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落葉松亭日記(2021年5〜6月)


ニュース・評論のスクラップ、凡夫の日々雑感

6月16日(水) 中共ウイグル事件・非難決議案見送り

中共のウイグル自治区虐殺・人権侵害事件に対する非難決議が自民党外交で了承されたという。 立憲民主や日本維新の会、国民民主などの各党も了承。
但し、一枚岩でない。親中派大御所の二階氏(自)、及び中共を盟主とする公明党はグズグズして会期内の採択は困難、この件では野党より「紅い」ことを示した。
対中決議案 今国会での採択見送りの公算 2021/06/15 23:51産経新聞
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-_politics_situation_ZWEOFGXNVJPAXKCACONPX7IKMM.html

新疆ウイグル自治区などでの人権侵害に対する非難決議案が自民党外交部会などで了承され、記者団の取材に応じる下村博文政調会長(左から2人目)=15日午前、党本部(奥原慎平撮影)

自民党は15日、党本部で外交部会などの合同会議を開き、新疆(しんきょう)ウイグル、内モンゴル両自治区などにおける中国当局による人権侵害行為の即時停止を求める国会決議案を全会一致で了承した。ただ、公明党との間で結論がまとまらず、16日に会期末を迎える今国会中の採択は見送られる公算が大きくなった。

自民の二階俊博幹事長は合同会議終了後、国会内で公明の石井啓一幹事長と会談し、決議案の対応などについて協議した。
二階氏は終了後、記者団に「まだ十分に結論に至るまで話していない」と説明。自民幹部は「(国会日程は)今日と明日しかない」と述べ、会期内の採択は困難との見方を示した。
全会一致が原則の決議案をめぐっては、立憲民主や日本維新の会、国民民主などの各党が了承している。



6月11日(金) 尖閣を守る動き

尖閣諸島周辺の領海外側の接続水域で、中国船が三ヶ月以上も航行しているという。
中国は共産党による一党独裁といわれるが、習近平の意向なのか、それとも軍部の独走なのか・・・
尖閣周辺に中国船 119日連続、最長更新  2021.6.11 10:55
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210611/mca2106111055008-n1.htm

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で11日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは119日連続。平成24年9月の尖閣国有化以降で最長の連続日数を更新した。

写真:手前から南小島、北小島、魚釣島(鈴木健児撮影)

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告した。
尖閣諸島の議員視察を 自民・原田氏らが要望 2021/6/10 16:57
https://www.sankei.com/article/20210610-3BAN3Y4W2JIUBPXK2Q4YHUTY64/

写真:沖縄県の尖閣諸島=2011年6月

尖閣諸島(沖縄県石垣市)への公務員常駐を目指す自民党有志による勉強会の代表を務める原田義昭元環境相は10日、首相官邸で加藤勝信官房長官と面会し、国会議員の尖閣視察などを求める要望書を提出した。加藤氏は「状況を考えないとならない」と述べるにとどめた。

要望書は勉強会が自民の議員連盟「尖閣諸島の調査・開発を進める会」とともにまとめた。原田氏らによると、国会議員による尖閣視察を政府に申し入れるのは初めてという。
中国の尖閣諸島占拠を想定し、図上演習が行われた。
一度占拠されたら、排除するのは武力によるしかないということだろう。
<独自>尖閣占拠想定し図上演習 自衛隊、海保、警察 役割分担を確認 2021/6/6 22:00
https://www.sankei.com/article/20210606-Y2YMGCBTZZI3XISRG2RLTZEDNI/

  写真;尖閣諸島を含む東シナ海上空。手前から南小島、北小島、魚釣島=沖縄・尖閣諸島(鈴木健児撮影)

   中国による尖閣諸島(沖縄県石垣市)の占拠を想定し、自衛隊、海上保安庁、警察、外務省の担当者が参加する図上演習を複数回実施していることが6日、分かった。今年2月に中国海警局の船が尖閣諸島に接近・上陸を試みた場合に海保による危害射撃が可能との見解をまとめたことを踏まえた図上演習も実施。米軍が参加して日米共同で事態対処シミュレーションを行っていることも判明した。複数の政府関係者が明らかにした。

図上演習は、平時でも有事でもない「グレーゾーン事態」から本格的な武力紛争に至るまで、自衛隊、海保、警察がスムーズに役割分担を行うことを確認するのが狙い。都内の自衛隊施設で行っているという。

図上演習では、中国の海上民兵や活動家が尖閣諸島に接近・上陸を試みた際に海保が危害射撃を含む対応で阻止することを想定。同時に沖縄県警の国境離島警備隊を海保、自衛隊が輸送する手続きなどを確認している。

