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兵庫県高砂市、姫路市 播磨アルプス・高御位山(300m)、鷹ノ巣山(264m)、桶居山(248m) 2007年1月9日 地図
1:豆崎登山口
2:経塚古墳 古墳について
3:156mピーク
4:百間岩、鷹ノ巣山
5:百間岩、展望台
6:展望台からみた鹿嶋神社大鳥居
7:百間岩から南側の豆崎方面を振り返る
8:鉄塔付近から北側の鷹ノ巣山
9:「馬の背」と高御位山
10:「馬の背」と竿池
11:岩の道
12,13:高御位山の山頂
14:阿弥陀町北山方面の峰
15:山頂北側の高御位神社
桶居山への道
16:獅子のような岩
17:桶居山の山容
18:東側の小山(山火事の後?)
19:桶居山の山頂
20:南側、別所方面へ下る尾根
 豆粒のように人が見える
21,22:北側斜面の「達磨落とし」のような岩塔
23:桶居山を振り返る
24:深志野登山口  御着城址について
25:特徴的な瘤状の岩や泡状の岩
  

 昨夜はあれこれと山サイトを眺め、播磨南部の山を歩くことにした。
 天気図は西高東低の典型的な冬型だが、関西地方の等圧線は広がっている。風も収まって来ている。
 夜明け前に目覚めたが、東の空は茜色、上空に残り星が輝いていた。どうやら日だまりハイクが出来そうだ。
 JR山陽線で加古川から姫路にかけて北側に樹木もまばらな低い山並みが見えていた。その中の一つに高御位山があった。今回は登山口近くに駅があり電車で行くことにした。
 久しぶりに通勤サラリーマン諸氏に混じって電車に乗った。

 JR曽根駅=車道歩き=豆崎登山口(9:00)〜経塚山古墳(9:20)〜156mピーク(9:40)〜鹿嶋神社分岐(10:20)〜百間岩通過〜鉄塔下(10:45)〜鷹ノ巣山(11:15)〜桶居山分岐(11:25)〜高御位山(12:05)昼食・休憩(12:35)〜桶居山分岐(13:15)〜獅子岩(13:30)〜鉄塔下(14:15)〜桶居山(15:00)〜達磨落とし岩(15:10)〜桶居山下(15:25)〜深志野登山口(16:15)=車道歩き=JR御着駅
(獅子岩、達磨落とし岩 という名前は公称ではなく、私の印象)

 一般的なコースは馬蹄形になった峰を東たは西の端から登るのが多いらしいが、少し欲張って、高御位山を往復したあと桶居山へ向かうコースにした。高御位山の頂上には神社があり、そこで昼食にした。しんどければそこで降りようとも思っていたが、弁当を食べ休憩し近くにいる人たちと話をしているうち元気も回復し初期の計画通り引き返し桶居山へ向かった。

 鷹ノ巣山から東に少し下りた所に桶居山への分岐がある。そこから北に行くにつれても周囲は同じような石山が累々と横たわっており、植林された緑の山々を見慣れてきた自分には、こんな風景もあるのかと面白かった。また向かって行く山、通過した山々がいつも見渡せるのが楽しい。

 途中、年輩の夫婦に追いついた。「まぁ、めずらしい!」と仰っていた。たしかに行き交う人もすっかり少なくなっていた。お気に入りの山なのだろう、何度か来られているという。急斜面では先に降りたご主人が下から奥さんに指示を出している麗しい様子を拝見した。夫婦は桶居山には登らず途中から姫路別所に抜けるコースを行くとのことだった。

 簡素な円錐状の桶居山に近づくにつれ頂上に至る40度を超えそうな急斜面が露わになってきた。高度差7、80mはあるだろうか。
 その山からくる同年輩の人にコル付近で行き交わした。
 「山の向こう側もあんな調子ですか」と至極あたりまえのこと聞いてしまった。
 「ええ、そうですね、はじめてですか、でも、どうってことありません・・・気を付けて」とにこやかな返事。
 午後の時間帯に向こうから来るというのは近隣の人かも知れない。不安そうな表情が出ていたに違いない私にそう答えると去っていった。

 来てしまったものは致し方ない。あまり下を見ないように慎重に登り始めた。
 20分あまりだが頂上に立ったときはホッとした。頂上から南側遙か下の尾根を降りていく夫婦の姿が小さく見えた。

 北側は大きな岩の間を降りて行くところが多く比較的楽な気分。途中には崩壊し残った達磨落としのような大きな岩があった。
 深志野登山口まではいくつもの小さなアップダウンがありなかなか下に降ろしてくれない。太陽は大分傾き遠くに見える海が光り始めた。
 飼い犬の声や自動車の音、列車の音が近づき最後の急斜面になった。眼下の風景と地図で御着駅の方向を確認した。

 降りたところには登山口の標識もなく、路地の奧と云ったところだった。
 そこからJR御着駅まで1kmほど車道を歩いた。汗で冷たく湿ったシャツを着替えるべく銭湯でもないかと探したが見あたらず、人影まばらな駅前広場でさっと着替えた。
 列車が加古川を渡るとき、真っ赤な太陽が河口に沈んでいくところだった。

 歩いてみるとこの風変わりな山は、アルプスの上部をスライスして地上に置いたような感じで「播磨アルプス」と呼ばれているのも頷けた。