍ぐらいのところで落ち着くと考えました。つまり30マイクロシーベルとぐらいが福島市のとりあえずの「積算された放射性物質」の量と考えたのです。
そしてそれが1ヶ月ぐらい経つと、10分の1になりますから3マイクロシーベルトていどです。これが考える場合の基礎になります。
でも文科省が内部被曝を入れていないことや、野菜や水からの被曝がありますから、しばらくは10マイクロシーベルト付近になる(東京では0.5マイクロシーベルト程度)と考えられます。
つまり、10分の1になり、そこで2,3年は続くということです。
・・・・・・・・・
このような時に、大人が注意しなければならないのは放射線が強い時期に子供にできるだけ被爆をさせないということです。
残念ですが、長期間、汚染された土地に住まざるをえない福島県の子供は、これから長い間被爆するのですから、せめて最初の段階でできるだけ大人が注意をして、被ばく量を減らしておいてあげなければいけないと考えます。
つまり、政府や専門家は「安全だ」と言っていますが、現在は「安全」を強調するよりも、できるだけ放射性物質に触れないようにしておいて、2、3ヶ月後に状態がはっきりして危険がなければそこで普通の生活に戻ったらいいと思っているのです。
・・・・・・・・・
4ヶ月後に放射性物質の量が減った後、半減期が30年のものを中心にして減っていきますから、放射線はあまり減っていきません。
しかし、東京等の大都市では、道路もビルもコンクリートやアスファルトでできていますので、雨が降っても放射性物質が土にしみるということはありません。
このような状態のときに、今までの経験が生きるかどうかはまだ判らないのです. でも、東京が「やや安心」ではないかというわたくしの考えは東京がアスファルトとコンクリートで固まっているということもあります。 反対に、福島市など田園地帯に近い地域は、土に放射線物質がしみ込む可能性が高いので、なかなか汚染がとれないと思っているからです。
・・・・・・・・・
ペットボトルの水を飲んだり、3月11日以前の食材を探したり、家からあまり外に出ないようにしたりする生活を続けると、とても疲れると思います。お子さんもストレスがたまってくるでしょう。
しかしわたくしは今、楽をするのではなく、1ヶ月ぐらい何とか頑張ってもらって、放射線物質が下がってきたときに安心したほうがいいのではないかと思います。
またここに書きましたように残留した放射性物質が最終的に見てどのくらいになるかということを今はまだはっきりわかりません。チェルノブイリの時には爆発的でしたが、漏れたのは一瞬でした。これに対して、現在の状態は世界的に見てもそれほど経験したことがないのです。
その段階で、今までずっと私達専門家が守り続けてきた「放射線障害防止の法律や国際的な規制」を一気に緩めてしまい、「大丈夫だ、安全だ」というのは、これから長い間、被曝せざるを得ない子供たちのことを考えると賛成ができないのです。
最初は危険と思い、徐々にゆるめていく方がより適切な方法でしょう。
(平成23年3月26日 午前8時 執筆)武田邦彦
武田邦彦・中部大学教授ブログより
http://takedanet.com/2011/03/281_99ab.html
原発 緊急情報(28) 被曝を少なくする方法(その1)
空気からの汚染に始まった福島原発の被曝は、野菜、水、さらにこれからは、土、海等からの被爆が関係してきます。
かなり複雑になってきましたので、多くの人が戸惑っておられるようです。そこでここでは、これらのことを一気に理解することを目的にして、かつできるだけやさしく説明をしたいと思います。
・・・第一 どのぐらいまで大丈夫か?・・・
放射線に対する規制値を、わたくしは放射線障害防止の法律に基づいて言っていますし、テレビではレントゲンなどを参考にして安全だと表現をしています。また極端な場合には「放射線を浴びる方がいい」のだという専門家までいます。
国際放射線防護委員会、これは国際的に放射線に対する防護の基準を決める委員会で日本もこの勧告に従っています。
個人的な意見は別にして、頭の中を整理するために、国際放射線防護委員会の数値と考え方を示します。
まず、放射線の被曝では低い線量から死亡者が出ます。問題はその死亡者の比率をどのくらいだったら危ないかとすることなのです。国際的には放射線に被爆することによって、「1000人に1人」ぐらい死亡者が増える状態を「危ない状態」とすることになっています。
だから1万人に1人ぐらいの死亡者になる放射線なら、認められています。しかし、「100人に1人」となると相当なものですから、これは「我慢ができないほど危険」と考えられています。
国際的に認められている具体的なデータを説明します。
「年齢別死亡率」というデータを30才から10才毎に記録して整理されています。
40才の人を取りますと、1ミリシーベルトの時に4人が死亡する条件では、5ミリシーベルトで22人、10ミリシーベルトで、37ミリシーベルトで190人というのが基準となるデータです。
つまり放射線というものは、1ミリシーベルトとだから安全とか10ミリシーベルトだから安全というのではなく、「被曝する量が増えるにと死亡する人が増える」ということです。
もちろん死亡するまでには病気にかかるので、病気(脱毛、不妊、白内障、甲状腺ガン、白血病)にかかるという点では死亡数よりも多くなります。
よくテレビで「100ミリシーベルトまでは大丈夫」と言ってますが、そういう表現は被曝の場合には間違っています。個人的な見解としてはありえますが、このような非常時に個人的な見解を述べるというのは不適切です。 そこで、国際的には被曝することによって1000人に1人が死亡するところを基準にしようということになりました。その他に自然に浴びる放射線がありますし、その他の条件があり非常に専門的に詳しく検討されています。
もちろん世界的な研究ですから、広島長崎の被曝、これまでの様々な経験、さらには自然に受ける放射線との加算などすべて考慮してあります。
その結果、被曝量をはかり、健康診断を受ける事ができるような職長的な被曝の場合には、一年に20ミリシーベルトが限度で、被曝量もはかれず健康診断も受けない一般人の場合、 1年に1ミリシーベルトです。
もし、福島原発の放射線が1ヶ月で終わったとしても、一般人では1時間に1.4マイクロシーベルト、幼児や妊婦では1時間に0.5シーベルト程度になります。
そこで、私は、「福島市はすでに危ない」、「周辺で3マイクロシーベルトは注意」、「東京は少し余裕がある」と言っているのです.
・・・・・・・・・
大人ですからご自分で判断するのが基本ですが、1時間に10マイクロシーベル等程度の被曝が続いている福島市が「国際的な勧告と放射線障害防止の法律を無視して」独自に安全だと決めるのは非常に危ないことです。
少し長くなりましたので、野菜や水も含めてどのようになるかということをできるだけ早く次の情報に書きたいと思います。
(平成23年3月25日 午後8時 執筆)武田邦彦
親日国台湾の熱い支援。
【東日本大震災】台湾チャリティー、4時間半で21億円 2011.3.19 16:08産経以外のメディアはこの報道をやっていないという。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110319/chn11031916100001-n1.htm
台湾の複数メディアと赤十字会は18日夜、台北市内で東日本大震災の被災者を支援するためのチャリティーイベント「相信希望(希望を信じて)Fight&Smile」を共催し、義援金約7億8000万元(約21億円)を集めた。
現地通信社によると、イベントには、馬英九総統夫妻や、日本のテレビドラマに出演した女優の林志玲さん、歌手のジュディ・オングさんら約100組の芸能人が順番に登場し、募金を呼びかけた。
募金は、18日午後8時の開始から1時間ほどで1億元を突破。個人のほか、台湾企業からの募金も相次ぎ、終了した19日午前0時半までに、7億8854万元が集まった。
台湾の義援金はその後、41億円に達した。
参考:2011/03/23 グロス孝夫ブログより
http://takaogross.blogspot.com/2011/03/blog-post_23.html
・・・
台湾側が前回(台湾地震)の恩返しとして地震発生後即座に救援隊の派遣を日本政府に申し入れたが、菅政権は「中国の援助隊より先に来られたのでは中国の面子が立たない」としてであろうか、何と台湾隊に2日間もの待ちぼうけを食らわしたのだ。漸く台湾の援助隊が羽田に到着出来たのは中国の援助隊が到着した13日の翌日、災害発生後3日目の14日の事である。しかし、こういう菅政権の非礼な仕打ちにも拘わらず、本国台湾では台湾国民が全土を上げてのチャリティーイベントに応じ巨額の義援金を集めてくれたのである。まさに感動感激である。・・・(全文)
台湾のチャリティ番組
《相信希望Fight & Smile》募款晩會實況4/5
http://www.youtube.com/watch?v=riGtH4BKX1Y
放射能が検出されても「直ちに健康に影響するものではない」と云われたり書かれていたりすることが多い。
これだけだと、「なんだ、大したことはないんだ」と早合点する者は多いだろう。
人は都合のいい方に解釈するものだから。
「直ちに」がくっついていることに注意が必要だ。
後で問題になったとき「だから、『直ちに』と云ったのに、あなた方はあれからずっと繰り返してたの、そりゃ健康に影響が出てもしかたないわ・・・私の云うことの何処が間違っているの、あなたの解釈が間違ってんでしょ」と云うわけだ。
放射能汚染物質が出ている限り、時間と共に被爆は累積されていく。
新聞にも食品の被爆状態が載るようになった。汚染地域の出荷制限も発表された。
しかし、一方で「大したことはない、安全」と云うのは矛盾だ。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/27_c745.html
原発 緊急情報(27) なぜ、そんなに違うのか?
(昨日、3月23日になって、メールのご返事が時間的にできなくなりました。申し訳ありません。全数、読んではいます。そこでご質問を中心にブログをすこし詳しくして書きます。)
今日は、「法律の規制値では厳しい数字が出ているのに、政府やテレビでは大丈夫、大丈夫と言っているのは、どうしてそんなに違うのか」ということを説明したいと思います。
多くの人がこれに疑問を抱いてどちらが正しいかと心配しているからです。
・・・・・・・・
すでに述べたことですが、単なる計算間違いがあります。
「20マイクロは大したことない。1回のレントゲンが600マイクロだから」 といった東大教授はかけ算ができずに間違っただけです。
20マイクロは1時間あたりですから30時間で1回分のレントゲンにあたります。
もし20マイクロでも大丈夫と言っていると福島市に住んでいる幼児は1ヶ月に24回のレントゲンを受けることになります。
このような計算間違いは人の命に関することですから、この際、テレビは責任を持って一度修正をしておいたほうがいいと思います。
・・・・・・・・・
「54000ベクレルのホウレンソウは大丈夫だ。規制値の3000ベクレルは毎日、1年間、食べ続けた時の値だから」 と言った広島の放射線の専門家も割り算ができなかっただけで訂正が必要です.
54000のホウレンソウは水洗いした後の茨城産のホウレンソウです.
54000を3000で割ります. そうすると18になります。つまり規制値の18倍です. 365日を18で割ると20日になります。毎日、ホウレンソウを食べると20日で規制値を超えます .
毎日でなくても、1ヶ月に20回食べると1年分の規制値を超えることになります。
・・・・・・・・・
「ヨウ素の半減期は8日だから、すぐなくなる」 と言う人が多いのですが、規制値はもちろん半減期を考慮しています。
専門家が議論して決めている数字ですから、半減期は大切な数字で、それを入れているのは当たり前です .
特に、現在のように継続的に原発から放射線物質がでている時には、半減期はほぼ関係がありません。(つぎから次と新しいヨウ素が降っているから)
・・・・・・・・・さて、準備を終えて・・・・・・
一般人が1年に浴びてもいい放射線の量は、1ミリシーベルトと決まっています。これに対して、テレビの専門家は100ミリシーベルトまで大丈夫だと言っています。
この100倍の差は何でしょうか。
まず第1に国際的な取り決めです。例えば食品ですと日本だけが特別な規制をしていると輸出ができません。日本の食品を絶対に輸出しないと決めれば、日本だけの規制ができますが、それは無理なのです。食品以外でも日本だけが規制が緩いと外国人旅行客や外国企業の進出も難しくなります.
そこで今まで放射線についてはICRP(国際放射線防護委員会)、食品についてはWHO(世界保健機構)の規制を使っていました。この震災で規制要求に高くすることになりましたが、そうすると外国は日本産の食品の輸入を禁止すると思います。
2番目の理由は、放射線をあびる原因を一つだけに限定するとテレビで言っているように100ミリシーベルトぐらいでも安全ですが、その人はレントゲンを受けたり、今度の事故のように、空気からの被曝、水からの被曝、ホウレンソウからの被曝、牛乳からの被曝などいろいろなところから放射線を受けます。
これだけなら5種類ですが、例えば10種類の被曝原因があると100を10で割って規制値は10ミリシーベルトになります。
さらに人間にはいろいろな人がいて、赤ちゃんや妊婦、それに放射線に感度の高い人がいます。赤ちゃんは3倍ぐらい感度が高いので、10を3で割って、3mm シーベルトぐらいになります。
わたくしの知っている限りでは、日本の規制値の議論では3ミリシーベルトぐらいが良いということもありましたが、国際基準が1ミリシーベルトなので、1990年の国際勧告に従って1ミリシーベルトになっています。
ただ日本国内だけの法律ではこれの5倍から6倍ぐらいになっていますが、いずれにしても1年で5ミリシーベルトぐらいより大きな数字は非現実的です .
そもそも、この値のもとになっている「電離放射線障害防止規則」は昭和47年に制定されて平成23年の1月14日に改正されるまで、長い間の議論を経てますから、それが突然おかしな数字だというのも奇妙なことなのです。
・・・・・・・・・
推定ですが、テレビに出た専門家は悪意はなかったと思いますが、規制値をそのまま言うと福島市の人が怯えてしまうのではないかとか、疎開する先がないとか、水が飲めなくなるとどうするかとか、ほうれん草の代わり何を食べるかということを心配されたのではないかと思います。
これは考え方の問題ですが、私はそのようなことは専門家が発言すべきことではなく、専門家をあくまでも自分の専門に沿って正しいことをいうべきだと思います。
また、「安全である」というのが風評を煽ることなのか、規制値をそのまま言うのが煽るのかは簡単ではありません。
わたくしが風評の専門家に説明を受けた時には、「風評とは正しい情報が伝わらない時に起こる」と教えていただきました。
煽るか煽らないかというのは専門家が考えることではなく、専門家は事実を述べるだけで、あとは行政とか政治がそれをどうするかを決めるべきだとわたくしは考えています。
・・・・・・・・・
数字が大きく違う第三番目の原因は、今回の事故はどのくらい長く続くかという見方にあります。
1週間で終わるというならば、1年間に1ミリシーベルトという基準値は厳しいでしょう。
1ヶ月で終わるというならば規制値を12倍ぐらいはできます(12ミリシーベルトまでOK)。
さらに原発から出る放射性物質の大物は半減期が30年ぐらいありますから1年以上影響があるとするならば、最初から1年ぐらいの規制値を考えておかなければならないということになります。
これが「直ちに健康には影響がない。」という言葉になって繰り返し言われるようになりました。
確かに福島原発が爆発してから2、3日の時点では、すぐ収束すると考える人と、少し長引くと思っている人がいたと思います。
わたくしのスタンスは、すぐ終わっても長引いても、一応は安全サイドで考えておいて、すぐ終われば「それでよかったな」と思うというのがわたくしの考え方でした。
なにしろ、相手が放射線ですから、このような見方をするのが今までの規制の考え方でもありました。
・・・・・・・・・
極端に心配する必要はありませんが、一度浴びた放射線は体の免疫力以外に回復するのは難しいので、できるだけ注意して生活をするという必要があると思います。
従って、すでに言っていますけれども、福島市の人は危険ですが、東京の人はまだ余裕があるというのが現状ですから、それを全体的に頭に入れて行動されるのが良いと思います。
(また時間を見てブログを書くことにします。また十分にチェックする時間がなく、誤字脱字が多く皆さんにご迷惑をおかけしています。どうぞご容赦ください。)
(平成23年3月24日 9時 執筆) 武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/24_f311.html
・福島第1原発の1〜4号機の現状、メルトダウンとは
・原発事故は終息に向かっている
・今後の周辺の被爆は現状の2倍程度に終わるだろう
原発 緊急情報(24) どうすれば良いか その3
どうすれば良いのかの“その1”で、現在、法律で決まっている被曝の限度を書き、“その2”ですでに被曝した量と今後、被曝すると考えられる量について整理をしました。
すでに2つの表からご判断をされている人も多いと思いますが、問題なのは今後の福島原発が沈静化するのか、今よりひどくなるのかについて考えておかなければなりません。 ・・・・・・・・・
福島第1原発には、1号炉から4号炉まであり、それぞれ破壊の程度が違います。
1号炉と2号炉の問題は「原子炉の中の燃料棒がどのくらい破損しているか」ということです。
ある程度、燃料棒が破損していることはすでに東京電力からも報告され、1号炉の燃料棒は70%程度破壊されていると報告されています。
燃料棒が破壊されていると言っても、棒がひび割れを起こしている程度なのか、高温になって燃料棒全体が溶けてかたまりとなっているのかによって違います。
核爆発中(原子炉運転中)だったのですから、大量の放射性物質があったので、その崩壊熱で燃料棒が融けていくと温度が非常に高くなります。
最初の段階は燃料の3分の1ぐらいが露出すると、燃料棒を作っているジルコニウムが水と反応して水素を生じ、福島原発で起こったような水素爆発が起こります.
さらに温度が上がり、燃料棒が融けるとその塊は2500℃ぐらいになります。ところで、鉄が溶ける温度というのは、おおよそ1500℃ですがぐらいですから、燃料棒が高温で融けると、塊になって原子炉の下を突き破り(原子炉を作っている鉄が溶けるから)、さらに下にいって、ドスンとコンクリートの床に落ちます。
これを「メルトダウン」と言います。
コンクリートの床に落ちると、余りに熱いのでさらにコンクリートを融かしますが、融けたコンクリートの成分が燃料棒と混じり、それで温度が下がり、そこで止まるということです。
これは理論的にも、スリーマイルの事故の時の経験でもそうでした。
「メルトダウン」をメディアは恐ろしいことのように言いますが、現在の福島原発はそれより酷い状態なのでメルトダウンは怖くありません。
ただ、燃料棒を取り出せないので、かなり手こずるでしょう。つまりメルトダウンというのは、「手こずるか手こずらないか」の問題であり、「大きな事が起こるか、起こらないか」ではないのがスリーマイルの教訓でした。
3号機はプルトニウムを燃料に使っていますから、ウラン燃料の1号機、2号機とは違います。21日にでた黒い煙の原因が心配ですが、普通に考えると爆発的にプルトニウムが飛散するようなことは起こらないでしょう.
4号機は、定期検査中ですから原子炉は空で「使用中の核燃料」がプールに入っています。メディアでは「使用済み核燃料」と言っていますが、4号機の燃料は使用中ですから、まだ核爆発(小さい)をする可能性もあるし、崩壊熱も高い状態です。
この核燃料のプールに穴が開いているというのがアメリカの見解で、日本は穴は開いていないと言っています。どちらかによって今後の状態が変わりますが、それはこれから漏れる放射性物質の量が2倍になるか3倍かという問題です。
爆発するかどうかではありません。
・・・・・・・・・
以上のことから、福島原発の事故は3月22日の午後になってようやく将来の見通しがわかり、簡単にいうと、「福島原発の事故は、原発自身については終わりつつある」と言って良いでしょう。
今後、放射線物質が飛散することもあるし、いろいろな事後処理がありますが、これまでのような緊張した状態からは脱したと思います。
その点で、今までわたくしが示していた被曝の計算から言えば、「現在」の2倍で終わるということです。前の表の「現在」とその2倍の間に絞られてきたと思います.
「現在」より少し大きめな数値も考えておくのは、これまでは空気中の放射性物質から被曝していたのですが、今後は野菜、水、海、魚などから少しずつ被曝しますからその分を考慮しておいたほうが良いということです。
さらに、福島原発はまだ安定していないのですから今後も大きな爆発も考えられますが、それは可能性が少ないので「頭の隅に入れておく」程度です。
・・・・・・・・・
今後は福島原発を忘れて、身の回りに関心を寄せ、「野菜はどうするか」、「飲み水は」、「風呂は」、「海水浴は」などを考えて行きたいと思います.
(平成23年3月23日 午前8時 執筆)武田邦彦
TVは見ていないので分からないが、ひどい学者、専門家がいるらしい。
ほんとうに掛け算も足し算も出来ない、バカな学者なのか。
わかっていながら嘘をいっているのか。
正しいことを知りたいのに、撹乱する輩など要らない!
TVを見る人は気を付けよう。
連日放射能汚染について情報を発信する武田先生にとっては許し難く、以下のように警告を発しておられる。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_7405.html
ショート警報 かけ算のできない東大教授
食品で、危険な兆候が見られましたので、言葉足らずですが短い警告を出したいと思います。
福島原発事故の最初の段階に福島市で1時間に20マイクロ(シーベルト、後は省略)の放射線が観測されました。
これに対して、テレビに出ていた東大教授が、「1回のレントゲンで600マイクロだから、それの30分の1。まったく問題がない。」と発言しました。
東大教授は「かけ算」ができないのです。
20マイクロは1時間あたりですから、30時間たつと600マイクロになります。従って、福島市に住んでいる赤ちゃんは1ヶ月に24回のレントゲンを受けることになります。
このようなことをコメントするというのは、わたくしはやや犯罪とも言える気がします。
・・・・・・・・・
本日、似たような事が民放でありました。
民放のある解説者がほうれん草の汚染について解説をし、「ほうれん草の汚染が基準値を超えているといっても、100ミリになるまでには80キロ程のほうれん草を食べなければいけない。」といってほうれん草の安全性を強調していました。
もともと100ミリ等という基準値はありませんし、ほうれん草等の食品中の放射性物質の規制が厳しいのは、原発から放射線が漏れるような時にはほうれん草だけが汚染されているわけではないのです。
また、ほうれん草の中にはヨウ素だけではないので、30年の半減期を持つものが多く、ヨウ素の半減期を言っても意味がないのです。この解説者の言うことを信じれば、放射線の疾患になる人が出てくるでしょう.規制値は規制値なのです。
東大の先生が「かけ算ができない」とすれば、この解説者は「足し算ができない」といえます。
・・・・・・・・・
このところ情けない解説が続くので原子力の技術者としてのわたくしの信念を申し上げます。
科学技術は人類に貢献するために行うのであって、決して人類の健康を損なっては、やるべきではないのです。
わたくしたち原子力に携わる技術者は原発から出る放射線を絶対に基準内に収めなければなりません。むしろ、自然放射線と違わないぐらいに減らして十分に安全な状態で原子炉を運転し、エネルギーを供給することこそが、わたくしたち技術者のプライドなのです。
この期に及んで、放射線の規制値の解釈をごまかし、被曝する量があたかも少ないようなことを言う原子力関係者がいることは本当に恥ずかしいことです。
わたくしたちは福島で失敗し、信頼を裏切ったのです .
せめて正しい情報を伝えるべきです。また、農作物が売れなくなって農家の方は大変でしょうが、魂のある農家の方なら自分の作ったもので消費者が健康を害することを望むでしょうか?