一方、事態が本格的な武力紛争に発展する「有事」に至れば、海保と警察は尖閣諸島から撤退する。ただ、海保は周辺海域を航行する商船の護衛、尖閣諸島に近い先島諸島に戦火が飛び火する前に住民を避難させる非戦闘員退避活動(NEO)に当たるほか、負傷した自衛官の輸送といった役割が想定され、演習で自衛隊との連携を強化している。

図上演習には米軍が加わる場合もあり、佐官・尉官クラスが参加。グレーゾーン事態の際に尖閣諸島から離れた海域で自衛隊と米軍が共同演習を行い、中国側のエスカレーションを抑止するといったシナリオで相互運用性の向上を図っている。

自衛隊、海保、警察などによる合同図上演習について、政府関係者は「(平成24年に発足した)第2次安倍晋三内閣以降に行われるようになった」と証言する。菅義偉(すが・よしひで)内閣でも行われているといい、政府が今年2月25日に海保による「正当防衛・緊急避難」以外での危害射撃が可能との見解を示した後は、同様の武器使用基準を前提とした図上演習が実施されたという。

尖閣諸島周辺では、中国海警局の船の航行が6日で過去最長の114日連続で確認されるなど挑発行為が続いている。日本漁船を追いまわす事例も頻発しており、別の政府関係者は「今年になって訓練の頻度は加速している」と明かした。



6月10日(木) コロナワクチンで急死

武漢ウイルスによるパンデミックは第4波が終息しつつあるが、罹ると死亡率が高く依然として脅威であることに変わりない。
神戸で女性が武漢肺炎予防のためのワクチンを接種したために数時間後に急死されたというニュースがあった。
予防のため接種したのに死ぬとは・・・今までに190人以上の方が亡くなったという。
ワクチンが開発されてからまだ1年あまり、まだよく分かっていないことが多いのではないだろうか。
当方にも市から接種申込み用紙が来ていたが、「強制ではない」との但し書きがあった。
当方、高齢者に属するが、勤め人でもなく、独居老人で多数の人と接する機会はないので、また予防接種の副作用についての情報も散見されていたこともあったので申込みは見送った。

武漢ウイルスでの死亡者は、世界で374万人(6/10現在)。これからも増え続けるだろう。
トランプ米前大統領は、中共に10兆ドルの賠償請求を主張していた。
たとえ中共が賠償に応じたとしても、死者が生き返るわけではない。
コロナ不況による経済損失も莫大なものになろう。
接種から数時間後に女性が急死…真相究明求める遺族「消去法でそれしかない」 6/10(木) 12:00配信 【独自】MBSニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/9026f11ceb8950241dec7822a23aded1b047b195

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、全国各地で加速するワクチンの接種ですが、その陰で190人以上の人が接種後に死亡しています。“亡くなったのはワクチンが原因ではないのか?”5月末にワクチン接種から数時間後に急死した兵庫県神戸市の女性の遺族や病院側がMBSの取材に応じて胸の内を語りました。

 (死亡した女性の夫(74))
 「今回は覚悟もなにもないですから。いきなりでしたから。それがつらいですね、ほんとに。」

 5月28日、神戸市に住む73歳の女性は、かかりつけの病院で夫と一緒にファイザー製のワクチンを接種しました。女性は15年前から糖尿病の持病がありましたが、当日の体調に特に問題は無く、午後4時半ごろに接種を受けた後、30分ほど病院で待機して、帰宅したといいます。しかし、その後・・

 (死亡した女性の夫)
 「テレビを見て、午後7時すぎくらいですかね。胸が痛いから先に休むねと。それが最期の言葉でしたね」・・・(後略)



5月30日(日) イーストウッド氏 91歳

クリント・イーストウッドといえば、当方の年代でいえば、TV映画「ローハイド」のロディ(牧童頭)。日本語吹き替えが山田康雄さんだった。毎週楽しみに見せて貰った。
インタビューで氏の生の声を聴く機会がネットでも見られるが、山田声優がいかに感じを掴んでいたのかよく分かる。
その後、映画に進出し、俳優と監督兼務で数々の名作を残してこられ、またジャズにも造詣が深く、その方面の映画もある。
91歳の今も現役で次作品の計画があるとは凄いことだ。
91歳になるイーストウッドが「引退はしない」理由 2021年5月28日(金)15時00分 猿渡由紀
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/05/91-5.php

写真:2020年2月、AT&Tペブルビーチ・プロアマゴルフトーナメントの最終ラウンド中のクリント・イーストウッド Credit: Kyle Terada-USA TODAY Sports

<もうすぐ91歳になるクリント・イーストウッド。コロナ禍の中でも新作を撮影している>
クリント・イーストウッドが、今月31日で91歳になる。普通ならばとっくに引退している年齢だろうが、彼はまだまだバリバリの現役。テイクが少なく、無駄がなく、スピーディに撮影を進める彼は、ほぼ年に1本のペースで映画を作り続け、コロナ禍の中でも感染対策プロトコルを守りつつ新作を撮影したのだからすごい。

