◆ごあいさつ 〜御猟野乃杜牧場について〜

たまには、日本の馬に、日本の馬具、日本の騎乗方法で乗ってみませんか?
「日本の馬 御猟野乃杜牧場」は、こんな思いから生まれました。



写真1 : 2017年11月26日 「馬上武芸奉納まつり」の様子 賀茂神社内馬場にて

日本の馬:「日本在来馬(にほんざいらいば)」とは、
日本の国土と歴史の中で独自に生み出されてきた馬の品種のことです。
「木曽馬(きそうま)」や「北海道和種(ほっかいどうわしゅ)」などをはじめとした8種が知られていますが、
そのいずれも数が少なく、種の存続の危機に立たされています。

かつて、この日本在来馬たちは、人々の生活を支える重要なパートナーでした。 
しかし、機械化による馬の担ってきた仕事の激減と、
西洋からきた大型馬の生産が増えた事情などから身近な存在ではなくなってしまい、
日本に在来馬という馬がいること自体、知らない人の方が多くなってしまったというのが現状です。

そして、馬たちとともに、先人たちが知恵と努力を積み重ねて作り上げた
優れた機能の馬具と、それに伴う騎乗技術も、現代ではそのほとんどが失われてしまいました。



写真2:日本の馬具と日本の馬(紅葉台木曽馬牧場にて)

古くから、日本の気候風土と日本人の生活になじみ暮らしてきた日本在来馬たちは、
小柄ながらも、丈夫で扱いやすく、日本人が乗るのに最適な体格と、
学習と経験を積むことでより多くの仕事をこなせるようになる適応力など、
優れた特性をたくさん持っています。

馬の特性に合わせて、鞍(くら)や鐙(あぶみ)といった道具も工夫が凝らされ、
馬と人が互いに最大限の能力を発揮できるよう、日本ならではの形状に発達しています。
特に鐙は、世界でも類をみない形へと進化し、乗り手の、馬上での自在な動きを可能にしました。

これらの馬具の実践使用や絵巻等古書の記録を参考にして日本古来の騎乗法を考察していくと、
日本の馬に合わせて作られている馬具は、日本の馬とセットで使ってこそ
本来の能力を発揮できるものであることがわかります。
このように、馬だけでなく、先人の知恵と技術の結晶である馬具などの優れた文化の一端が、
時代の流れとはいえ、忘れ去られてしまうのは大変残念なことです。



写真3:日本の馬文化普及活動として、賀茂神社での練習会実施や
古典に倣った馬の生産、乗馬法研究に取り組んでいます



御猟野乃杜牧場は、馬の神社として名高い「御猟野乃杜 賀茂神社(みかりののもり かもじんじゃ)」に
ご縁をいただきまして、晴れて開設の運びとなりました。

今後、日本在来馬の良さとともに日本の馬具や乗馬法などについて広く知ってもらい、
絶滅の危機に瀕している日本の馬の活躍の場を増やしつつ、
「日本の馬文化」を未来に伝えていく役割を担えたら、と考えています。

古来の乗馬法というと難しく感じるかもしれませんが、
その根本は、日本人の体型や体格に合った、馬と人、双方にとって
最も合理的な乗り方をしようというシンプルな発想です。

当牧場は設備も簡素で、日本の馬と馬文化が大好きな牧場主の趣味の延長とも言える程度の小さな施設ですが、
賀茂神社にご参拝くださいました折、もし足を運んでいただく機会がありましたら、
古くから馬との関わり深いこの「御猟野(みかりの)」という土地において、
これまで馬とふれあう機会がなかった方も、本格的に和式乗馬法を体験してみたいという方も、
日本の馬と馬文化を通して、いにしえの日本を感じてくだされば幸いです。

             
日本の馬 御猟野乃杜牧場
代表 磯部 育実



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