農家も技術者もプライドがあります。
(平成23年3月22日 午後5時 つい執筆)武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/23_dc29.html
原発 緊急情報(23) どうすれば良いか その2
どうすればよいか“その1”では、おもに法律に基づいてどの程度の放射線をあびても大丈夫かということを書きました。
日本の法律はかなりの議論をへていますから、わたくしは法律の値はそのまま信用してよいと思います。また、体内の被曝も計算に入っています。
今回は、実際にどのくらいあびているか、また近い将来、どのぐらい被曝することになるかを計算しました。
二つの表を見比べてもらえば、自分の住んでいるところと、自分が男性か女性か等を考えれば、おおよその検討をつけられるようになっています。
また、かなり二つの表が難しいので、今後、その解説を言葉でしていきたいと思います。
・・・・・・・・・
まず、現在と近い将来にどのぐらいの被曝を受ける可能性があるかという表を示します。表はじっくり見てください。
「現在」の被曝量は「事実」に基づいていますから、それほど変わりませんが、「最大」と書いてあるところは、わたくしが今後の福島原発の状態のうち、最も悪い状態を想定しています。従って、この数字はわたくしの判断が入っています。
どのような判断をしたかは、ここでも簡単に書きますが、さらに詳しい根拠は、続いて書いていくつもりです。
被曝は体の外側から受けるものと、食べ物や水等を飲んで体の内側から受けるものがあります。
体の外側から受ける値は、すでにいろいろなところで発表されているように、福島県の最も多いところで300、福島市が10〜20ぐらいです。ここでは少し低めの10をとっています。ご自分がお住まいのところのデータをお使いください。
福島、茨城、宮城など福島原発から近いところは、おおよそ3ぐらいの値が報告されています。同じ福島といっても距離も遠く風上に当たる会津地方などは値が低いので、これもやはり自分のお住みになっているところをお調べください。
東京とその周辺の値は正確に示すのが非常に難しいのです。もともと地域が広いこと、人の移動が長距離であることなどがあります。そのためにこれまでもわたくしが示す東京の数値はやや高めで、それも変化していました。
でも、ここ2,3日、計算がしやすくなってきたのは、外部から受ける放射線と食品などから受ける放射線とがでてきました。原発から遠いところは食品などの比率が上がってきますから、外部からの放射線の影響が相対的には小さくなります。
実は、わたくしが東京だけはこれまでも高めに設定していたのは、やがて食品とか水が汚染されてくるのでそれを考えていました。
また、テレビを見ていますと、例えばヨウ素131の半減期が短いのですぐなくなってしまうというコメントがありますが、原発からの漏れが止まればその通りですが、原発から継続的に放射性物質が出ている時には、いわば次から次とヨウ素が来ますので、半減期はあまり意識しない方がいいのです。
また、主な核分裂生成物の半減期は30年ぐらいのものが多いので、あまり時間が経ったからと言って急激には変化しないのです。
いずれにしても、今のところ、最も高い所で300、最も低いところで0.1ぐらいとおもいます。その間は表を見ておおよその値を推定してください。
・・・・・・・・・
現在の被ばく量の計算は簡単で、外から受ける被ばく量を2分の1にし(室内補正)、食品や自ら受ける被ばく量はそのまま足しています。
外からの被ばく量は、テレビで「家の中に入れば10の1」と解説されていますが、それは一日中家の中にいて換気を一切しない状態のことを言っています。
外からの放射線というのはなかなか難しいのですが、福島原発から飛んできた放射性物質は比較的空気中に浮遊しているということを考えると、窓を開けて一度換気してしまえば部屋の中は外と同じになります。
一日中換気しないということはあまりありませんし、また、はき出し窓を開けてベランダに出て、そこで洗濯物を干したりしますと、その時に部屋の中の空気は入れ替わってしまいます。
空気が入れ替わるばかりではなくて当然空気中に浮いている放射性物質も一緒に入ってくるわけですから家の中と外とがそれ程違うという状態をつくることはできません。
そこで、この計算では家の中の状態は外よりも放射線が2分の1であると考えました。つまり昼はある程度換気しますが、夜は締め切って寝るということを想定したわけです。
また台所でガスを使うときに、環境しなければ中毒で死んでしまうこともあります。換気扇をつければそれだけ空気が外に出て行きますが、同じ量の空気が外から入ってきます。
その時に外からの空気がフィルター等を通して入ってくる場合は別ですが、一般の家庭では隙間から入ってくるのでやはり外の空気とほとんど同じようになると思います。
現在は冬ですから石油ストーブをお使いの家庭は、時々換気をしたほうがいいという意味もあってここでは2分の1にしています。
・・・・・・・・・
次に、ホウレンソウなどの食品や水が放射性物質に汚染されているとき、食べた時にどのくらい被曝を受けるかという計算は非常に難しい計算です。
これを詳しく説明しますと、本当に専門家でなければ理解できなくなりますので、ここではほうれん草について専門家が計算した値を使いました.
つまり、20日に発表された汚染されたほうれん草1キログラム当たり240マイクロシーベルトという値を使っています。
また、体の中の被曝は学問的には時間あたりではなく100グラムでということで決まるのですが、これもやはり1日にほうれん草を100グラム食べたら、それを24時間で割って時間当たりの値を出しています.
食品の欄の1という数字は、1キログラム240μSですから、100グラムで24μS、それを24時間でわって1時間あたりに換算しています.
・・・・・・・・・
そうしますと、福島市に住んでいる人は、外部からの放射線が10と大きいので、それを部屋の中にいる時間を考えて2分の1にして、それに食品の1を足して合計で6になっています。
これに対して東京の人は外からの放射線が低いので、0.1を2分の1にして0.05、それに食品からの1を足すと1.05となり、さらに四捨五入して小数点1桁で表示すると1.1になります。
つまり、食品や水が汚染されてくると、だんだん地域の差がなくなってくるということを示しています。
このようにして現在の被ばく量を計算しますと、福島県で放射線が強いところで151、福島市で6、周辺の件で2.5、そして東京等が1.1程度ということがわかります。
この値を“その1”で示した。どのくらい被曝してもいいかというものと比較すると、だいたい現在の状態を把握することがわかるできます。私が早く福島市は管理区域にした方が良いと言っているのは、この6という数字があるからです.
・・・・・・・・・
さらに、現在の状態だけわかっても今後のことがわからないと行動をとることができません。特にお子さんをお持ちの人は春休みの関係があり、今後どうなるかということにご興味があると思います。
詳しい理由はあとで説明しますが、ここでは次のように仮定しています。
1) 福島原発の状態は冷却がうまくいけば放射線は減ってきますが、プルトニウムを含む3号炉やその他のところの燃料が融けると強い放射線が出る可能性があります。
これについては NHK も「大量の放射線が出る可能性があるので、原子炉に水を注ぐ注入している」と説明しています。また消防の人や自衛隊がかなりの被曝をしながら水をかけている理由は大量の放射線が出る可能性があるからです。
わたくしはそれを「現在の10倍」として説明してきました。しかし3号炉がプルトニウムの燃料を使っていますので、さらに調査をして25倍にしました。
少し値が大きくなるかもしれません。ただわたくしはこのブログを書き始めて以来、大きすぎるとか小さすぎるということを考えずにきましたので、ここでもそのようにご理解ください。
2) 食品などから体内に取り込まれる放射線ですが、今はほうれん草などに限定されています.
テレビの解説者は「ほうれん草ばかりを1年中、食べ続けるわけではない」と言っていますが、それはほうれん草だけが汚染されている場合です.人間は水を飲み、調理に水を使い、いろいろな野菜を食べます。だから、「人間が食べる限りは1年中」として計算します。
ここでもまた半減期の問題があります。ヨウ素131の半減期は短いのですが、原発からの放射線物質の半減期は30年ぐらいが多いこと、原発から継続的に放射線物質がでている場合は、追加されますので、ここでもあまり半減期を考えない方が良いと思います.
かくして、この表では外からの量を25倍(屋内の2分の1を入れていますから実質は12.5倍)、食品は毎日たべる食品の10種類が汚染されたとして10倍にしています.
そうすると、もっとも高いところで3760、福島市で135,近県で47.5、そして東京付近で11.3となります。
これは、政府とNHKが言っている「冷却に失敗した場合」ですから、その状態によります。当然ですが、あと1週間ぐらいで放射線がほとんどでなくなり、食物は海からの影響がなければ、それは「良かった」と思うことにしています.
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前の表と見比べて、どのように考えたら良いかは後で書きますが、簡単に言うと、
現在の状態なら「やや注意」、
福島原発の漏れが続くようなら「かなり注意」、
そして福島原発から大量の放射線が漏れたら、福島市民は逃げる
という感じになりました。
東京近郊の人は様子を見ることになるでしょう。このことはもう少し詳しく考えてみることにします。
(平成23年3月22日 11時 執筆)武田邦彦
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/221_2525.html
原発 緊急情報(22) どうすれば良いか その1
福島原発の状態が少し見えてきましたので、関東地方から東北の南部に住む人がどうしたらいいのかいうことを整理しました。
今、住んでおられるところで生活をしても良いのか、汚染されたものを食べて良いのか、何時、逃げなければならないのかを、まず数値で示します。
数値だけでは難しくなるので、4回目ぐらいから「やさしく文章で書いた解説編」もつけますが、根拠がハッキリしていないといけないので、数値を先にします。
また、1回で整理できないと思いますので、“その1”では「どのくらいの放射線まで大丈夫か」を、ほうれん草、水、海水からの取り込みのような内部被曝(体内)も入れて整理をしました。
“その2”では地域ごとの被曝量を示す予定ですが、今日の夕方になると思います。
この整理はわたくしが個人で考えたものであり、家庭のお父さんが家族のことを心配して計算したというようにとらえてください。
わたくしとしては誠心誠意やっていますが、人間のやることですから計算間違いなどもあると思いますので、基本的には他の情報も見て、読者の方が自分でご判断ください。
・・・・・・・・・
まず第1に表を示しました。国際基準、国内の法律(放射線障害を防止する法律と規則(本当の名前は長い))、それにテレビの専門家がコメントしたものです。
「どのぐらいの放射線が問題か」というのは、1時間だけあびる人、1日の人、1ヶ月ぐらいは続くと思う人、1年は続くと思う人によって違いますので、2つの欄を作りました。
私はこれまで「1年ぐらいは続く」という前提で数字を出してきました。最初は空気中、それから食品、土、海水などに放射性物質が散って行きますから、それがおおよそ放射線が少なくなるのは1年ぐらいかかる(そう考えた方が良い)と思ったのです。
でも楽観的な人や外国産の食材だけを使う人、水道を飲まない人などもおられますから、1ヶ月で放射線が無くなるという環境の人は1ヶ月の欄を見てください。すでに放射線が観測されて1週間以上経ちましたので、1週間の欄は削除しました。
この表で最も中心は、日本の原子力基本法に基づいて作られた放射線障害の法律の下にある放射線障害防止規則の数値によっています。
放射線障害防止規則は長い間使われてきた規則で放射線を取り扱う仕事に就いている人の健康を守るためのものです。
今回の福島原発の事故では、自分の意志で仕事をするのではなく、いわば無理やり被曝しているケースですが、放射線に関する仕事をしている人も、無理やり被曝してしまった人も同じ人間ですから、健康を守るという点では同じ数値が基準として使えると考えました。
また、表の1行目の一般人の目安は国際勧告で共通的に言われているものです。日本もこれに従っていますし、日本にいる外国人もこの基準です.
国際勧告では、かならずしも1ミリシーベルト/年でなくても良いけれど、あまり離れないようにと各国に勧告しています。さらに、仕事をしていて管理されている人の10分の1にはしなければならないと言っています .
テレビなどでは「1ミリシーベルトは単なる目安だ」と言っていますが、それはこの勧告で「あまり離れないように」ということを受けています。
ただ、10分の1ですから、正確に言うと「男性は1ミリから5ミリの範囲」、「女性(妊婦を含む)は1ミリ」ということです。また妊娠する可能性のない女性(子供を除く)が男性と同じか、少し違うかは議論が終わっていません。
2行目の管理区域の数値は、個人の問題では無く職場とか自治体が関係する人を守るためにやらなければならないことです
つまり、0.6μS/hを越える怖れのあるところは、職場や自治体が管理区域を設定し、その人の「被曝した記録をとること」と、「健康診断をすること」が求められています。
今の福島市などは明らかに管理の義務のある放射線ですから、福島市は(現実にできるかどうかは別にして)、市民にフィルムバッチを配り、健康診断をする地域です(専門家として単に法律を説明しているだけです。私は現在、福島市長ではないから) .
また、この表では妊婦の内部被曝、つまりホウレンソウ等を食べたり、水を飲んだりした時の体内の被爆の限度を示しています。
「限度」ですから、法律的にはこれ以上、被曝させると管理者の罪になる数値です。
女性は妊娠しているかどうか一般的にはすぐわかりませんので、女性作業員は妊娠している可能性のある人を取っています。小さい子供もこれに準じて良いでしょう .
また、ここではテレビの専門家がこの程度なら安全だと言っている数値を掲げました。
わたくしはこのような数字には法律的な根拠はなく、個人的な判断だと思いますが、ほとんどのテレビに出る専門家が口をそろえて言っていますので、ここに示しておきました。
ただ、テレビの専門家の話をしっかり聞いたのですが、たとえば「100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っておられる方とか「長期間では問題だが、短期間では・・・」などと解説しておられます .
それが1年か、1ヶ月かがハッキリしないので、ここでは1ヶ月に100ミリで計算しました。1年で100ミリでも他の数値とかけ離れているのは確かです .
また、専門家の人が国際勧告や日本の法律と違うことを発言されている真意は私には分かりません。
・・・・・・・・・
以上のことから、体の外からの場合、国際勧告に従いたいと考える人、仕事の基準でも良いと考える人がいるでしょう。その場合は、男性は放射線が1年間続くと思っている人は5.7、1ヶ月で終わると思っている人は.68.4まで大丈夫です .
女性は2.3から27.6を限度とすると良いと思います。食品からなら妊婦で0.5から6.0の間ということが判ります .
これに対してテレビの専門家の方が正確だと考えられる人は、140ぐらいから1700ぐらいまで大丈夫です .
これらの数値と次の“その2”に出す予定の「どのぐらい被曝するか」を比較すると判断ができます。
ちなみに、「規制値」の列の単位はmSがミリシーベルト、yは年、mは月で、たとえば3mは3ヶ月を示しています。
まず、急ぐのは福島県の職場や自治体は、もし0.6μS/hから7.2μS/hを越えるような怖れのある地域なら早期に「管理区域」を設置し、そこにいる人の被曝を測定するためのフィルムバッチを配り、健康診断の準備をした方が良いと思います。
(平成23年3月21日 夜11時執筆を追記して翌朝8時アップ) 武田邦彦
以下の記事を読んで、少々ショックであった。
民主党政権が、外国人参政権や夫婦別姓、人権擁護法案など推進しているのは、韓国や民団と誼の深い民主党であるからだと思っていたからだ。
実はそうではなかった。それどころか、李明博氏は、日本の内政に干渉つもりはないとまで云っている。
韓国政権の要人は民主党をバカにしているそうである。
何のことはない、「民主党の票集め」と「民団の組織弱体防止」の利益一致しただけのことらしい。
まさに、亡国、党利党略の政党だ。
【メルマガ台湾は日本の生命線!】 2011年3月20日 12:01:18JST
件名:李明博大統領は「外国人参政権はなくてもよい」と考えている
中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!
ブログ「台湾は日本の生命線!」 http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/
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(付:チャンネル桜の番組動画)
http://www.youtube.com/watch?v=P8egFdl3bf8&feature=player_embedded
ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1064.html
二月二十日に放映のチャンネル桜「闘論!倒論!討論!2010」のテーマは「小沢不起訴以降の民主党の行方」。
十八日の番組収録直後、出演した国際問題アナリストの藤井厳喜氏から「これは必見だ」と聞かされた。宇田川敬介氏(ジャーナリスト・「国会新聞社」編集次長)が外国人参政権問題に関し、驚くべき話を披露すると言うのだ。
そこでさっそく番組を見たのだが、最近韓国を取材したと言う宇田川氏は、現地で、「中国や北朝鮮の考え方に従った地方都市に住みたいと思うか」などとの質問状を、ハンナラ党、民主党、大統領府関係者などに渡したと言う。
そしてそのとき印象的だったのが「大統領の側近」だったそうだ。
李明博大統領と言えばこれまで、日本の外国人地方参政権付与の動きを支持していると伝えられてきた。例えば昨年十月、公明党の山口那津男代表が韓国の権哲賢駐日大使と会談し、臨時国会に参政権付与法案を党独自で提出すると話した際、同大使は「私たちの長い念願だ。李明博大統領をはじめ大変に感謝している」と答えている。
だが「側近」がそのとき示した「公式なコメント」は次のようなものだった。これは李大統領の見解を正式に語ったものだ。
ーーー大統領も大阪出身で、日本における在日の差別をたくさん見てきた。戦前からいる在日韓国人の権利が正当に守られることを望んでいると思う。
ーーーただし、現在日本で議論されているように、広くすべての参政権を求めているのではない。
ーーー誤解されて伝えられ日本の政治を混乱させていることは非常に心外である。
ーーー今まで歴史の清算として戦前からいる韓国人の権利を守る方策があれば、参政権までなくてもよいと、個人的には考えている。
ーーー日本の政治に口を出す気はないし、内政干渉をするつもりは毛頭ない。
ーーーただし日本にいる韓国人の権利を守るのは韓国の政府が行うことだ。参政権以外の方法を考える選択肢もあるのではないかと考える。
李大統領はこのように、在日韓国人には「参政権までなくてもよい」と考えているのだ。「驚くべき」と言われれば、たしかにそうである。
民主党の小沢一郎幹事長は、この法案は「韓国サイドの要請によるもの」と説明してきたが、それははたして事実なのかとの疑念が持たれてくるが、そこには色々な経緯があるようだ。
韓国で外国人参政権を認めたため、日本側も同様に認めるべきだとの主張が見られるが、宇田川氏によれば、「韓国にいる外国人に選挙権を認めたが、これから行われる第一回目の選挙で、それが国民に影響があった場合は廃止するとの条件付で法案を通した」と言う。
国民大学の政治学部の教授は質問状への回答で、「日本の民団からの圧力で、韓国も外国人参政権を認めざるを得なかった」と説明したそうだ。
「韓国が認めないから日本も認めないんだとの論理で、韓国も認めざるを得なかった」と。だから「停止条件付き」になったのだと。
つまり「韓国サイド」の要請とは、「民団の組織防衛のため」(番組司会の水島総氏)のものに過ぎないのだ。
そして小沢氏らは民団の選挙支援欲しさに、その要請を受け入れ、法案成立を「公約」したのである。
ちなみに同国では、「外国に行った韓国人には外国の文化に染まっているとの理由で、参政権を認めないとの議論が行われている最中」だと言う。つまり先ごろ、在日韓国人に参政権を与えたことすら、賛否両論の対立が見られるのだ。
どうも韓国人は、選挙権の重要性、神聖さ、安全保障への直結性をはっきりと理解しているらしい。それが理解できない日本人が異常なのだろう。
宇田川氏のこの調査で明らかになったのは、「韓国の人々は選挙権をもらえるのは特別永住権を持った人たち(韓国人と北朝鮮人)だけと思っている。中国人の永住者のことは全く想定外」であることだ。
だから質問状を受けた人々は、ようやく問題の本質を理解できたようだ。「韓国から圧力がかかったから」と語る小沢氏について、みなが「小沢と民主党は異常」「こういう政権は信用できない」と答えたと言う。
このように民主党政権は、韓国の政界も「異常」だと見る危険な法案を、選挙のために通そうとしているのである。
そう言えば台湾の李登輝元総統も最近、チャンネル桜とのインタビューで、この法案については「馬鹿だよ。一言でしか言えない。馬鹿だよ」と吐き捨てていた。
これでも日本人はこの「異常な政権」を、なおも信用し続けるのか。
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■チャンネル桜の番組動画
日本の外国人参政権に対する李大統領ら韓国政界の見方を、宇田川氏が紹介する。
3/4【討論!】小沢不起訴以降の民主党政権の行方[桜H22/2/20]
http://www.youtube.com/watch?v=P8egFdl3bf8
放射線被曝許容量は・・・
参考:武田教授サイト( http://takedanet.com/2011/03/16_3882.html)
法律では、一番低いのは一般人の1年間に1ミリ、次は、ある程度管理できる場所としての管理区域の3ヶ月で1.3ミリ、そして放射線の作業をすることがわかっていて、線量を測定したり、健康診断をする人の限度が女性で3ヶ月で3ミリと言うことになる。
これを1時間あたりで整理すると、
一般人 0.1 マイクロ
管理区域 0.6 マイクロ
放射線作業者(男性) 5.7 マイクロ
放射線作業者(女性) 1.4 マイクロ
となる。今までの7日間、家族がどこにいたかを表にして、いた場所の放射線を調べ、その放射線量と時間を掛けて、全てを足せば家族の被曝状態が分かる。
おおよそなら、福島県で5から10マイクロ、周辺の市町村では2から3マイクロ、東京近郊では0.1マイクロ程度の数値を使えば良いだろう。
上記データを参考に東京都内の測定値を見てみると3月15日に0.109の日がある。
以降は0.07(3/16)〜0.0457(3/20)となっており、問題なさそうだ。
都道府県別データ(http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/20/1303987_2019.pdf)3月19日〜20日を見ると、
茨城県水戸市、栃木県宇都宮市が基準値を超える。(0.14〜0.16マイクロSv)
武田教授が何度も書いておられるように、曝されている時間が問題だ。
放射能飛散が数週間・数ヶ月と続き、終息の見込みがない場合、上記地域の方々は避難の決心が必要になるのではないか。
関連情報
■原発 緊急情報(19) 食品の汚染と放射線物質の半減期
http://takedanet.com/2011/03/19_5fa2.html
■原発 緊急情報(20) NHKの矛盾を役立てる
http://takedanet.com/2011/03/20nhk_fe89.html
■原発 緊急情報(21) 「直ちに」とは何か?「冷静に」とはなにか?
http://takedanet.com/2011/03/21_0855.html
政府や専門家は、放射能汚染について「直ちに影響のあるほどでない・・・」というコメントが多い。
しかし、放射能は量は少ないかも知れないが、日々出続けており、蓄積される。
ここ、数日、数週間で放射能飛散が確実に止まるなら問題ないかも知れないが、先行き不透明。
風評被害をおそれる気もわからないではないが、ウイルスなどと違い煮沸して防げるものではない。
法令で決まった基準値が、徐々に無視されているおそれがある。
武田教授のサイトより
原発 緊急情報(18) ほうれん草は食べられるか?
http://takedanet.com/2011/03/18_ba59.html
茨城県は2011年3月18日に福島県境に近い高萩市で採れたホウレンソウから、国が示した規制値の1キロあたり2000ベクレルの約7.5倍にあたる1万5020ベクレルのヨウ素131を検出したと発表した。 福島第一原発から約100キロ離れたところにある.また同時に規制値を超す放射性セシウムも検出されたと報道された。
これに対して枝野官房長官は、
「被曝量は胸部CTスキャン1回分の5分の1程度である」とし、「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と強調した。
官房長官は放射線の人体に対する影響の素人であるから、この後ろに専門家がいる.