筆者は過去に何度かイーストウッドをインタビューしているが、最近作である2019年の「リチャード・ジュエル」でお会いした時も、やや耳が遠いかなという以外は、背筋もまっすぐで話も面白かった。メキシコの麻薬組織のために車で"物"を運ぶ実在した90年代の男性を演じたそのひとつ前の「運び屋」(2018)公開時のインタビューでは、「私も運転は好きだよ。長いドライブに出るのも好きだ。時には飛行機に乗ってゆっくり雑誌なんかを読むのもいいけれど」と、今も運転していることを明かしている。高齢者の運転は安全ではないのではと指摘されると、「そうかもしれないけれど、高速を運転していると、こいつには運転させない方がいいと思える人をたくさん見るよね。年齢に関係なく」と笑って答えていた。

「引退を考えたことはない。ルールはないんだよ」

イーストウッドはサンフランシスコ生まれ。テレビシリーズ「ローハイド」(1959-1966)でブレイクし、1971年の映画「ダーティハリー」で世界的な映画スターとなった。若い頃からヘルスコンシャスで、「ローハイド」放映中に受けたメディアの取材でも、野菜と果物をたっぷり食べる、炭水化物は控えめにし、砂糖がたっぷり入ったドリンクは飲まないなどと語っている。筆者とのインタビュー中も飲んでいるのはコーヒーやコーラではなく緑茶だったし、「健康に歳を取り続けている秘訣は何ですか?」と聞くと、「寿司。良いものを食べなきゃ」と答えた。

聞くところによると、お酒もハードリカーは飲まないようにしているらしい。しかしビールはお好きなようで、1971年には北カリフォルニアのカーメルにホッグス・ブレス・インというパブをオープンしている。この店は今も健在ながら、イーストウッドはだいぶ前に売ってしまっていて、もうオーナーではない。80年代には、やはりカーメルにあるミッション・ランチ・ホテル&レストランを買収し、大幅改修工事を行って、新たな息吹を与えた。長い歴史を持つこのホテルは、高級コンドミニアムに建て替えられる危機にあったのだが、市長を務めたこともあるイーストウッドが救いの手を差し伸べたのだ。

ゴルフが大好きな彼はまた、カーメルのタハマ・ゴルフクラブのオーナーでもあり、世界的に有名なペブルビーチ・ゴルフリンクに投資もしている。だが、ゴルフを「しなきゃいけない」状況は嫌だとも述べる。つまり、引退して暇になるのは嫌なのだ。

「引退を考えたことはない。引退したら何をするのだろうかとぼんやり考えたことはあるよ。きっとゴルフでもするんだろうなと思ったりするが、私は働いているのが好きなんだ。中には、早く引退して楽しむ人もいる。一方で、無理やり引退させられてしまう人もいる。仕事がなくなってしまうとか、他の理由でね。ビリー・ワイルダーも60年代に辞めてしまったし、フランク・キャプラも60年代から70年代の初めに辞めてしまった。どうしてそんなに早く引退したのかなと疑問に思うよ。単にもうやりたくなかったのか、テーマが尽きてしまったのか。かと思ったら、ジョン・ヒューストンは最後の映画『ザ・デッド』を車椅子に乗って作っている。あれはすごく良い映画だ。つまり、ルールはないんだよ」と、イーストウッドは2010年の筆者とのインタビューで語っている。

「毎回、必ず新しいことを発見するんだ。だからこの仕事は楽しいんだ」

そしてイーストウッドの場合、テーマに尽きることはないのだ。好奇心旺盛で、常にいろんなものを読んでいる彼は、「これは自分がぜひ語りたい」と感じるストーリーにたびたび出会うのである。それらのストーリーは「ジャージー・ボーイズ」(2014)のような音楽グループについてのものであったりもするし、「インビクタス/負けざる者たち」(2009)のようなスポーツ物であったりもする。そういった違うテーマを手がけることで、毎回違うことを学ぶのが楽しいのだと、イーストウッド。

「ストーリーの語り方についてだったり、自分自身についてだったり、自分が雇った人たちについてだったり。毎回、必ず新しいことを発見するんだ。だからこの仕事は楽しいんだ。毎回同じ話を語るんだったら、やりたくないよ。それに、一緒に働く人たちがいてくれるしね。私にとってクルーは家族のような存在。彼らはとても長い間、私の映画のために働いてくれている」(2016年の筆者とのインタビューより)。

