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篠山市 多紀アルプス 御嶽(793m)、小金ヶ嶽(725m) 2007年2月21日  地図
御嶽(みたけ)(793m)
1:三国ヶ岳から見た多紀アルプス
 2007/01/30撮影
2:左上:火打岩登山口 右上:御嶽口道出会
 左下:鳥居堂跡 右下:水飲み場

3:大岳寺(みたけじ)
4:路傍の祠
5:展望岩南の眺望
6:展望岩から西ヶ嶽
7:御嶽頂上
8:同、岩壁を利用した古い祠
9:東側、小金ヶ嶽
10:「大たわ」への下り
小金ヶ嶽(725m)
11:左上、右上:大たわ、奧に小金ヶ嶽への登り口がある
 左下:大たわからみた御嶽
 右下:放置された間伐材が目立つ杉林

12,13:ピークを越すと現れた小金ヶ嶽
14:岩尾根からみた御嶽
15,16,17,18:岩尾根を行く
19:小金ヶ嶽頂上
20:方位版
21:さらに東へ続く道標
22:小金ヶ嶽より下り
 左上:福泉寺
 右上:杉林を下る(苔むす間伐材が横たわる山道)
 左下:麓近くの堰堤 右下:小金口登山口

     

大たわにある案内標識より
 登山コース
 多紀連山ガイド
 多紀連山と大峰
 丹波篠山修験道場の山

 関西地方は高気圧帯にすっぽり入り、素晴らしい天気になった。
 三田市の三国ヶ岳から多紀アルプスを眺めて、よし次はあそこに登ってみようと課題にしていた。アルプスを付けた連山はこれで三つ目だが、「大たわ」から小金ヶ嶽に至る岩峰を歩いて納得した。地形図では三嶽となっているが現場では御嶽と表記されているのでこちらをとらせていただいた。

 火打岩・御嶽登山口(9:55)〜御嶽道口出会い(10:20)〜鳥居堂跡(10:40)〜大岳寺跡(11:00)〜展望岩(11:30)〜御嶽頂上(11:45-昼食-12:15)〜大たわ(13:05)〜小金ヶ嶽頂上(14:10ー14:20)〜峠(14:50)〜福泉寺跡(15:25)〜小金口登山口(15:35)=車道=火打岩・御嶽登山口(15:55)

 神戸市北区淡河から北上し372号線に出た。暖冬だが風は冷たい。176号線をまたぎさらに東へ向かう。高城山付近で左折し火打岩に向かった。
 この付近では乗り合いタクシーなるものがあり、火打岩が終点で小さな広場があった。まだ新しい近畿自然歩道の案内板もあった。広場の隅にバイクを駐め御嶽登山口に向かった。来る途中、3月に行われる篠山マラソンの看板を見かけたが、今日は人影が見えず、ときおり北に見える御嶽から冷たい風が吹き降ろしている。

 農家の間を抜けるとすぐに裏山に続く山道に入った。木々の間から冬日が射し、上空は真っ青だ。時折鋭い野鳥の声がし、遠くから選挙カーのアナウンスも聞こえる。尾根に上がると遮るものがないので意外に遠くまで届くものだ。
 多紀アルプスは訪れる人も多いためか道もよく整備されてわかりやすかった。説明に寄れば昔は修験道場の山であったらしく、お堂の後や祠が点在している。御嶽頂上には「西の覗き」へ700mという標識があった。あの大峰山のような岩場だろうか。展望岩や御嶽頂上の眺望は素晴らしかった。南側に先日登った三国ヶ岳や愛宕山が見えているはずだが余りに山並みが多く初心者の自分には確信が持てなかった。この後行く小金ヶ嶽頂上の方位版と同じデザインのものがあったが、壊れていて山名を知ることが出来なかった。
 御嶽頂上では風もなく穏やかな日射しの下で弁当をとった。

 御嶽から大たわへは、明るい尾根で急な木階段が整備されていた。猪だろうか熊笹や木の根っこが大きく掘り返された跡があった(左図)。

 大たわは本郷篠山線が多紀アルプスをまたぐ峠で、ちょっとした公園広場になっている。大きな案内板の横で車を止めて弁当を食べているおじさんがいて会釈をされ、「いいお天気ですね」と返したが、今日の山中での唯一の会話だった。
 余力がなければこのまま車道を火打岩まで降りることを考えていたが、時間も体力も行けそうなので小金ヶ嶽に向かった。

 間伐した材木が夥しく横たわる杉林を登りつめるとピークに出た。眼前に御嶽とは対照的な荒々しい小金ヶ嶽が現れた。山肌に所々岩がむき出しになっている。「おーっ、これか」と気持ちを引き締めて向かう。立体感ある風景、スリリングな岩尾根が続く。急なところ、回り込むところなど鎖が整備されていた。両足の間に鎖をまたぎ踏ん張って登るなど子供の頃以来の感覚だ。
 頂上にたどり着くとホッとする空間があった。さらに東へ四八滝方面へ続く標識もあった。

 小金ヶ嶽頂上から山中の「峠」まではえらく急峻な下りだった。テープ標識通りに歩いたつもりだが、鎖もロープもない。躄ったり、四つんばいになったりして降りる。なんとか「小金ヶ嶽へ」という標識のある道に出た(右図)。「では、今降りてきたのは何だったのか・・・」と今日の山歩き唯一の疑問点だ。

 そこからは、はっきりした山道になった。福泉寺跡をへて杉林になり沢音も大きくなっていった。杉林は間伐材が放置され苔むしているものもある。林業の不振がうかがえる。杉林を抜けると明るい空の下、小金口登山口に出た。
 今日は高度計を持参した。初めての山でもどの程度まで上り下りしたのかよくわかり行程を確認できよかった。

 帰路、篠山市内王地山公園ささやま荘に立ち寄り汗を流した。昔の国民宿舎だろうか来たような記憶がある。
 水曜日で特別料金300円ですとのこと。こじんまりした浴場で露天風呂もあった。まだ苗木の紅梅が咲いていた。塀の向こう側から桜の大木が被さっており、花の下の入浴を想像して温まる。こうなると帰ってから食事の支度も大儀になってくる。安価なお風呂を頂戴したことだし、食べて帰ろうという気になった。
 食堂は閑散としていた。南に向いた一面のガラス戸の向こうに篠山盆地が広がり形のよい高城山の背後に三田の山並みが見える。麓のデカンショ街道を小さく見える自動車が夕日のなかを流れている。
 注文した田舎定食はうまかった。季節の料理が小鉢に少しずつ供されて、蕗の薹の天ぷらなど、自分ですることはないだろうなと思いながら味わった。

 バイク走行 138km  帰宅 20:00