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朝来市豊岡市境界 東床ノ尾山(839m)、西床ノ尾山(843m) 2007年10月11日 概略地図
==登り==
1:不動滝
2:不動滝登山口(林道を挟んで反対側にある)
3:羅漢谷
4:坑道跡
5:西床ノ尾山への登り
6:西床ノ尾山(843m)頂上
7:頂上から見た東床ノ尾山
8,9:稜線歩き
10:東床ノ尾山への登り
11:東床ノ尾山(838m)頂上三角点
==眺望==
12:頂上から見た西床ノ尾山
13:北西側、但馬ドームと鉢伏山方面
14,15:南、粟鹿山、青倉山方面
16:北側、手前は出石町、山の向こう側は豊岡市街、右奧の山は来日岳
==下山==
17:精錬所跡
18:明るい谷に出る
19,20:糸井の大カツラ
  

 「ふるさと兵庫50山」も残りは遠方ばかりになった。但馬入り口の床ノ尾山系まで神戸からバイクで3時間をかかりそうで早めに起きた。
 午前4時に起床、山行きの準備をする。必要なものはあらかた昨夜リュックに詰めていたが、握り飯と水筒を追加する。
 5時半に階下におりバイクに積みさて出発となる頃、小雨が降ってきた。昨夜の天気図では兵庫県北部は高気圧の覆われており、予報は晴れだった。どうするか迷ったが県中央部まで行ってなお小雨なら引き返すことにして出発した。
 空が明るくなっても社町辺りまで来ても雲に覆われ半信半疑だったが西脇市にはいると北の方が明るく僅かに青空も見えている。「よし、これなら大丈夫」と意を強くして走った。

 西脇からいつもの国道427号線を北上する。此処までくると秋晴れで以前登った竜ヶ岳や千ヶ峰、三国岳が旭を浴びている。播州峠(トンネル)を越える頃、車の数は殆どなくなり爽快なツーリングになった。遠坂峠を越え国道9号線に入った。さすが山陰と京阪神を結ぶ大動脈で、もう朝の活動を開始している。

 和田山を抜けて宮田で右折し、円山川支流の糸井川をさかのぼる。やがて川は細くなり山間に村々が点在する懐かしい風景になる。

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 自宅(5:50)=(バイク)=出石糸井県立自然公園
 舗装林道終点(9:10)〜不動滝(9:25)〜(羅漢谷)〜鉱山精錬所跡(9:50)〜羅漢谷終点(10:50)〜(11:35)西床ノ尾山(843m)昼食(12:10)
 〜床嶺の家(13:00)〜(13:25)東床ノ尾山(13:40)〜分岐(14:15)〜鉱山跡(14:35)〜糸井の大カツラ(14:50)〜舗装林道終点(15:10)
 出石糸井県立自然公園=(16:30)与布土温泉(17:00)=自宅(19:20)

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 周回コースをとるためバイクは不動滝よりさらに上の舗装林道終点に駐めた。糸井の大カツラまで600mの地点である。
 林道は地道でさらに奧に続くようだが通行止めがしてあり、「ここからは出石には行けません」の注意書きもあった。

 不動滝(羅漢谷入り口)には「この先、台風被害により登山道が欠落するなど危険な箇所があります。登山される場合は充分お気をつけください」の看板があり、入り口も見るからに荒れた感じで怯んだが、ここまできて引き返すわけにも行かず入っていった。台風は平成16年23号だろうか、豊岡地方に大水害をもたらし、乗客がバスに取り残され決死の救助が行われたのも記憶に新しい。

 羅漢谷はやはり荒れた感じで、途中の「ダイゼンの滝」への道も未整備、またその先の「甌穴」も場所がはっきりせず見ることが出来なかった。水量が少ないため見落としたのかも知れない。あるいは土砂崩れで埋まってしまったのだろうか。
 谷沿いには草むして標識がなければ気がつかないぐらいだが昔の金鉱山精錬所跡や坑道跡があった。

 谷の終わりからいよいよ西床ノ尾山へ杉林の急斜面の登りになった。一月ぶりの登山で少し登っては息を継がなければならなかった。3、40分だがしんどいところは長く感じる。何度も高度計を見たりしてはかどらない。

 西床ノ尾山の頂上はまばらな松林で木々の間から次の向かう東床ノ尾山や遠く出石の町や但馬ドームが望まれた。静かで落ち着いた空間で持参の握り飯を食べた。

 西床ノ尾山から東床ノ尾山まではクヌギや松の尾根歩きで、風が無いわけでもなく、静寂さが際立っていた。初夏のように賑やかな小鳥たちの声がないからだろうか。日頃騒がしい所に住んでいるためかも知れない。前を行く自分の影を踏みながら、聞こえるのは自分の息と足音、時折吹き抜ける風だけであった。木々の紅葉はまだ先のようだが、空気は紛れもなく秋を感じた。

 途中「床嶺の家」という避難小屋があったが、これも台風のためか大きく倒壊し屋根だけが残っていた。稜線歩きが終わる頃、前方に東床ノ尾山の頂が見えてきた。

 東床ノ尾山の頂上は丸坊主で展望は360度だ。北側の眼下に豊岡市内、遠くに但馬ドームや空港が見える。その先は日本海だが残念ながら霞んでいた。東には大江山など京都の山々、西側から南にかけ氷ノ山、須留ヶ峰、段ヶ峰などが連なっている。南側には前回登った粟鹿山、青倉山が望まれた。

 周回コースの終盤は、山頂から急斜面を下り、糸井の大カツラに至る。いったん「床嶺の家」にもどるコースもあるがこちらのほうが時間も短そうだ。急斜面下りでは時々膝に痛みが走ったが、以前のことを思えばずっと楽で恢復しているのを感じありがたく思った。

 「糸井の大カツラ」は今回のコースの見所の一つで楽しみにしていた。桧や杉の大木がご神木になって尊ばれるが、このカツラの大木もしめ縄が張られ説明書きにあるように伝説もあるらしい。セルフタイマーで記念撮影したものを眺めると大木に比し我が身の存在はいかにも小さい。

 バイク走行 256km 帰宅 19:20