新作は、80年代後半に一度興味を示したことのある企画

そんな彼が長年のクルーとコロナ禍で撮影した次回作のウエスタン「Cry Macho」は、1975年からハリウッドに存在しながらこれまで日の目を見なかったプロジェクトだ。その間、権利は違った人たちの手にわたり、主演には、バート・ランカスター、アーノルド・シュワルツェネッガー、ピアース・ブロスナンなど、さまざまな俳優の名前が挙がった。

イーストウッドも80年代後半に興味を示したものの、「ダーティハリー5」(1988)に出るために諦めている。それが、周り回ってまた彼のもとに訪れたのだ。そんなふうに彼の心を刺激するものは、どこからでもやってくる。30年以上前に見た夢を、91歳の彼は、主演俳優として、そして監督として、どんな形で実現するのだろう。そして今年末、この映画が公開される頃には、彼の頭には次の作品のアイデアが渦巻いているはずだ。



5月29日(土) 五輪は無理

東京で開催予定の国際スポーツの祭典オリンピックが二ヶ月後に迫っている。
現在のコロナ禍の状況では無理なように思われるが、政府や東京都は決断を先延ばしてしているように見える。
コロナ対策にある三蜜を避けての五輪はどう考えても無理だろう。
マスクして競技、観覧するのかな。それとも無観客?
米は五輪への渡航中止を勧告している。
IOCは「緊急事態宣言が出ても大会は決行する」等と云っているらしい。
ワールドカップなど他にも国際大会がある。出来るようになったら開催したらどう。
アマチュア精神はどこかへ行き「五輪貴族の腐敗」説まで出てきた。
IOCはなぜ日本政府を無視して暴言を繰り返すのか 腐敗した「五輪貴族」が資金を分配する悪循環を断つべきだ 2021.5.28(金)池田 信夫 時事・社会 スポーツ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65470?page=1

IOCのジョン・コーツ副会長(モニター内)と東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長(2021年5月19日、写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
(池田 信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)

 昨年(2020年)の延期から新型コロナに翻弄されてきた東京オリンピックが、いよいよ瀬戸際に追い詰められている。野党がそろって「オリンピック反対」を打ち出し、公式スポンサーの朝日新聞も中止を求める社説を出し、世論調査でも「中止か延期」を求める意見が8割を超えた。

 そんな中でIOC(国際オリンピック委員会)の委員が、無神経な発言を繰り返している。「緊急事態宣言が出ても大会は決行する」とか「首相が中止するといっても開催する」という発言は、日本の国家主権を侵害するものだ。今のところ日本政府は沈黙しているが、この状況でオリンピックは開催できるのか。

「首相が中止を求めても開催する」

 今年も東京オリンピック・パラリンピックは、開催が危ぶまれていた。新型コロナの感染が収まらず、緊急事態宣言が出される状況で、今年7月23日に開催できる条件がそろうとは思えないからだ。普通ならそれに対して、日本国民の健康に配慮して協力を求めるのが(外交辞令としても)常識だが、IOCのコメントは常識外れだった。

 5月21日の記者会見で、IOCのジョン・コーツ副会長は「緊急事態宣言が出ていてもオリンピックは開催できるのか」という質問に「絶対できる」(absolutely yes)と答えた。

 24日には、IOCのトーマス・バッハ会長が、ビデオメッセージで「東京大会を実現するために、われわれはいくつかの犠牲(sacrifice)を払わなければならない」と述べたが、この「われわれ」は「日本国民のことではない」と後に説明した。

 そして27日発売の文春オンラインでは、ディック・パウンド元副会長が「菅首相が中止を求めたとしても、それは個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」と答えた。

 この一連のIOC幹部の発言で特徴的なのは「開催に日本政府の協力をお願いする」というのではなく、「われわれが開催する」とIOCを主語にして語っていることだ。IOCはなぜこのように強気になれるのだろうか?

不平等な「開催都市契約」

 この背景には、開催都市契約という特殊な契約がある。ここでは大会の開催はIOCが各都市に「委任」するもので、主催者はIOCだけである。したがってその中止を決定する権限をもつのもIOCだけだ。

 契約には「IOCによる本大会の中止またはIOCによる本契約の解除が生じた場合、開催都市、NOC(各国オリンピック委員会)およびOCOG(オリンピック組織委員会)は、いかなる形態の補償、損害賠償の権利も放棄」すると書かれている。

 だから日本政府も東京都も中止を決定できる当事者ではない、という人がいるが、それは誤りである。これは国家間の条約ではないので、日本政府はそれを履行する国際法上の義務を負わない。IOCは国際機関ではなく、放映権料やスポンサー料などの収入で運営される民間団体なので、この契約を執行する権限は日本政府にあるのだ。