千葉市の放射線医学総合研究所の環境放射線影響研究の専門家は
「このホウレンソウの数値を人体への影響を示す単位である「シーベルト」に換算した場合、0・24ミリシーベルトになる。
人体に影響があるのは一度に100ミリシーベルトを受けたときとされており、小鉢1人前のホウレンソウを100グラムと仮定すると、今回のホウレンソウは4200人分を口にしないと人体に影響を及ぼさない計算になる。」 と発言している。
さらに、この専門家は 「妊婦や子供など、放射性物質の影響が大きいとされる人たちについても、摂取しても問題がないレベルだ」 と言う。
・・・・・・・・・
本当は「ベクレル」とか「内部被曝」についてかなり丁寧に説明してからの方が良いのだが、ことは緊急を要するので、それらは後に説明することにしてここでは「汚染されたほうれん草を食べても大丈夫か」ということだけを説明する。
この専門家の言うことはムチャクチャである。おそらく国から研究費を丸抱えでもらっているので、国民を無視した発言をしていると考えられる。
・・・・・・・・・
まず、第1に放射性を持つ物質を食べた場合の健康への影響は詳しく調べられていて、この場合のヨウ素131のように放射線を出す元素(正確には同位体という)ごとに細かく決まっている。
またそれらが1種類の時とか、2種類の時についての研究されている。
その上で、規制値が決まっている。この手のものは同位体の数が多いので、同位体毎に詳しい「別表」があり、それで専門家は接種して良い限度を決める.
だから、規制値の7.5倍でも安全だなどという話は全くない。そうなると専門家はなにもできなくなる。
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次に、ほうれん草で内部被曝することと、1年に100ミリシーベルととは、人の健康に影響するのがまったく違う。
でも、ここではこの専門家の通りに、もしも一般の被曝と比較するならば、一般人の1年間の限度は1ミリシーベルトである。
この専門家が言っている100が1になるのだから、まったく違う.
具体的にはほうれん草を小鉢一杯、42回食べたら、1年間の規制値になる。
つまり、このホウレンソウは1年に42回しか食べられない。
また、妊婦や子供だのについての内部被ばく量(限度)はハッキリ決まっていて、これも1年当たり1ミリで、こちらの方は単なる基準値ではなく、法律で定められている内部被ばく量の限度である。
従って、汚染されたホウレンソウの汚染度が少し高くなることがあり得る事を考えると、安全をみて1年に10回ぐらいに限定されるだろう.
・・・・・・・・・
放射線で汚れた農作物を捨てるというのは、それをつくった農家の人は断腸の思いだろう。また、経済的な損失も大きい。
でも、農作物に対する放射線で汚染されたものの規制値を決めた限りは、それを守るのが順当である。
また、医療行為の一つであるCTスキャン等と被曝量を比較するのは無意味で、いくら官房長官が素人と言っても政治家である. 国民の健康を守る見識がない。
すでにこの国の政府も専門家も、国民の健康を考えずに電力会社を助け、ひたすら「国民がじっと我慢して放射線物質で汚れたホウレンソウを食べ健康害すること」を望んでいるようだ。
当面、放射線で汚染された野菜は食べない方が良い。産地から出荷するのは「規制値以下のもので、良く水で洗浄して、汚染が採れることが分かっているもの」に限るべきだ。
消費者の防御としては、汚染野菜を買わないことしかない。仕方が無い。汚染しているのだから。
(平成23年3月20日 午後1時 執筆)武田邦彦
福島第1原発事故は、懸命の冷却作業が行われ、連鎖的な核分裂反応の心配はなくなった。
ところが使用済み燃料というものは、冷やすのに数年かかるという。
「電源が復旧するまで毎日水を運んで冷やさなければいけない」とのこと。
(http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_soc_jishin-higashinihon20110317j-11-w550)
いよいよ、食品、飲料水などの放射能汚染を云々する記事が見られるようになった。
厚労省は「直ちに健康に影響をあたえるものではない」としている。
【放射能漏れ】群馬の水道水から微量の放射性物質 県「飲用に支障なし」 2011.3.19 16:12
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110319/trd11031916130010-n1.htm
群馬県は19日、前橋市内の水道水などから放射性物質を検出したと発表した。福島第1原発の事故の影響とみられるという。ただ検出量は、飲食物摂取制限基準値を大幅に下回る、ごく微量で、県は「飲用に支障はない」と冷静な対応を呼びかけている。
県によると、調査は、文部科学省からの指示で18日に、県衛生環境研究所(前橋市上沖町)の蛇口から取った水道水で実施した。
その結果、「ヨウ素131」(1キログラム当たり2・5ベクレル)と「セシウム137」(同0・22ベクレル)、「セシウム134」(同0・16ベクレル)の放射性物質を検出したという。
また、県の独自調査で同日に採取した、県央第1水道事務所(榛東村)の水道水からも「ヨウ素131」(同14ベクレル)が検出された。みどり市塩原浄水場(みどり市大間々町)の渡良瀬川の原水からは放射物質は検出されなかった。
国が定める飲用水基準値はヨウ素が1キログラム当たり300ベクレルで、セシウム(セシウム137や同134などを合わせた基準)は同200ベクレル。
県は「飲用しても被曝(ひばく)する可能性はないレベル」としている。ただ、今後も1日1回の測定を続け、推移は見守るという。
【放射能漏れ】厚労省「健康に影響なし」 ホウレンソウなどの放射線量 2011.3.19 18:19
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110319/trd11031918200013-n1.htm
厚生労働省は19日、福島県産の原乳と茨城県産のホウレンソウの2品目から食品衛生法に基づく暫定規制値を超える放射線量が検出されたと発表した。各自治体が出荷元の特定を進め、販売禁止の措置となる見通し。
福島第1原発の事故を受けて厚労省は17日、放射線汚染の基準値を超える飲料水や生鮮食品を出荷させないよう都道府県に通知。食品・飲料水などを6項目に分け、ヨウ素やセシウムなどの出荷制限する暫定規制値を定めている。
牛乳は1キロ当たりヨウ素300ベクレル、セシウム200ベクレル、ウラン20ベクレル。野菜はヨウ素2000ベクレルなど。
福島県が実施したサンプル調査では16日〜18日に福島県川俣町で採取された原乳から1キロあたり932〜1510ベクレルの規制値を超えたヨウ素が検出された。川俣町は福島第1原発から約40キロ離れている。
茨城県で実施されたサンプル調査では、同県高萩市や日立市など6市町村から1キロあたり1万5020〜6100ベクレルのヨウ素、同524ベクレルのセシウムなどいずれも規制値を超える数値が検出された。検出された6市町村は原発から84キロ〜122キロの距離。
厚労省の大塚耕平副大臣は消費者に対し、「ただちに健康に影響を与えるというものではない。全例のない事態の深刻さを考え、すみやかに報告した」と冷静な対応を求めた。
連日原発危機情報を更新されている武田教授サイトには、質問メールが殺到しているとのこと。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/15_0205.html
原発 緊急情報(15) ご質問の多いことについて
福島原発の状態は第3段階に入りましたので、緊急情報を少し止めようかと思ったのですが、ご質問が多いので、緊急情報として書きました。
福島原発の事故の第1段階は最初の頃水蒸気爆発が起こったりした時期で、変化は激しく、危険でした。
特に、その頃は放射線があまり原発から外へ出ていなかったので、東京電力は相当無理なことをして放射線が外に出ないように頑張るだろうと考えていました。
例えば、原子炉の中の圧力が上がった場合、圧力を低くすると、外部に放射線物質が漏れるので、東電の責任者はびびって、それができないと思う可能性があったのです。
そうすると、圧力が上がり原子炉が爆発する危険があると考えたからです。
ところが2号炉の格納容器が割れたために、発電所の中の放射線が一時400ミリシーベルトというものすごく大きな値なりました。これは良くないのですが、わたくしはこれを聞いて逆に安全になった、第2段階に入ったなと思いました。
というのは、東電の責任者が放射線を漏らしては行けないというプレッシャーから解放されるので、圧力容器が破裂する可能性が少なくなったからです。
そして、自衛隊が水を注入し始めた頃から第3段階に入ったと思います。すでに1号機から3号機は原子炉の中の燃料の問題、4号機は使用中の核燃料の貯蔵の問題になりました。
これらは水の補給がうまくいかなければ燃料が破損しますが、それには3、4日かかるでしょう。従って、行動する時間的余裕が出てきたということが言えます。
・・・・・・・・・
このような状態の中で多くの人が心配されていることが3つ程あります。
一つは明日あたりから天候が悪くなって関東地方に雨が降る可能性があるということです。
放射性物質が空気中にある場合に雨が降るとそれが地表に落ちてきて人体に付着します。
チェルノブイリ原発の時に、汚染地域がポツポツと飛び地になっていたのはこの雨の影響も大きかったわけです。
そこでわたくしは気象庁が出している雲の動きを調べてみましたら、もし明日関東地方に雨が降った場合、その雲は放射線の少ないところ(ほぼ安定して日本海)から来ますので、少なくとも東京、横浜、大宮、千葉については問題はありません。
福島県及び茨城県と栃木県の北部、宮城県の南部については、すでに空気中にある放射性物質が落下するので、できるだけ雨の降っている時には外に出ない方がいいと思います。
どうしても雨にぬれた場合、家に帰ってできるだけ早く洗濯して汚れをとってしまうことが大切です。洗濯をした水は若干の放射線物質がついていると思いますが、それが下水に流れるのは仕方がないと思います。 現在の段階では環境を汚すのはやむを得ないので、それよりも人体に直接、触れることを防ぐことが大事だと思います。
・・・・・・・・・
第2に、政府やテレビは相変わらず時間当たりの放射線のことを言っていて、それとレントゲンとか飛行機の関係で「直ちには障害がでない」と言っています。しかし、もともと放射線は遺伝子に損傷を与えるもので、すぐには障害は出ません。
また、一般人の基準である1ミリシーベルト(これから先はシーベルトは省略します)を浴びても大丈夫だということを随分多くの人(政府、テレビ、専門家、一般の人がネットで)が書いています。
わたくしもどちらかと言えば個人的には放射線はもう少し高くても大丈夫ではないかと考えていますが、このような非常時では個人的な考えはあまり表に出すべきではなく、やはりいろいろな会議を経て決まった国の基準を守ることが大切だと思います。
でも、これほど「大丈夫」と強調されているので、少しデータを説明します.
女性で医療関係のお仕事をされているかたで放射線をうける人の場合、被曝限界をどのように考えるか長く議論されています。
いろいろな考えがありますが、最も標準的には女性で医療関係の放射線を浴びるような仕事をしている場合、1ミリを超えたら仕事をさせない方が良いというのがこの仕事の関係の専門家がおおむね合意してるところです。
従って、1年に1ミリから数ミリぐらいが良いのでしょう.
次に、東京からニューヨークまで飛行機で行くと、かなりの被曝をすると言われますが、これについては航空関係者の間で議論があります。
おおよそ一般人の基準の1ミリに比べて、その5倍の5ミリ程度がが妥当であると考えられています。5ミリというと、例えば1ヶ月あまり同じところで生活する人は、1時間当たりの放射線は5マイクロになります。
福島県の多くのところは、時間当たり5マイクロを越えてますから。航空機で仕事をする人の基準値を超えるということになります。
三番目はチェルノブイリの事件のときに、スウェーデンで妊婦の影響を調べた研究があります。
チェルノブイリの時に、スウェーデンで観測された一番高い放射線は1マイクロとでした。ですから日本で言えば、福島県はもとより、茨城県と栃木県の北、宮城県の南方がそれにあたります。今のところ東京、横浜、大宮、千葉は、1マイクロを下回っています。
テレビや政府は1マイクロでは全く健康に問題がない(すぐには障害がでない)と言っています。しかし注意しなければならないのは、テレビや政府は「短期間に障害が出ない」と言っていることです。
スウェーデンの論文を読むと、妊娠しているときに1マイクロの放射線を浴びた子供は、頭の発達が少し遅れ、特に数学の力が落ちたというふうに報告されています。
ただ、子供の体の方は健康だと報告されています。
わたくしはこの論文を紹介するかどうか少し迷いました。妊娠しているお母さんにしてみれば、生まれてくる子供の頭の発達が遅れるということはとても衝撃的なことだからです。
もちろん論文ですから先端的なことであり、あるいは間違いもあるかもしれません。論文を紹介しておいてやや無責任ですが、ヨーロッパの論文には少ない例で断定的な結論を導くものがあり、私はこの論文に否定的です.
読者の先生からもご連絡がありましたが、日本の医学の知識でも論文の記述は疑わしいと言っておられました。 従って、この論文に記載されていることが事実であるか、少し保留させてください。実は妊婦についての影響はそれほどはっきりとしたレポートがないのです。その理由は妊婦が高い放射線のところでさらされることがないことと、放射線が低いところではかなり多数の例をとらないと学問的にはっきりしないからです。
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総合的に見て、女性のレントゲンを取り扱う人、飛行機に乗る人、そして妊婦等の例を見ますと、日本の基準、つまり一般人が1年間に1ミリという被ばく量は、それ程極端に低いわけではないとも考えられます。
今後研究が続けば、もう少し高いレベルでも OK かもしれませんが、個人で勝手に判断して、1ミリは低すぎるとこの段階で言うのは危険です。
とりあえず1ミリを一つの目安とし、航空機の仕事をする人の5ミリぐらいをご参考になってそれぞれご判断いただきたいと思います。
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第3は水道等の汚染です。
水道やその他の野菜が汚染されたという報告がありますが、これは当然のことです。すでに福島原発から遠く離れた福島市で20マイクロという放射線が報告されているわけですから放射能を持つ物質が広く拡散していることは間違いありません。
問題は程度の問題ですが、わたくしがもし家族に言うならば、飲み水はできるだけペットボトルで飲むこと、洗濯や掃除お風呂等は、水道を使っても問題がないと答えると思います。
また、野菜等は1日中、外にいるのですから、すでに7日間というと1時間あたり20ミクロンでも、3ミリを越えています.
すでに放射性物質が付着することが多いので、ある程度は洗わなければいけないと思います。野菜に付着している放射性物質のほうが水道に含まれているより少ないからです.
水道や野菜については現在のところデータが少なく、この程度しか言えません。放射線というのはできるだけ少なくしておくというのが大切ですから。もしペットボトルを買おうお金があれば飲み水だけでもペットボトルにしておいたほうがいいのではないかと思います。
また放射性物質の中には煮沸すればのぞけるものもありますが、細菌と違うので原則としてはとれません。
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皆さんから多くのメールをいただき、本来は一人一人の事情が違いますから個別にお答えしたいのですが、現在のところブログを書くのが精一杯というのが正直なところです。
申しわけありませんが、しばらくできるだけブログを多く書くようにしますのでご参考になってください。また誤字脱字もご容赦ください。
(平成23年3月19日 午後7時 執筆)武田邦彦
TVは見ていないので判らないが、武田教授が述べておられるようにネットの放射線量の発表値は「1時間当たり」が多い。新聞ではパニックを恐れてか具体的な地域別の放射線量は発表されていないようだ。放射能漏れが、此処2,3日で収まるなら問題ないだろうが、これが数週間、何ヶ月も続くと明らかに障害がでてくるだろう。
薬害、公害補償のように、後年被害が出てから補償を貰っても幸せではない。
わかりやすい、だれでも対処しやすい速報を願いたい。
一般人が被爆しても大丈夫な値は1mSV(ミリシーベルト)/年 だから、速報値を自分で換算し比較するしかない。
24時間外にいるわけではないので、また個人の抵抗力回復力も違うので、その辺はそれぞれの事情にあわせて勘案する。
都内の環境放射線測定結果 測定場所:東京都新宿区百人町
http://113.35.73.180/monitoring/index.html
都道府県別もあり。
武田教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/14_9fe6.html
原発 緊急情報(14) 3月18日午後9時、放射線速報
今日は緊急情報を2つも出したので、明日の情報のために調査をしていたら9時の NHK の放送で放射線の測定結果が出たので、放射線速報を出します。
報道された放射線の値は高いのに NHK とそこに出ていた東大の先生が「健康に影響がない」と間違ったことを言っていたので、少し焦りました。
・・・・・・・・・
文科省の測定では、福島原発から北方30キロメートルで、3月17日は170マイクロシーベルト、18日は150マイクロシーベルトだった。もちろん、すべて1時間に被曝する量である.
従って、この2日間の平均的な放射線は(1時間いれば)160マイクロシーベルトであったと考えられます。
一般人が年間に被爆しても大丈夫な量は1ミリシーベルトとされていますから、1000÷160=6時間となり、福島原発の北側30キロにいる人は7時間だけそこにいたら一般人が1年間で浴びていいという。基準値を超えることになります。
これがなんで健康に影響がない数値といえるのでしょうか? 東大の専門家は何を考えているのでしょうか? それは現在の基準がおかしいと心の中で思っていることと、本当のことをいうとパニックになる可能性があるので、東大の先生のような社会の主導者は本当のことは言わなくてもよいという気持ちがあると推定されます.
例えば、放射線の作業者は年間で50ミリシーベルトの放射線暴露が認められています(一般人の50倍)。また、一度に強い放射線を浴びたときより、弱い放射線を7時間浴びた時の方がダメージが小さいという知見もあるからです。
しかしそこが間違っています。
放射線の作業をする人は健康診断もしますし、放射線の測定値もしながら作業をします。また放射線のあるところで厳しい作業をする人には「妊婦や赤ちゃん」はいません。
だから、作業者は50ミリシーベルトになっていて、一般人は1ミリシーベルトなのです。国の基準には、長い期間の検討もされ、また国際的なレベルも取り入れられています。
このように非常時のときに、これまでの基準を安易に変更してはいけないのです。詳しくは調査していませんが、現在 NHK 等で専門家として出ている人たちは、実はこのような基準を決める委員会に出ていた人達なのです。
事故が起こらない時には、厳しい基準を決めて原子力が安全なように見せかけ、事故が起こると「基準は本当は厳しすぎる」というのは余りにも無責任です
福島原発から北へ50キロ程に住んでいる人たちは、1日以内に一般人が1年で浴びても良いとされる。放射線を上回る可能性があります。
「あびても良いという放射線量を超える」ということは人によっては障害が発生する可能性があると考えて正しい判断です。
自治体の市長や町長さんはNHKにごまかされることなく、数字を直視し、基準を守り、自ら正しく判断し、自分の自治体に住んでいる人たちを待避させるべきです。
・・・・・・・・・
ところで、わたくしが心配していた福島市は、ここ3日で20マイクロ,17マイクロ、13マイクロと幸い、低めになっています.どうも風向きが少し南になってきたのでは無いかと思います。
明日はやや高気圧が太平洋に来て温かくなる予想ですので、その影響かも知れません.
でも、1000÷17(3日間の平均)=59時間(2日半)ですから、福島に3日以上居住している人はすでに1年間で許容される放射線に暴露されたことになります。
従って、もしも自治体が福島市の市民は1年間で許容される放射線以上に浴びてはいけないと判断するならば、そろそろ避難する必要が生じています。
幸いなことに、福岡から南の茨城栃木千葉東京埼玉神奈川等の放射線量は、かなり減ってきました。これから見ると風の向きが北東から日風もしくはやや南風に変わったと考えられます。
この地域はおおよそ0.1マイクロシーベルトを下回りましたから、当面の危険は少なくなったといえるでしょう。
・・・・・・・・・
昨日あたりから福島県を中心に、比較的高い放射線が観測されてきたことから、「強い放射線を浴びるなら危ないが、この程度の放射線を長く浴びるのなら大丈夫だ」というコメントを専門家がするようになりました。
わたくしのブログにも人間には放射線に対する防御力があり、強い放射線を短時間に浴びるよりも、間歇的に放射線を浴びれば、人体がその損傷を回復してくれると書きました。
しかし、一方で、わたくしは計算ではそれをあまり使っていません。
というのは、このような事故のときには、学問的にも定量的にもハッキリしていない解釈はできるだけ避けて、まず第1に今まで決めてきた数値を参考にするということではないかと思います。
放射線の基準は、あくまでも1年あたりこのくらい被曝してもいいとか、このくらいの総量なら白血病になる確率があるとか、そのように決まっています。
従って、1ヶ月の間に被曝するなら大丈夫とか、1年間ならそんな量は問題にならないというような新しい考えを持ち込むのは間違っていると思います。
・・・・・・・・・
最後に、昨日から今日にかけて多くの皆様から大変、有用な資料をいただきました。これらを有効に活かしてネットという武器を使いながら、できるだけデータや判断の方法を書いていきたいと思います。
メールの中には具体的な場所を示して、そこに何日ぐらい住んでいても大丈夫かという質問が多いのですが、残念ながらお1人お1人の計算をする時間がとれません。
できましたら簡単な計算ですから、付近で測定されているデータを1日ぐらい平均してそれを計算されることをおすすめします。
例えば、1マイクロシーベルトですと、それを1000倍してください。1マイクロシーベルトなら1000倍で1ミリシーベルトになり、一般人が平均的に1年間で被爆する限度になります。
またその値が10ミリシーベル(もともとの測定値が10マイクロシーベルト)を超えるようでしたら、付近の人や自治体と相談をして退避するかどうかを検討されたらいいと思います。
福島原発は次第に落ち着いているようです。だから、決して不安になることはありませんが、しっかり計算をしてご自分でご判断されることが重要かと思います。
申し訳ありません.
