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西宮市山口町 船坂谷 2006年8月10日
1:船坂谷入り口
2:老ヶ石
3,4:川上の滝
5:ホソバテンナンショウ(?)の実
間もなく山上ドライブウェイという急斜面の山道で見かけた。
以前逢ヶ山で見たのはスルガテンナンショウではなくホソバテンナンショウらしい。これはその実かも。

6:船坂谷の終点(山上ドライブウェイ)
急なガレ場を上り詰めると此処に出る。ここから降りて逆コースを辿ることは勧められないためか何の標識もなくあっさりしたもの。

7:船坂峠への入り口
東六甲縦走路の入り口でもある。
8:熊笹の静かな山道
9:ウバメガシの木漏れ日空間
10:船坂峠
11:金仙寺湖
船坂谷下流3Kにある丸山ダム、向こうの山並みは東六甲
(1,2,11は8月15日撮影)
 

行程:
有馬街道・船坂橋〜川上の滝〜六甲山上ドライブウェイ〜船坂峠〜有馬街道・船坂

今日はいろいろ失敗があった。この谷の目玉は「老ケ石」という巨岩と「川上の滝」である。
ガイドブックでは相当大きな石と紹介されていて写真に撮りたいと思っていた。船坂橋と川上の滝の中間ぐらいにあるはずだが、見落としてしまった。たいがい名物には標識や案内板がありそうなものだが気がつかず通り過ぎたらしい。

川上の滝からいよいよ上流に入っていくが、2度ほど迷った。ガイドブックには踏み跡もはっきりしない所があり迷わないように注意せよとあるが、今がその場面なんだというのが初めて歩くものにとってはなかなか分かりにくい。

1回目は、知らぬ間に元の地点に帰ってきてしまった。なんだか見たような景色だな、錯覚かなと思っているとなんと元の位置だ。
2回目は、途中からテープ標識が見つからなくなった。こうなれば、主を失った犬同然。引き返して再度地図とガイドブックを読み直した。沢を渡るとき向こう岸のテープ標識が見つからなかったためだった。

谷で一休みし立ち上がるとき、ツルリとやってしまった。尻餅をつき、左の小指を突いてしまった。幸い今日は手袋をしていたので岩で切ったりすることはなかった。
「分け入れば水音」「すべつてころんで山がひつそり」など山頭火の句が思い出された。

それやこれやで、コースタイム2時間が4時間(昼食休憩含む)かかってしまった。
船坂谷は神鉄沿線の谷よりは荒れた感じがする。ロープ伝いの崖もありやはり経験者向きかもしれない。
帰路は東六甲縦走路の一部で低い熊笹の快適静かなな尾根道。なぜか蝉の声が少ない。しかし船坂峠から船坂にいたる道は、だんだんと荒れてくる。歩く人が少ないためだろうか。
林道の終わりで、ふんだんに清水が湧き出るところがあり、車でポリタンクに汲みに来ていた人があった。

8月15日
先日10日船坂谷を歩いた際、老ヶ石が見つからなくて気になっていた。今日再度見つけるべく訪れた。
お盆休みで、河原には家族連れが多く訪れ、バーベキューを楽しんだりしていた。
地図上では船坂谷入り口から「川上の滝」の中間点にある。確かに山道の傍らに大きな岩が2つある。手前の岩はより大きい。この岩なら通ったことは覚えている。しかし、ガイドブックにあるような大きなものではない。そこでもう少し子細に見てみることにした。

岩の手前に夏草に覆われた谷側に降りる小さな踏み跡が見つかった。そこをかき分け降りていくと、その岩の反対側に出た。あたりの草やツタを払いのけると、岩の根元に祠が作られ、30センチほどの朽ちかけた木の鳥居も飾ってあり、錆びた硬貨がパラパラと乗っかっている。伝説ではこの岩に触ると「老ける」らしい。
(あっ、やっぱりこの石がそうだったのか)
その位置から見上げると、やはり巨石だった。カメラを向けたが近すぎて入りきらない。しかし、後ろはブッシュが蔓延って下がることが出来なかった。ガイドブックの写真は、かなり前の写真らしいことがわかった。

諦めて、なんとか斜めからでも全体を写したいと引き返し、アングルを決めていると、川遊びの少年3人が上がってきた。聞いてみると、このあたりは以前はもっと開けていたという。
石の大きさを表現するために彼らに対照物になってもらうべく頼むと、巨ゾウの背中のような岩の上に快く上がってくれた。