 たとえば国立競技場をオリンピックに使わせるかどうかは、文部科学省が決定できる。そのためには法改正は必要なく、「新型コロナの感染拡大を防ぐため国立競技場の利用を禁止する」という閣議決定で十分である。

 それに対してIOCが異議を申し立てて行政訴訟を起こすことができるが、7月末までには間に合わない。IOCが日本政府に違約金の支払いを求めて訴訟を起こすこともできるが、それも日本の裁判所に起こすしかない。内閣の正式決定に対して裁判所が賠償を認めることは考えられない。

 この場合に大事なのは契約上だれが決めるかではなく、中止の決定が妥当かどうかである。もし開会式の段階で緊急事態宣言が発令されており、デパートや映画館に休業要請しているとすれば、国立競技場だけをIOCに使わせることは不当である。IOCが「選手には特別に安全対策を講じたので例外にしてほしい」と東京都に要求しても都は拒否できる。

 最終決定権はIOCではなく、日本政府と東京都にあるのだ。それなのにIOCが無神経な発言を続ける背景には、もっと複雑な事情がある。

日本政府はIOCの「腐敗のサイクル」を断て

 その理由は、IOCが日本政府に報復する手段をもっているからだ。東京都がIOCから委任されたオリンピックを中止したら、日本は二度とオリンピックを開催できないだろう。IOCは今後の大会で日本の選手団を拒否するかもしれない。

 さらにIOCはオリンピックの放映権料を各競技団体に配分する権限をもっている。これはサッカーやバスケットボールなどのプロスポーツでは問題ではないが、大部分のアマチュアスポーツはIOCの分配する放送権料が最大の資金源である。

 IOCの資料によれば、2013年から2016年までのIOCの収入は約57億ドル(約6200億円)で、その73%が放映権料である。収入の90%が世界各国に、アマチュアスポーツの強化費用として分配されている。JOC(日本オリンピック委員会)も年間112億円を受け取っている。

 オリンピック開催地を決めるとき、賄賂でIOC委員を買収しないと当選できないことは、周知の事実である。JOCの竹田恒和前会長は、IOCの委員を280万シンガポールドル(約2億2000万円)で買収した容疑でフランス司法当局の追及を受け、竹田会長もJOCも金を払った事実は認めた。

 要するにIOCが企業から集めた放映権料が各国に分配され、それが賄賂としてIOCの「五輪貴族」に環流する腐敗のサイクルができているのだ。しかもJOCがIOC委員に金を贈っても、日本の刑法では贈賄罪に問われない。IOCは国際機関ではなく、その委員は「外国公務員」ではないからだ。竹田前会長の容疑も、曖昧なまま終わった。

 IOCが異常に強気の発言を続けるのは、このような歪んだガバナンスを利用して、日本政府や東京都が中止したら、今後オリンピック利権は分配しないと脅しているのだ。

 こんな脅しでIOCのいうことを聞いたら、菅政権は世界から「IOCのようなヤクザに屈服したのか」と笑い物になる。緊急事態宣言の中でオリンピックだけを特別扱いしたら、国民は自粛要請にも従わないだろう。

 IOCは「再延期は認めない」としているので、日本政府の選択肢は開催か中止かの二択である。開催するなら政府は緊急事態宣言を解除し、国民生活を正常に戻すべきだ。

 それと同時にIOCと交渉して暴言を撤回させ、ガバナンス改革を要求すべきだ。法的正統性のない五輪貴族に私物化されている組織を、法にもとづく国際機関に変える必要がある。



5月12日(水) コロナウイルス・実験室漏洩説

昨年クルーズ船で起きたウイルス集団感染から早1年。
武漢ウイルスはパンデミックとなり世界中に拡がった。
ここにきて、ウイルスが中国の武漢ウイルス研究所から漏洩したという説が再燃している。
また、マスク着用、社会的距離の保持があと数年続くだろうとのBBCの報道があった。
中共ウイルス実験室漏えい説が再燃 米議会、機密文書公開求める 2021年5月11日 14時15分
https://www.epochtimes.jp/p/2021/05/72796.html

写真:中国の武漢ウイルス研究所(Wuhan Institute of Virology)(HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

中共ウイルス(新型コロナウイルス)の武漢ウイルス研究所漏えい説が再燃した。米共和党議員らは漏えいの可能性を含む同ウイルスの起源の「完全な」調査を米政府に求めている。また、ブリンケン国務長官に対して、漏えい説に関する政府の機密調査報告を公開するよう要求している。

米フォックスニュース9日付によると、共和党のジョニ・エルンスト(Joni Ernst)上院議員は、「中国共産党は、新型コロナウイルスの起源の解明について、各国の努力への全面的な協力を拒否している」と批判し、「世界は答えを求めるべきであり、それには武漢ウイルス研究所が起源であるかどうかを明らかにすることも含まれる」と示した。