(平成23年3月18日 午後10時、執筆)武田邦彦
今のところ、放射線量の数値が基準上回る食品はないと厚労省は発表している。(17日)
引き続き、武田教授の原発緊急情報を転載させていただきます。
http://takedanet.com/2011/03/12_4a35.html
被爆とは。
メディアは正しいことを云っているのか。
放射能物質からのどのようにして被爆を防ぐかが述べられている。
原発 緊急情報(12) 逃げられない人のために
関西に実家等があってそこに逃げられる人は良いのですが、すぐに逃げるところと言っても心当たりがない人も多いと思います。
そこで、ここでは原発の影響があるところにお住まいで、しかも逃げるところは簡単にはないという人のためのご参考に少し書いてみました。
・・・・・・・・・
その前に昨日あたりからメディアで言われている事で間違っていることを指摘しておかなければなりません。正しい知識がないと判断が間違ってしまうからです。
まず第1に今朝の NHK のニュースを見ていましたら、原発の放水がうまくいかなければ、さらに大量の放射能物質が出ると言っていたことです。
その一方では、「現在の放射線のレベルでは心配ない」ということが同時に繰り返してマスメディアから流されています。
この二つを明らかに矛盾します。片方では「注水に失敗すると原発から大量の放射線が出る」と言いながら、片方では「現在の放射線レベルでは大丈夫だ」といっても全く解決にならないからです。
原子炉に水を供給することが失敗したら大量の放射線が出るというのなら、現在の放射線レベルを元に判断をしても危険だからです。
つまり、原子炉に水を供給することが失敗したら、どのくらいの危険性があるかということを具体的に示す必要があります。それで初めて家族の安全が確保されます。
メディアの無責任といえばそれまでですが、メディアを非難しても仕方がないので、わたくしはそれを具体的な数値で示しています。
先回の緊急情報(11)で、わたくしが「10」という数字を示しているのは、これまでの事故例等を見ると、注水に失敗したら現在の10倍ぐらい放射線のレベルが上がる可能性があると考えているからです。
原子炉に水を投入するのを失敗したら、放射線レベルが10倍になるということは正確にはわかりません。しかし、せめてそれを専門家が言わなければ、普通の人がただ「原子炉に水を投入するのが失敗したら大量の放射線が漏れる」等と伝えてもらっても、それは情報にならないからです。
東京の放射線レベルは現在、低いのですが、わたくしがやや高めの数字を示しているのは、このことを加味しているからです。
わたくしは今の東京の放射線レベルは心配することはないと言っておりますが、しかし人によっては不安に感じる人もいます。
本当に原発に水を入れるのが失敗し放射性レベルが大きく上がっても、新幹線等が混んでいて赤ちゃん等を抱えている人はすぐには移動できないでしょうから、だいたいどのくらいのことになるかということを、わたくしの知識の範囲でお伝えをしています。
・・・・・・・・・
もう一つ極めて危険な報道があります。
これは NHK ではなく、民放の女性のアナウンサーでしたが、「放射線レベルは低いので心配することはない。」と大きな声で叫んでいました。
その番組で示された図は全く間違っている図で、アナウンサーが口にしている数字は「1時間あたりの放射線の強さ」であり、図に示しているのは「最終的にその人がどのくらいの被曝するか?」という値です。
女性アナウンサーは、 「10マイクロシーベルトだからこの図から言えばとても小さい。まったく問題ない」 と繰り返していました。
このアナウンサーは放送を降りた方が良いと思います.人の命に関係することですから「私はアナウンサーだから知らない」ということではすまないのです。
1時間に10マイクロシーベルとということは、たった1時間しかそこにいない人ならその数字で良いのですが、生活をしていて1ヶ月あまり同じ場所にいたら、10ミリシーベルトになります。これは法律でも許されてないような大きな値なのです。
重要なことなので繰り返して説明します。
時間に10マイクロシーベルとというのは放射線の強さですから、1秒あたりで言っても、1ヶ月あたりで言っても良いわけです。
1秒あたりで言えばとても小さな値になりますし、1ヶ月あたりで言えば大きな値になります。
瞬間的にその場所を通り過ぎるのならば、1秒あたりでも1分あたりでもいいと思いますが、今多くの人が判断しようとしているのは、「ここに住んでいて良いのか」、「赤ちゃんは大丈夫か」ということです。
そうなると1ヶ月はそこにいますし、子供は感度が高いのです.
恐らくは東京にいるアナウンサーだから、原発の近くにいて不安に思っている人の気持ちがわからないのだと思います。
またその横にいた専門家は、それに気がついたようでしたが、間違いを指摘しませんでした。だれかに「危険を煽ってはいけない」と言われて、逆に危険なことを言っているということです。
・・・・・・・・・
昨日から今日、テレビを見て気が付いた大きな間違いはこの二つです。
楽観的に考えるのも悲観的に考えるのも問題で、事実を正確に掴み、責任を持って自分の行動を判断するには、このような間違いは絶対に自分の頭からのぞいておかなければなりません。
ところで、逃げることが難しい人がどのようにすればよいかということをお話しようとしたのですが少し長くなりましたので、次回にお話をしたいと思います。
(平成23年3月18日 8時30分 執筆)
原発 緊急情報(13) 逃げられない人のために その2
緊急情報(12)で、逃げられない人たちのために少しでも役立てばと思って書くつもりでしたが、少し長くなったので「その2」で書きます。
・・・ まず第1には、福島の原発から出てくる放射線には何種類かあるということです。まず、原発の内部にある強い放射線が四方八方に飛んでいくというものから受ける被曝です。
飛んで来る放射線には2種類あって(学問的には3種類ですが、現在関係あるのは2種類です)、一つは光のようなもの。一つは電子です。
光は、「遠くの光が見える」ように遠くまで進みます。もう一つの電子はものすごく小さいのですが、それでも形を持っている「物質」ですからコンクリートのビルとかそういうものにぶつかるとそこで止まってしまいます。
空を飛んでいるヘリコプターはこの「光のような放射線と電子」の両方で被曝するのですが、原発の近くに住んでいる人は、原発との間に、小高い山とかビル等があれば、少なくとも電子の分だけは、被曝を受けないということになります。
原発から遠ざかれば安全だというのは、このことを言っています。
・・・
もう一つの放射線のもとがあります。
それは、原発の装置や敷地の中にある「放射能の高い元素」が空気中を飛んでくる場合です。
仙台とか東京等を遠くになると風に乗って飛んでくることになります。
これは放射線を持った物質なのでややこしい問題があります。放射線物質を吸い込みますと体の中に入りますので、体の外からではなく、中からも被曝することになります。
また、衣服につきますと、それが除かれるまで自分の体がその放射性物質から出る放射線で被曝することになります。これは外からです。
現在の状態では、福島原発から20キロ程度のところの人は避難していますので、ここで説明した最初の放射線はあまり考えなくてもいいということになります。
つまり、「自衛隊のヘリコプターが受ける放射線」と「原発から少し離れたところで住んでいる人が浴びる放射線」とは少し意味が違うということを理解しておかなければなりません。
・・・・・・・・・
仙台から東京あたりの間に住んでいる人たちは、福島原発からある程度、放射性物質からの放射線を浴びると考えていいと思います。
その場合、放射線と体の関係を少し知っておく必要があります。
・・・・・・・・・
人間の身体は放射線に対して防御する能力を持っています。従って、一旦、放射線に当たると、その時には身体の一部がごくわずかですが損傷します。
しかし、人間の体というものは、常に外部からの攻撃を防御することができるようになっています。例えば風邪のウイルスが体に入っても、体の抵抗力さえあればウイルスを撃退できるのと全く同じです。
つまり、放射線に当たったらもうそれで終わりと思っている人がおられるのですが、普通の病気と同じように一旦放射線にあたっても、自分の体の抵抗力と免疫力が高ければ、元の体に戻してくれます。
そうなると普通の病気と同じですからまず第1に体力をつけておくということが必要であることがわかります。 私がやや放射線に対して楽観的なのは、放射線が弱いということではなく、人間の体が治す能力があることによります。人間は他の動物に対しても放射線で受けた傷を治す力が強いのです.
・・・・・・・・・
そして第2には、「連続的に放射線を浴びない」ということです。
逆に「連続的に放射線を浴びる」ということは、風邪で言えば「風邪をひいているのに、まだ寒くて乾燥しているところ(ウィルスがいるところ)にいるようなものです。
放射線でも同じです。外部に出て放射線を浴びたと思ったら、そのあとは家の中に入り、しばらくじっとしていることです。それで回復をします。
風で飛んできた放射性物質は外を歩いているときに、自分の体の衣服につきます。多くの放射性物質は水で洗えば取れますので、洗濯機で洗ってとるということが必要です。
非常に厳密に言えば、1回汚染された服は着ない方が良いのですが(専門家でそんなことを言っている人もいますが、家庭生活では不可能です)、現実にはそうもいかないので、やはり注意して洗濯するというのがいいと思います。
下着が心配です。
だから、ちょうど冬の季節でもありウインドブレーカーのように風を通さないような衣服を上に来て出かけて、それを洗うということができればベストです。
外出を多くしなければならない人は、外から放射性物質を少しずつ家の中に持ち込むことになりますので、玄関先でそっと脱いで放射性物質が家の中にあまり入らないようにすることが大切でしょう。
また放射性物質は結構、拭いて取れるものですから床等の拭けるところはできるだけ拭くことも大切です。
・・・・・・・・・
原発に近いところ以外の放射線はほとんどこのような物質によってもたらされますので、家の中を密閉してその中にじっと入っていれば、被曝量は10分の1ぐらいにもなると言われています。
もちろん、ストーブ等をたいていれば一酸化炭素中毒等になりますから適度な寒気が必要ですが、その場合でも直接リビングルームに外の風が入ってこないようにあまり生活しない小さな部屋があったらそこから寒気するように気をつけるのも有効です。
・・・・・・・・・
「放射線で損傷したところは体が直してくれる」ことと、「放射線は空気中にある小さな物質から来る」という二つを組み合わせますと
1) 外出を控えること、
2) 外出するときにはウインドブレーカーのようなものを着ること、マスクや帽子をかぶること、
3) 帰宅したら玄関先でそっと脱いで洗濯すること、
4) 連続的に外出しないこと、
5) 外出した人が放射線物質を家の中に持ち込んできてその放射線で赤ちゃんが被爆するということがないようにすることなどが有効であることがわかると思います。
もちろん、何らかの手段で2,3日でも遠くに行くことができれば、その間は放射線で損傷した体はすこし元に戻ります.
このようなことを十分に注意すれば、原発に近い人は別にして、 「東京と福島との間に住んでいる人、仙台あたりの人は比較的安全になる」 ということができると思います。
・・・・・・・・・
これに関連した少し専門的なことに言及します。
400ミリシーベルトぐらいの放射線を浴びると多くの人が白血病になりますし、100ミリシーベルトぐらいでも免疫力の弱い人は白血病になる場合があります。
しかし、この100ミリシーベルトとか、400ミリ シーベルトというのは、比較的短い時間に被曝した場合のことです。
例えば1時間に100ミリシーベルトを浴びた人はかなり危ないのですが、1ヶ月間で100ミリシーベルトを浴びても、その間に自分の体が直していきますので安全サイドになります。
でも、1ヶ月の場合、どのくらい安全になるかは極めて複雑です。
女性と男性との問題、赤ちゃんとお年寄りの差等多くのことがありますでなかなか一概に1時間で100ミリシーベルトを浴びたらそれは1ヶ月でどのぐらいかということを具体的に示すことはできません。
そこで、このブログでは1時間に浴びた量で1ヶ月の打撃を示しています。つまり打撃を受ける上限を言っているということになります。
(平成23年3月18日 10時 執筆)武田邦彦
放射線量=放射線の強さ ×(かける) 時間
放射線の強さは、一般的に1時間当たりを云っているようだ。
自然界で人が1年間浴びる放射線量は1〜2.40ミリシーベルトと云われている。
参考図「放射線量と人体への影響」↓
http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_soc_jishin-higashinihon20110315j-12-w440
東京都内の3月16日の線量は、0.0719マイクロシーベルト/hであった。
年換算では =0.0719×24×365÷1000=0.629844・・ミリシーベルト
となって、基準値以下と思われる。
また、文科省の「環境放射能水準調査結果」で福島県の南部、茨城県3月16日のデータをみると
0.3084マイクロシーベルト/時平均×24×365÷1000 =2.701 ミリシーベルト となって
基準値を超えることになる。ただし、放射線作業従事者の線量最大限度である50ミリシーベルト/年には満たない。
(以上は算数苦手爺さんの計算ゆえ、チェックが必要)
以下今日の武田教授の計算結果が出ていた。
http://takedanet.com/2011/03/post_b9fc.html
原発 緊急情報(10) 政府・マスコミ、ごまかし。危ない?!
政府とマスコミがごまかしを始めた。これはどうしてもすぐ多くの人が気がついて理解しておかなければならない。
それは「1時間あたりの放射線」と「そこに住んでいる子供が受ける放射線」の問題だ。実に危険なごまかしを始めた。
放射線の強さを「シーベルト」で示すが、これには「年間にあびるシーベルト」、「1時間あたりのシーベルト」、「白血病になるシーベルト」、「瞬時にあびるシーベルト」と4つある.
この複雑なことを利用して、昨日から政府とマスコミは歩調を合わせてごまかし始めた。子供をもつ親はその責任から、絶対に次のことを理解して欲しい。(今、私は計算中)
・・・・・・・・・
まず、法律で決められた「普通の人は一年に1ミリシーベルトまで(自然放射線を除く)」というのは、「1年間」だ。
政府発表やテレビで報道しているシーベルトは「1時間あたりのシーベルト」だから、1ヶ月少し(42日)住んでいるところの場合、それを1000倍する必要がある。
白血病になるシーベルトは約400ミリシーベルトで、これは1時間でも1年でもなく、そのままである。だから1時間400マイクロシーベルトのところに1時間いても大丈夫だが、1ヶ月あまり住んでいると白血病になる.
レントゲンを受けると「一度に600マイクロシーベルト」の放射線を受けるが、これは瞬時である.
・・・・・・・・・どのぐらいで何が起こるか・・・・・・
4シーベルト 死ぬ
400ミリシーベルト 白血病
1ミリシーベルト(1年) 法律で定められた限界
・・・・・・・・・・・・
1) 福島原発2号炉から放射線が漏れたときに枝野官房長官が発表した数値は1時間に400ミリシーベルト。
(もし、その場所に1ヶ月少し住んだら、400シーベルトになり死亡.その100分の1で死亡するから1日いたら死亡する)
2) 文部科学省が3月16日に発表した福島原発から20キロの地点(福島県浪江町周辺)の放射線は1時間330マイクロシーベルトであった(1時間あたりと思う)。
(そこに1ヶ月少し住んだら330ミリシーベルトになり、白血病になる数値・・・これをテレビでは「安全な放射線」と言っていた。)
3) 3月15日頃の東京の高い値は10マイクロシーベルトぐらいだった。
(東京に1ヶ月少し住むと、10ミリシーベルトで、1年間に浴びて良い値の10倍になる。1年ぐらい住むと子供はかなり危険。胃のレントゲンが1回で600マイクロシーベルトだから、1ヶ月で17回のレントゲンを受けることになる。安全とは言えない.)
・・・・・・・・・
【政府のトリック】
政府やマスコミは「福島原発から20キロのところの放射線は、330マイクロシーベルトだから、胃のレントゲンの2分の1」という言い方をしている。だから安全という.
しかしそれは「そこに1時間しかいない人」の事であり、住んでいる人ではない。だから、1ヶ月あまり住む人は330ミリシーベルトを浴びることになり、子供も親も白血病になるだろう.
すぐ待避しなければならない。決して「安全な放射線」ではないのだ。
・・・・・・・・・
今、私(武田)は少し動揺している.
もし文部科学省が16日に発表した値が正しく、私の計算があっていれば、政府は直ちに浪江町の人をもっと遠く(風上)に待避させる必要があるからだ。
でも、まったくその気配はない.なぜなのか?
私の計算が間違っているのか? それでは浪江町の少し南の人はどうなのだろうか?たとえばある地点で測定してみるとその3分の1の100マイクロシーベルトのところに住んでいる人は、3ヶ月住むと白血病になる.子供はさらに早いかも知れない。
もう一度、慎重に考えてみる.もしこの計算が本当なら大変だが、どこかに間違いがあることを願う.
原子力の専門の人、チェックしてください。もし、この計算が正しいと大変ですから。間違えていたらすぐ訂正します。でも重要な事ですから。
南無三! 私の勘違いであってくれ!
(平成23年3月17日 午前9時30分 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/11_0ba1.html
原発 緊急情報(11) どこがまでが危ないか:計算結果
緊急情報の(11)で、放射線による健康被害について、昨日から政府やNHKが間違ったことを言い始めたので、少なくとも緊急にそれを言っておかなければいけないと思い記事を書きました。
記事について多くの専門家、大学の先生、それに勉強中の大学生等からも、計算やデータが提供されました。
ありがとうございました。
重要な事だったので、もちろん、自分としては正しいと思うことを書いたのですが、万が一と思ってチェックをしてもらいましたが、考え方、計算などは基本的な間違いはありませんでした。
・・・・・・・・・
その結果をまとめますと、
1) 原発の近くの町や、茨城県の北の地域、福島市等はすでにやや危険な状態にある、
2) 東京まで来ると今のところまだ危険な状態にはない、
3) データが部分的なので、全体的な見通しができない、
4) 健康な大人と、妊婦もしくは赤ちゃんとでは、放射線の感度が相当違うので、誰を基準にするかで危険度が変わってくる、
ということです。
・・・・・・・・・
ニコニコ動画の生放送でお話した通り、わたくしは政府の責任者としてではなく、「家庭のお父さん」として判断をしています。
家庭のお父さんという意味は、家には妊娠した人もいるでしょうし、赤ちゃんもいるでしょう。それから楽観的な見方もあるし、悲観的な見方もあります。
その中でわたくしは、やや頭の隅に赤ちゃんを考え、極端に悲観的ではなく、でも多少は「万が一」ということも頭に入れて計算をしています。
これは「事実をそのまま見る」ということとも相反することではありません。つまり、赤ちゃんは現実にいますし、原発の処理がうまくいけば汚染はなくなっていきます。逆に1ヶ月ぐらい続くこともあるのです。
そして私は福島に住むお父さんとして、「このままいった場合、子供を少し遠くにやったほうがいいかどうか」ということを考えたのです。
さらに、今日だけのことを考えるわけにも行きません。今日のデータだけを使うのではなく、おおよその今後の変化も加味しました。
・・・・・・・・・
重要なことですから。前提を細かく説明しておきます。
【第一】
まず、政府や NHKがどのように間違って言っているかというと、
1) 1時間あたりの放射線というを値は、わたくしたちにはほとんど関係がないのに、1時間あたりの放射線の値を言っていること、
2) それを全く関係のないレントゲンの場合などと比較していること、
です。
つまり、「1時間当たりの放射線が1ミリシーベルト」だったとします。これを仮に1秒あたりの放射線でいれば、0.3マイクロシーベルトになり、「全く問題のない放射線の強さ」になります。
逆に、1年あたりの放射線とすると、約9シーベルトになるわけですから、「全員が死亡する放射線の強さ」になります。
わたくしの注意点の第一は、政府や NHK が1時間当たりの放射線の強さを、それと関係ないレントゲンの量などと比較をしていることです。
1時間あたりの放射線の強さは専門家にはある目安になりますが、「自分がここにいてよいのか、子供をここにおさせていいのか」ということを考える時には無意味な数字だからです。
わたくしは今朝、その危険性に気が付いたわけです。
【第二】
一方、例えば、1ミリシーベルトのところ(1時間あたりでも1秒あたりでも)にいても、それは24時間ずっと外にいる時です。現実的には、冬場でもありますし24時間外にいるということはありません。どんなに長い間外にいてもせいぜい6時間ぐらいでしょう。
ですから例えば1ミリシーベルトという時にはそれを4分の1にして0.25シーベルトとして計算するのがよいと思います。
ただ家によっては換気の状態が違いますので、なかなか一概には言えないということがあります。かなり密閉性の良い家にいて、ほとんど外出しなければ10分の1ぐらいというデータもあります。
逆に、外から帰って来ても服の外に放射性物質がついているときに、それを綺麗に払わなければ被曝する時間は長くなるということになります。
【第三】
また、赤ちゃんや妊婦が普通の人よりどのくらい感度が高いかということはなかなか難しくて、一概に言えません。
おおよその目安は、赤ちゃんや妊婦は普通の人の10倍ぐらい安全性を見たほうがいいというところでしょう。赤ちゃんを育てている人はこのことがとても心配だと思いますので、今後も少し調べていきたいと思います。
今のところ、わたくしは家のお父さんとして、「自分はまあ大丈夫だけれども妊娠している女性もいるから、安全を見たほうがいい」というように考えています。
【第四】
最後に、今日のデータを使うか、今後1週間ぐらいに予想されることのうち「やや悪い方を使うか」という問題があります。
今日のデータだけを使えば、良いデータもあれば悪いデータもあります。また、今後1週間を考えると予想が外れることもあります。
しかし、福島原発の問題で冷却がうまく行き沈静化してしまえば、それはそれで良かったのではないかと思います。
危険を煽りすぎるという批判は必ずありますが、原発が上手く安全になったときだけのことを考えるのも問題です。
福島原発の容器が破裂して今の10倍ぐらいの放射線がでるようになったときのことを考えておけば、お父さんとしての責任は果たせるのではないかと思います。
・・・・・・・・・
そこで、計算に入ります.
一昨日からのおおよそのデータを参考にして、「赤ちゃんがいる家庭で、福島原発の容器が破裂して、放射線が10倍ぐらいになったとき。最低でも1ヶ月ほどは一日の4分の1は外にいる状態で、今のところで生活しても良いか」ということで計算します。
そうすると、
{元のデータ(1時間あたりのシーベルトの平均値)}*10(赤ちゃん)*10(容器破裂)*0.25(外にいる時間)*1000(1時間と一ヶ月少しの時間の比率)
=1時間あたりのシーベルトの平均値×25000
となります。
読者の方で大人の人は計算の値を10分の1に、原発は今の状態より悪くならないと思う人は10分の1にしてください。
ここで原発が今より10倍の放射線の漏えいになるとしたのは、政府が「福島第一3号炉に水を追加するには17日が限度だ」とコメントした「限度だ」ということを今より10倍としました。(「限度だ」では計算できないから)
つまり、以下の計算は、
{今のところに1ヶ月以上は住むつもりで、赤ちゃんがいて、福島原発が今より少し悪くなる}
ということが前提です.
・・・・・・・・・
1) 浪江町の人
文部科学省が測定した時の放射線が最大で330マイクロシーベルト、最低が160マイクロシーベルトだったので、これをそのまま平均して考えると(一日平均、もしくは今までの累計はデータが手元にありません)、 毎時245マイクロシーベルト*25000=約6シーベルト
計算結果:死ぬ。
容器が破裂しない場合:
245マイクロシーベルト*2500=約600ミリシーベルト
計算結果:白血病になる。
2) 高萩市 14日22時から15日22時まで1日間
平均放射線 毎時約2マイクロシーベルト
計算:2*25000=50ミリシーベルト
計算結果 法律の許容値の50倍。白血病の4分の1
3) 福島市 文科省データ 毎時20マイクロシーベルト
(一日の平均値不詳)
計算 20*25000=500ミリシーベルト
計算結果 白血病
4) 東京 いろいろなデータが毎時0.1から1マイクロシーベルトぐらい
計算 0.1or1*25000=2or25ミリシーベルト
計算結果 法律の許容値の2から25倍程度。
やや危険。
となります。
これは「危険を煽ることも、内輪に計算することもしない」場合です.
このように計算しますと、
1) 原発に近い人は風上の遠いところに移動した方が良い、
2) 福島、高萩ぐらいのところの人はやや危険で、原発が沈静化すれば良いし、容器が破損すると逃げた方が良い、
3) 東京はまだ少し余裕がある、
ということになります。
この計算結果は多くの方からの情報でまた修正しますが、福島、茨城の地域のデータでは時間あたり3マイクロシーベルトぐらいがでているので、赤ちゃんや妊婦の方は注意した方が良い、東京はまだ少し余裕があるという事になりました。
やや予想より厳しい結果になりましたが、これは赤ちゃん係数10、原発の悪くなる係数10が効いています.
赤ちゃんや妊婦はデータをさらに調べます.また原発が悪くなる係数はそれぞれの予想によって考えてください。
(自衛隊のヘリコプターの測定値は毎時80ミリシーベルトぐらいだったが、昨日はさらに高かったと報告されている.80ミリシーベルトでは1時間から4時間で白血病などになる。自衛隊員も可哀想だ.)
(平成23年3月17日午後2時 執筆) 武田邦彦
シナからは震災救援隊が来てありがたいこと。
一方、自国民も「大切」にして迅速に帰国を促進し輸送を行っているとのこと。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成23年(2011)3月17日(木曜日)
通巻第3264号 (3月16日発行)
http://www.melma.com/backnumber_45206_5133106/
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在日中国人の避難に「国防動員法」を適用しているのではないか?