同議員は、再発防止のためにウイルスの起源を調べる必要があると強調し、「中国共産党は隠ぺい行為を止め、国際社会との協力に取り組むべきだ」とした。

世界保健機関(WHO)が3月、中国武漢市での現地調査報告を発表してから、エルンスト議員は同調査が中国当局から「影響を受けた」として、信ぴょう性が低いと訴えてきた。議員は、新たな独立調査を行うべきだとの見方を示した。

WHOの調査報告は、中共ウイルスが武漢ウイルス研究所から流出した可能性が低いと主張した。

いっぽう、下院ではキャシー・マクモリス・ロジャース(Cathy McMorris Rodgers)議員らは6日、ブリンケン国務長官宛に書簡を送った。書簡は、今年1月15日国務省が公開した中共ウイルスに関するファクトシートに記載された機密研究に関する「未分類文書およびその他の文書の機密解除」を求めた。

フォックスニュースによると、これらの文書は、武漢ウイルス研究所と中国軍は「動物実験」において協力していると示した。

議員らは書簡の中で、ウイルスの起源に関する調査・研究では、武漢ウイルス研究所は米政府だけではなく、WHOにとっても「主要な焦点である」と指摘した。

米放送大手シンクレア・ブロードキャスト・グループ(Sinclair Broadcasting Group、以下はシンクレア)の3日付によると、米エネルギー省が所管する生物防御研究機関、ローレンス・リバモア国立研究所の科学者が昨年行った研究では中共ウイルスが中国の研究所から発生した可能性があると示唆した。

同報道は、同研究所の情報部門、Zディビジョン(Z Division)が2020年5月27日に「極秘」に分類される報告書を提出したと明らかにした。

Zディビジョンの研究チームは、実験室流出の可能性と人獣共通感染の可能性の両方を調べた。同報告書を読んだ複数の情報筋はシンクレアの取材に対して、報告書はウイルスの実験室流出の可能性があると結論付けたと話した。また、ローレンス・リバモア国立研究所の広報担当者はシンクレアに対して、同報告書の存在を認めたが、機密文書を理由にさらなる情報の提供を拒んだ。
(翻訳編集・張哲)
マスク着用や社会的距離の確保、「あと数年続く」=英予防接種責任者 2021年3月22日
https://www.bbc.com/japanese/56473388

写真:A woman wears a face covering while walking down a street in London 画像提供, Getty Images

英イングランド公衆衛生庁(PHE)の予防接種責任者、メアリー・ラムジー博士は21日、世界各国で新型コロナウイルスワクチンの接種が完了するまでは、イギリスではマスク着用や社会的距離の確保といった基本的な感染防止措置が続く可能性があるとの見解を示した。日常生活に戻るまでにあと数年はかかるとしている。

ラムジー博士は、大規模イベントの再開には注意深い監視と、安全確保に関する明確な指示が必要だと述べた。

BBCの報道番組「アンドリュー・マー・ショー」に出演したベン・ウォレス国防相は、今から海外旅行を予約するのは「時期尚早」であり「リスクがある可能性がある」と述べ、海外旅行禁止期間を延長する可能性を排除しなかった。

イギリスでは20日、84万4285回のワクチン接種が行われた。これは1日のワクチン実施件数としては過去最多。


5月9日(日) サイバー戦争

中国は世界の工場を引き受け、工業技術や情報処理技術を手中にし、今や経済大国に成長した。
それに合わせ軍拡著しく、欧米は中国を脅威とみるようになった。
日本でも河野防衛大臣(2019年第4次安倍第2次改造内閣)が、中国は「安保上の脅威」と明言している。
「宮崎正弘の国際情勢解題」 令和三年(2021)5月9日(日曜日) 通巻第6904号
http://miyazaki.xii.jp/

米中戦争は事実上、はじまっている
米国の生命線パイプラインにサイバー攻撃、動脈が停止された


 「数日以内に復旧しなければ、商品市場は大荒れになるだろう」(ウォールストリートジャーナル、2021年5月8日)。
 東海岸の大動脈、石油パイプラインがサイバー攻撃で停止に追い込まれた。ランサムウエアが仕掛けられてコンピュータが作動しなくなり、暗号通貨による身代金を要求されていたと全米のメディアが大きく報じた。

ランサムウエアは中国とロシアのハッカー集団が執拗に西側の行政機関、企業、そして産業設備から病院に到るまで頻繁に攻撃を仕掛けてきた。北朝鮮も便乗してワナクライというハッカー部隊が、かなりの身代金を西側企業からせしめたと言われる。

とくにこの数ヶ月は露西亜による「ソラー・ウインド」(ソフトウエア企業)への襲撃、中国のよるマイクロソフト社のメールシステム襲撃が報告され、国土安全保障局とFBIが本格捜査を展開してきた。