その中国の、あまりに迅速な対応ぶりは日本政府の無能と対照的である
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在日中国大使館は「緊急布告」を通達した。
内容はといえば、「宮城県、福島県、岩手県、茨城県の4県にチャーターした大型バスを派遣し、在日中国人を新潟空港か、あるいは成田空港に送り届ける」との発表だった。
つまり、在日中国籍自国民に帰国を促進しているのである。
すでに3月16日、成田空港からは400名ほど(主につくば市在住の留学生とその家族)の中国人が成田空港を後にしている。
地震発生以来、中国南方航空、東方航空などは定期便に大型機を投入し、大規模な帰国輸送をおこなっている。
2010年二月の全人代は「国防動員法」を可決成立させた。これはチベット、ウィグルの騒乱や自然災害に適用されるほか、在外中国人の動員も可能ならしめた国家総動員法に匹敵するもので、日本の大地震以後、これを適用させているふしがある。
在日ドイツ人のあらかたはドイツなどへ帰国するか関西以西へ逃れた。ルフトハンザ航空は日本への定期便乗り入れを中断した。
中国は大型機に切り換えて陸続と自国民を運ぶ。
思い出されたい。
昨年のキルギス騒乱、流血騒ぎによりバキーエフ大統領はウクライナへ逃げた。
このとき中国は救援機をすぐさまウルムチへ派遣し待機させ、キルギスの南部都市であるオシとその周辺に在住していた中国人500名を救出、輸送した。あとで判明したことは合計12機をチャーターし、1200名の中国人を迅速に避難させたことだった。
チュニス、エジプトでも同様だったが、一番の注目はリビアだった。
リビア在住中国人は14000名前後と予測された。チャーター船、エジプトからの空路を確保し、在留中国人の救出に緊急に動いた。な、なんと3万4000名の中国人がリビアにいた。
迅速対応は瞠目すべきだが、一方であざとい、という印象を抱いた。
原発から飛散した放射性物質は大気に乗って流れ出る。
天気予報は、風向きの情報もあるが、それだけでは充分でない。
福島原発周辺からどちらの方向に流れ出るのか、具体的に情報を発信すべきだ。
ちょうど花粉情報のように。
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_02f1.html
原発 緊急情報(9) 気象庁:国民の方を向いてくれ!
世界の気象庁は情報を出してくれている(外電からそのまま。この記事の著作権はこの際人の命に関わるので使用を認めてもらいたい)。
・・・・・・外電・・・・・・
世界気象機関(World Meteorological Organization、WMO)によると、福島第1原発で爆発が起きた12日と13日の風は、それぞれ北東と東に向けて吹いていた。原発から太平洋に抜ける方向だ。「この時の福島県沖の気象状況から判断すると、放射性物質は陸地の方向には拡散しなかったとみられる」と、WMOの防災プログラムの責任者は語る。
米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration、NOAA)のモデリング・プログラムを用いて放射性物質が飛散する可能性がある地域を予測した米国の気象学者、ジェフ・マスターズ(Jeff Masters)氏は、放射性物質のほとんどは日本の東北地方の太平洋岸にある福島第1原発から東の太平洋方向に拡散し、少なくとも5日間は太平洋上空を浮遊するとみているが、人体に有害となる放射性物質が7日間以上も大気中を浮遊し続けて2000マイル(約3200キロ)を超えて拡散する可能性は、ほぼないだろうとみている。
一方、フランス気象局(Meteo France)予報部門のシリル・オノレ(Cyril Honore)氏はAFPの取材に、「日本は温帯に位置するため、風はおおむね西から東に向かって吹く。だが、気団(温度や湿度などがほぼ一定の空気のかたまり)や雲は何かに囲われているわけではないので、乱気流が起きれば垂直方向にも水平方向にも風の吹く方向に拡散していくだろう」と話し、放射性物質を含んだ微細なちりが福島第1原発から広範囲に広がる恐れがあると指摘した。」
(ここまで外電)
世界気象機構、アメリカ海洋大気庁、およびフランス気象庁はいずれもその任務を果たし、福島原発付近の風から汚染がどのように拡がるかについて「過去、現在、近い将来」についてコメントしている.
・・・・・・・・・日本の気象庁!!・・・・・・
天皇陛下が国民のことをご心配になっているのに、日本の気象庁は「過去、現在、近い将来」に福島原発の放射線物質がどのように流れるかについて、まったく発表をしていない。 日本には気象庁はなかったのか!
・・・・・・・・・
今のところ、福島原発からの放射線物質の漏洩はそれほど大きく無い.従って、半径50キロぐらいは危険があるが、それより遠い北側と西側には問題がない。東は海だから良いとして、南は引き続き原発の状態と風に注意をしておいた方が良い。
昨日から政府は「放射能が急激に上昇した」とか「ヘリコプターが放射線で近づけなかった」と言うだけで、線量を言わなくなった。
テレビも昨日から「高い方の放射線の値」の代わりに「低い方の放射線の値」を言い始め、値が「1時間あたりの線量」なのにあたかもそこにずっと住んでいても大丈夫のように言い始めた。
生活をしている人を相手に言っているのだから、少なくとも1ヶ月(約1000倍)のデータを言うべきだ。つまり、テレビが「10マイクロシーベルト」と言ったら「10ミリシーベルト」と考えて家族の安全を判断した方が良い。
ところで、私はまだ東京は大丈夫だから、昨日、名古屋から東京へ来ている.
・・・・・・・・私のスタンス・・・・・・
私のブログに対して「危機を煽っている」とのご批判があるが、私は「ありのままの事実と判断を示す」事に終始していて、最終的な判断は読む方に御願いしている.
「危機を煽る」とか「冷静になることを求める」などを考えると、自分の判断が入るので、それは入れていない。もし、私のブログを見てパニックが起こっても、それは事実によってパニックが起こるのだから、やむを得ないと思う.
もう一つ、私と政府やマスコミが違うのは、政府やマスコミは「今」のことだけを言っているが、私は「過去、現在」から見た「近い将来」に焦点を当てている.
その理由は皆さんが「どうしたら良いか」と判断する時には「今」ではなく「近い将来(1週間ぐらい先)」を考えると思うからである.
・・・・・・・・・
ところで、外電によると、 アメリカ人は80キロ圏内からの避難を勧告した。
フランスは日本に居住しているフランス人を退去させるためにエール・フランス(準国営の航空会社)に航空機の派遣を要請した。
ドイツ政府はドイツの航空会社に対して、成田着の航空機を関西空港に変更するように勧告した。
(平成23年3月17日 朝8時 執筆)武田邦彦
11日の東北大震災のあと、長野県、静岡県と地震が相次いでいる。
地球内部のエネルギーの活発化が懸念されている。専門家は、富士山の噴火も心配している。
前回の噴火から300年経過し、いつ噴火してもおかしくないそうである。
東南海地震についても、数年前同じような予測を聞いたことがある。大阪湾に津波が入ってくれば大阪都心部はこうなるといった絵も見た記憶がある。もうそろそろなのか神のみぞ知る。
地震国日本に住む以上は「天災は忘れた頃にやってくる」ことを覚悟しなければいけないようだ。
云われてみればなるほどと思うことに、「政府が弱体化しているときに大事件が起きる」というジンクスだ。
阪神淡路大震災の時は、村山内閣であった。
大災害になると、自衛隊の活躍なくしては復興は難しい。
仙谷前官房長官は、「自衛隊は暴力装置」と決めつけたが、今の心境はいかがなものだろうか。
【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 震災危機を「管理危機」にするな 2011.3.16 03:42
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031603430012-n1.htm
◆弱い首相の時に大事件起きる
菅直人・仙谷由人民主党政権で国家危機が起きたとき、本当に大丈夫か?という国民大多数の不安は不幸にも的中してしまった。
今進行している状況は、「危機管理」に非ず。「管理危機」(レーガン米大統領暗殺未遂の際のヘイグ国務長官の言)である。野党の良識ある「政治休戦」で、土肥隆一衆院議員の竹島韓国領有権共同宣言署名も、菅首相の在日韓国人からの献金問題も吹き飛んだ感があり、「これで菅政権の寿命が延びた」との声もあるが、とんでもない話だ。菅氏は、ある程度、落ち着いたところで、東日本大震災の危機管理の大失敗の責任を取って、総辞職すべきである。
民主党は、マニフェスト(政権公約)に治安・防衛・外交全般にわたるまともな安全保障政策を盛っておらず、国家危機管理に無関心だ。護民官精神も国家観もない首相・閣僚の資格条件を欠く市民運動家が政権にあったことは、日本国民にとって不運だった。海部俊樹首相下の湾岸戦争、村山富市社会党首相下の阪神淡路大震災とオウム真理教地下鉄サリン事件のように、弱い首相の時に、大事件が起きるという危機管理ジンクスがまたまた当たってしまった。
何が「自衛隊、警察、消防(ちょっと間を置いて)、海上保安庁の活動に心から感謝」だ。菅首相は全国放映のテレビで空々しい賛辞を口にする前に、「民主党の安全保障行政欠落は政党としての誤りでした。危機管理軽視も反省します。特に仙谷前官房長官の『自衛隊は暴力装置』『海上保安庁は武器を持った集団』という発言は甚だ不当な失言で、仙谷氏に撤回させ、謝罪させます」と国民に謝ってから自衛隊10万動員と言え。
◆手の平返し何でも自衛隊頼み
それも、不見識にも2万→5万→10万と、たった2日の間に危機管理の禁忌である「兵力の逐次投入」の愚を演じ、さらに、戦後初めて予備自衛官の非常招集を行うとは、手の平を返したように何から何まで自衛隊、である。
仙谷氏も疚(やま)しい沈黙を守っていないで堂々とテレビ会見してもう一度、「自衛隊は暴力装置」と言うか、撤回して謝るか、民主党のためにも姿勢を明らかにせよ。
公共事業を目の敵にして事業仕分けするから建設業者がブルドーザーなど重機を中国や東南アジアに売ってしまい、災害地の瓦礫を撤去する者が少なく、自衛隊施設大隊に頼らざるを得ないのだ。
「政治主導」も誤りだった。政務三役で国家危機管理ができるのか? 役人のやる気をなくしたから情報や初動措置が遅れ、「オーダー・カウンターオーダー・ディスオーダー(命令・変更・混乱)」の大混乱が起きている。東京電力と首相官邸の「計画停電」の二転三転、七転八倒はその典型で、目を覆いたくなる醜態だ。国民は懐中電灯、電池、ロウソク、保存食をスーパーの棚を空にして備え、被統治能力(ガバナビリティー)の高さを示したのに、政府側はまさに統治能力(ガバナンス)の低さを天下にさらした。
阪神大震災の際と比べてよくなったのは、2点である。
◆米支援、災対法適用の進歩も
まず 同盟国米国の応援を素直に受け入れ、米海軍の空母、揚陸艦の支援をもらったこと。阪神大震災の時は、村山首相は愚かにも、人命救助よりイデオロギーを優先させ、米国の支援を拒否した。
もう一つは災害対策基本法を初適用、「緊急災害対策本部」を立ち上げ、首相を本部長としたことだ。災対法では、災害対策本部長は地方自治体の首長、知事または市町村長である。大災害となり複数の自治体に及ぶ場合は、「国務大臣(国土交通相)」を長とする「非常災害対策本部」を置く。
阪神大震災時、筆者は村山首相に「経済戒厳令」と呼ばれる「緊急災害対策本部」を設置し、全権限を首相に集中する非常大権を掌握するよう強く進言した。村山首相は午後4時の記者会見ではこの進言を取り上げたのだが、周囲の猛反対で全閣僚参加の小田原評定となって大失敗した。ただ、首相にこんな大きな権限を与えると、菅首相の指導者としての資質がまともに問われることともなる。
今の側近は、未熟、未経験、不勉強で、危機管理の補佐官はいない。今、大事なことは、予備自衛官を招集するより阪神大震災や東海村原発事故を処理した各省の官僚OBを非常招集して地震と原発の諮問委員会を速やかに立ち上げることだ。名指しすれば、元官房副長官の的場順三、外交評論家の岡本行夫、元警察庁長官の国松孝次、元運輸相官房長の棚橋泰、元陸将の志方俊之の各氏らを三顧の礼をもって官邸に非常招集、OBの諮問委員会を設置すべきだ。
枝野幸男官房長官は、内閣広報大臣としては適任だが、「安全保障会議設置法」では、今回のような大災害の統一的指揮権と責任は官房長官にあり、補佐役は経済産業省原子力安全・保安院ではなく内閣危機管理監であることを思い出してほしい。国内外のボランティアを国が受け入れて、奉仕団を組織するのも国の仕事である。(さっさ あつゆき)
放射線と放射能汚染物質の理解を深めよう。放射線だけを問題にすると判断を誤る。
放射能汚染物質は風に乗って遠くへ運ばれることが問題だ。
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_cd3c.html
原発 緊急情報(8) 放射線はどこまで行くか?
福島原発の問題は第2段階に入りました。
つまり、どこで爆発が起こるかというのはこれからも警戒しなければなりませんが、とりあえず原発で放射能物質が漏れることは確実になった事、それが400ミリ シーベルトと健康にかなりの影響を及ぼすようなようになった事です。この二つで第2段階に入ったと考えられます
ここで、今回は、放射線についての知識を深め、自ら判断できる情報を提供したいと思います。
・・・・・・・・・
一般に放射線と言っているものには2種類あって、
1) レントゲンのような「放射線」、つまり光や電子と同じように四方八方に飛び散って行くもの、
2) ガス(おならのようなもの)やミスト(霧吹きからの霧や煙のようなもの)
があります。
学問的にはこの二つを分けて呼びますが、般的には「放射線」とか「放射能」とか区別します.
この2つをいつも区別すると非常にややこしいので、このブログでも今まで一般的な言い方をしてきました。でも、福島原発の汚染から逃れるためには、この区別を簡単に理解しておかなければいけないと思います。
・・・・・・・・・
まず、福島原発の敷地の中に強い放射能物質があり、そこから放射線が出ています。
この放射線は四方八方に散りますし、もともとそれ程強い光でもなく、また放射線が電子の場合には、空気中を進むと空気中のいろいろな物質にぶつかって止まります。
福島原発の上空にいれば、このような放射線にさらされることもありますが、人間は地上にますので電子が地上を進むと建物にぶつかりますから遠くまで行くことはないと言っていいでしょう。
テレビの解説者が「放射線は四方八方に飛び、距離が離れればどんどん弱くなるから大丈夫だ。東京等には全く関係がない」等と間違ったことを言っているのは、福島原発からのもので「放射線」だけを問題にしているからです。
御用学者と言っても良いかもしれません。
・・・・・・・・・
それではチェルノブイリの時になぜ遠くの人が被害を受けたのかというと、実は「現場でチェルノブイリの処理に当たった人は放射線で死んだのですが、遠くの国民は「放射能を持った物質」で被害にあったのです。
この地図は、チェルノブイリの爆発の後、放射能物質がどのようにロシアの大地に飛んでいったか?という図です。
ちょっと見にくいのですが、チェルノブイリの原発は図の中心にあります。そこから強い放射能を持つ物質が飛んでいったのですが、図を見るとわかるように二つの方向があります。
一つは、チェルノブイリからポーランドの方に西側に進んだもので、おおよそ300キロぐらい飛んでいます。
もう一つは、チェルノブイリから東北東に流れたもので200キロぐらいのところと、500キロメートルに強い汚染が見られました。
ちなみに、福島原発から東京までの距離は約230キロですからチェルノブイリの図に自分のいる所にしるしをつけると、だいたい検討がつきます。
風が問題ですから全く同じ距離でも全然、汚染の程度が違います。例えば、チェルノブイリから200キロ西のところは相当強い汚染を受けていますが、200キロ東南東は全く汚染されていません。
風に乗って一筋になって流れますから遠くに離れても汚染は強いままにであまり弱くなりません。
また、所々に黒いところ(汚染の強いところ)があるのは、雨が降ると雲の中に含まれている放射能を持つ物質が落ちてくるとか、気流の関係などがあります。
でも第1には風の向きであることがよくわかると思います。
・・・・・・・・・
今は緊急時ですから人の批判をしても仕方がないのですが、よく理解するために、少し問題点を指摘しておきます。
実はこのようにチェルノブイリの例もあるので、原発に何かがあって放射能の物質が漏れた場合、どのようにそれが流れるかということは原発を建てるときに検討をしています。
福島原発も古く立てられたものでもあり、さらに追加して増設されましたから、その時に気象データ等を詳細に検討されているはずなのです。
それを公開すれば、それだけで随分、危ない方向がわかると思っています。
・・・・・・・・・
チェルノブイリの例を理解するために、注意したいことが三つあります。
一つは、悪い方向のことですが、漏れた放射の物質が少なくても(福島の今)多くても(チェルノブイリ)、「どのくらい遠くに行くか」ということは変わらないということです。
つまり、原発のところで100だとして、それが50に減る場所は、もともと10でそれが5になるところと同じということです。
二つ目も悪いことですが、汚染物質は風に乗って流れます。例えば風速1メートル(そよ風)では、1秒間に1メートル程度ですから、1時間に3600メートルつまり3.6km、10時間で36キロとなります。東京に到達するのは2日半です。
わたくしが昨日、少し様子を見たいと書いたのはこのことを言っています。でもかなり早いと思う人も多いでしょう。
三つ目は良いことなのですが、チェルノブイリに比べると福島原発が持っている放射能物質の量自体は「多い」のですが、今のところ漏れている量は「少ない」のです。
従って、この三つを考えると一両日は少し様子を見るのが良いと私は判断しました。
ただ、茨城県の北のほうに住んでおられる方は早めに来ますので、東海村等で放射能を常時計っていますから、自治体はデータをどんどん公開して、住んでいる人が自分で判断できるようにするのがよいと思います。
(平成23年3月16日午前9時 執筆)武田邦彦
核爆発の危険はなくなったが、放射能漏れは不可避。
風向きに注意、風下は離れていても危険。
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_7f3d.html
原発 緊急情報(6)
放射線は目に見えない.でも火山の噴火では煙は見える。だから、福島原発からの放射線物質がどのように動くかを考える時に大変参考になる.
幸い、最近、噴火した鹿児島の新燃岳の噴火と灰の衛星写真があるので、まずはそれを参考にしたい。
この写真の左側で白い煙が出ているところが新燃岳でり、下に鹿児島湾、写真の中心が宮崎の海岸と日向灘だ。 噴火の煙は「四方八方」に行くのではなく、風に流されて一方向に進む.このことが放射線でも重要だ。放射線物質はこの煙と同じように動く. 気象予報にコンピュータが使えるようになって久しい。下の図は新燃岳からの噴煙がどのように流れるかを計算したものである。
現実の状態より少し拡がっているが、それでもだいたいの傾向が分かる.新燃岳の噴煙の流れも大切だが、今回の福島原発からの放射線物質の行方とどこに居る人たちがどのぐらい被爆するかを知ることはさらに重要だ.
一刻も早く計算結果を出してもらいたい.
また、それまではこの新燃岳の噴煙の写真を参考にして、家族の居場所を決めたら良いと思う.
(平成23年3月15日 執筆)武田邦彦
原発 緊急情報(7) 東京を逃げ出すべきか?
福島原発の近くの人はもとより、東京に住んでおられる人も「本当にここにいて大丈夫だろうか?」と心配されているだろう。
本来なら政府が国民の側に立って次々と情報を出し、みんなが「どうしたら良いか」が分かるのが一番良い.
でもそれは望めないので、ここで少しでもご参考になればと思って、今度は、おそらくドイツの人が急いで計算してくれたと思われるものを掲げる.
この計算は福島原発の風を参考にして放射線物質がどのように風にのって行くかを計算したものである。本来は気象庁が2日前に出すものだが、日本より外国が早かった.
普通は「西風」が吹いているから、その時には放射線物質は太平洋の方に流れる.だから漁船などに警告を出さなければならない。
でも風は北風もある。日本の上空は偏西風なので少し上空に上がると西に流れるが、それまでは南に降りることもある。
この図を見ると北風の時には東京を越えて静岡あたりまで汚染されている(出所があまりハッキリせず、一つの例と考えて欲しい。データ自身の信頼性はまだ不明だ。このようなシミュレーションを気象庁が早くやって公開して欲しい.まさか隠しているわけではないだろう).
でも、あまり驚かないで欲しい。というのは、今、福島で漏れている放射線物質は数100ミリシーベルトだから、それが移動した状態のことを考える.
まず、一日中、北風が吹くわけではないので、時間が限定されること、第二に遠くに来るので少し拡散すること、第三にもともとものすごい量の放射線物質ではないこと、である。
従って、私の家族に小さい子供がいたり、妊娠している人がいた場合、1,2日まって様子を見る。微量の放射線は今日中に東京、神奈川ぐらいまで来るだろうが、それはごく微量だろう.
その様子を見ても放射線障害になる可能性が低いからだ。
私も今夜、もう一度データを解析してみるが、今日はそっと戸締まりして寝ても大丈夫である.
(平成23年3月15日 執筆)武田邦彦
『放射線漏れは「かなり酷いが、破滅的ではない」という状態になった』・・・
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_a1c1-1.html
原発 緊急情報(5)
本日午前4時頃、東京電力から福島第二原発2号機に水を入れても炉内の水が増えないとの発表があり、その終わりに、 「すぐに、何か、その、危機的な状態に陥ることはないのではないかと考えている」 と言った.これでだいたいの事は分かった。
続いて午前6時頃、爆発によって2号機の格納器の下が破れたとの発表があったが、予定通りである.
・・・・・・・・・今後・・・
原子炉内の放射性物質が漏洩するのを防ぐことができなくなった。だから、周辺の放射線は上昇を続けるだろう.
ただ、これまでのように発電所側が必死になって「絶対に放射線を漏らさない」という切迫した状態では無く、「すでに漏れを止めることはできない」ということになり、判断は正常になるだろう.
その結果、放射線漏れは「かなり酷いが、破滅的ではない」という状態になったと私は考えている.
原発、経産省保安院、政府、専門家の中で交わされた会話は次のようなものだろう。
・・・・・・・・・
A「今、午前2時ですが、2号機に水を注入しても炉内の水位が上がらない」
B「まだ燃料の温度が高く、投入した水がすべて蒸発したのではないか?」
A「いえ、投入した水がすべて蒸発したとすると、圧力は700キロパスカルしか言っていないので、計算が合わない」
B「投入量は分かっているのか?」
A「水量は計算できます.だから、どこからか漏れていると思います」
C「現場では分かっていますよ。炉の下部から水が出ています。強い放射線ですので、炉からでた蒸気がサプレッション・プールで水になってそれが漏れています」
D「そうか、それでは放射線漏れは防ぐことができないな」
C「はい」
D「どうやって発表するか?」
B「最初から漏れているというのも何ですから、まず概略を発表して、2時間経った頃、損傷を発表することにしよう」
・・・・・・・・・
つまり、今日の未明に福島原発は「原子炉内部の放射性物質が外部に漏れることを防ぐことができなくなった。」ということだ。
また、おそらく現場の判断は冷静になるだろうから、核反応は抑制できる状態になり、後は崩壊を待つことになる.