 このパイプラインはコロニアルパイプライン社(本社ジョージア州、ロイヤルダッチなどが出資)が、テキサス州からNYへ敷設した全長5500マイル。東海岸の全消費の45%のガソリン、航空機燃料などを輸送している。

   テキサス州に端を発し、ルイジアナ、ミシシッピー、アラバマ、ジョージア、サウスカロライナ、ノウスカロライナ、バージニアを抜け、ペンシルバニア州とデラウエア州の州境をぬけてNYへと到る。ガソリンだけでも一日250万バーレルを輸送する。
 不幸中の幸いで、コロナ禍のため需要が減少中という市況にくわえ、備蓄が相当あるというが、数日、操業に支障がでると、ガソリン代金が急騰する怖れがある。

 それにしても米国産業の大動脈が狙われた。インフラが、ハッカーの攻撃に脆弱な実態が晒された。

 トランプはカナダから米国南部へのガスパイプライン工事も許可したが、バイデンはこれを撤回し、産業界からは猛烈な反対の声があがっていた。安全保障上、代替ルートがないと、産業のインフラも日常生活も危殆に瀕することは明らかである。

 過去のサイバーアタックによる被害はイランのハッカーがサウジアラビアのアラムコに仕掛けたハッカー攻撃で、同社の30000代のコンピュータが破壊された被害が最悪のケースだった。

 これは隠れた戦争であり、中国とロシアはハイブリッド戦争の一環として、明らかに戦争を仕掛けているのである。戦争は戦車やジェット戦闘機やミサイルが飛び交う旧来の発想を超えて、まったく新しいサイバー空間に移行しているのである。
インフラ狙うサイバー攻撃 米石油、大動脈の脆弱さ露呈
北米
2021年5月9日 8:05 (2021年5月9日 10:44更新) [有料会員限定]
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN090460Z00C21A5000000/

【ニューヨーク=中山修志、ワシントン=中村亮】サイバー攻撃により7日に停止した米東海岸の石油パイプラインは8日夜(日本時間9日朝)時点で復旧していない。コンピューターウイルスを送り込んでシステムをダウンさせ、復旧と引き換えに金銭を要求する「ランサムウエア」型の攻撃だった可能性が高まっている。米南部と北東部をつなぐエネルギーの大動脈が寸断し、サイバー攻撃に対する生活インフラの脆弱さが浮き彫りになった・・・



5月7日(木) スパイ防止法がない日本

菅首相は日本学術会議を廃止し、新たなシンクタンクを2023年をメドに創設するという。
日本学術会議は防衛研究に過度にブレーキをかけてきたことに、経済安全保障にかかわると判断したとみられる。
日本学術会議はお役御免! 軍民両用の先端技術強化へ“安保シンクタンク”創設、防衛省や警察庁の権限を強めた組織にすべき 【ニュースの核心】 2021.5.1
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/210501/pol2105010002-n1.html

菅首相は、経済安全保障の観点から、日本学術会議を「廃止」「民営化」するのか
シンクタンク新設を決めた「統合イノベーション戦略推進会議」=27日、首相官邸(共同)

 菅義偉政権が、激変する経済安全保障環境に対応するため、新たな調査研究機関を2023年度をメドに創設する方針を固めた。政府直轄で、民生と軍事の「デュアルユース」(軍民両用)の先端技術開発を強化する狙いがある。年間10億円もの税金投入を受けながら、特定の政治勢力の影響力が強く、自国の防衛研究に過度なブレーキをかけてきたとされる日本学術会議については、新たな有識者会議で議論したうえで、将来、お役御免となりそうだ。安倍晋三前首相が提言した「情報機関」設置の必要性とは。ジャーナリストの長谷川幸洋氏が、国家の存続と発展に不可欠な、シンクタンクと情報機関の新設に迫った。

 政府は27日、首相官邸で「統合イノベーション戦略推進会議」(議長・加藤勝信官房長官)を開き、経済安全保障に関わる技術について調査研究し、政策を提言する新たなシンクタンク組織を創設する方針を決めた。米国防総省の「国防高等研究計画局(DARPA=ダーパ)」を手本に、軍事と民生の両面で活用できる先端技術の開発を促す、という。

 ようやく、「日本にも安保分野の技術系シンクタンクができるか」という思いがする。遅すぎた感もあるが、この際、日本学術会議のような左翼学者に牛耳られた組織のスクラップ・アンド・ビルドも同時に進めるべきだ。