放射線は徐々に福島から広く拡がっていくが、まず第一に風向きだ。鹿児島の新燃岳が噴火したとき、その灰は宮崎の方に「すじ」のように流れた。その写真を思い出して、風に注意することだ。
仙台、福島、東京などの放射線は上がるが、通常の人に放射線障害が出るところまでは行かないか、あるいは1週間ぐらいはかかると考えられる.
いずれにしても、「通常の放射線漏れの酷い状態」になったので、国民は対応をとりやすくなった。
私は本日、大阪から東京へ向かう.大丈夫だからだ。
(平成23年3月15日10時 執筆) 武田邦彦
原発事故、深刻さ増す。
福島第一2号機、燃料棒が露出…漏出の恐れ 2011年3月14日(月)20:02武田邦彦教授のサイトより
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20110314-567-OYT1T00724.html
東京電力は14日夜、福島第一原子力発電所2号機でほぼ完全に冷却水が失われ、約4メートルの核燃料が完全に露出して冷却できない状態になり、地元福島県に緊急事態として通報したと発表した。
発表によると、同日午後1時38分、冷却水を循環させるポンプが止まった。水位が下がり始め、午後5時17分には燃料の露出が始まった。急いで午後6時24分から海水の注入作業を開始したが、水位が下げ止まらず、午後7時45分、燃料全体が完全に露出したという。1、3号機でもなかった深刻な事態で、大量の燃料が高温で溶融し、漏れ出す恐れがある。
http://takedanet.com/2011/03/post_a1c1.html
原発 緊急情報(4)
福島の東京電力の原発は非常に難しい段階に入り、付近の人はとても不安なことと思います。
福島第1発電所は1号炉が水素爆発を起こし、続いて本日、三号炉が水素爆発、続いて2号炉も冷却水が回らなくなったようです.
3号炉の爆発で10人程の方が負傷したようですが、どのような作業をしておられたか、すぐにでも発表が必要でしょう.
ところで、原子力発電所で起こる爆発として水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つを上げました。
水素爆発や水蒸気爆発は原発でなくても起こることですので、比較的理解しやすいのですが核爆発は特別なもの等で、ご心配と思いますので、少し解説を加えておきます。
・・・・・・・・・
ウラン同位体のうち、ウラン235と言われる元素は不安定で、ある状態で連続的に核反応し、爆発します。
核爆発のタイプは二つあります。一つは広島の原爆のように金属の塊が一度に爆発する形です。これは爆弾に使われます.
もう一つは、原子力事故として知られているのですが、水などに溶けたり混じったりしているウランが連鎖反応を起こし爆発するケースです。
金属の塊を爆発させるときには、純度の高いウラン235が必要で、普通では90%以上のウラン235が使用されます。これを兵器用ウランということがあります。
これに対して原子力発電所等で使われるウランはウラン235が3%から5%くらいで濃度が低く、そのままでは核爆発を起こしません。
ただ、このようなウランでも水の中にあると臨界に達します。これが逆に原発の原理ですが、原発は爆発しないように慎重に運転します。
つまり「原発」とは「緩やかな核爆発を起こすように制御している」と言っても良いのです.また、私自身は金属の場合や溶液の場合にどのぐらいの量のウランがあると爆発するか知っていますが、これは今回の原発事故と直接関係がない原爆を作る知識ですので、ここでは書かないことにします.ただ、溶液の時の方が数分の1で爆発することと、原発の中はそれを遙かに上回る量のウランがあることは確かです.
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ところで、福島原発の中には発電用のウランが入っていますから原爆とまったく同じ爆発が起こるということはありません。しかし、ウラン235の濃度の低いもの臨界に達しますと高熱になり圧力が上がり、強い放射能を持った溶液が大量に発生します。
かつて東海村で起こったウランの臨界事故はこのタイプ(溶液の爆発)です。
もしも、プールのようなところで起これば、沸騰して飛びちり、近くにいる人は瞬時に全員死亡し、飛散した放射能を浴びた人も順次死ぬでしょう。
また、原子炉のように圧力容器中に入っていて制御できない形で臨界に達した時に、どのように爆発するかということについては私も今まで論文等を見たことがありません。
私は、第2次世界大戦の時代から冷戦の時代にかけてアメリカで起こった臨海事故を勉強したのですが、発電用のウラン程度の低い235の場合でも相当程度の犠牲者を出している場合があります。
福島の原子力発電所の場合、地震と同時に制御棒が入って有効に働いていると思いますが、電気が使えない状態でどのように処理されたのかデータの発表はありません.
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そこで、今では「東京電力がホウ素を使った」ということが唯一の情報ですが、これは原子炉内で何らかの中性子の発生に異常があったということを示しています
炉内で臨海が制御できなくなったときに、全体としてどのぐらい危険かまだ何もわかっていない段階ではないかと心配しています。
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もう一つは原子炉内にあると思われるプルトニウムの問題です。
プルトニウムの特性については、一般的には猛毒であると知られています。本当にどのくらいの毒性があるかはなかなかわかりにくく、わたくしもプルトニウムの毒性について調査しても一般に言われていることと違うデータもありました。
ただ、一般的にはプルトニウムは猛毒だと言われていますし、また、核反応をする量も少ないので、もしかすると、福島の原発の中に飛散すると危険な程のプルトニウムや核反応に寄与する量がある可能性があります。 ただこれもデータを見てみなければわかりません。
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いずれにしても、原発の爆発事故では、水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つがあるということは間違いありませんし、核爆発と言っても、金属の塊が爆発する場合と液状のウランが臨界に達する場合とでは様子は違います。
なにしろ、現在の福島原子力発電所では3号炉が水蒸気爆発して10名程度の方が負傷しても説明がないので、一体どういう作業をしているのかということすらはっきりしません。
おそらく、現在の福島原発の内部はかなりの放射能があるでしょうから、作業員の人も可哀想です.もう少し状況を説明して欲しいものです。
(平成23年3月14日午後 執筆)武田邦彦
事態は報道より深刻なのではないか。
多くの人命がかかっている。政府および東電は最悪を想定し対処すべきだろう。
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_c209.html
原発 緊急情報(3)
福島の原発事故で、今、一番の問題は「核爆発するか」ということだ。
一昨日から東京電力は「ホウ素」を原子炉に投入し始めた。情報が不足しているので、正確な判断ができないが、原理原則から言えば次の通りである.
現在の状態で「原子炉が爆発する」可能性は3つある。
1) 水素爆発: 露出した燃料に水が接触して水素を発生し、炉の外にでて酸素と結合して爆発する(化学反応)、
2) 水蒸気爆発:高温の物体に水が接して急速に水蒸気になり、その体積膨張で爆発する(物理的爆発)、
3) 核爆発 :燃料が溶けて固まり臨界状態に達して原爆となる、
水素爆発はすでに福島第一の1号炉で起こっている.水素爆発すると建屋が吹き飛ぶので、周辺の人はビックリするし、若干の放射線が漏れる可能性がある。
水蒸気爆発は炉の内部で起こる可能性が高いので、水素爆発よりやや危険側にある。
核爆発は原爆と同じだから、付近は全て消滅するだろう.
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福島原発は地震直後に連鎖反応は止まっていると考えられる.そして現在の発熱は核反応ではなく、放射性物質の崩壊熱と考えられる.
もし崩壊熱だけなら中性子の吸収は関係がないので、ホウ素はなんの役にも立たない。つまりホウ素は中性子を吸収するもので、崩壊を止めたりゆるめたりはできないからだ。
核爆発や原発はウランが核分裂する時にでる2.4ヶの中性子の連鎖反応を利用している.だから、ホウ素を加えるということはウランの核分裂を止めるためのものだからだ。
東電は、炉が使えなくなる危険を冒してホウ素を投入しているのだから、なぜホウ素を投入するかを保安院に報告して了解を取っているはずだ.
もしその了解が「核爆発を止めるため」というなら、それを真っ先に国民に知らせなければならない。そして国民は「原爆」と同じ避難をする必要がある。
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このようなことを判断するときには「炉が溶融していることを政府が認めたか」などではなく、科学的な判断が可能なデータを直ちに公表することだ。
すでに福島の原発は事故を起こし、現在の状態をそのまま報告するのは東電と国の責任である.自分たちのメンツより国民の安全を考えて欲しい!!
テレビの解説者はホウ素の役割を知っているのに、理由を説明していない.原子力の専門家の方、勇気を持ってください。
(平成23年3月14日 執筆) 武田邦彦
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_deb3.html
原発 緊急情報(2)
原子力発電所の緊急情報の第2弾として少し踏み込んだ解説をしておきます。
このブログの目的は「原子力発電所の近くに住んでおられる方、もしくはその風下にあたる人が、本当に安全か」ということです。
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まず第1に重要なのは、福島の原子力発電所が「核分裂反応」が止まっているかどうかということです。
もし核分裂反応が止まっていなければ極めて危険で、避難する地域も20キロとか10キロというのではなく、福島県全体というような範囲です.
もしも核分裂反応が止まっていれば、炉の中に残っている放射性物質の熱だけが出ているわけですから、これは自然になくなってしまうということを意味しています。
政府や原子力保安院からはまだ核分裂反応が停止しているかどうかについての説明がありません。もっとも肝心なことが発表されていないのです .
普通に考えると核分裂反応は止まっていると考えられますが、地震が起こって緊急に挿入する制御棒が入ったのか、それが心配です .
核分裂反応が少しでも継続しているとすると、炉内の水が少なくなっていくと核分裂反応が進んでチェルノブイリのようなことになるからです。
繰り返しますが、政府はまず制御棒が順調に入り核分裂反応が止まっているのかとを発表すべきです。
しかし、今の政府にそれを要求しても無理でしょうから、わたくしが推察するところ、「核分裂反応は停止している」ように見えます。ただわたくしはテレビの報道を見て推定をしているだけなので、できれば政府が直接的に核分裂反応が停止していることを発表するのが一番いいと思います。
政府の発表は遅れるようでしたら、東京電力自体が核分裂反応について詳細に説明をしたほうがいいでしょう(データの発表が良い)。
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仮に核分裂反応が停止しているとすると、後はそれほど難しいことありません。残っている放射性物質が過熱の原因になりますがそれは徐々に少なくなっていきます。
放射性物質で強い熱を出すものは半減期の短いものですが、半減期の短いものは1日もたつと減っていきます。従って少しずつ待っていればだんだん安全になっていくということを示しています。
東京電力はホウ素の注入を始めたようです。このことは東京電力が「お金より安全」を採ったということでとても良いことでした。
つまり、ホウ素を原子炉に入れるということは、福島の原子力発電所をあきらめるという意味があり、東京電力の幹部は原子力発電所を運転する事の経済性よりも、付近住民のことを考えていると思います .
従って、その点では国民は東京電力の対応を評価するべきだとわたくしは思っています。
・・・・・・・・・放射線・・・
原子力発電所から漏れている放射性は協会でだいたい1ミリシーベルトから0.1ミリぐらいとされています .
放射線としてはわずかな量なので、このくらいの変化が生じても別段、問題はありません。記者会見では変化が問題になっていますが、それは放射線と健康の関係を知らないからです .
人間が放射線によって障害を受ける最低の放射線は200ミリシーベルト付近ですから。現在の200倍ぐらいに相当しますので、人間に直接的に影響が及ぶということはありません。
さらに放射線で死ぬということを考えますと、1シーベルとぐらいですから、その点ではまだ1000倍程度の余裕があります。ちなみに、4シーベルトぐらいになると半分ぐらいの人が放射線で死にます .
現在の状態では、原子力発電所の横に1時間ぐらいいても大丈夫でしょう .
・・・・・・・・・
それでも心配な人は福島の原子力発電所付近の風向きをに注目すべきです。
10キロとか20キロという避難地域はあまり意味がありません。まずは風向きだけです。それは、放射性物質というのが気体だったりもしくはミストといって非常に細かい粒子なので、すべてが風で運ばれると考えて構いません。
子供さんをお持ちの人は、甲状腺が痛む可能性があるのでヨー素剤を服用するのが良いでしょう。本来は原子力発電所のそばに住んでおられる方は普段からヨー素剤を用意しておくのが良いのですが、すでに事故が起こっていますので、国の方で準備してもらうしかありません。
また、40才以上の男性は少々の放射線を浴びてもほぼ大丈夫です .
・・・・・・・・・
いずれにしても、福島の原子力発電所の核分裂反応が停止していることが確かでしたら、東京電力が海水を注入し、ホウ素を用いたということで「経済的よりも安全を重視した」ということで、まずは一段落です .
付近の人は、あまり部屋の換気等はせず、外からの空気が家の中に入らないようにするということも必要でしょう。
・・・・・・・・・
最後にテレビで盛んに言っている炉の溶融をいうということについて解説をしときます。
「炉芯溶融」が危険なのは、核分裂反応が起こっている時に限られます。もし核分裂反応が起こっていなければ、炉心が溶融していても別にどうということはありません。
またセシウムが観測されたので、炉心が溶融していると言っていますが、燃料棒に亀裂が入っても同じですから、現時点では炉心が融けたかどうかはあまり問題ではありません。
事態が深刻なだけに、センセーショナルな表現は控えるべきです.それより炉内の温度、圧力、漏れた放射性物質の量などのデータが欲しいのです .
私も原子力の専門家ですが、データが無ければ判断が難しいのです.単にマスコミ的に炉心溶融などと言わずに、冷静にデータを出してもらい、それで安全性や危険の回避を考えたいと思います .
(平成23年3月13日 執筆)武田邦彦
武田邦彦教授のサイトより
http://takedanet.com/2011/03/post_b3c2.html
原発、緊急情報(1)
福島の原発が危機に陥っています。
日本は地震国で、今度の地震が相当大きいと言っても震度6程度の地震は普通に起こることです。「普通に起こる地震で原子力発電所が破損する」と思っている国民はいるでしょうか?
政府やNHKなどのマスコミは「原子力発電所は安全に作られている」という幻想を国民に与えてきたのです.
わたくしは4年程前、「日本の原子力発電所は地震によって倒れるように設計されている」と発言しましたが、ほとんど相手にされませんでした。でも、私が現実に原子力安全委員会で基準を確認し、それに対して発言を繰り返してきたのです。
でも、自主公開の原則を持つ原子力なのに、そんな議論はまったく伝わらず、まさか日本の原子力発電所が地震によって損害を受けることはあり得ないと、日本人は素直に信じていたのです。
さらに、原子力発電所を抱えている自治体の首長や知事も「原子力発電所は大丈夫だ」といい、通産省の保安院も絶対に大丈夫だと繰り返してきました
しかし、原子力発電所の地震基準を見ればわかるように地震が起きた時には「残余のリスク」という表現でもともと原子力発電所が壊れる可能性を強く意識しているのです。
・・・・・・・・・
これについてわたくしは原子力安全委員会でたびたび発言をし、原子力発電所が地震で壊れるという基準を作るなら、
1) まず地震で壊れるということを国民に知らせること、
2) 付近住民に逃げるためのオートバイと、ヨウ素剤を配ること、
3) このような地震基準を認める我々(委員)が原発の周辺の住民と同じだけ被爆するべきだ
とまで言ったのです。
安全委員会には常にマスコミが隣にいて NHK や朝新聞はそのことをよく知っていますが報道しません。そして事故が起こると原発は何をやっているのだというようなことを言うのです。
しかし、テレビを見てそのことに気が付いた人がいます。つまり、福島原発があんなに酷い状態になっているのに原子力保安員や先生方が冷静に対応しているからです。
冷静なのは「想定の範囲内」だからです。
つまり関係者は「地震で原子力発電所が壊れる」ということは承知の上なので、原子炉が壊れてもさほど驚かないということを意味しているわけです。
しかし国民には全く違うこと言ってきました。だから国民の中には震度6ぐらいの地震で原子力発電所は壊れるということは想像もしていなかったでしょう。
現実的には、チェルノブイリなどと違い軽水炉というのは、それほど危険ではないのですが、今回のように水位が下がったり、炉にヒビが入ったりすれば、相当大きな事故に発展する可能性があるのです。
・・・・・・・・・
まず、川上に逃げることです.子供はヨウ素剤が必要ですが、これはすぐには手に入らないと思います.
政府の言うことは当てになりません。
人間のやることですから想定外のことが起こることは当然です。まして今度のように地震で壊れることが想定の範囲内で行われている原子力発電所では、想定の範囲内で壊れたときに、周辺の住民がヨウ素剤を飲めるようにしなければなりません。
今回の原子力発電所の事故について、まず第一回として緊急に書かなければならないこと書きました。
(平成23年3月12日 執筆)
一夜明けた、東北大震災報道の写真で見た惨状は、想像をはるかに超えた。
近年、スマトラ島、四川、ニュージーランド等々、次々と大地震が起きてきた。
ついにかつてないほどの規模の大震災が日本に起きた。
大自然の猛威には、やはり人間はちっぽけなものとまざまざと思い知らされる。
被災された皆様に、お見舞い申し上げます。
安全と思われた原発もこの大震災には耐えられなかった。
冷却循環が故障しメルトダウンが始まったようだ。最悪の事態にならなければよいが。
福島第一原発1号機で炉心溶融の可能性
東日本巨大地震関連情報 津波情報 地震速報
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110312-OYT1T00454.htm?from=navr
炉心溶融が起きている可能性がある東京電力福島第一原発(11日夕、読売ヘリから)=菅野靖撮影
経済産業省原子力安全・保安院は12日、東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所1号機の原子炉内で、核燃料をまとめた炉心の一部に溶融が起きている可能性が高いと発表した。
周辺2か所の放射能監視で、ウランの核分裂によって生じるセシウム137などが検出された。
セシウム137は放射能の強い放射性物質で、原子爆弾が爆発した際に生じる「死の灰」の成分。核燃料棒に何らかの損傷が起きている証拠と考えられる。
1号機では、原子炉格納容器内の圧力が異常上昇し、圧力を下げるため水蒸気を建屋外に放出する作業が行われているが、放射線量が多く作業は難航していた。冷却水の水位が下がり、燃料棒が露出、空だきのような状態になり、過熱が進んだ可能性がある。
対策としては、冷却水を大量注入する方法があるが、現在、仮設の消防ポンプによる注入にとどまっている。保安院では、自衛隊や米軍にポンプ車などの応援を求めることも検討している。
今回は、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故や、1979年の米スリーマイル島原発事故のように、炉心が溶け落ちるメルトダウン(炉心溶融)には至っていないと見られる。
(2011年3月12日14時18分 読売新聞)
【東日本大震災】死者・不明、千数百人 福島原発、8万人避難へ 2011.3.12 14:20
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110312/dst11031214200223-n1.htm
12日も強い余震が頻発し被災地の警察本部がまとめた死者は計434人、行方不明計784人。岩手県陸前高田市など津波により壊滅的な被害が出た地域が相次ぎ、死者・行方不明者は計千数百人となるのは確実。警察庁によると、岩手、福島など5県で計約21万人が避難した。
福島第1原発は放射性物質が漏えい、第2原発は冷却機能を喪失しており、政府は両原発に「原子力緊急事態宣言」を出し第1原発は半径10キロ、第2原発は3キロ以内の住民に避難を指示。福島県双葉町などの住民計約8万人が避難を始めた。第1原発1号機は正門近くの放射線量が通常の70倍以上に急増。第2原発は、非常時に炉心を冷やすプールの水が100度を超えた。岩手県警によると、陸前高田市では市役所3階まで津波が達し、市街地にはわずかな建物しか残っていない。枝野官房長官は、岩手県住田町、大槌町と連絡が取れていないと明らかにした。
【宮城震度7】東北で震度7 M8・8 釜石で津波4メートル 被害甚大 2011.3.11 17:14
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110311/dst11031116150040-n1.htm
津波が押し寄せた福島県いわき市の沿岸=11日午後3時30分
東北地方で11日午後2時46分ごろ、強い地震があった。
気象庁によると、宮城県北部で震度7。震源地は牡鹿半島の東南東130キロ付近の三陸沖で、震源の深さは約10キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)8・4から8・8に再修正された。
午後3時15分ごろには茨城県の鉾田で震度6弱の地震が発生。震源地は同県沖で、震源の深さは約80キロ。M7・4と推定される。
東日本の各地で甚大な被害が出ている。
気象庁は大津波警報を発令。宮城県警によると、仙台新港で約10メートルの津波を確認した。東京都千代田区でも震度5強を記録した。
宮城県の地元消防によると、利府町のショッピングセンターで天井が落下、2人が下敷きになるなど、けが人が多数出ている。
最初の地震の各地の震度は次の通り。
震度7=栗原市▽6強=仙台市宮城野区、塩釜市、涌谷町、大崎市、日立市、宇都宮市、真岡市、二本松市、楢葉町、白河市▽6弱=大船渡市、釜石市、花巻市、気仙沼市、仙台市青葉区、同市泉区、利府町、石巻市、いわき市、水戸市、ひたちなか市、土浦市、つくば市、成田市など。
仙台市消防局によると、市内でガス漏れが多数発生。宮城県の女川原発が自動停止した。JR東海とJR東日本によると、管内の新幹線は全線で運転を見合わせている。東京消防庁によると、都内で火災が多数発生。江東区で建設中の海上保安庁海洋情報部の施設で出火した。
TVでは、押し寄せる津波が港も道路も家も車も、田んぼもビニールハウスも、舐めとるように呑み込んでいく、戦慄の映像が映し出された。
専門家は「高さ、被害域の広さともに国内で過去最大級。100年に1回クラスの規模だ」との見方を示している。
政局は、菅首相への外国人献金問題が出ており、追い詰められていたが、予算委員会は中止せざるを得ない状況。
菅政権悪運強し。
自民も「政府に協力」 2011.3.11 17:31
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110311/stt11031117320010-n1.htm
宮城県沖の震源とする震度の大地震が発生したことを受け、自民党の逢沢一郎国対委員長は11日夕、国会内で民主党の安住淳国対委員長と会談し、「政府の人名救助、被害拡大防止に自民党としても協力していきたい」と伝えた。同日夜にも谷垣禎一総裁が菅直人首相と会談し、協力を申し出ることも伝えた。
【宮城震度7】大理石の国会議事堂も大揺れ、壁にひび 2011.3.11 17:24
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110311/dst11031117240096-n1.htm
東北地方の大地震で、大理石で作られ、頑強な構造で知られる東京・永田町の国会議事堂も揺れに揺れた。
閣議が開かれる大臣室前のシャンデリアは、シャンデリアをつりさげる天井の壁にひびが入り、壁の破片が飛び散った。