 科学技術支援や政府への提言といえば、これまで国立研究開発法人の科学技術振興機構(JST)や、日本学術会議がその役割を担っていた。

 ところが、JSTの所管官庁は、霞が関でも「頭の固さ」で知られた文部科学省だ。組織面でも人材面でも、事業運営に際して安全保障の観点に配慮してきたとは言い難い。

 日本学術会議に至っては、言わずもがなだ。新規会員任命問題で明らかになったように、そもそも学術会議は「学問の自由」を錦の御旗に掲げる一方で、軍事研究を否定してきた、とんでもない組織である。とても安全保障への貢献など期待できない。

 それどころか、学術会議は中国科学技術協会と研究交流する覚書を結んでいる。日本の技術流出をチェックするどころか、覚書締結によって、中国の海外人材獲得作戦である「千人計画」を実質的に側面支援してきた形だ。

 ■技術・情報力で相手を圧倒するしかない

 読売新聞や産経新聞によれば、政府が創設を目指す新たなシンクタンクは、日本からの技術流出を阻止するとともに、軍民両用の先端技術開発を支援する、という。

 インターネットの発明が象徴するように、いまや「時代のゲームチェンジャー」となるような先端技術の多くは軍民両用だ。最近でも、製薬ベンチャーのモデルナは、先のDARPAから約2500万ドル(約27億2000万円)の支援を受けて、新型コロナのワクチンを開発した。

 米国は最初から「ワクチン開発は国防政策」と位置付けて、巨額の先行投資を続けていたのである。「感染症対策は公衆衛生問題」としか捉えられない日本の厚生労働省とは大違いだ。ワクチン接種の遅れも、根源をたどれば、その違いに起因している。

 新組織が「安全保障への貢献」を掲げるのであれば、文科省や厚労省などの影響力を排して、防衛省や警察庁の権限を強めた組織にすべきだ。この分野で先行している米国の知見にも学んでほしい。

 折から、安倍前首相は27日、出演したインターネット番組で「日本の情報組織をしっかりつくる必要がある」と指摘し、情報機関の拡充強化を訴えた。

 技術の流出防止や軍民両用の先端技術開発に加えて、情報・諜報機能の拡充強化は、日本が専守防衛の安保戦略を掲げているからこそ、不可欠になる。「戦わずして勝つ」には、日本が備えた技術力と情報力で相手を圧倒する以外にないからだ。

 米国と英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国による機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」に、日本が参加する機運もあるなか、こちらも喫緊の課題である。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。
日本にはスパイ防止法がないと云われる。
国際的には、独立国ならば自衛権の行使として認められている。
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル(2021年5月3日号)
https://ameblo.jp/karasu0429/

*戦争は避けられない。
 4月24日号「今こそスパイ防止法を!」について新唐人テレビで話した。3分程度に簡潔にまとめてもらった。下記をクリックしても無効な場合はブログからアクセスされたい。(音量注意)
https://www.ntdtv.com/b5/2021/04/30/a103107912.html

 憲法改正を巡る世論調査ではいずれも、改憲が護憲を上回っている。昨今の中国の動きを見れば、中国が戦争への道を邁進しているのは誰の目にも明かだろう。憲法9条を掲げていれば戦争は避けられるなどという幻想を信じる人が減ってきているのも当然である。
 中国に憲法9条はない。彼らは戦争を恐れもしないし、悪いことだとも考えていない。台湾を武力併合すると以前から明言しており、そのために法外な軍拡を続けてきたのだ。

 その台湾を長い間、米国が守ってきた。だが中国の30年にわたる法外な軍拡は、世界最強の軍事大国である米国をも脅かすに至った。東アジアに局限すれば今後数年以内に中国の軍事力は米国のそれを凌駕するだろう。
 だが財政赤字と貿易赤字に苦しむ米国は、中国に対抗した軍拡ができない。つまり数年以内に台湾を守れなくなるわけだ。そこで先月の日米首脳会談で台湾海峡の平和と安定を守るために日本が防衛力を強化することが決まったのである。

 つまり中国の軍拡に対抗した軍拡を日本もしなければならない。だが22兆円の国防費が年率6%ずつ増える中国の軍拡に5兆3000億円の防衛費の日本が対抗するためには年率25%の防衛費の増額を決断しなくてはならない。
 これは財務省が許すまい。おそらく年率10%増も覚束ないのではないか。だとすれば抑止の均衡は10年以内に崩壊する。中国は公約通りに台湾に侵攻するだろう。

   米国は台湾関係法に従って参戦することになる。米中戦争となるが、中国は米軍基地の置かれている日本を攻撃することは間違いない。
 かくて日本も戦争に突入することになるが、そのとき戦争放棄を謳った憲法9条が日本国内にどんな混乱を引き起こすかは、想像するだけでも鳥肌が立つ。おそらく中国の直接攻撃による被害よりも9条に伴う混乱による被害がはるかに上回るだろう。

   軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
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