皇族が待機する皇族室の木製のドアは大きくゆがみ、開閉不能になった。衆参のそれぞれの中庭にある噴水の水も外側にあふれ出した。
寒い日が続き、時々ホームセンターで買ってきた名画を楽しんでいる。
「タイタニックの最期」
1953年(昭和28年)制作。監督:ジーン・ネグレスコ。
アカデミー脚本賞を受けている。劇場未公開だそうである。
1912年起きたタイタニック号沈没事故という悲劇を背景に、家族の別離を描いている。
妻は夫に愛想を尽かして、子供二人(姉、弟)を連れ米に帰国するためにタイタニックに乗った。
夫はそれを追って、タイタニックに乗ろうとしていた移民の切符を買い取って乗船した。
船中で妻は息子が不倫の子であることを夫に告白する。夫は可愛がってきた子が実の子でなかったことを知り、息子に冷たく当たる。息子は父の態度の急変の理由が分からないまま、時は流れる。
やがて船は氷山に衝突し、いよいよ沈没という事態。救命ボートは乗客分を満たしていなかった。
女性、子供、老人優先で家族は別れ別れになる。妻と夫は互いに非を認め和解するが、時既に遅し・・・
いったんは救命ボートに乗った息子であったが、老人に席を譲り、父を慕い戻ってくる。
父はそんな息子をいじらしく肩を抱いて迎え、船と運命を共にする。
1997年ジェームス・キャメロン監督のアメリカ映画「タイタニック」は、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いた映画であった。
美しいカラー大画面、パニック場面は大迫力であったが、歳のせいかこの古い方の映画が切なく身にしみたことであった。
タイタニックについてサイトがいくつかあって、興味深い。
映画の中では、氷山を軽く見ていた船長の無能ぶり、双眼鏡が備えられていなかった、などのシーンがあった。
不注意によって、豪華客船が沈没、乗客にとってはあり得ない事態が起き、悲劇的な最期を迎える。
係留中のタイタニック(ネット画像より)
それにしても、なにやら今の日本がタイタニックなのではないかという心配が去来する。
民主党クルーで大丈夫なのか。
民主党の土肥隆一衆院議員は元社会党。
「日本を侵略国家であると断罪する」談話を残したあの村山富市氏そのままだわな。
衆院政倫審会長辞任などあたりまえ。議員辞職して韓国にお帰り下され。
菅内閣ははっきりと共同宣言なるものを取り消し、けじめをつけるべし。
土肥氏と韓国議員が行った共同宣言骨子
竹島領有権主張問題 共同宣言文の骨子 2011.3.9 20:53韓国の竹島不法占拠を許すだけでなく、献上し、なお追銭をする内容だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110309/plc11030920540032-n1.htm
一、日本は恥ずかしい過去に対し、歴史の真相を糾明し、日本軍慰安婦、サハリン強制徴用被害者など、歴史の被害者に対する妥当な賠償措置を履行しなければならない。両国の善隣関係は、真実の謝罪と賠償が出発点となる。
一、日本は、平和憲法改正と軍国主義復活の試みを直ちに中断しなければならない。
一、日本政府は歴史教科書歪曲と独島(注、竹島の韓国名)の領有権主張により、後世に誤った歴史を教え、平和を損なおうとする試みを直ちに中断しなければならない。
民主・土肥氏「竹島領有権、日本は主張中止を」韓国議員と共同宣言 会見まで 先月 2011.3.9 14:14
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110309/plc11030914140020-n1.htm
わが国固有の領土にもかかわらず韓国が不法占拠を続けている竹島について、衆院政治倫理審査会会長で菅直人首相が主宰する政策グループ顧問の土肥隆一衆院議員(兵庫3区)が「日韓キリスト教議員連盟」の日本側会長として、日本政府に竹島の領有権主張中止などを求める同議連の日韓共同宣言に名を連ね、韓国の国会で共同記者会見していたことが9日、分かった。土肥氏は産経新聞の取材に「個人的には、竹島は日本の領土とは一概にはいえないのではと思っている」と話している。
共同宣言文のタイトルは、「和解と平和を成す韓日両国の未来を開いていこう」。日本に対し「歴史教科書の歪曲(わいきょく)と独島(韓国が主張する竹島の名)領有権主張を直ちに中止する」などの3項目を要求。議連の日本側会長の土肥氏ら3人の連名としている。
土肥氏によると、共同宣言は先月27日、韓国の植民地支配下の独立運動を記念した「3.1節」の関連行事の一つとして開催された、同議連の共同記者会見で発表された。
土肥氏は日本側会長の立場で、日本から唯一出席。韓国には当日入り、式典の前に「この共同宣言を発表したい」と日本語訳が添付された宣言文案を渡され、内容を確認して了承、共同会見に臨んだという。
土肥氏は産経新聞の取材に「共同宣言は外交交渉上有効になるようなものではない」と説明。「この議連は本来、キリスト教的精神で日韓問題を考えようという趣旨のもの。どちらか一方だけが悪いということにはならないはずだが、韓国では竹島、慰安婦、教科書、靖国に対する自国の主張を述べないと、日本と向き合ったことにならない」とも述べ、韓国側が作成した宣言文に理解を示した。 共同宣言は、韓国内では主要各紙が報道。会見した土肥氏らの写真も掲載された。土肥氏によると、同議連はキリスト教信者の両国の国会議員によって約11年前に発足。日本側は7人程度だが、韓国は国会議員の3分の2にあたる約150人が所属しているという。
土肥氏は通称「菅グループ」と呼ばれる菅首相主宰の「国のかたち研究会」代表を務め、昨年9月の民主党代表選では菅首相の推薦人だった。
■「軽率すぎる行動」
拓殖大の下條正男教授は「政権与党幹部の一人が韓国側の主張に沿う共同宣言を公の場で共同発表したことは、韓国側には『日本政府が韓国の領有権主張を認めた』と解釈される。軽率すぎる行動で、領土問題の根幹をまったく理解していない」と指摘している。
◇ 【用語解説】竹島問題
竹島は隠岐の北西157キロの日本海に位置する2つの島と多くの岩礁からなる。もともとは無人島だったが、韓国が昭和27年、一方的に海洋主権宣言をして領有を主張。29年から警備隊を常駐させ、不法占拠を続けている。平成11年の新日韓漁業協定で、周辺は両国共同管理の暫定水域とされたが、韓国船が主に操業。17年3月には、島根県議会が「竹島の日」条例を可決している。
「竹島は韓国に不法占拠されている」この事実は右派左派関係ないはず。
にもかかわらず、日本が朝鮮半島を植民地搾取支配したという韓国の捏造歴史に自虐史観の相乗効果に毒される売国議員の典型を見るようだ。脳内お花畑が顔に表れている。
尖閣も北方も中露が圧力を加えてきている中、よりいっそう甘く見られることになりそうだ。
現政権のゴタゴタに隙をつかれたのか、外務省は一体何をやっているのか、事前に把握できていないフシがある。
土肥隆一衆院議員は兵庫3区、ここも、在日の多いところだ。
僅かでも在日から献金を受けていた前原氏、及び民主党は外国人参政権に熱心だ。
地方自治体では、××条例を設けて在日外国人に参政させるところも増えたと聞く。
スパイ防止法もない日本では労せずしてその主権が侵されていくのに気がつかない。
献金をうけているからこそ「熱心」だったのではあるまいか。
前原だけでなく、全党派、全議員にわたって徹底的に調査してもらいたいものだ。
【日本政策研究センター】3月8日 メルマガより
http://www.seisaku-center.net
☆☆前原外相・外国人献金問題の核心は「民主党の体質」にある☆☆
在日外国人から政治献金を受け取っていた事実が発覚したことを受けて、前原外相が6日夜に辞任した。外国人から「寄付」を受けるのは政治資金規正法違反で辞任は当然のことだ。
外国人からの献金が禁止されているのは、外国からの干渉を防ぐことが目的。外国人が日本の政策決定に影響力を行使することは憲法にも違反する。
ところが、前原氏は「故意」ではなく事務的ミスだと言い、岡田幹事長に至っては献金の際の国籍確認は難しいとすら言っている。実は、そうした民主党の体質が問題なのだ。
民主党は「在日外国人」を党員やサポーターとして、党費(年6千円)と会費(年2千円)を集めている。
ホームページでは党員もサポーターも「在日外国人の方でもOKです」と明記し、「代表選挙で投票することができます」と宣伝している。菅総理が代表に選ばれた昨年9月の民主党代表選挙でも外国人党員・サポーターが投票している。
民主党は何人の外国人党員・サポーターがいるのかを把握していないというのだから、在日外国人が大量に党費やサポーター会費を払えば、民主党の代表、つまりは日本の総理大臣の決定をも左右できるということにもなる。
今回の問題は前原氏個人の話ではない。憲法違反の疑いすらある、そうした民主党の体質こそ問題の核心なのである。
ちなみに自民党は党員の要件を日本国民としているが、民主党の他にも公明党、社民党は外国人も党員となれる。
弁護士高木健一氏(1944−)、あの従軍慰安婦問題の弁護士。
元官房長官仙谷氏が最も尊敬するという。
超難解な司法試験を突破し司法界、政界で活躍されるエリートの中には、ド素人から見ると、なんでと首をかしげてしまう人が散見される。
坂真氏ブログ「依存症の独り言」 http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2011/03/post-d067.html
高木健一という人物をご存知だろうか?
仙谷由人前官房長官が、最も尊敬する弁護士である。
高木は1944年生まれ、仙石は1946年生まれ、東大法学部の先輩と後輩の関係にある。
二人をつなぐものは、どちらも労組系弁護士であり、人権派という点だ。
で、この高木弁護士がその名を馳せたのは、従軍慰安婦問題を自作自演した事件である。
高木は、1993年にインドネシアを訪問し、地元紙に「補償のために日本からやってきた。元慰安婦は名乗り出て欲しい」という 内容の広告を出した。
インドネシアには、「元兵補中央協議会」という、日本軍政時代に補助兵として採用された「兵補」の民間組織がある。
1996年、この「協議会」が、補償を要求するために元慰安婦の登録作業を始めたことがあった。
「協議会」は、実際には慰安所で働いていない女性でも「何らかの性的被害にあった」と申告した場合は慰安婦に数え、約2万人の登録者を集めた。
「東京の高木弁護士の指示を受けて始めた。『早く進めろ』と催促も受けた」
「協議会」のタスリップ・ラハルジョ会長は当時、産経新聞の阿比留瑠比氏の取材にこう証言している。
「協議会」は、慰安婦登録者を対象に、慰安婦になった理由などに関するアンケートを実施していたが、これも「高木弁護士の文案で作成された」(ラハルジョ氏)ものだった。
参照:【日曜日に書く】 仙谷長官の危うい思想背景 (2010/08/01 産経新聞)
要するに、この高木という弁護士は、“補償を要求する慰安婦”を“募集”するためにインドネシアに出かけ、現地の組織を使って“無理やり”登録者を集めたのである。・・・
(続きはこちら)
前原外相もあっさり辞任。屋台は大きく傾いた。
自民党もリベラル色の濃い谷垣氏ではイマイチ信頼感がない。
野党の皆様、準備は・・・
菅政権は完全な「八方塞がり」 誰がどう見ても「詰み」 2011.3.7 00:50
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110307/plc11030700590000-n1.htm
内閣の柱石である前原誠司外相の辞任表明で、菅政権は歴代内閣で類を見ないほど完全な「八方塞がり」に陥った。誰がどう見ても「詰み」であり、菅直人首相は潔く投了し、内閣総辞職か「破れかぶれ解散」かを選ぶしか道はあるまい。
4日の参院予算委員会。前原氏ら閣僚の政治資金問題を追及していた自民党の西田昌司氏は、首相にこう注意した。
「菅首相、寝てる場合じゃないんですよ!」
これほど危機感の薄い首相だったが、6日夜の前原氏との会談後、記者団の前に現れたときの表情は険しく目は充血していた。ようやく、自分の置かれた立場を理解したのか。
首相はこれまで、先の見通しのないまま行けるところまで居座りを図る作戦だった。予算関連法案が成立せず、国民生活に影響が出れば批判を浴びるのは野党の方だという計算からだ。
だが、そんな開き直りが通用する状況ではなくなった。1月に内閣改造をしたばかりなのに、主要閣僚を失った首相の求心力はますます低下する。野党が任命責任を追及するのは必至で、10%台と低迷する内閣支持率もさらに下がりかねない。
前原グループが、首相を支える民主党内基盤の核だったことも大きい。首相はグループの中心で、前原氏の「後見人」である仙谷由人代表代行とは官房長官を更迭して以来、距離感が広がっている。 前原氏の辞任の原因が「政治とカネ」であることも深刻だ。首相の掲げる「クリーンな政治」はボロを出してしまった。首相は政権運営に行き詰まると、小沢一郎元代表をたたいて政権浮揚を図ってきた。それももう通用しない。
菅内閣では前原氏だけでなく、野田佳彦財務相と蓮舫行政刷新担当相も脱税事件で有罪判決を受けた男性の関係企業から資金提供をされていた。党内外から「小沢氏のことをいえた義理か」との声も出ている。
野党側は、主婦年金の救済策をめぐり細川律夫厚生労働相も問題視し、参院で問責決議案提出を検討中。前原氏の辞任が引き金となり、「辞任ドミノ」が起きる可能性もある。問責の刃(やいば)はいずれ、首相自身に突きつけられるかもしれない。
首相は、これまで政治的に追い詰められているにもかかわらず、妙に元気だった。その理由を周辺はこう推測する。「自分が正しいことをしていると信じているからじゃないか」。
だが、それはあまりに主観的・独善的にすぎる。政治の停滞で迷惑を被るのは結局、国民だと首相は知るべきではないか。(阿比留瑠比)
戦中は、朝日記者尾崎秀実(ほつみ)はゾルゲと組み日中戦争を煽った。
戦後は、「中国の旅」「南京大虐殺」「従軍慰安婦」でシナ寄りキャンペーンを張る。
アサひる、アカヒ新聞、人民日報日本支社と揶揄されても其の姿勢は不変伝統的のようだ。
影響は教育界にも及び、試験に出すので「天声人語」を読んでおくようにと教師に云われたものだ。
■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2011年3月6日 NO.865号)より
http://www.melma.com/backnumber_133212_5125285/
◎酒井信彦 中共の軍備増強に関する朝日の目覚しい報道犯罪
中共の2011年の軍事予算が、前年比12.7パーセント増の6011億元(約7兆5千億円)になっていたことが明らかになった。これは今回開催された全国人民代表大会の李報道官が、4日の記者会見で述べたものである。22年連続で二桁成長をしていた中共の軍事予算だが、前年は一桁成長だったものが、また元に戻ったのだという。中共の軍事予算は極めて不透明であり、実際の額は公表額の二倍であると、アメリカ国防省は推計しているのであるから、一桁だ二桁だと騒いでみても仕方がないであろう。二倍とすれば7兆5千億円の二倍であるから、日本円で15兆円という額になる。
このブログで以前にも指摘したことであるが、朝日新聞は中共の軍事情報の報道には極めて熱心であり、今回も例の峯村健司記者が大活躍をしている。4日夕刊の軍事予算の記事と解説も峯村記者によるものであるし、5日の朝刊には「時々刻々」欄に、「中国軍外洋へ膨張 国防費12.7%増」という、大型記事も書いている。更に同日朝刊には、強硬派の論客であるという、中国軍事科学学会副秘書長・羅援少将に対するインタビュー記事まで載せている。このインタビューは3日の夜に行われたと言うから、4日の全人代報道官による記者会見以前であり、ずいぶんと手回しの良いものである。
この羅少将のインタビュー記事に典型的に現れているように、朝日の中共軍事報道の記事は、中共側の主張を一方的に垂れ流すものであり、これも以前に指摘しておいたことであるが、完全に中共サイドに立っている。そもそも強硬派の論客にご意見拝聴に伺うこと自体が、精神的に隷属している証拠である。朝日新聞の基本的体質から考えて、極めて自然なことではあるが。
ところで朝日新聞は、5日の社説で早速この問題をとりあげている。タイトルは「中国国防費 不透明さが懸念を呼ぶ」と題しているが、要するに中共を弁護している内容である。中共の軍事予算は、「中身は相変わらず不透明なままで、近隣諸国の懸念はつのるばかりだ」と一応は言うものの、中共では「軍と民の関係は日本では考えられないほど強いのだ」と指摘し、結局「そんな国民感情を背景に、右肩上がりの経済成長をバネとして、中国の国防費は当面伸び続けるだろう」と臆面もなく主張するのである。
それにしても中共の軍事予算が「不透明」であると言う表現は、いかにも変である。日本では兵器一個あたりの価格まで公表しているらしいが(4日夕刊の峯村記者の解説)、細かい使途など分からなくても、中共の軍事予算の中身は、極めて明確であると言える。航空母艦も作っているし、ステルス戦闘機も作っているのである。つまり中共は富国強兵の軍国主義路線を驀進しているのであり、その中身も意図も明確であると言わざるを得ない。
不透明であるという表現自体、真実を誤魔化した、中共におもねった表現なのである。
そして朝日の社説の結論部分は、次のようになっている。「中国の目覚しい発展は、平和な周辺環境があってのことだ。軍事力強化はそんな環境を台無しにし、結局は不利益を招きかねない。地域の大国としてその大局を見通してほしい」ここに朝日新聞論説委員の、現実を理解できず未来を予測できない、甚だしい低脳振りがよく現れている。中共の今までの発展のためには、平和な周辺環境が必要だったかもしれないが、これからはそうではない。これからの中共は膨大な軍事力によって、周辺地域に覇権をとなえ、あわよくば侵略併合しようと企んでいるに違いないのである。中共は紛れも無く、現実の侵略国家であって、その侵略国家が更なる侵略に乗り出すことは、私が以前から指摘しているように、必然中の必然である。
朝日は中共に対する提灯記事・提灯社説を、麗々しく載せる前に、読者に対してしなければならないことがある。それは今まで日本と中共の軍備に関して、自分が行ってきた報道に対する、心からの反省と謝罪である。朝日は日本の軍備増強が話題になるたびに、それは必ず軍備拡大の競争になるからいけないと、主張し続けてきた。私は、そういった内容の朝日の社説を、何度も何度も読まされた記憶がある。しかし日本が軍部増強をしなくとも、中共は凄まじいばかりの軍備増強を続けてきた。朝日の主張は完全に間違っていたことが、ものの見事に証明されてしまっているのである。朝日新聞が犯した数ある報道犯罪のなかでも、ひときわ目覚しいものと言える。
全人代さなかの集会阻止へ=メディア対策に躍起--中国当局 2011年3月5日(土)20:03
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/asia/jiji-110305X444.html
【北京時事】中国で政治改革などを訴えようとする「中国ジャスミン革命集会」は、6日も40以上の都市で開催が呼び掛けられている。5日に全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕した北京では、中国当局が6日の集会を阻止するため、これまで以上に厳しい警戒態勢を敷くとともに、集会を取材させないよう海外メディア対策に躍起となっている。
「青年たちよ! 行動しよう」。「中国ジャスミン革命発起人」名義で5日、中国の100を超える大学の学生らにキャンパスでの「散歩」を呼び掛ける公開書簡がインターネット上で流れた。辛亥革命100周年にちなんで、台湾や香港も巻き込んで「変革を起こそう」と訴えている。
香港メディアなどによると、集会の情報を広めたとして、各地で活動家や作家らが国家政権転覆扇動容疑で拘束されたり、居住監視下に置かれたりしている。北京では軍や武装警察、市民の治安ボランティアらを含め74万人が集会への警戒に動員されるとの情報もある。
「両会」初日 天安門広場で反政府抗議 4人が拘束
http://www.epochtimes.jp/jp/2011/03/html/d77820.html
【大紀元日本3月6日】中国全土に関する政策決定の場となる「両会」(全国人民代表大会と政治協商会議)が北京で幕開けした5日、中国の政治の中心的なシンボルである天安門広場の周辺では、厳しい警備体制にかかわらず、2度の抗議事件が発生した。少なくとも4人が逮捕されたもよう。ドイツ系通信社が報じた。
北アフリカ・中東のジャスミン革命の影響を受けて2月下旬から中国各地で芽生えている集会事件を、当局が必死で封じ込む中、今年の両会はこれまでにない緊迫した雰囲気が漂っている。3月2日から15日までの期間、天安門広場を中心とする半径200キロ内の上空における飛行活動が一切禁止されている。
しかしその日、ドイツ系通信社DPAの報道によると、天安門広場の近くにある男性が、「共産党政権は降りるべき」と書かれたボードを揚げることに成功した。男性はその後警察に逮捕されたという。
また、DPAによると、別に起きたもう一つの抗議で、男性二人と女性一人が逮捕された。3人は不正を抗議する直訴者と見受けられている。十数人の制服や私服警察が3人の足と腕を掴んで運んだという。
目撃したDPAの記者も警察に一時拘束された。カメラのフィルムを廃棄するよう警察に強要された同記者は、指示に従い、釈放されたという。
(翻訳編集・趙莫佳)
あまりに巨額なお話で、年金生活者は芥子粒みたい。
追徴金を一旦納めた後、逆転勝訴、還付金には400億円の利子が加算されるという。
これも血税から支払われるのだ。
わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 2201号 より
http://www.melma.com/backnumber_108241_5124511/
司法界に八百長はないか 山堂コラム 360
近頃わが国では、捕まるのは小悪党ばかり。大悪党はちっとも捕まらん
所謂「悪い奴ほどよく眠る」と、なーんだか厭な社会になってき た。
大悪人が跋扈して正直者が損をする社会。国民の日常生活が荒(すさ) むだけではない。社会全体が歪んで国力が低下する。モラルの低下は即 国力の低下。900兆もの大赤字も。
国力が低下すれば軍事力も落ちる。まず兵隊(自衛官)の士気が下がる。 「なぜ大悪党のために命張って戦わねばならんのか」とこうなるは、リ ビアやエジプトの兵隊見れば分かる。
貧乏人の僻(ひが)みを承知で言うが、最近の一番アタマにクーラーは 「武富士」の脱税。みんな怒っている。高利貸しで貧乏人の生き血吸っ て儲けるだけ儲けた挙句に倒産。自殺者年間3万人。取り過ぎた利子過 払い金は還さない。倒産したのだから払わないと涼しい顔。
されども武富士前会長から専務だった息子へは巨万の富が渡っている。 それだって、過酷な取り立てで貯めた金、隠し財産だろうで。贈与税分 だけで1400億円というから何千億か。
菅政府だって喉から手が出るほど欲しい額。額も凄いが、更にその税金 納める必要がないというのだからもっと凄い。二審の高裁有罪を引っ繰 り返して、最高裁の上告審で「払う必要なし」と判決が確定した。
話はまだまだ終わらない。払わないどころかその上に、国税局はその利 子分として400億円を上乗せして返還するのだという。こっちは国民から 徴収した税金でだ。泥棒に追い銭とはこのことよ。
いやいや、泥棒と言うのはよそう。泥棒が怒る。3億円強奪事件でも窃 盗界は震憾した。泥棒や強盗なんぞでは手も足も出ない400億円。こんな 巨額で出鱈目な脱税事件が罷り通る世の中になれば、国民の誰もが「も う税金払うの止ーめた」、だ。
この武富士巨額免税裁判の弁護団に「リクルート事件」などを担当した ヤメ検、ヤメ判、ヤメ税ら多数(10人)が加わっているという。
かの弁護団の奴バラは嘯(うそぶ)くだろう。「悪法も法は法。定年後 だから何しようとカラスの勝手でしょ」と。それなら当方も言い返さざ るを得ない。「悪法あくまで悪法。蛇の道熟知しているおメエら、現役 司法界への影響力・圧力も大きいのだ」と。
「法的に瑕疵はない」というのもバカにした話。大相撲の八百長だって 法的には瑕疵はない。にもかかわらず八百長相撲の方には、また別のヤ メ判が調査委員会に入って、こちらは糾弾の先頭に立っているがや。
国民の目から見れば「立法」も「法の解釈」も「その運用」も、当局と して一括りのもの。その一体として悪法への対応に責任があるのだ。実 際に1300億円の脱税行為があり、更にそれに400億円以上の還付金が払わ れるという現実。
明白な反社会行為である。それが大手を振って罷り通るということ。反 社会行為のクロをシロと言い包(くる)める税当局・司法界OBがやっ ていること----反モラルの最たる見本だ。
かつては巨悪を挫く正義漢、社会のヒーローだったヤメ検たち。OBに なって耄碌し、高額な弁護報酬に目が眩んで善悪の判断がつかなくなっ たのだろう。
こんなこと新聞は書かない。武富士から取材協賛金なるもの仰山貰って いた大新聞の社説----読んでみたがの、支離滅裂。何言わんとしてい るのかオラにはさっぱり分からんかった。あの新聞も耄碌したのだ。ま もなく御臨終よ、築地本願寺はすぐ近く。(了)
1330億追徴取り消し 武富士元専務巨額贈与税訴訟で逆転勝訴 2011.2.18 22:16
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110218/trl11021815110006-n1.htm
経営破綻した「武富士」の武井保雄元会長(故人)夫妻から平成11年に贈与された外国法人株をめぐり、約1650億円の申告漏れを指摘された長男で元専務の俊樹氏(45)が、約1330億円の追徴課税処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は18日、「処分は違法」と判断、適法とした2審判決を破棄し、処分を取り消した。元専務側の逆転勝訴が確定した。
元専務に返還されるのは納税分のほか、利子にあたる還付加算金など計2千億円。個人への還付では過去最高額となる見通し。
12年度の税制改正前の11年当時、海外居住者への海外財産の贈与は非課税扱い。争点は元専務の「住所」が日本国内か香港かで、元専務側は「約3年のうち65%程度を香港で過ごし、生活の実態があった」と主張。国側は「滞在は贈与税回避目的で、仕事上の本拠も日本」としていた。
同小法廷は「住所」について、過去の判例を踏まえ「客観的に生活の本拠としての実態を備えているか否かによって決めるべきだ」と指摘。贈与前後の期間の3分の2を香港で過ごし、業務に従事していたことなどを挙げ、「贈与税回避の目的があったとしても客観的な生活の実態が消滅するものではない」とした。
補足意見で須藤裁判長は、元専務の香港滞在などを「贈与税回避スキーム」と呼び、「法廷意見の結論は一般的な法感情の観点からは違和感も生じるが、やむを得ない」と述べた。
武富士元会長の財産贈与 1300億円課税見直しか 2010.11.12 18:25
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110119/trl11011903120005-n1.htm
経営破綻した消費者金融大手「武富士」の武井保雄元会長(故人)夫妻から平成11年に贈与された外国法人株をめぐり、約1600億円に上る申告漏れを指摘された長男で元専務、俊樹氏が約1300億円の追徴課税処分の取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は12日、元専務側と国双方の主張を聴く弁論を来年1月21日に開くことを決めた。・・・(後略)
前原外相は、焼き肉店を営む在日(韓国人か?)のおばちゃんから献金を受けていたことが判明。
さらに、北朝鮮との親密な関係にあることも判明、日本の外交・安保に不安を与えている。
民主党自体が、在日団体をサポータとしている。他の議員にもいることが予想される。
前原外相、外国人から献金 規正法違反、進退問題にも 2011年3月5日(土)08:00
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110305089.html
前原誠司外相は4日午後の参院予算委員会で、在日外国人からの政治献金を認めた。政治資金規正法は外国勢力の政治への影響を排除するため外国人からの献金受領を禁じ、違反すれば3年以下の禁錮か50万円以下の罰金。罪が確定すれば公民権停止の対象となる。「ポスト菅」の有力候補である前原氏の外相としての適格性が問われる事態となり、自民党などは参院への問責決議案提出を視野に攻勢を強める構え。進退問題に発展することは避けられず、菅直人首相の任命責任も問われる。
政治資金収支報告書などによると、献金したのは京都市山科区で焼き肉店を経営する在日韓国人の女性(72)。
西田昌司氏(自民)が「まえはら誠司後援会連合会」の平成20年の政治資金収支報告書にこの女性からの5万円の献金が記載されていると指摘。「日本国籍をお持ちなのか」と質問したところ、前原氏は「焼き肉店を経営する在日の方だ。返金して収支報告書を訂正する」と答弁した。
西田氏は同じ経営者から17年から4年間で計20万円の献金があったことも指摘した。前原氏は「全体を調べしっかり対応する」と述べ経緯や総額を調査する考えを示した。一方、総務省の田口尚文選挙部長は外国人からの献金について「故意でなければ罰則の対象にはならない」と説明した。
前原氏は予算委後、首相に「ご迷惑をかけた」と陳謝。その後の記者会見で「すべて私の責任だ。全体をしっかり調べた上でどのように判断するか決めたい」と強調したが、「そういう形で献金を受けていると認識していなかった」と故意性を否定した。
首相は4日夜、記者団に「ちゃんと調べて自らはっきりさせることが必要ではないか」と述べた。
■前原外相、一転窮地 かねて指摘、北朝鮮との親密な関係 2011年3月5日(土)08:00
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110305119.html?fr=rk
ほかにも・・
■前原・野田・蓮舫の3閣僚、政治とカネで陳謝 2011年3月4日(金)21:48
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20110304-567-OYT1T01073.html
【主張】外国人違法献金 前原外相の責任は重大だ 011.3.5 02:54
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110305/stt11030502540005-n1.htm
・・・ 民主党では4年前に角田義一元参院副議長が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の団体から50万円の献金を受けた疑いが持たれ、その他の政治献金の不記載問題もあって引責辞任した。
前原氏はこれ以外にも脱税事件の関連企業のパーティー券購入をめぐる問題が浮上しており、野田佳彦財務相や蓮舫行政刷新担当相らにも広がっている。合わせて説明責任を果たす必要がある。
シナ・ロシアの挑発が相次いでいる。
中国軍機尖閣接近 突かれる島嶼防衛の甘さ 2011.3.4 02:48
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110304/plc11030402480001-n1.htm
中国海軍の情報収集機と哨戒機が、尖閣諸島の北方50〜60キロまで急接近した。
他国の軍用機などの領空侵犯を防ごうと、日本の領空の外側に設定されている防空識別圏に侵入したため、航空自衛隊の那覇基地から戦闘機が緊急発進した。領空侵犯には至らなかったが、日中中間線を大きく越えて尖閣に近づいた例は初めてという。
これに対し、枝野幸男官房長官が「抗議はできないが動向を注視する」と述べるとともに「領空外を飛行していたので、国際法や安全の問題はない」と語った。耳を疑う発言だ。これでは中国の挑発的行動を容認することになる。・・・
中国軍の2機 尖閣諸島に接近 3月2日 21時23分
http://www.nhk.or.jp/news/html/20110302/k10014413051000.html
2日午後、沖縄県の尖閣諸島の沖合およそ60キロの上空に、中国海軍の哨戒機など2機が接近し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進していたことが分かりました。防衛省によりますと、中国の軍用機が尖閣諸島にこの距離まで接近したのは初めてだということです。・・・・
北方領土 ミサイルまで配備するか 2011.3.3 02:48
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110303/erp11030302480001-n1.htm
ロシア軍が北方領土に対艦巡航ミサイルや新型対空ミサイルを配備する軍備増強計画をまとめ、国防相に提出した。
国後、択捉両島には、すでに3500人の部隊が駐屯している。これに最新兵器を加え、軍事面でも不法占拠を強化しようという狙いだ。・・・・
ロシアのミサイル増強 枝野氏「大変遺憾だ」 2011.3.2 17:54枝野氏は「大変遺憾」とコメントしている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110302/plc11030217560009-n1.htm
枝野幸男官房長官は2日の記者会見で、ロシアが北方領土を含む千島列島でのミサイル増強を計画していることについて「北方四島におけるロシアの軍備増強は、わが国の立場と全く相いれず大変遺憾だ」と強く批判した。同時に「北方四島について(日本固有の領土とする)わが国の姿勢を一貫して主張し、実現に向けて努力する」と強調した。
政治家や外交筋がよく使う言葉だが、「大変残念である」の意に過ぎない。
結局、「自衛隊はあっても、『軍』ではない」ことに帰結する。
■中国軍事専門家・平松茂雄 先島への実戦部隊配備こそ急務 2011.3.3 02:46
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110303/chn11030302480000-n1.htm
対中ODA 全面的打ち切りが当然だ 2011.3.3 02:48
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110303/plc11030302480002-n1.htm
前原誠司外相が、中国への政府開発援助(ODA)を大幅削減する方向で外務省に見直しを指示した。中国は今や、国内総生産(GDP)で日本を抜き、世界2位の経済大国である。ODAの継続は「(途上国支援という)本来の趣旨に沿わない」との理由からだ。当然である。
中国自身も途上国に大規模な経済援助をしている。世界3位の日本が援助することは、もはや必要あるまい。 一方で不可解なのは、丹羽宇一郎駐中国大使が自民党の外交部会で「日本の国益のために必要だ」と継続の必要性を強調したことだ。日本国を代表する2人が対中外交の根幹政策で食い違いをみせているとはどういうことか。理解できない。
昭和54年に始まった対中ODAは累計で3兆6千億円を超す。
このうち有償資金協力である円借款は、北京五輪開催前年の平成19年度で打ち切られた。残る無償資金協力は、中国行政官の日本留学に際して学費と滞在費を負担する人材育成などが目的であり、さらに節水、下水道整備といった環境保全を目的にした技術協力も継続されてきた。いずれも17年度までに1400億円を超える。 丹羽大使は、大規模なインフラ支援を否定するものの、こうした技術協力などは「日中間の戦略的互恵関係のために継続すべきだ」との主張だ。しかし、中国は日本のODAで経済発展する一方、アフリカや中南米などでは自ら資源確保を目的にした経済支援を強化している。軍事費も、名目ベースで20年以上にわたって年率2桁台で増やしてきている。
このまま供与し続けることは国民の理解を得られまい。打ち切るべきだ。環境対策はすでに中国が自前でも取り組んでいる。技術協力も商業取引ベースで行う方向にすべきだ。それが、日本企業のためにもなるだろう。
米国のハンツマン駐中国大使は、北京で先月27日に計画された民主化要求デモを取材しようとした外国人記者が「不当に拘束、妨害された」として、中国政府に抗議する声明を発表した。
これに対して丹羽大使は「(チュニジアでの)ジャスミン革命のようなことは中国では期待されないほうがいい」と述べている。中国にくみしやすいと思われるのはどちらだろうか。
■対中ODA、減額指示=経済成長を考慮ー前原外相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110302-00000004-jij-pol
■日中関係用語の真贋(落合道夫氏のYouTube講演 10分間講義シリーズ)
http://www.youtube.com/watch?v=Jpghajs4GuM
(うわべ) (実は)
日中友好 日本攻撃
真の友好 さらに騙すこと
互恵平等 やらずぶったくり、何が戦略的互恵関係か
平和共存 時間稼ぎ
非核運動 日本だけ
孫子曰く:戦争とはだますことである。
日中友好、互恵平等がすでに武器を使わない戦争だった。
戦わずして居抜き占領が一番良い。マスコミ・メディアのシナ化(NHK、アサヒetc)
日本人はトコトン騙されている。
中共の正体 無法+騙し+暴力==口で友好、手にナイフ
日本人は騙されていた。気がつくと被害者、政府、国防力、社会の弱体化、失業・・・
■言葉のごまかしが多すぎないか(加瀬英明のコラム )
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
民主党に造反議員が出て、来年度予算案は参院で否決されても再可決が不可能となり、行き詰まった。
「一度やらせてみてください」が来るとこまで来てしまった。もはや現政権の延命は無理だろう。
騙された国民も悪かった。が、何度も騙されるようでは先祖にも子孫にも申し訳ない。
しっかりした政治家の出現を期待し、選挙の目を持ちたい。
またあれだけ煽ったマスコミの背後に何があったかも気付かなければならない。
予算案衆院通過 民主党政権の破綻は明白 国益損なう延命策許されぬ 2011.3.2 02:51
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110302/plc11030202510002-n1.htm
来年度予算案が1日未明、衆院を通過したにもかかわらず、菅直人首相の政権運営は完全に行き詰まっている。
予算案と予算執行に必要な予算関連法案を切り離したものの、関連法案を参院で成立させるメドは立っていない。
衆院本会議で民主党の16議員が造反して欠席したことにより、参院で否決された法案を衆院の3分の2以上で再可決することが事実上不可能になったからだ。
すでに菅首相は統治責任を果たせなくなっている。しかも、民主党が一昨年夏に打ち出した政権公約(マニフェスト)も、看板の子ども手当の見直し検討に象徴されるように、首相自らが破綻を認めざるを得なくなっている。
首相に残された選択肢は、政治責任をとって退陣するか、衆院解散・総選挙で信を問い直すかなどである。懸案を先送りして延命を図ろうなどという考えは、国益を損なうだけだ。
≪存在しない党内合意≫
民主党政権の破綻は、主要政策をめぐる党内コンセンサスがいまだに形成されていないところに端的に表れている。社会保障と税の一体改革についても、4月までには社会保障の複数案が示されるとされており、菅政権としての明確な方向性を打ち出すことになるのかどうかは不透明だ。
社会保障案を受けて行う税制抜本改革の中で、消費税増税をどう打ち出すかについても、党内には根強い反対論が残っている。
首相が昨秋の所信表明演説で環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への「参加検討」を打ち出しながら、今年6月まで結論を先送りしたのも、党内に国内農業保護を主張する強い反対勢力を抱え、決断できないためだ。
首相が退陣や解散を決断する場合でも、一連の予算関連法案について与野党協議を経て何らかの処理を行う必要はある。国民生活や地方財政などに混乱をもたらす事態は、避けなければならない。
焦点は、すでに国会審議でも修正論議が活発化している子ども手当法案の見直しだ。
菅首相や岡田克也幹事長は、これまで否定し続けてきた所得制限の導入について、「当然、議論になり得る」(岡田氏)と容認する姿勢に転じた。かつての児童手当に近づけることで、公明党を引き込む狙いだろう。
一律給付の子ども手当は、政策効果が不透明でばらまき批判を免れない。所得制限の導入は現実的な転換といえるが、民主党が子ども手当の政策理念まで変更するつもりがあるのかは疑わしい。
民主党は子ども手当に所得制限を課さない理由について、「ひとりひとりの子供への支援であり、親の所得で区別すべきではない」として、児童手当との違いを強調してきた。
所得制限を加えるなら、これまでの主張を撤回するのかどうか、きちんと国民に説明する必要がある。曖昧にしたままでは政策目的がますます分からなくなる。
子ども手当法案が成立しなければ、児童手当に戻る。支給額が減るだけでなく、税控除の廃止で負担増となる世帯もある。与野党とも、こうした矛盾に配慮した措置を検討すべきだろう。
具体的な協議を積み重ねる中で、40兆円分の赤字国債の発行に必要な特例公債法案をどう扱うかについても話し合ってほしい。
≪自民は国家像を示せ≫
自民党は予算案の衆院採決時に子ども手当や農業戸別所得補償などのばらまき予算を削減する組み替え動議を出し、否決された。
この中では、民主党政権の財政規律の緩みを厳しく指摘したが、自民党案も一般会計総額で3・1兆円、国債発行額で1・8兆円程度の圧縮にとどまっており、党内にも不十分だとの意見があった。政権担当能力をさらに磨く必要があるだろう。
自民党は、政党支持率では民主を上回る傾向が定着しているものの、民主、自民の二大政党への支持の合計は減少傾向にある。「支持なし層」が半数近くにまで拡大していることを、自民党も重く受け止めなければなるまい。
国民は自民党に何を求めているのか。健全かつ安定した政権運営への期待もあるが、政財官の既得権益を守る側に立って、日本をどうするかを示さなかったことへの不信といらだちがあったことも思い起こしてほしい。
■拓殖大学大学院教授・遠藤浩一 もはや解散・総選挙以外にない 2011.3.2 02:50
≪限界を露呈した民主党政権≫≪修正主義と原理主義の対決≫≪双方の路線ともに敗れたり≫
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110302/stt11030202510003-n1.htm
■ブログ「中韓を知りすぎた男」
金大中、盧武鉉の左翼政権時の韓国
「落日の韓国経済」 11.03.02
http://kkmyo.blog70.fc2.com/blog-entry-696.html
今日はもう一度韓国社会における政治の病理現象を考察してみます。
それは日本の来るべき姿かもしれないからです。
家庭も学校も企業も国もすべてリーダーの考え方や無能によって簡単に 崩壊していきます。
民主党政権下で危機をむかえている日本を念頭において沈没しかかって いる韓国を反面教師にして考えてみたいと思います。・・・
昨年4月、中学校歴史教科書の大手「日本書籍」が批判を受け撤退するというニュースがあった。↓
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100422/edc1004220138000-n1.htm
しかしその後、相変わらず沖縄集団自決に関する記述では、改善されていないらしい。
また、日本国内の歴史博物館の展示説明文も、手の込んだトリック文で旧日本軍悪しの印象操作が行われているとのこと。シナの抗日記念館は、南京大虐殺など捏造歴史で反日を世界に印象づけているが、日本国内で自国民にこのような史実に反する展示を行うのは、一体誰なのか。学者、出版社、教員、文科省に日本分断・衰退を目論む人物(工作員)が巣くっているとしか思えない。
拓殖大学客員教授・藤岡信勝 自決は軍の指示とする重大改悪 2011.3.1 03:04
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110301/art11030103040001-n1.htm
米政治学者、ベネディクト・アンダーソン氏は、近代国民国家を「想像の共同体」であるとし、その形成に貢献する装置の一つとして博物館をあげた。戦後独立した東南アジア諸国で博物館が増殖していることは、国民国家が形成途上であることを意味する。
中国では、日本が累積数兆円にも及ぶ対中ODAをせっせと貢いでいるさなかの1990年代、江沢民前国家主席が号令を発して全国300カ所の反日博物館をつくり、「愛国教育基地」と称した。その内容は反日のお化け屋敷で、それを利用した反日思想教育によって、抗日戦争に勝利したのは共産党の功績であるというフィクションを国民に信じ込ませ、天安門事件以来揺らいだ共産党政権の正統性を担保しようとした。
ところが、日本では、国民の税金でつくった博物館で、国民を分断し、国民国家を解体する愚挙が行われている。博物館問題は教科書問題と並んで、国家の存立にかかわるテーマなのである。
千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館(略称・歴博)。年間予算21億円の研究機関である。その歴博に「現代」をカバーする第6展示室が開設されたのは、昨年3月のことだった。中に、沖縄戦集団自決の展示があり、〈犠牲者のなかには戦闘ばかりでなく、「集団自決」に追い込まれた人々もいた〉と説明されていた。
≪歴博の不可解な展示見直し≫
だが、奇怪なことに、博物館は展示のオープン前後に盛んに記者会見し、展示責任者の安田常雄副館長は、集団自決の展示見直しを口にした。呼応するかのように沖縄左翼が例の抗議活動を行い、今年1月5日、展示はリニューアル・オープンして、説明文は、次のような長文に変更された。
〈沖縄戦の犠牲者の中には、戦闘ばかりでなく、「集団自決」による死者が含まれていた。米軍の上陸後、住民たちはガマ(自然洞窟)などに避難した。そして投降を促す米軍からの呼びかけを前に、「集団自決」をはかった人々が数多くいた。その背景には、米軍に対する住民の恐怖心のほか、日本軍により軍民一体化が推し進められるなかで、米軍に投降すべきでないとの観念が一般にも浸透したこと、そして手りゅう弾の配布に示される軍人の指示など、住民の意思決定を左右する沖縄戦特有のさまざまな要因があった。〉
≪印象付けられた手榴弾配布≫
これは重大な改悪である。新しい説明文は、「軍人が手榴(しゅりゅう)弾を配布して住民に集団自決するように指示した」と読める。軍人が「さあ、ここで自決しなさい」と言って、住民に手榴弾を配っている場面がイメージとして浮かぶ。だが、そのような事実はない。
この度、変更された展示の文章には、用語上のトリックが2つ用いられている。1つは、「軍人」という言葉を使い、軍の正規の命令と区別することで、歴博は「軍命令説」はとっていないと弁明できるようにした点である。
しかし、「軍」と「軍人」を頭の中で分けた上で展示文を読む参観者はいない。参観者は、「軍人が指示した」という文意から、必然的に「軍が指示した」と読むのである。歴博はそれを見越して、用語を使ったと思われる。
もう1つは、「指示」という新しい言葉を使ったことである。館側の説明によれば、「関与」は幅の広い概念だから、使用を避けたということであり、それは一つの見識であると評価できる。
≪文科省認定の関与という魔語≫
平成19年に問題となった高校歴史教科書の検定では、日本軍による「命令」や「強制」は根拠がないとして否定された。しかし、軍の「関与」はあったと文部科学省が積極的に認めたことにより、再検定の結果、かえって教科書の反軍的記述が大増殖したのである。文科相の国会答弁を引き出したのは、現首相の菅直人民主党代表その人だった。「関与」は教科書を劣化させた魔語であった。
だが、「指示」ならよいかというと、もっとよくないのである。「指示」は「命令」より軽いが、「命令」よりさらに具体的・個別的な行為を示す言葉である。
しかも、展示文は集団自決に至った要因を列挙する際に、「手りゅう弾の配布」を最後に置き、それこそが集団自決の最も決定的要因であったかのように読者が印象付けられる、修辞的効果を持たせている。誤った事実認識と悪逆非道な日本軍イメージの定着を狙ってつくられた苦心の作文であり、事実からかけ離れている。
座間味島の梅澤隊長は「自決するな」と住民を説得したし、渡嘉敷島の赤松隊長は住民が自決に及んだことを知ると「何という早まったことをしてくれたのか」と嘆き悲しんだ。日本軍将兵は一貫して住民が無事に生き残るように願い励ましていたのである。
筆者が会長を務める「新しい歴史教科書をつくる会」が歴博を現地調査した結果、沖縄集団自決にとどまらず、近現代史全般にわたり反日・自虐史観の偏向展示に貫かれていることが分かった。看過できない重大問題である。(ふじおか のぶかつ)
大きなお世話、独善的、ウザイというような言葉がぴったりくる団体だ。
和歌山・太地町のほぼ全世帯に「ザ・コーヴ」のDVD届く 2011.2.28 21:22
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110228/wky11022821400004-n1.htm
日本のイルカ漁を批判した米映画「ザ・コーヴ」のDVDが、映画の舞台となった和歌山県太地町のほぼ全世帯の約1400世帯に郵送されていることが28日、分かった。町役場や太地町漁協などにも同日午後までに届いたという。
同町によると、差出人は「海を考えるグループ」。料金別納郵便のパッケージの中に日本語吹き替え版のDVD1枚が入っており、「隠し撮りばかりがクローズアップされていますが、映画にはさまざまなメッセージが込められています」などの添え書きもあった。
また、パッケージには返送先として、実在しない「消費庁」や「太地町市役所」などと記されていたという。三軒一高町長は「町民がDVDを見ても、映画が真実ではないと改めて思うだけ。送ってくる意味がわからない」と困惑した様子だった。
シー・シェパード(WikiPedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/シーシェパード
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